フライゴン

登録日:2010/08/20 Fri 08:20:21
更新日:2024/02/10 Sat 01:33:08
所要時間:約 20 分で読めます








出典:ポケットモンスター、40話『VSサンダー!伝説レイドバトル!!』、
19年11月17日~2022年12月16日まで放送。
OLM、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon



フライゴンとは、『ポケットモンスター』シリーズのポケモンの一種である。


■データ


全国図鑑No.330
ホウエン図鑑No.118
分類:せいれいポケモン
英語名:Flygon
高さ:2.0m
重さ:82.0kg
タマゴグループ:虫/ドラゴン(第8世代)
性別比率:♂50♀50

タイプ:じめん/ドラゴン
特性:ふゆう(じめんタイプの技と「まきびし」「どくびし」「ねばねばネット」「特性:ありじごく」「各種フィールド」が無効)

種族値
HP:80
攻撃:100
防御:80
特攻:80
特防:80
素早さ:100
合計:520

努力値:攻撃+1、素早さ+2

4倍:こおり
2倍:ドラゴン/フェアリー
1/2:ほのお/いわ/どく
無効:でんき/じめん(特性の効果)

ナックラーがLv35でビブラーバに進化し、ビブラーバがLv45でフライゴンに進化する。


■概要


ルビー・サファイア』で登場した、カゲロウのような姿をしたポケモン。しかし虫タイプは持たない。
初見で騙されたプレイヤーもさぞ多いかと思う。

また名前やタイプからトンボDragonFly(ドラゴンフライ)もイメージしていると思われる。

羽で砂を巻き上げて相手の目を眩ませる。
その羽音が美しい女性の歌声のように聞こえるので砂漠の精霊と呼ばれているらしい。
羽音に心を惹かれ、近寄った者は遭難したり、砂嵐に巻き込まれ、フライゴンの餌食になる。

たまに砂嵐の中にワルビアルを潜ませ、協力して狩りをする。

仮面ライダー好きはたまらない複眼持ち。格好いい。
と、思ったら複眼ではなくただの砂から目を守るための赤いカバーでよく見ると普通の目がある。


■ゲームでのフライゴン


そこそこ高めの攻撃と素早さ種族値を持ち耐久面も平均的という全体的に高水準でバランスのとれたアタッカー型のポケモン。
最強と名高いドラゴンタイプと優秀な地面タイプを併せ持つ。
さらに特性により相手の地面タイプの技は効かない。

習得技も非常に豊富。
メイン技だけでも地面なら「じしん」「だいちのちから」、ドラゴンなら「ドラゴンクロー」「げきりん」「りゅうのはどう」「りゅうせいぐん」と高威力な技がずらりと並び、
サブウェポンとしては、範囲が広く多くの物理アタッカーにとって重要な「ストーンエッジ」、対策となる炎の技としては「だいもんじ」「かえんほうしゃ」「ほのおのパンチ」の3種、フェアリー対策になる鋼タイプの技「アイアンテール
他のドラゴンがあまり覚えない有用な技としては先制技「フェイント」「でんこうせっか」、一撃技じわれ」、交代技「とんぼがえり」、その他「ばかぢから」「かわらわり」「かみなりパンチ」「むしのさざめき」「ギガドレイン」「ばくおんぱ」など。

ストーリーでは比較的早いレベルで「じしん」を自力で覚えてくれるのは、貴重なわざマシンを温存できるため、非常に有難い。
ガブリアスは残念ながら「じしん」を自力で覚えないのである。

補助にも「すなあらし」や「いやなおと」、優秀な回復技「はねやすめ」等有用な技を持つ。


ストーリーでは、RSE・ORASでは砂漠で進化前のナックラーをゲットでき、上手く育てれば終盤は御三家と並んでパーティのエースとして四天王チャンピオン戦でも活躍してくれる。

さりげに秘伝要員としても重宝したりととってもできる子。
ただし進化が遅く進化前の能力値は決して高いとは言えないので少し扱いにくい所も。

トレーナーでは、四天王のゲンジが2体使用する。
ただしエメラルドでは内一体がキングドラに変更されている。
ORASでは♂が物理型、♀が特殊型になっている。
強化後は♂がリストラされている。

エメラルドバージョンではライボルトバルビートアチャモと共にデモムービーに登場し、ルビーのラティオス、サファイアのラティアスのポジションを務める。

ポケモンコロシアムではビブラーバがダークポケモンとして登場。

ORASでは秘密基地マスター・ギリーの相棒。
…なのだがヒワマキシティ到着直後の時点では、ワタルもビックリのLv.23である。

BDSPでは四天王のリョウの手持ちに強化2回目から加入。
むしタイプ使いの四天王なのにまさかのむしタイプじゃないポケモン2匹目である。
しかもドラピオンと違って進化前の時点でむしタイプは持っていない。
確かにタマゴグループは「むし」だが…。


■対戦でのフライゴン


上記のように高威力なメインウェポンに弱点を補う技、御三家にも匹敵する種族値、優秀な特性、回復技に先制技、
究極の役割破壊「じわれ」と、多くの見所がある。
なのだが、同タイプのガブリアスに能力面で負けてしまっていることが立場の悪いところである。
種族値比較(フラ/ガブ)
HP   80/108
攻撃  100/130
防御  80/ 95
特攻  80/ 80
特防   80/ 85
素早さ 100/102


しかし、「りゅうせいぐん」をメインに「とんぼがえり」で撃ち逃げする特殊型や、特性と一撃技、先制技で差別化は十分である。
またBW2では自力で「ばかぢから」を覚えられるようになった。
これも「とんぼがえり」との相性が良く、XYでは急所の仕様変更でタマゴ技の「きあいだめ」と「ピントレンズ」を併用することで、
能力ダウンをほぼ気にせずに確定急所で相手を仕留める戦法も生まれた。
ガブリアスと違って手が使えるためパンチ系の技を覚えられたり、草タイプの技を覚えられたり、サブ技の選択肢はガブリアスよりも多い。
単純に高威力な技をぶっ放す型だとガブリアスの劣化になりがちなほか、近年の種族値インフレの中では火力不足にも陥りやすい。
なので小回りを利かせつつトリッキーに戦おう。
さりげなく「ソーラービーム」も覚えられるので、晴れパに投入してもなかなかに活躍する。
(「ソーラービーム」はチルタリスメガリザードンXも覚えられるが、技やタイプなどの違いから単純には比べられない)
最も能力自体は悪くないのでガブリアスと同じ型で戦っても問題はないが。
また、こちらは「だいちのちから」「おいかぜ」「フェイント」とダブルでも有用な技を多く覚えるのも特徴。
そのため、ダブルやトリプルではガブリアス以上に活躍することも可能である。

ガブリアスを含む多くのメジャー級ドラゴンと同じく四倍なのは注意。

ちなみに先制技+なら相手が襷持ちでも600族ドラゴン3匹とタイマンすると第4世代ではフライゴンが一番強かったりもした
(先制技はカイリューも持っているが先制技どうしなら素で早いほうが先に動けるのでやはりフライゴンの勝ち)。
しかしBWから「しんそく」強化&「マルチスケイル」をカイリューが獲得、また襷を貫通する「ダブルチョップ」をガブリアスが習得し、以前より厳しい立場に。まあ技採用率は低いが

ドラゴン以外の600族を相手にする場合、タイプ相性では一見有利に見えても苦戦を強いられることが多い。
メタグロスは耐久が高いため、タイプ一致「じしん」でも一撃では倒せず、相手側は「れいとうパンチ」などでこちらを簡単に倒す事ができる。
襷で「れいとうパンチ」を耐えて2回目の「じしん」で倒そうにも、メタグロスには先制技「バレットパンチ」もある。
バンギラスも4倍弱点の「ばかぢから」ならともかく「じしん」一発では倒せず、こちらも「れいとうパンチ」「れいとうビーム」による反撃が怖い。
お互いの型によっては苦戦を強いられ、スカーフ持ち相手には一方的に負けることも。

第五世代では新登場したドラゴンは素早さが100未満(サザンドラ98、オノノクス97、レシラムゼクロム90)のため、少しは活躍する機会が増えたかもしれない。

しかし、

先制技・ドラゴン潰し→カイリュー
浮遊・流星とんぼ→サザンドラ
一撃技→オノノクス
と、多くのポケモンが所持することに。

だが、これらを全て持っているドラゴンはフライゴンだけ!
上記の通り小回りを効かせて器用に運用していきたい。まあ、サザンもオノノクスもフライゴンより遅いし

第五世代では、ナックラーが隠れ特性「ちからずく」を習得し、フライゴンの火力が上がる…かと思えば、やはり「ふゆう」の呪縛から逃れる事敵わず。
同じく不遇ドラゴンだったチルタリスでさえ、「コットンガード」習得に隠れ特性「ノーてんき」とかなり強化されたのに…

その後、第六世代ではかなり地味だが強化がなされた。
XYでは「じわれ」「ばかぢから」「フェイント」をLv.1で習得出来る上、タマゴから孵化させた個体なら進化後も思い出しで再習得できる。
更にORASではビブラーバのレベル技に「むしのさざめき」と「ばくおんぱ」が追加され、特殊技のレパートリーが広がった。
相変わらず世代を追うごとに技レパートリーは広がっていっている。

そして第七世代では、遂に待望の積み技である「りゅうのまい」を習得。
メガシンカは獲得できなかったが、それでもガブリアスと明確に差別化できる技を獲得できたのは大きい。
フライゴンの種族値と攻撃範囲を考えると、非常に大きな強化と言える。
いじっぱりAS252で1回積むだけで、攻撃は特化176族相当、素早さは最速156族相当になり、スカーフなどを除けば殆どのポケモンを上から殴れるようになる。
アイテムによる火力補正を考慮しなければ、この数字はメガガブリアスを上回る火力とフェローチェを抜く素早さである。

またこの耐性により「じしん」無効・「ほうでん」無効・「いわなだれ」半減・「ねっぷう」半減とダブルバトルでメジャーな範囲攻撃の一部に強い。
フライゴン自身も、範囲攻撃の「じしん」「ばくおんぱ」・味方を巻き込まない「だいちのちから」・「ワイドガード」を剥がせる「フェイント」・敵全体の火力を削ぐ範囲攻撃「むしのていこう」「ワイドブレイカー」等のダブル向きの技を多く覚えるため、ダブルバトルでは持ち前の器用さを存分に活かせる。
いかく持ちの霊獣ランドロスの存在がやや苦しいが、差別化自体は容易。

シングルでも「ほのおのパンチ」「かみなりパンチ」「ばかぢから」などガブリアスにない技を覚えられるのは十分な強み。
マイチェンでしか覚えられないことの多い「ばかぢから」や「だいちのちから」なども自力で覚えられるので、わざマシン無しでも全然困らない。

ちなみにメガクチートとの相性がすこぶる良いのも特徴。
こちらの弱点であるドラゴン・氷・フェアリーは全てメガクチートが半減以下に、クチートの弱点である炎・地面はフライゴンが半減以下に出来る。
これだけなら「サザンドラとかボーマンダとかギャラドスでいいじゃん」と思うかもしれないが、そこはフライゴンの耐性が光る。
そう、電気無効岩半減である。電磁波による速度低下耐性とステロ耐性があるのが、補完と言う点で上手く噛み合っているのだ。
第七世代では麻痺が弱体化したものの、環境的にカプ・コケコをはじめとする電気タイプが台頭しており、電気無効のアドバンテージは更に大きくなった。
メガクチートは「トリックルーム」とも相性が良く、上記の麻痺弱体化もトリルの価値を高めている。
フライゴンもトリル下ではメガボーマンダやガブリアス、アーゴヨン等を上から叩ける為この2体を主軸にするなら一考の余地はある。
ただし、ドラゴンタイプをプラスに活かすことが前提で、それが無いと霊獣ランドロスに大きく見劣りすることになる。

…このポケモンの名誉のために言っておくが、あくまで「能力が上位のポケモンがいる」というだけなので、劣化云々を気にしなければ十分に活躍を見込める。ガチな考察では少なくともクリムガンメガシンカのないチルタリスよりは強力かつ使いやすいとされることが殆どである。
ネット上ではガブリアスと対比してイジるネタが定着し、「ドラゴンタイプ最弱」とする人もいるが、ヤムチャドラゴンボール最弱呼ばわりするノリに近い。
…が、ドラゴンタイプに対する逆風や全体的なスペックのインフレが特に激しくなった第六世代~第八世代の対戦環境では、フライゴンを満足に活躍させることすら難しい。
ガブリアス含む猛者揃いのドラゴンタイプや競合相手ランドロスへの対策である氷技やフェアリー技でついでに対策されてしまいがち……というのが採用率を低迷させる大きな弱点となっている。


フライゴンの歴史


第三世代


チルタリス、ボーマンダといったドラゴンと共に満を持して参戦。
そのスタイリッシュな見た目、地面とドラゴン複合という扱いやすいタイプから人気を博す。

前述の通り、ストーリーでは御三家に次ぐ主力、空を飛ぶ要員として大人気の存在である。

また、この世代からの新要素である特性により、地面タイプの攻撃が一切無効という特徴も持つ。


そしてこの世代の目玉と言えばやはりダブルバトルである。
威嚇を撒けるうえに、非常に高い能力を持つボーマンダの影に少々隠れてはいたが、メインウエポンの地震の威力で上回っていた。
当時の地震は現在と違い、ダブルバトルでも威力が変わらないという仕様だったため、(「なみのり」「しおふき」は半減)その地震を無効にでき、逆に種族値100という高い素早さからタイプ一致でじしん」を放てるフライゴンは、非常に扱いやすいアタッカーとして重宝されていた。


正直この世代のフライゴンはこれと言って悪い所が一つもなかった。
火力面で多少の指摘を受けることはあったが、ドラゴン技の貧弱さはほとんど地震と役割破壊の大文字でカバーできていたので、ドラゴン技が無いからといってこれといって困ることも無かった。
「じゃあ同じドラゴンを相手に回したときはどうすればいいんだ」と思われるかもしれないが、当時は特殊3色パンチの全盛期。
ドラゴンの処理に関してはそれほど困る問題ではなかったのである。


第四世代


この時代になってドラゴンはそこそこに、地面タイプに強豪が続出することになる。
そのじめんタイプ持ちの中でもこの世代特に目立ったのが、あのガブリアスである。

フライゴンと同タイプで、火力耐久で大きく、ついでに素早さでも僅かに上回るガブリアスには到底敵わず、ゴウカザルの登場によって見放されたバシャーモと一緒に不遇ポジションにまで落ちぶれる。
種族値で見れば特攻以外は完全にガブリアスの劣化なので「フラインゴ」や「フライゴミ」といった蔑称まで生まれてしまった。


しかしそれはシングルでの話。
ダブルでは「じしん」に下方修正が入り、多くの地面物理アタッカーが泣きを見た。
当然ガブリアスもである。なんとシングルでの実力とのあまりのギャップに「ダメリアス」と呼ばれるレベルである。
ガブリアスでさえこれである。その他の地面タイプに関してはお察し下さい。

しかしフライゴンは違った。そう、新地面特殊技の「だいちのちから」。この技の存在により、地面タイプの中では例外的に生き残っていたのだ。
地面が弱体化したとはいえど、地面技を持つポケモンも一定数はいたので特性の浮遊が地味に働いていたのも好ポイントである。
ガブリアスも覚えることを気にしてはいけない

ちなみににシングルでも、ガブリアスと比べるから全体的に能力が低いと感じるだけであって、平均から見れば十二分に高い。
そしてこの世代において、「りゅうせいぐん」+「とんぼがえり」のコンボが扱えるのはフライゴンだけである。
また、普通のアタッカーにするとどうしてもガブリアスの劣化になるから、いっそ開き直ってスカーフ巻いて「じわれ」で特攻しよう!という型も生まれた。
相手にとって型が読みづらいのは非常に有利なことなので、ガブリアスの登場が逆に利点に繋がったと考えるのもアリっちゃアリである。


第五世代


新ドラゴンとして、600族では複合のサザンドラ、それ以外では単タイプのオノノクスクリムガンが参戦した。
前者2種は物理アタッカーとして、後者は柔軟な特殊アタッカーとしてデビューを果たす。

さて、フライゴンはといえば一撃必殺技と先制技、そして「りゅうせいぐん」+「とんぼがえり」辺りの個性を色々なドラゴンに習得されてしまい、ますますネタとして扱われることが多くなってしまった。
しかしそれらの要素を全て併せ持っており、冗談抜きで型が読みづらい。ぶっちゃけ型の読み辛さでいったらドラゴンの中でもトップクラスである。え?ボーマンダ?そんなの知らない。

相変わらずシングルでは日の目を見ないものの、ダブルではメタグロス、バンギラスといった強豪に強いため、そこそこの使用率を誇った。
また、地震の威力が改善されたため、自身も地震を使いやすくなり(シャレではない)、さらに、浮遊の価値も相対的に上がった。

ボーマンダ、サザンドラ、ラティオスといったドラゴンには使用率で大きく差を付けられてはいるが、その3種と違って先制技と一撃技持ちなので、フライゴンのみの利点も十分ある。


第六世代


新ドラゴンとして、600族では単タイプのヌメルゴン、それ以外では毒複合のドラミドロが参戦した。
前者は高い耐久力と広い技レパートリーを活かして物理型、特殊型、耐久型と器用な立ち回りを見せ、
後者は毒タイプの嫌らしい戦術や適応力龍星群による超高火力攻撃を得意とする。

ヌメルゴンはフライゴン同様にフェイントを覚えるため、フライゴンの個性は更に目立たなくなるり、
わざマシンで覚えられる新技も「グロウパンチ」と「ないしょばなし」程度という微妙なものしかなかった。

一方で地味な強化も多く、XYでは「ばかぢから」「じわれ」「フェイント」がナックラーのLv.1習得技に変更。
延々と進化キャンセルをする必要がなくなり、育てやすくなった。
更にタマゴから孵化させた個体を進化させた場合、Lv.1時点で「ばかぢから」「じわれ」「フェイント」を覚えていれば進化後にも思い出しで再習得できる。
Lv.1技兼タマゴ技と言う謎の優遇措置である。

ORASでは何故かLv.1習得技兼タマゴ技としては没収され、じわれを覚えるためにはLv.47まで進化キャンセルをする必要が出てきてしまった。
尤も、第四世代ではLv.89とやたら高かったのに比べれば、大幅に下がってはいるのだが…。

XYでタマゴを作れば、例え孵化前にORASへ送ったとしてもLv.1習得技兼タマゴ技の扱いになる。
更にORASではビブラーバの習得技に「むしのさざめき」と新技「ばくおんぱ」を習得した。
「むしのさざめき」はフライゴンが覚えられるむしタイプ特殊技の最高火力。
「ばくおんぱ」はノーマル技なので弱点は突けないが、一致等倍「だいちのちから」よりも威力は高い。
ダブルバトルでは全体攻撃扱いになるため、ゴーストタイプと組むと使いやすい。
どちらも音技なので「みがわり」を貫通出来る。ただし、特性「ぼうおん」持ちには無効なので注意。


第七世代


本作では進化前のナックラーがハイナ砂漠の土煙で出現。
メガシンカこそしなかったが、強力な積み技「りゅうのまい」を習得。
ガブリアスやランドロスとの明確な差別化要素になると共に、強力な戦術の型の選択肢が一つ追加された。
ラナキラマウンテンのポケモンセンターと最終盤だが、技思いだし人がおり、本作から習得レベルに達していない技でも教えてくれるようになってるので、進化キャンセルしなくても「じわれ」を習得できるようになっている。

ちなみに、ガブリアスが凋落していくのとは対照的にこちらの採用率はジワジワ上がっていたりする。
何気に600族・準伝説以外のドラゴンではシングル採用率トップだったり。

第八世代


今作ではライバルだったガブリアスとランドロスは、DLC『冠の雪原』解禁までは登場しなかった。
よって、カンムリ雪原に行けるまでは、比較対象を気にせず運用できるようになった。
しれっと「であいがしら」を遺伝習得できたり、こっそりタマゴグループにドラゴンが追加されたりしている。

さらにドラゴンタイプの新技「ワイドブレイカー」「スケイルショット」を習得。
前者は敵全体にダメージを与えつつ攻撃を下げる物理技、後者は素早さを上げる連続技であり、どちらも使い勝手がいい。
因みに紹介映像でワイドブレイカーを初披露する好待遇を受けた。

が、この世代で登場した600族ドラゴンのドラパルトは、ゴースト複合、素早さ、攻撃ともにフライゴンを上回り、タスキ貫通のドラゴンアロー、さらにフライゴンにはできない鬼火、でんじは、壁貼りなど多様な技を持っており、ドラパルトでOKとなりがちである。
さらに有用なおいかぜやはねやすめも没収されてしまったため、耐久、サポートとしては使いにくくなってしまった。

思い出し技の仕様変更で、ナックラー・ビブラーバでのみ習得する技がフライゴンに進化しても思い出せるようになった。
その為、その技を習得するまで進化キャンセルの必要もなくなった。

第九世代


『藍の円盤』にて登場。
新システム「テラスタル」によりバトル中にタイプを変えることが可能となり、それに伴って耐性や弱点をガラッと変えられるようになった。
真面に受ければ致命傷となる氷やフェアリータイプを克服することもできるが、一方で相手のテラスタル次第では有効打を失ってしまったり予想外の相手から氷技を受けるケースが増えた。

しかしながら特筆すべきは特性「ふゆう」とテラスタルの相性の良さであろう。
たとえば炎や鋼にテラスタルすれば本来の弱点である氷やフェアリーを半減にしつつ、弱点になってしまうはずの地面を特性で無効化できるなど、ここにきて地面無効が大きな価値を示すようになった。
これは競合相手であったガブリアスやランドロスでは真似できない明確な強みである。他の「ふゆう」持ちドラゴンとしてはラティオスラティアスが比較対象となるか。

また既存技からは念願の撒き技「ステルスロック」、新たな先制技の択となる「しんくうは」を覚えるようになり、前世代で没収されていた「おいかぜ」「むしのていこう」も再習得と、ダブルバトルにおいて有用な技も復活した。

新規技からはフェアリータイプのサブウェポンになりうる「みわくのボイス」および相手の回復を封じるエスパータイプの「サイコノイズ」と図鑑説明に合った音技2つを習得。威力はあまり期待できないが追加効果が優秀で、仮想敵によっては選択肢に入ってくるだろう。
元から覚えられる「ばくおんぱ」も含め音技が充実していることから「のどスプレー」を持たせて特攻を上げる型も考案された。

技以外の要素では新アイテムの「いかさまダイス」によって既存習得の「スケイルショット」の火力が安定するようになり、「りゅうのまい」と併せて素早さを上げて全抜きすることが従来よりは容易くなっている。カイリューやガブリアスの8割ほどの火力なので物足りなさはあるのだが…

総合すると今世代では物理アタッカー特殊アタッカーサポーター3つの型全てに大きな強化がなされており、フライゴン単体の性能においては過去作とは比較にならない強さになったと言っていい。


■進化前 ナックラー


全国図鑑No.328
ホウエン図鑑No.116
分類:ありじごくポケモン
英語名:Trapinch
高さ:0.7m
重さ:15.0kg

タイプ:じめん
特性:かいりきバサミ(攻撃を下げられない)
  /ありじごく(飛行タイプゴーストタイプ・特性「ふゆう」・持ち物「ふうせん」持ち以外のポケモンの交代・逃亡を封じる。
         手持ちの先頭に置くと野生のポケモンの出現率が2倍になる)
隠れ特性:ちからずく(追加効果がある技の追加効果が無くなる代わりに威力が1.3倍になる。「いのちのたま」の攻撃後のHP減少も無効)

種族値
HP:45
攻撃:100
防御:45
特攻:45
特防:45
素早さ:10
合計:290

努力値:攻撃+1


進化前。
砂漠に脱出不可能のすり鉢状の巣を作ってじっと獲物を待ち構える、アリジゴクをモチーフとするポケモン。
大きな顎は大岩を噛み砕くほどのパワーがあるが、頭が大きいので引っくり返ると自力で起きられない。その時にメグロコに襲われることもある。


初期形態ながら攻撃はフライゴンと同等だが、それ以外の能力は全体的に低く、特に素早さは最低レベル。
これより遅いのはツボツボぐらいしかいない。
ちなみに、ビブラーバに進化すると攻撃が70に下がる。

特性が「ふゆう」で固定のビブラーバ、フライゴンとは異なり、隠れ特性も含めて3種の特性を備える。
特に「ありじごく」の特性を持つのはダグトリオ系とナックラーのみ。
(「かげふみ」を持つメガゲンガーソーナンス系、ゴチルゼル系はいるが)
「ちからずく」は実質「いわなだれ」「かみくだく」強化程度の恩恵しかないのが残念。

進化前としては高い攻撃と圧倒的遅さにより、トリパで使われることも。
トリル下なら一致「じしん」で弱点を突けることもあり、ギガイアスツンデツンデを狩ることも可能。
上記のポケモン達やトリパ自体ダブル向きなため、ナックラー自体もダブルの方がより活躍しやすい。

一致技「じしん」の他、サブウェポンとしては上述の2つ以外に「ばかぢから」もある。
他には一撃技「じわれ」、先制技「フェイント」「でんこうせっか」、「こらえる」+「じたばた」も使える。
持ち物の候補は火力を上げる「こだわりハチマキ」「いのちのたま」、攻撃のチャンスを増やす「きあいのタスキ」。
やはり「ありじごく」を活かして対面で有利な相手を確実に仕留めたい所か。

リトルバトルでは上位の攻撃を誇り、トリル軸の砂パで主力として活躍する。
しかし、トップメタであるストライクニューラを含む先制技使いには注意。


■アニメでのフライゴン一族


映画『七夜の願い星 ジラーチ』に登場。
ファウンスに住む野生のポケモンだが、バトラーが仕掛けたバリアー発生装置を破壊したり、サトシを乗せてバトラーのボーマンダとの空中戦を繰り広げたり、間一髪でサトシを救うなどまさかのリザードンポジション。
フライゴン好きにはたまらない大活躍をしている。この映画見てフライゴン好きになった人は多いだろう。

後にハルカのライバルであるシュウもフライゴンを使用している。

アニメにおいてAG編にはナックラーとビブラーバも登場。
サトシ達はイザベ島を横断中、砂漠でナックラーの作った地下迷宮に迷い込んでしまう。
彼らはレンジャーのアキコ、ナックラー研究員のヘイハチローと共に地下迷宮にある湖を探すことに。
辿り着いた先で、ナックラーの大群がビブラーバに進化する瞬間を目にする。
ロケット団はビブラーバ達を捕まえようとするも、サトシ達とビブラーバ達の攻撃で返り討ちになった。

XY編では過去にカロス地方で大量発生した所をプクリンに鎮められたと伝えられている。

SM編ではマオのライドポケモンとして登場した。

第7シリーズでは、36話にナックラーとビブラーバと共に登場。CV:清水理沙
縄張りを作るためにキンセツシティを砂嵐で砂漠に変えた後、その羽音に魅入られた者が砂嵐内へ誘いこまれていた。
誘い込まれた獲物をナックラーの砂地獄、ビブラーバの超音波で仕留めようとしており、ナックラーは実際に人間を襲っていた。
フライゴンは野生でありながら「りゅうせいぐん」を使える優秀な個体であり、ナックラーとビブラーバ共々、ゴウにゲットされた。
ゲット後はゴウの空を飛ぶ要員として出番は多め。

■ポケモン不思議のダンジョンでのフライゴン


優秀な技を擁するじめんタイプということもあり、ポケダンシリーズでの単純な使い勝手は恐らくドラゴンタイプトップクラス。

青の救助隊・赤の救助隊』では可もなく不可もなくで地味な存在であったが、
探検隊』では技が第四世代準拠になったことで、強力な全体技「だいちのちから」「ぎんいろのかぜ」を習得出来るようになり日の目を浴びる事に。
他の技も「りゅうのいぶき」や「とんぼがえり」「だましうち」等扱いやすい物が揃う。
更にかしこさタイプも強力な物が揃うDタイプ。
一方でガブリアスのほうは範囲技が使いにくい「じしん」「りゅうせいぐん」しかなくかしこさタイプも扱い辛いC。

一応能力値はガブリアスのほうが一回り高いもののドーピングで十分補えるレベル。
ただし「だいちのちから」はナックラーの状態でLv.65まで上げないと覚えないためかなり手間がかかるのが欠点。

後に、技を覚えるレベルが世代を進むごとにハードルが下がっていき、フライゴンに進化する前に主要な技を覚えられるようになって強化街道を突き進む。
『救助隊DX』では悪天候にも強く、使える技の範囲も広く、危険な技を「ふゆう」でスカせ、直接仲間にしてもLv45で加入し、あと2回レベルアップすれば技思い出しもコンプ可能…
と、誰を使うか迷った時のお手軽強キャラであるが、敵に回した際の脅威度も相応に高い。開幕の位置によってはコイツ1匹のためにふしぎだまを使ってもいいほど。


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最終更新:2024年02月10日 01:33