リアニメイト(TCG)

登録日:2009/08/16 Sun 11:11:19
更新日:2024/01/28 Sun 15:31:58
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さあ!神を見よ!我が墓地より、ラーの翼神竜召喚!


概要


TCGの用語の一つ。
捨て札になった(墓地に行った)クリーチャーやユニットを、再び場に出す行動を指す。
わかりやすく「蘇生」などと呼ばれる事も。

多くの場合、戦闘や何らかの効果により場から墓地に送られたものや、
手札、あるいは山札から直接墓地に送られたものでも場に出すことができる。

このような戦略をとるデッキは「リアニメイトデッキ」と呼ばれる。

なお、名前の由来は「(死亡したユニットを)『再び《Re》』『活動させる《Animate》』」という動きからつけられた、という説や、
このコンセプトが成功したMtGのデッキに入っていたカード『《再活性/Reanimate》』から取られた説がある。


この戦略の最大の利点は、
  • 場に戻す手段があれば擬似的ながらユニットの破壊を無効化できる。
  • 通常、場に出す際にかかるコストを無視できる。
の二点である。
特に2のメリットを活かして、重すぎてなかなか場に出せないユニットや、色や属性が異なるユニットを素早く展開できる点は注目すべき。
リアニメイトが可能なタイトルでは多くのプレイヤーの間で使われるのが常。

トーナメントで活躍するものは、自力で場に戻れるユニット等を利用したコンボデッキや、
場に出るだけで絶大な被害を相手に与えるユニットを使うタイプがある。


しかし、この戦略も弱点が多く、以下の対策が存在する。
  • 捨て札に落としたユニットを捨て札から除去する
  • 場に戻す手段を打ち消す
  • 場に戻したユニットをバウンスする
墓地を経由することから、リアニメイトを主軸にしたデッキではコンボの要素が含まれるため、
相手に付け入る隙を与えてしまうこともある。


色々なTCGのリアニメイト


Magic the Gathering

詳細はリアニメイト(MtG)を参照

全てのTCGの祖だけあって《再活性》を初め、様々なバリエーションの蘇生カードが存在する。黒と緑、次いで白に多い。
カードプールが広いモダン以下の環境では上位デッキとなることも多い。

対策の為の墓地追放カードもかなり存在しており、特にエターナル環境では墓地対策しないと瞬殺される。


遊戯王OCG

詳細は蘇生/帰還(遊戯王OCG)を参照

原作のテーマが死者の魂の復活であるためか、「死者蘇生」をはじめとしたリアニメイト出来るカードが豊富。
墓地から自己再生できるモンスターや、墓地から除外して発動する魔法・罠も増え、墓地を肥やす事に長けたデッキも結構メジャー。

そうしたデッキでは、墓地というよりもベンチ(控え)か何かに近く、「墓地は第二の手札」と言われることもしばしば。
ただし、全てのカードを再利用できるデッキばかりかというとそうでもなく、依然として墓地に送る除去も強力である。

墓地よりも更に再利用しにくい領域として「除外ゾーン」も存在しているのだが、
今では除外されたカードを再利用するようなカードもかなり多く、「除外ゾーンは第三の手札」と言われるようになってしまった。

遊戯王OCGでは「死者蘇生」に由来してリアニメイトの事を「蘇生」と表現することが殆ど。
そのため、他のTCGと比べて「リアニメイト」という単語に聞き馴染みの無いプレイヤーも多い。
なお、除外ゾーンのカードを再利用する事は「帰還」と呼ばれる。


バトルスピリッツ


紫に「トラッシュ(墓地)の利用が得意」という役割が与えられている。
初期の頃からキーワード能力【不死】があり、条件とコストの確保ができれば何度でもトラッシュからの召喚を可能にしている。
ソウルコアを導入した頃からトラッシュからの召喚を補助するカードの種類が爆発的に増えており、もはや紫にとってトラッシュは第2の手札と呼べるほどまでとなった。
他にも青はネクサスの利用という色の役割により、トラッシュからネクサスを再配置する効果を持っている。

ただし、バトスピの場合「コストを支払わずに」の文がない場合はトラッシュからの召喚でも召喚コストの支払いが必要というルールである。
コストを支払わないカードには強烈なメタカードも多いため、一概にコストを支払うカードが下位ということはない。


デュエル・マスターズ


MTGの弟ポジションであるデュエマでは、意外なことにリアニメイトカードが登場したのは基本セットから約4年後と遅く、不死鳥編第1弾で収録された《インフェルノ・ゲート》が初。
利用する文明では闇文明が最も多く、他の文明では極少数のカードでしか墓地からの蘇生ができない。
一時期はかなり高確率で規制される傾向があり現在はインフェルノ・ゲートがプレミアム殿堂、その調整版と言える*1インフェルノ・サインが殿堂入りとなっている。
が、最近では踏み倒しメタの増加やゲームの高速化等の環境の変化もあってか似たようなカードであっても規制をかけられる事が少なくなっている。


カードファイト!!ヴァンガード

グランブルーのユニットがリアニメイト系のスキルを持つ。
コストは相応に重いが、インターセプトや焼きで退却したリアガードを再び展開出来る。
ガーディアンや完全ガードの手札コストを利用してドロップゾーンを肥やしておくなど、他のクランとは一風変わった立ち回りを求められる点も多い。

新バージョンでは「ナイトミスト」などがリメイクでリアニメイト効果を得ている。


フューチャーカード バディファイト

カタナワールドの髑髏武者、デンジャーワールドのマミー、灼熱地獄などが該当。
墓地肥やしをテーマにしたカテゴリのサブギミック扱いが多い。


ヴァイスシュヴァルツ

ゲームシステム的に控え室は肥えやすい。控え室から直接舞台に出す方法はあまりないが代わりに控え室から手札に回収するカードは豊富。


ポケモンカード

イメージとゲームシステムからか、トラッシュ(墓地)を利用するカードはほぼ無い。
ポケモンカードゲームNEO時代のオーダイルや、DP時代のガブリアスLv.X等がかろうじて技を持っているぐらい。
原作ゲームでひんしから復活させられる「げんきのかけら」「げんきのかたまり」も存在し、「~かけら」は旧裏面では原作同様に、ベンチに戻すポケモンにはHPの半分(切り捨て)のダメカンを乗せていたが、現在は本来のHPでベンチに出せる。「~かたまり」は旧裏では本来のHPでたねポケモンをベンチに戻せる代わりに「手札からエネルギーを二枚トラッシュ」とコストを求められていたものが、現在は「トラッシュのポケモンを山札の上に戻す」と、ゲームとは大分イメージの異なる効果になっている。
ポケモンカードe収録のスタジアムカード「地底湖」は、互いのプレイヤーにトラッシュから「オムナイト」か「カブト」をたねポケモンとして戻す事を許可する効果を持つ。これにはトラッシュの再利用以外に「なにかの化石」を必要としなくなるという、メリットもある。
変わり種として相手のポケモンをリアニメイトさせる効果を持つものに第一弾の「ポケモンの笛」およびXYでの同型再版の「ターゲットホイッスル」や、敵味方どちらかに旧裏「げんきのかけら」と同じ効果のヤマブキシティジム・ナツメの「ナツメのスリーパー」が存在する。
用途としては、相手のベンチ埋めや低いHPのポケモンを再び呼び出してのサイド獲得となる。


WIXOSS

他のTCGに倣って黒の得意分野…なのだが、コスト支払い時にどの色も出せるマルチエナのおかげでどの色でも利用できる。
この為、「《アンシエント・サプライズ》&《コードアンチ アステカ》&レベル1古代兵器」の組み合わせはWIXOSS黎明期の防御手段として活躍した。
他にもトラッシュにある状態で条件を満たすとノーコストで場に出るシグニも存在するが、効果使用後に場を離れると除外されてしまうペナルティが付与されている。


Z/X -Zillions of enemy X-

純粋な意味でのリアニメイトは黒の得意分野。
もっともコスト制限がかかっていることが多く、
どんなカードでもリアニメイトできるようなカードは皆無(イグニッションなどで墓地肥やしが容易に出来るためだが)
一方でチャージからの蘇生は白、特にガーディアンの得意分野。
こちらもコスト制限はあるうえスリープ登場も少なくないが、種族の特性として扱われている分構築として極めると恐ろしいほどの耐久度を発揮する。


Lycee

ゲームシステム的にコスト踏み倒しの加減が非常に難しく、サーヴァント召喚や荒良木円程度で、デメリットがあるものが大抵。
まともなリアニメイトは、フライングディスク+能美クドリャフカのコンボくらいか。


GUNDAM WAR

基本的にジャンクヤード(墓地)から直接場にカードを復活させるカードは意外と少ないが、
緑のケリィ・レズナーや赤のゲモン・バシャック等のキャラクター、赤のコマンド捕獲兵器等無いこともないが、使われることは少ない。
茶色の捨て山利用は、ある意味リアニメイトかもしれない。


Precious Memories

初期は普通に手札から出す場合と比べてコスト面で得することが少ない為にマイナー気味だったが、天然(低コストキラー)対策にゲーム全体が高コスト化していった結果、リアニメイトを含めコスト省略手段が増えていった。
19年辺りのリアニメイトだと、ガルパン最終章のSR西住みほの中に、登場時に捨て札のコスト4以上のみほを場に出すカード等が存在している。
既存カードにコスト3以下を対象とするものもある為、合わせて使えば捨て札からどんなみほでも直接場に出し、そのままアプローチ可能。


ChaosTCG

ヴァイスシュヴァルツと同じく、控え室から手札に戻すカードはどのOSにもあるが、控え室から場に戻すカードは今の所存在しない。


プロジェクトレヴォリューション

黒の得意分野。
但しデッキからプランでユニットを湧かすゲームなので捨て札から早出しする意外で出すにはあまりメリットが無い、
但しリアニメイト希望は別である何故なら相手ターン終了時に出るため次のターンにリリースされるので、
疑似リリースインになり終盤で出るとゲームエンドの可能性もある。


Hearthstone

DCGであるHearthstoneでは処理の関係上、直接ミニオンを墓地から場に出すカードはない(そもそも墓地の概念がない)が、
「対戦中に死亡したミニオンのコピーを召喚する」という形で疑似リアニメイトを行うカードが存在。
デジタルの特性を活かして対象をランダムに選ぶものが多く、安定した運用のためには構築段階でミニオンを極力絞る必要がある。
また、正規の手段で出るわけじゃないので雄叫びが発動しない。そのため対象としては断末魔や常在型能力を持つミニオンや、
デメリット雄叫びを持つ代わりにコスト不相応に高いスタッツを持っているものなどが適している。

これに関するカードを最も多く持っているのはプリーストであり、特にデッキのミニオンの1/1コピーを呼び出す《バーンズ》によって重量級ミニオンを早期に死亡させ、
《永劫の隷属》などで復活させるビッグプリーストは安定性には欠くものの決まると手が付けられない地雷デッキとして猛威を奮った。
他には、悪魔を全て復活させるウォーロック専用ヒーローカード《屍山血河のグルダン》、断末魔持ちミニオンを全て復活させる中立ミニオン《退廃させしものン=ゾス》、
獣1体をランダムで復活させるドルイド呪文《魔女の刻》、断末魔で挑発持ちミニオンを全て復活させるドルイド獣ミニオン《ハドロノックス》などが有名である。


Shadowverse


同じくDCGであるShadowverseだが、こちらではネクロマンサー専用でそのものズバリ「リアニメイト」という名のキーワード能力がある。

このバトル中に破壊された、リアニメイトの値以下でコスト最大の自分のフォロワーと同名のフォロワー1体を場に出す能力。該当フォロワーが複数いた場合はランダムに1体。

例えばリアニメイト3が発動した場合、コスト3のフォロワーが破壊されているならコスト2以下のフォロワーが出ることはない。そのためHearthstoneに比べると構築の制限は緩い。
また、同パックで登場した同じくネクロマンサー専用能力「葬送」は手札のフォロワー1体を場に出したあと能力全てを失って破壊するというものであり、
大型のリアニメイトと組み合わせることで早期に大型フォロワーを出せるというデザインになっている。
Hearthstone同様こちらもプレイしているわけでは無いのでファンファーレは発動しないため注意。


墓地から追記、修正を対象として発動する。
その追記、修正を召喚する。

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最終更新:2024年01月28日 15:31

*1 S・トリガーを持っているので完全下位互換ではない。