野上良太郎

登録日:2009/12/26(土) 20:40:49
更新日:2024/01/28 Sun 22:55:29
所要時間:約 7 分で読めるよ





悪いけど時間は消させない



仮面ライダー電王』の主人公
仮面ライダー電王の変身者。

演:佐藤健、溝口琢矢(『超・電王』以降)


概要

誕生日は1988年12月26日
作中(2007年)では18歳。
職業と言える職業はないが、姉の経営する喫茶店でアルバイトをしている。

類い稀な不運体質で、出歩けば
  • 自転車で木の上に引っ掛かって降りられなくなる
  • 不良に絡まれてカツアゲされる
  • ガラスを踏んづけて自転車がパンクする
  • また不良に絡まれる
と立て続けに不運に見舞われる。

上記はすべて第1話の出来事であり、以前からこんな不運がずっと続いていたらしい。
そして物語が進んでも大体こんな感じである。
大きな不幸が降ってくるというよりは、ちまちました不運が毎日無数に降り注ぐ。
姉の愛理曰く「幸運の星はまだまだ先」。らき☆すたとは関係ない。

ただし不運には慣れており、多少の問題には動じない。
昔はこの体質に悩んでいた時期もあったらしいが、義兄の言葉によって救われたらしい。
自転車で転んで怪我をする程度であれば「今日はだいぶマシだった」、チンピラに絡まれても逃げられれば「運がよかった」で済ませてしまう。


ある日偶然ライダーパスを拾ったことでハナと出会い、不良に因縁付けられたり変な赤鬼に体を乗っとられたりしてオロオロしているうちに、なんやかんやで電王として戦うことになった。
実は時間上の特殊な存在“特異点”である。



【人物】

不運な上に極端な虚弱体質で、貧血などですぐにぶっ倒れる。
温厚な性格と気弱丸出しの喋り方ですぐナメられるが、心根の強さだけは折り紙付きで、一度決めたことは何が何でも貫き通そうとする。
万年アンラッキーな分、他人の不幸にも敏感で、皆の幸せは守ってあげたいと思っている。侑斗など、自らの犠牲を厭わない者は特に放っておけないらしい。
あとキレると普段との落差が激しくて怖い。怒鳴ったりせず静かにキレるタイプ。

持ち前の優しさと、不運慣れの末に身に着けたある意味達観した振る舞いはタロスズからも一目置かれている。

なんだかよくわからない謎センスの持ち主で、部屋には変な置き物が大量にあったり、イマジンなら敵も味方も全員が気持ち悪いと感じるクライマックスフォームを「カッコいい」と言い切ったりする。(まあ人間目線だとカッコよく見えなくもないかも)
このセンスは未来永劫変わらないらしく、未来で孫に付けた名前が元で一悶着起きることに…


【来歴】

幼い頃に両親を亡くしており、姉と二人、祖母に引き取られて暮らしていた。
両親と祖母のことについては劇場版『俺、誕生!』で描かれている。
ちなみに姉の経営する喫茶店「ミルクディッパー」は元々両親の開いた店で、良太郎にとっても大切な場所。

高校に通っていたが、ある出来事をきっかけに卒業間際になって中退している。
詳しくは桜井侑斗の項目で。
なお、彼が通っていた「星城高校」は、愛知県に実在する校名である(さすがにロケ地は違うが)。


【憑いている(憑いていた)イマジン】

名前にタロスと付く4体が基本味方陣営。
イマジンはほぼ全員が好戦的な自己中野郎であり、それはタロス達も同じなのだが、良太郎がいればなんだかんだ纏まりは良くなる。
なお、良太郎は特異点なので一定の支配制御も出来る。

モモタロス
一番最初に憑いたイマジン。
チンピラの戦闘狂で手に負えなかったが、土壇場で見せた根性と「ごめんなさいは?」で手懐けた。

ウラタロス
特異点のメリットを狙って憑いたイマジン。
純粋に信じる心で手懐けた。

キンタロス
元は別の人に憑いていたが、色々あって消えそうになっていたところを拾った。
その恩で力を貸してくれるが当然問題も多い。

リュウタロス
ウラタロスが憑く直前にこっそり憑いていた刺客。
愛理が間接的にセーブしていたが、後半は良太郎の見事な腕前でべったり懐かせることに成功。

ジーク
ゲスト。元は別の人に憑いていたが色々あって良太郎にも何度か憑いた。その縁で電車にも何度か居候している。

デネブ
侑斗のイマジン。侑斗のいない時間では良太郎に憑いていた。
本編では披露されていないために詳細は不明だが、『特撮ニュータイプ』2008年1月号によれば、「“電王 ベガフォ-ム”に変身出来るのでは」と推測されている。


【変身・戦闘】

不運のせいか、自力ではオーラアーマーを生成できない。
ただ変身するだけではプラットフォームのまんまでめちゃくちゃ弱いので、まともに戦うにはタロスズの力が要る。

とはいえ怪人のタロス達に任せっきりだとそれはそれで収拾がつかなくなるため、上手く舵取りしなければならない。
指揮の良太郎と実戦のタロスというDouble-Actionで時間を守る。

しかし自力で戦うための努力は惜しまず、地道な特訓を重ねていった結果、ある時から一人でも戦えるようになる。
詳しくは仮面ライダー電王の項目で。


【その他】


電王での役回りからはとても想像がつかないが演者さんこと佐藤健氏の特技はブレイクダンス。
つまり、作中リュウタロスに取り憑かれて魅せていたアレは本人の自前のスキルである。すげぇ。
そのスキルの高さ故に後々のライダー俳優の皆さんはリュウタロスに憑かれるのを恐れているとかなんとか。

数年後の主演映画後輩もびっくりなアクションをほぼ生身でやってたりするので気づいた人もいるかもしれないが。

てれびくんハイパーバトルDVDではイマジンブートキャンプでぴょんこたんぴょんこたん!して鍛えていた。
撮影中に中の人が体調を崩して休業したことがある。
沢山歌ったDouble-Actionの中でも一番大変だったのはAx formとのこと。
沢山演じた憑依体の中で一番大変だったのもK良太郎とのこと。

劇場版『さらば電王』にて中の人が良太郎役からさらばした。
『超・電王』シリーズ以降は子供時代の良太郎を演じた溝口琢矢が務めている。
8年後では成人し、再びレギュラー出演している。


しかし『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』においてウラタロスの憑依と言う形で10年ぶりに出演。
電王初期の演出のような、良太郎とウラタロス双方の声が聞こえる演出を取っている。
悩めるアタルや、ライダーとしての後輩のソウゴにあるアドバイスを送った。

佐藤健氏の出演は今作トップシークレットであり、公開前は、
  • 番宣ポスターにも映画パンフレットにも記載しない
  • 台本でも、佐藤氏本人以外の出演者のものには良太郎の登場が伏せられていた。
  • 本作の脚本担当である下山健人氏に対してもシークレット*1
  • 試写会でも佐藤氏の登場シーンはカット
  • 児童誌やTwitterなどでの情報も一切公開しない
……など、徹底的な情報統制が取られていた。

なお、U良太郎としての登場の理由は、
「U良太郎ならできるが、今の歳で良太郎を演じたらみんなの夢を壊してしまう」
「10年経って良太郎が成長しているのはいいことだが、一方それは夢を壊すことでもある」
という佐藤健氏本人の配慮によるものである。
おそらく佐藤氏が「10年経ってもかつてと変わらない良太郎」「10年経って成長した良太郎」のどちらを演じたとしても、
『電王』ファンの誰かの夢を必ず壊すことになるという考えだと思われる。

ウラタロス役の遊佐浩二氏も佐藤氏の意思を汲み、あえて当時の演技を再現しないようにしたとの事。
ただ、良太郎の登場シーンのラストでは、モモタロスから掛けられたある言葉に対して、
ウラタロスが身体から抜けた(瞳や髪が通常に戻った)良太郎本人が、無言ながら微笑みを返していた。

さすがにジオウ本編には出なかったが、名前の言及のみはされている。

ちなみに、『ディケイド』では電王の世界だけ唯一原作とほぼ変わらなかった(とはいえ設定と雰囲気が違う別の世界である)。
そのため「リョウタロウ」はおらず、そのポジションにはモモタロスが着いていた。
以降のオールライダーものでも電王の中身はモモタロスということになっている。

『超・電王トリロジー エピソードイエロー』にて、海東に愛用のマグカップを盗まれた。


【台詞・名言いろいろ】

「みんな、行くよ!」

「何だかよく分からないけど、やらなきゃいけないことだけは分かった気がする」
「ごめんなさいは?」
「やっぱりそうですよね…辛くても、忘れたくなんかないんですよね。大切なことを忘れてしまうのって、きっと…すごく辛い」
「お、およ~」
「ちょっと一人で戦ってみるよ。どこまで出来るか分からないけど、やってみる」
「やらなきゃいけないと思ったらやるよ、これからも。人助けとかそんなんじゃなくて、出来ることがあったらやるだけなんだ。僕が電王になった時みたいに」
「弱かったり、運が悪かったり、何も知らないとしても、それは何もやらないことの言い訳にはならない。僕の知ってる桜井さんが言ってた」

「たった一日でも、一瞬でも、忘れたくない時間はあるんだ…失くしたくない時間が。何で忘れてたんだろ? 僕のもう一つの時間!」

「うん、すごくいいよね。あの新しい電王」
「やるよ。僕がやらなきゃ。…そのためにも、もっと強くなる」
「君が誰だろうと今はいいよ。ただ、僕が邪魔なら君が直接来て。僕は絶対逃げない。だから…二度とリュウタロスに近付かないで」
「面白い…? 勝手に時間弄って、こんな簡単に人を消して。それで面白いってどういうこと!? そんなの、僕は絶対認めない。…変身」
「楽しくても、これは本当の時間じゃない!!」
「でも僕は迷えない。迷いなんかない! モモタロス達が消えるかもしれないのに、僕はこの時間を守ろうって思ってる、今も。なんでかな…? モモタロス達が消えるのは、こんなに嫌なのに…」
「モモタロス! 望みを言うよ。…僕と…最後まで一緒に戦ってくれる?」

「いつか、未来で」



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最終更新:2024年01月28日 22:55

*1 本映画の『電王』パートの担当は本編でメインライターを務めた小林靖子氏であり、下山氏も初めて良太郎の登場シーンを見た時「佐藤氏のそっくりさんを呼んだのかな?」と勘違いしたとか。