ハピナス

登録日:2010/08/04(水) 00:25:46
更新日:2024/02/25 Sun 12:12:47
所要時間:約 19 分で読めます





ハピナスとは『ポケットモンスター』シリーズに『金・銀』から登場するポケモン


◆データ


全国図鑑No.242
分類:しあわせポケモン
英語名:Blissey
高さ:1.5m
重さ:46.8kg
タマゴグループ:妖精
性別比率:♂0♀100

タイプ:ノーマル
特性:しぜんかいふく(引っ込むと状態異常が治る)
  /てんのめぐみ(技の追加効果発生率が2倍)
隠れ特性:いやしのこころ(ターン終了時、1/3の確率で味方の状態異常が治る)

種族値
HP:255
攻撃:10
防御:10
特攻:75
特防:135
素早さ:55
合計:540

努力値:HP+2→HP+3(第四世代から)


◆概要


腹に卵を抱えた卵型のポケモン
その卵は、どんなに卵が嫌いな人でも一口でペロリと食べてしまうほど美味しいらしい。
また、怪我をした人やポケモンを見かけると、つきっきりで看病するなど心優しいポケモンでもある。

見た目も設定もタマゴグループも全てがフェアリータイプっぽいが、実際はノーマル単タイプで第六世代移行時にフェアリーは追加されていない。
多分、コイツがかくとうを半減するフェアリータイプを持つと、威力100以上の物理技がほとんどないどくはがねでしか弱点を突けなくなり、凶悪っぷりが大幅に跳ね上がることを懸念されたためと思われる。


◆アニメでのハピナス


進化前のラッキーと共に、ポケモンセンターの象徴的なポケモン。ナース姿をしたものが多い。
またロケット団ムサシは昔、彼女らに混じって看護師の勉強をしていた経歴がある*1
ちなみに、無印編第129話の『ハピナスのハッピーナース』で登場したハピナスは大変なおっちょこちょいで落ち着きがなく、
サトシ達をサービスしようとはりきるが夕食をまとめて重ねて持ってきて倒してしまったり、
わざとではないがサトシを二度も痛い目にあわせてしまったりと裏目に出てしまっていた。

DP編では進化前のピンプクがタケシの手持ちとして通常のピンプクより遥かに強い力を持つピンプクとして活躍した。
声優は伊東みやこ。
その力は尋常ではなく、ハガネールすらぶん廻せそうな勢い。他のパワータイプのポケモンを差し置いて、力仕事を任されることもしばしば。
ロケット団のメカを一撃で破壊したり、湖の水を丸ごと凍らせた後、氷塊をぶん投げる等止まる域を知らない。
最終回目前でラッキーに、そして新無印特別編でハピナスに進化。現在はタケシのアシスタントをしている。
メインウェポンはメガトンパンチ。ピンプクの頃からの怪力に磨きがかかった彼女がタイプ一致で放つ一撃は強烈の一言。

劇場版『みんなの物語』では、ラッキーがトリトのパートナーとして登場。


◆ゲームでのハピナス


初代から存在するラッキーの進化形として金銀から登場。ラッキーをなつかせてからレベルアップすると進化する。

またDPtからは『こううんのおこう』を持たせて卵を孵化させるとベイビィポケモンのピンプクが生まれ、『まんまるいし』を持たせて朝か昼(4時~20時)にレベルアップさせることでラッキーになる。
「意味あるのか?」と思った貴方は後述のピンプクについて読むと良い。

二度進化するポケモンの中でも、「すべての形態に戦術的価値がある」という珍しい系統。
コイル系列ウリムー系列もこれに当てはまるが、この2系統は初期形態がほぼ初見殺しに特化していて対策も立てやすい。

なお、ダイパ及びリメイクのBDSPではヨスガシティで旅のおじさんからピンプクのタマゴが貰えるが、プラチナではこのイベントがなく代わりにシロナからトゲピーのタマゴが貰える。

耐久型の種族値やレベル技が貧弱なことから旅パには不向き。やたら捕獲値が低いこともあり、クリア後でも捕まえる事は難しい。
だが対戦においては種族値にしてHP255に加え135もの特防を誇る、ポケモン界最強の特殊受けである。ラッキーの時点でも大概だったのに。

その特殊耐久はあの物理耐久で名高いレジロックハガネール等と比べ物にならないほど高く、
なんと特防特化すると『こだわりメガネ』持ち控えめ特攻特化カイオーガの雨下「ハイドロポンプ」が耐性がないにもかかわらず確 定 3 発
最高威力の雨下「しおふき」でようやく確定2発。
また同じく眼鏡持ち控えめ特攻特化カプ・テテフの「サイコフィールド」下「サイコキネシス」も同じく等倍にもかかわらず乱 数 3 発
もはやバグの領域である。

そんな特殊耐久力からついた二つ名はピンクの悪魔カービィェ...
どんな特殊アタッカーだろうが彼女の前では役に立たないのだ。ハピで止まります

では物理耐久はどうかというと、
防御種族値はなんとたったの10
最終形態ではぶっちぎりの防御種族値ワースト1である。

やはり物理かくとう技を受けるとコロッと逝ってしまうだろう……


…と思うとそうでもなく、体力の関係上努力値などでも防御特化させたハピナスは中堅~強ポケ並にまで堅くなる。
具体的には無補正道具無しゴウカザル程度の「インファイト」なら一発は耐えきれるぐらい。ナニコレェ
エアームドツボツボのように、体力が低い事がいかに無駄な配分かを思い知らせてくれるポケモンである。
またHPが高いせいで下手に「すてみタックル」などの反動技で倒そうとすると逆に攻めた側が自滅しかねない。

さらに恐ろしいのは、物理技対策まで豊富な所。
その体力故に一撃必殺に近い「カウンター」
物理ダメージを半減できる「あまえる」
ただの「まるくなる」でもコイツが使うと恐ろしい事に。

さらに「タマゴうみ」で回復までできる。
その耐久力故に「うたう」を連打しやすく交代読みから「でんじは」も蒔きやすい。

どくどく」をかけてじわじわ削ろうにも、特性が『しぜんかいふく』なら引っ込めて終了である。
さらにハピナス自身も「どくどく」を使える上に「アロマセラピー」まで習得可能。

ならば「ちょうはつ」をしたいところだが、『てんのめぐみ』を生かした特殊アタッカーでした……なんてこともあるから笑えない。
4割でこんらんの「みずのはどう」
当たれば6割でまひの「かみなり」
2割でこおりの「れいとうビーム」……耐久だけでなくアタッカーまでこなせるハピナスちゃんまじ悪魔。

レートでは使えないが、VC版限定技にも優秀な技が多く、2割(天の恵みでは4割)まひ・こおり・やけどの一致技「トライアタック」、物理技対策の「リフレクター」、ランダムに固定ダメージを与える「サイコウェーブ」などがある。

「いのちがけ」アギルダーや『いたずらごころ』+「メタルバースト」ヤミラミの後で出して、『こだわりスカーフ』+「まねっこ」で再度発動という変わった戦術も。
HPが最高なので、これに耐えられるポケモンは基本的にいない。
元々が遅いので最速108族からは抜けないのと、「いのちがけ」がかくとう技なのでゴーストタイプには無効という点に注意。もっとも、ゴースト相手は「シャドーボール」で一応有効打にはなるが。
ちなみに、ハピナスの設定やイメージと合わないのか「あくのはどう」は覚えない。
なお、最低限の特攻と強力な特殊技を多数備えることから普通のスカーフアタッカーとしても使えなくもない。

…とまぁここまで散々書いたのだが、結局のところポケモンなので技は4つまでしか持てない。
型がわかれば対策は十分可能である。
上記のアタッカー型も説明では強そうだが、素の特攻が微妙過ぎるため実際はあまり怖くない事が多かったりする。

また、いくら物理耐久が意外に高いと言っても飽くまで特殊受けにしては高いだけで別段物理に有利という程でもないため過信は禁物である。
最近は火力がインフレしている事もあり、『こだわりハチマキ』を装備した意外なポケモンに落とされる事も多いため注意したい。
当然ではあるが、一撃必殺技が当たったら即死するため、一撃必殺技持ち(顕著な例としてはラプラスの「ぜったいれいど」)にも要注意。一応、「みがわり」である程度はケアできるが。

特殊アタッカーだけが生き残った状況下でコイツを出されると、絶望するしかない。
物理アタッカーはきちんと入れておこう!「カウンター」されても泣かない。


一番簡単な対策は、死に出しまたは後攻「とんぼがえり」で『きあいのタスキ』を持ったかくとうタイプをぶつける事。
もしくは、とりあえず「みがわり」を張るのもいい。ハピナス自身も「みがわり」と相性が良いけどな!
プラチナで叩き売りされた「がむしゃら」との相性も抜群である。

ちなみに「ばかぢから」では不一致ならば全て確定2発以下である。
ある程度削っておくこと。


その後第八世代では「カウンター」や「どくどく」、「チャージビーム」といった技が没収されてしまったが、強力な特殊技や「ちきゅうなげ」は相変わらず使えるため、余り困りはしなかった。
むしろハピナスを倒す手段が減ってしまい、より厄介になったとの声も。
それどころか実質的な新技として「トライアタック」を再習得し、ランクバトルで使えるようになったため妨害・詰ませ性能が上がった可能性すらある。
流石はハピナス。

だが最近は対抗策としてジバコイルが「ボディプレス」を活用した形が増えておりほのお技か「ちきゅうなげ」がなければ完全に起点となるので注意。


ちなみに初登場の第二世代での評価は芳しくなかった。
理由としてはあまりにも低すぎる決定力
当時「めいそう」なんて便利なものは無いため、A10C75(Cは初代のラッキー以下)がまともにフォローできないのである。
おまけに環境的に「どくどく」も使いにくいという追い打ち。
何よりカビゴン対策となる一致かくとう技が、カビゴンより低い物理耐久が祟ってそのまま刺さりやすいのが難点。
レベル50同士でカイリキーの「クロスチョップ」をカビゴンが受けると確定2発だが、ハピナスの場合は中乱数1発となってしまう。
故に総合的な評価は「特殊耐久だけは無駄にある受け」。どこか第八世代のラッキーに通じているような気がする。
ハピナス使うならのろい積んですてみタックルしろ」とはよく言われた話である。
そしてそれをやるならカビゴンでいいというオチも付く
一応戦えないわけではなく、当時スリップダメージが現在より大きい「すなあらし」だったりを絡めてサンダーなどのようなカビゴンでは若干受けきるのが安定しない高火力の特殊ポケモンをより安全に受けて戦えるのでVC環境では当時より評価は上がっている。


どちらかといえば第三世代での強さが目立つだろうか。今でこそ「受けループ」なんて言葉があるが、あの先駆けともいえる。適切に運用するとGBAの電池をごりごり削っていく。
「めいそう」を積み始めた特殊アタッカー相手に出して「どくどく」を打ったり「ちきゅうなげ」でダメージを稼いだり、半端なアタッカー相手にカウンターで仕留めたり。物理ポケモンが出てきたら今度は物理技に弱点が存在しないエアームドに交代して「ふきとばし」などで流したり。
この時期は技の威力が全体的に低く、ハピナスを一撃で突破する手段はまず存在しなかった。文字通り「ハピで止まります」になってしまうパーティに地獄を見せ、安直な突破方法として「だいばくはつ」などに頼る人もいた。
「この2匹を突破する方法をしっかり考えられるかどうか」が、いわば対戦の入口ともいえた。カジュアルに戦う人からは蛇蝎のごとく嫌われた存在である。

さらに当時は金銀までで主流だった「合計レベル155」のルールが撤廃されてしまい、ポケモンの覚えられる技についての情報が非常に混沌としていた時代。そういった混沌をある程度解消し、ついでにバンギラスカイリューも解禁してしまおうとレベル100で対戦することを好むコミュニティも割とあった*2
そうなると永続砂嵐のバンギラス、「まきびし」を使えて一撃必殺にも耐性を持つ物理耐久の鬼エアームド、特殊ポケモンでは絶対に突破できないハピナスを使った受けループが完成してしまう。
くるくる交代しながらスリップダメージだけで勝利するという極めて合理的なパーティが出来上がるのだ。この時代は他に天候始動役なんていないし、まあ対戦に時間はかかるわ単3電池(当時20本で1000円程度)は奪われるわたまったものではなかったのだ。そもそも受けループなんて第9世代現在でも好かれるような戦法じゃないしね!

第四世代発売当初のゴウカザルは「厨ポケキラー」として名を馳せたのだが、その理由がこのハピナスとエアームドの無敵タッグに有利をとれるからである。


◆ラッキー


全国図鑑No.113
分類:タマゴポケモン
英語名:Chansey
高さ:1.1m
重さ:34.6kg

タイプ:ノーマル
特性:しぜんかいふく(引っ込むと状態異常が治る)
  /てんのめぐみ(技の追加効果発生率が2倍)
隠れ特性:いやしのこころ(ターン終了時、1/3の確率で味方の状態異常が治る)

種族値
HP:250
攻撃:5
防御:5
特攻:35(初代のみ105)
特防:105
素早さ:50
合計:450

努力値:HP+2


ハピナスの進化前であり、初代から登場する。
栄養満点の卵を毎日産み、傷ついた人やポケモンに分け与えてくれる優しいポケモン。

初代では特攻と特防が「特殊」で一纏めだったため、現在のハピナス以上の火力を誇る。
同タイプでは最高の特殊火力であり、耐久型のみならずアタッカーとしても優秀だった。
ちなみに初代ポケモンスタジアムのとある攻略本では、あまりのHPの高さにレーダーチャートのHPの項目が枠を突き抜けている*3

初代ではサファリゾーンに出現し捕獲率の低さで手こずらせてくれるほか、ハナダのどうくつに高レベルのものが出現する。
旅パの戦力としては同タイプの他のポケモンに劣りがち。
レベルアップで覚える攻撃技はノーマル技ばかりなのでわざマシンで特殊技や「どくどく」を習得する必要があるが、それなら速攻型のケンタロスの方が使い勝手は良い。
「タマゴうみ」によりアイテム消費なしで回復できるが、これも優秀な物理技や「ねむる」を自力で覚えるカビゴンを『ポケモンのふえ』で補助するという手もある。
ちなみにこの世代のみ「タマゴうみ」は自力習得技ではなくマシン技であり、ラッキーではなくミュウに覚えさせることも可能。

97カップ当時は「ちいさくなる」「タマゴうみ」で粘りつつも「ふぶき」「10まんボルト」(「かみなり」)で削りを入れる型が決勝大会に目立ち、「どくどく」型は意外にも少なかった。
ラッキーは当時のゲーム番組「64マリオスタジアム」の軍分けルール「ABCルール」で初手を縛られることを逆手に取った「ちいさくなる」耐久戦法で注目を浴び始めたとされ、言い換えるとラッキーはポケモン史上最古の耐久型である。

VC版初代環境では需要自体はあるものの、でんきエスパーへの打点が乏しい事、物理耐久があまりにも低いことなどから、2軍相当の評価となっている。

あのゴルバットほど酷くはないが、青版のドット絵は軽くホラー。
洋ナシ型の体型にイッちゃってる目つきと、今日の我々が知る「ラッキー」とはかけ離れたクリーチャーである。一応特徴はそれなりに捉えてはいるのだが、どうしてこうなった。

第三世代ではハナダのどうくつから消えた都合サファリゾーンにしか出なくなり、入手難易度が激増。
ごくまれに「しあわせタマゴ」も持っているらしいが「出ない」「捕まらない」「即逃げる」の三拍子を持つサファリゾーンのこいつからしか手に入らない超級激レアアイテムに。
ハピナスに進化できるのは変わらないが、仕様上旅パで起用したとしても一度四天王を倒すまではハピナスに進化してくれないためラッキーのままクリアすることになる。

現環境においても、あるアイテムを持たせることでハピナスとは違った活躍が可能。
専用アイテム『ラッキーパンチ』である。
これを持たせることで急所ランク+2となり、1/4の確率で攻撃が急所に当たる。

難点は、元々の攻撃が進化後よりもかなり見劣りしてしまうこと。
攻撃は言うに及ばず、特攻にしても種族値にして倍近く差がある。
だが、急所効果で相手の壁貼りや積み技による防御強化を無視できるのは利点。
これにより、実戦でも明確にハピナスと差別化した上で独自の活躍が期待できる


わけがない。


そもそもラッキーの特攻は特化しても無補正無振りハピナス程度でしかない。
それで運任せの急所狙い、しかも相手が積む時しか役に立たないのでは効率が悪すぎる。
実は第二世代ではポケスタ金銀リトルカップではかなり強い道具だったが、逆に言えば当時からそれぐらいでしか役に立たなかった。

ラッキーの本領は『しんかのきせき』を持たせることで発揮される。
進化後と同様の特殊受けはおろか、並程度の物理アタッカーすら起点にできる。
特殊メインのサザンドラが役割破壊として使う程度の「ばかぢから」では突破もできない。

特殊アタッカーに後出しし、豊富な補助技でサイクルを回して行きたい。
「どくどく」「みがわり」は元より「ちいさくなる」「タマゴうみ」「でんじは」「ステルスロック」と芸達者。

グライオン、エアームドと組んだ「ラキグライムドー」は受けループ戦術の基本とされる。と言うか受けループの奇石枠は大体コイツ。

進化後に劣る点としては上述のように攻撃力が進化後よりも大きく劣ること。
火力が定数ダメージ頼りなので、「ちきゅうなげ」「どくどく」が効かないゲンガーギルガルドにはほぼ完封されてしまう。
特にメガゲンガーが相手だと、「スキルスワップ」で『かげふみ』を奪わない限り逃げることもできないので要注意。

また、輝石ポケの宿命として「トリック」「すりかえ」や「はたきおとす」にも弱い。

第八世代で「どくどく」や「カウンター」を失って割を喰ったのはこっち。
本当に決定打が「ちきゅうなげ」しかなくなってしまった。
耐久力はあっても相手に掛けられる圧力が全くないため、最低限で済まないがの圧力を掛けられるハピナスにシェアを奪い返されてしまった。
後述の通りピンプクまで独自の立場を得てしまい、ラッキーにとっては完全に冬の時代である…はずだったが、シングル・ダブル共にポケモンホームでの採用率はラッキー>ハピナス。
進化後より硬いって魅力的だ。

禁止級伝説を2体まで使用可能なシリーズ12ルールで行われたシーズン28のシングルバトルではハピナスと共に使用率ベスト30入り。甚だしくはラッキーとハピナス両採用の受けループまで環境に進出。禁止級環境の最強格の特殊アタッカーであるカイオーガとイベルタルの2体に強気に出られるのが大きい。


第9世代ではダイマックスも廃止され、ますます本格的に暴れ……とも行かなくなってしまう。
ただでさえ第8世代で技を没収されていたにもかかわらず、遂に「ちいさくなる」まで没収されてしまう事に。
技は残っているため、実質ラッキーの弱体化ピンポイントの調整である。
更に強力なゴーストタイプの跋扈(前述の通りラッキーは対ゴーストで詰む)、「はたきおとす」や「トリック」による輝石没収の危険性、更に絶対に喰らいたくない「アンコール」が復権と至る所から動きを封じ込められてしまい、対戦需要は完全にハピナスに譲り渡す事になった。
現在では受けループ要員として採用するに留まっている。


◆ピンプク


全国図鑑No.440
分類:ままごとポケモン
英語名:Happiny
高さ:0.6m
重さ:24.4kg

タイプ:ノーマル
特性:しぜんかいふく(引っ込むと状態異常が治る)
  /てんのめぐみ(技の追加効果発生率が2倍)
隠れ特性:フレンドガード(ダブルバトル・トリプルバトルの時、自分以外の味方が受けるダメージを25%減らす)

種族値
HP:100
攻撃:5
防御:5
特攻:15
特防:65
素早さ:30
合計:220

努力値:HP+1

DPtから追加された、ラッキーかハピナスに『こううんのおこう』を持たせて育て屋に預けると産まれるベイビィポケモン
ラッキーに進化させるには『まんまるいし』を持たせて朝か昼にレベルアップさせる必要がある。

小さいのでまだ卵を産むことができず、ラッキーの真似をして卵に似た丸い石を抱えている。
そのため、この時点では「タマゴうみ」は覚えない。

隠れ特性として進化形2種にはない特性「フレンドガード」を持つ。
種族値はピッピプリンに劣る様に見えるが、極限まで攻撃と特攻が低いためにムダが少ない。むしろ特殊耐久なら同特性のポケモンでは最高レベル。

ベィビィポケモンだけあって技のレパートリーは少ないが、「こらえる」を使えるのが特徴。
まもる」は相手の「フェイント」で消滅させられるが「こらえる」はそうではないためである。
ただし、「まもる」と違って補助技等は防げない上、「まもる」「こらえる」を続けて使用すると失敗する可能性が高くなってしまう。
とは言え、相手や状況に応じて「まもる」と「こらえる」の使い分けが可能なのは他の『フレンドガード』持ちにはない利点と言える。

第六世代では同特性持ちにビビヨンが登場。能力やタイプが全く違う事から、ビビヨンとの競合は起こらなかったが、プリンとピッピがフェアリータイプを獲得し、以降のピンプクはノーマル単タイプである事を活かした採用が求められるようになった。
具体的には隣にくさタイプやフェアリータイプを用意しても同時に弱点を突かれにくい点で評価された。

第八世代では攻撃無振りでも安定したダメージを与える「ちきゅうなげ」を獲得し、「ちょうはつ」を打たれても機能停止しなくなった。2020年現在、安定したダメージ源を持つのはピンプクのみの利点。
現在では他の『フレンドガード』持ちとは違った、独自のポジションを獲得しつつあると言えるか。

リトルバトルのシングル戦においては「タマゴうみ」のみならず幾つかの有用な特殊技を覚えないのがネック。
主なダメージ源は「カウンター」に頼ることになるが、「でんじは」「こごえるかぜ」「ひかりのかべ」等で後続サポートも可能。


◆ハピナス狩り


主に『OR・AS』以降、経験値稼ぎのカモとして重宝されている。
ハピナス自体が野生で出現することはないのだが、ハピナスLv.100×3匹と言うひみつきちを大量に作ったプレイヤーがおり、
このひみつきちでハピナスをボコれば経験値を荒稼ぎ出来る。
ハピナス自体も技は「いやしのねがい」しかなく『どくどくだま』を持っているのでコイキングLv.1でも完封できる上に最大でも9ターン経てば勝手に3匹自滅する。
バトルの設定はシングルバトルでも良いがトリプルバトルにするとなお良い。一度に3匹出せそれらすべてを交換できるので手持ち全てのポケモンに経験値を振れる。
第五世代の揺れる草むらや『X・Y』のバトルシャトーで明け暮れたタブンネ狩りを思い起こさせるが、あちらと違って攻撃手段が無くても勝手に倒れてくれるので経験値取得の楽さはそれ以上。

現在ネットで検索すればハピナス道場のひみつきちのQRコードが大量に出回っているので、簡単に自機への読み込みが可能。
ただしひみつきちの仕様上、戦えるのはQRコードを読み込んだ翌日からなので注意。
また戦う際のLv上限を撤廃するアイテムの入手時期の都合、道場が使えるのは殿堂入り後になる点にも注意。

US・UM』ではポニの広野でラッキーがやや低確率で出現。
仲間呼びを繰り返すことでハピナスが出現するため、学習装置とけいけんポンの併用で経験値稼ぎがやりやすくなった。
またハピナスは稀に『しあわせタマゴ』を持っていることがあるため、レベリングを兼て奪取を狙うプレイヤーも多発してるとか。

ソード・シールド』ではヨロイ島でラッキーと共に低確率でシンボルとして出現。狙って狩るのは難しいが、レイドの巣穴を巡っていれば1匹や2匹見つけることは難しくない。
本作では経験アメもあるため重要度は高くないものの、獲得経験値は相変わらず多く、進化の早いポケモンであれば数匹狩ればすぐに進化させられる。

しかし、本作では経験値以外を目的にレイドでラッキーやハピナスを狩るプレイヤーも多い。
ハピナスレイドの勝利報酬は各種経験アメやふしぎなアメ、ヨロイ鉱石など、ポケモンの種類を問わず育成に役立つアイテムが多いためである。
アイテム自体は他のポケモンのレベルでも手に入るが、経験アメが一度に全種類手に入るため非常にお得である。

LEGENDS アルセウス』では戦闘を介さない捕獲によっても経験値が入るためハピナスを捕まえての経験値稼ぎがメジャー。
ハピナスは基本的に人間を見つけると逃げだすが、図鑑設定通りこちらがダメージを負った状態だと逆に近づいてくれる。その後はダメージが回復するまでずっとプレイヤーの近くにおり、回復するとまた普通の挙動に戻る。
これを利用し、わざと転落してダメージを受け、近寄ってきたハピナスの背後を取って捕獲する……というやり方が開発されており、経験値稼ぎとしても図鑑埋め用のハピナス捕獲にしても効率の良さで注目されている。

また、ある場所にはハピナスのオヤブンが確定で登場する。こちらはオヤブン個体らしく人間を見つけると殺意を持って襲ってくるが、少し距離を取るだけで攻撃後の隙の大きい「すてみタックル」ばかり放ってくるので簡単に回避できる上に背後も取りやすい。
このため適当なかくとうタイプのポケモンを連れていき背後を取ってバトルするだけで一方的にハピナスを倒せる
実はこのオヤブンハピナス、最序盤エリアに登場する上に近くにはワンリキーがいるのでその場所に行く労力を除けば早い段階から経験値稼ぎを行えたりする。

もちろんこのオヤブンを捕まえてもよいが、戦闘時の捕獲率がかなり低いので捕獲するなら不意打ち推奨。残念ながら上述の方法は直捕獲では使えないが、通常のオヤブン捕獲法なら問題なく使える。
団員ランクを上げれば遠くからボールを投げるだけでも見つからずにあっさりオヤブンを捕獲できることがある。
捕まえたハピナス自体もオヤブンなら当然レベルが高く即戦力として重宝するため、まさに一石二鳥。

スカーレット・バイオレット』ではフェアリー組アジト付近などにごく低確率で出現。
ラッキーは平時でもそれなりの出現率だが、ハピナスはそうぐうパワーLv.2のサンドウィッチを食べてもなお低確率・・・だった。
ゼロの秘宝アップデート後はそうぐうパワーLv.1のサンドウィッチでも視線を回せば見つかるほどに出現し、Lv.2ともなればラッキー3:ハピナス2くらいの割合で出現するほどになった。ここまでくるとハピナスだけを狙って狩ることも十分現実的。

『ソード・シールド』同様本作にもレイドとけいけんアメが存在するが、『ソード・シールド』とは出現率が天地の差なので、孵化個体を一定のレベルまでハピナスで上げ、そこからけいけんアメでレベルアップするという手法が有用。
けいけんアメと比較した際、一度に複数体のレベリングが可能なことが本作におけるハピナス道場の明確な利点か。

◆ポケモンGOでのハピナス


ゲームシステムに愛されまくったピンクの悪魔。
ジム戦をやるなら目にしない日はないだろうほどの使用率を誇る。

最大の理由は、ポケモンGO独自の種族値算出方法により、「攻撃と特攻」「防御と特防」のうち、高い方のステータスが反映されやすいこと。
つまり、ゲーム本編では物理耐久はさほどでもなかったが、GOでは物理耐久と特殊耐久が同じという狂った耐久力を誇る。
もちろんHPもおぞましく高いため、とにかく落としにくくジムの番人としては最強クラスの強さを誇る。
その耐久力のヤバさを端的に表すと、CP2600もあればカイリキーの「ばくれつパンチ」を直撃させても三割も減らないレベル。弱点を突いてもこれなので等倍かつ生半可な火力だとまず時間切れになる。
そして、スペシャルアタックとして高確率で「マジカルシャイン」か「サイコキネシス」を搭載しているため、生半可なかくとうタイプで挑んでも高確率で返り討ちに遭う。現在は技開放させて両方搭載できるため、技回避のタイミングを間違えると確実に返り討ちにされる。

また進化前のラッキーも防衛で置かれやすい。
火力こそハピナスに劣るためCPこそ大きく劣るものの、耐久力はほぼ同等で主力技も全く同じであり第二のハピナスとして運用できる。
ハピナスと違い、CPが非常に低いお陰で時間経過による能力値減少の影響を受けにくいという差別化要素もあるので、人気のない(長時間にわたって防衛することになる)ジムではハピナスよりもラッキーが優先されることも。

総合的な耐久力でハピナスとラッキーを上回るポケモンはおらず、さらにそれに次ぐ耐久力を持つのがよりによってカビゴン
ある程度流行っているジムにはこのノーマルトリオが非常に高い確率で居座るため、攻略にはある程度鍛えた格闘タイプが必須級。
逆にジム防衛においてはどれだけ耐久力が高かったとしても、格闘が弱点のポケモンであればハピナスらのついでに処理されてしまうため、大きく評価を落とす原因となっている。
ソーナンスフワライドのような元々耐久寄りのポケモンは当然のことながら、サーナイトトゲキッス等のアタッカー型のポケモンですら「格闘に強い」というだけでジム防衛で高く評価されるようになるなど、ジム戦におけるハピナスの影響力はすさまじく、一種のトップメタといえる扱いである。メタグロスが「コメットパンチ」を修得してからは鋼弱点のポケモンも評価を落としているが

その代償として、出現率がものすごく低くゲットするのはとてつもなく大変。
だが、ゲットできれば間違いなく一線級である。
最近ではイベントで度々ラッキーが出現しやすくなっていることや、7kmタマゴからピンプクが産まれる場合があるなど若干入手難易度が下がってきている。もっとも、ピンプクから進化させるには相棒にして15kmの長距離を歩かなければならないが。

2/4にラッキーのコミュニティ・デイが開催され、夥しい数のラッキーが出現。期間中にハピナスに進化させると特別な技「ワイルドボルト」を習得できる。カイリキーやルカリオ等に抜群を取れないため役に立たないというトレーナーも多いが、ハピナス対策にメタグロスメルメタルを使用するトレーナーも少なからずいるためそう考えれば使い道はある方。ただし、「ワイルドボルト」を使いたいなら技開放させて「サイコキネシス」と両立させることが前提となりがち。
なお、原作では物理火力が低すぎるため単なる一発ネタにしかならない。



ハピナス「私もアニメでクビかあ…。ムサシはいいよなあ…。」
タブンネ「多分次回作で復帰出来ますよ!多分ね。」

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最終更新:2024年02月25日 12:12

*1 ムサシの中の人も元々は看護師志望で、看護師免許を取得している。

*2 息抜きに禁止伝説を解禁した時に、ミュウツーやホウオウなどを気軽に使えるという楽しみもあった。

*3 このレーダーチャートは本来そのステータスが一番高いポケモンのそれを上限にしているのだが、ラッキーのHPがあまりにも高過ぎたため、HPのみ次点のカビゴンが上限に選ばれた事でこの様な現象が起きた。