桑原和真

登録日:2011/08/14(日) 22:53:18
更新日:2024/04/09 Tue 00:29:03
所要時間:約 17 分で読めます





うるせー!勝負しろ!皿屋敷中のNo.1はオレだ!
今日こそ、てめーにオレの靴の裏をなめさせてやっからな!


桑原和真は幽☆遊☆白書の登場人物。


名前の由来は「くわばらくわばら」という厄除けの言葉と、元野球選手の桑田真澄、清原和博から。


アニメでは千葉繁が声優を担当。
その恐ろしいまでのハマり具合は原作者からも「自分以上に桑原のことを知っている」と最上級の賞賛も貰うほど。きっと我々に感動と爆笑を与えてくれる。




◆概要

皿屋敷中学2年生。主人公、浦飯幽助のケンカ相手にしてのちの親友。
高身長で頬がこけ、エラの張った細面で、(原作連載当時から見ても)古風なリーゼントヘアが特徴。

かなりの腕っ節を誇る不良であったが、幽助にはまだ一度も勝ったことが無く、町内ナンバー2の地位に甘んじていた。
ナンバー2とはいえかなり格差があり、一方的にボコボコにされる間柄(幽助の機嫌が悪ければ重症コース)だったため、舎弟からは喧嘩売るのを制止されていた。
そのこともあって幽助とは常々いがみ合っていたが、心の底では彼の実力を認めており、幽助が交通事故で死んでしまった時は、「生き返れ、チクショオ!戻って勝負しろ、コノヤロウ!」と、人目も憚らず感情をむき出しにしてその死を悼んだ。


実は“顔に似合わず(?)霊感が非常に強い”ということを仲間内でよくネタにされており、そのことから、霊体となった幽助も憑依の対象として彼を選んだことがある(ちなみに桑原は、近くにいた幽助のことを低級な動物霊だと勘違いしていた。)。
幽助が復活した後にはますます霊感が冴え、金縛り頻発や地縛霊が見えるなど日常生活に支障をきたす様になった為に、姉の紹介で幻海に相談にやってきたが、ちょうどその日が継承試験だったため、成り行きでに参加し戦いの中でその資質が覚醒。
特殊能力・霊剣が使えるようになり、以後は幽助の心強い相棒となる。
霊感の強さは運の良さにも繋がっており、幻海の試験挑戦時にはじゃんけんゲームで圧勝、オリエンテーリングの試験では危険な道を避け一番に到着、迷宮城でも同様に罠を避けた最短ルートを選び、敵からも評価された。その後もギャグ補正もあって運よく生き延びるような事もあった。
また意外と用心深く、度々「飲み物に何か盛られる」ことを警戒する発言をしている*1

ちなみにアニメ版での彼の学ランは他の男子生徒より明るい青色だが、これは視聴者が区別を付けやすいようにするための演出であり、設定上は他の生徒と同じ色である。
(同様の理由で、幽助の学ランも緑色になっている)

◆劇中の活躍


○霊界探偵編

霊障相談の為に姉の紹介で幻海を尋ねるも、そこでたまたま行われていた弟子入り選考会になし崩し的に巻き込まれてしまう。
そして最後の選考まではあっさり残り、そして武蔵戦で折れた木刀を利用することで霊剣の能力に覚醒。武蔵を倒す。
しかし、次の少林(乱童)戦ではまだ正体を現していなかったとは言え、流石に相手が悪すぎたため、惨敗してしまう。
その際全身の骨を折られてしまい、半死半生の状態にされてしまうが、霊体の姿で幽助を激励した。
折られた骨は後に幻海の心霊手術によって完治。本人いわく「医者もあきれるほど(よく治った)。」
また、骨が復活した際に腕力が倍以上になったとも言っており、強敵との激闘の経験値と合わせ、かなりのレベルアップをした。

これ以降、幽助の相棒として霊界探偵の仕事を手伝うようになるが、彼は正式には霊界探偵の辞令を受けておらず、あくまで善意の協力者である。

四聖獣編では幻海の下から逃げ出した幽助と再会したところで事件に巻き込まれ、ぼたんが桑原いるのに気づかずにペラペラ事情を喋ったので皿屋敷市を護るために助っ人を買って出て二番手として白虎と対戦。
この戦いの前に訓練しており、霊剣を徒手空拳且つ自分の意思で使えるようになっている。
分身妖獣や気を吸収する白虎の体質に苦戦するが、根性で何とか勝利する。
その後の青龍戦の時に白虎が舞い戻ってきたと思いきや、青龍が白虎を惨殺。
敵ながらも正々堂々と戦った白虎にある種の(殴り合いで芽生える)友情めいた感情を抱いてたのか、白虎を惨殺した青龍に激しい怒りを露わにしていた。
戦いが終わった後は「螢子とぼたんが生存」していることを演技して誤魔化すという悪趣味なドッキリをしてしまった為、幽助にフルボッコにされてしまった。

雪菜編では事実上の主人公を担当。
当初は特に霊界探偵の任務に関わるつもりはなかったようだが氷女の少女・雪菜を救出する任務を収めた霊界からのビデオテープを見た際、一目惚れをし、強引かつ率先して幽助と共に赴く。
もう、この辺になると(幽助と同じく)常人の強さの域をはるかに超えており、「銃の引き金を引く指まで止まって見える」。
そこで戸愚呂と交戦。彼の機転によって辛勝する。
以後、雪菜の存在は桑原にとって大きな支えとなる…が、この時点では雪菜は氷女の村に帰ってしまったため、
彼女を想い、センチな表情を作っていたりもした。

○暗黒武術会編

生きていた戸愚呂に招待された暗黒武術会では、浦飯チームの中で(結果はどうあれ)唯一全試合に出場している。
武術会を前に、蔵馬から(アニメでは飛影にも)特訓を受けており、この時に霊剣の二刀流、形状変化などの新技を身に着けている。

迎えた決勝戦では、戸愚呂チームの戸愚呂(兄)と対峙。
切り札の「試しの剣」を使うも、力の差は明らかで、常軌を逸した戸愚呂(兄)の能力に翻弄され追い込まれてしまう。
しかも戸愚呂(兄)は、悪趣味な演出を交えて幻海が殺されたことを暴露してしまう。
浦飯チームの中でただひとり幻海が死んだことを知らされていなかった*2桑原は、その侮辱的な態度に怒りを爆発させ、今までに見せたことのないトリッキーな技を駆使することによって遂に形勢を立て直し、逆転勝利する。

しかし、勝利も束の間、戸愚呂(弟)から幽助を精神的に追い込んで覚醒を促すための標的に選ばれ、桑原もまた幽助の勝利を信じて自ら犠牲になる事を決断、戸愚呂に突貫して左胸を刺されて、そのまま殺されてしまった…

…と思われたが、戸愚呂が敢えてそうしたのか、桑原が予想以上に打たれ強かったのかは不明だが致命傷には至っておらず、駆け寄ってきた蔵馬と示し合わせる形で自らの死を偽装、*3幽助が勝利した頃合を見計らって起き上がり、満面の笑みで「よ、元気?」と蔵馬と共にネタ晴らし。
この手のドッキリを仕掛けたのは二度目の為、当然、次の瞬間には幽助にボコボコにされ、あやうく本当に死にかけた。


○魔界の扉編

武術会から帰ってきた後は試しの剣を使った後遺症からか霊力が失われてしまう。
そのため、新たな敵である仙水一味と戦おうにも戦力として貢献できず、しばしば歯がゆい思いをさせられることになる。

しかし、そんな状況であるにもかかわらず不良仲間の舎弟達と一緒にライブを見に出かけて行ってしまったために、仙水一味の一人である御手洗に襲撃されてしまう。
当然手も足も出ずに苦しむが、巻き添えにされた舎弟達を助けるために感情を爆発させ、遂に失われていた霊力を取り戻し、更なる能力である「次元刀」を発現させて御手洗を倒した。
霊力を失ったように見えたのも、これは試しの剣とは関係なく、幻海によって自身の殻を破るためという説明があった。


だがこの次元刀に目を付けた仙水に連れ去られ、仲間達が救出に来るもによって幽助以外は別空間に閉じ込められてしまう。
そして仙水の本来の人格である忍の圧倒的強さに、他の仲間共々幽助が自身の死によって自分たちの覚醒を促していると思い、
更に樹の一言で怒りがピークに達した彼は次元刀の能力によって脱出、加勢に入るもその直後幽助は殺害されてしまった上に魔界の穴も開ききってしまう。

飛影の黒龍波で穴に押し込み、聖光気によって結界をすり抜けた仙水を追撃するために結界を切り裂くが敗北、
復活した幽助の増援により仙水編は終了する。

ちなみに幽助的には自分のケンカを他人に任せるなんて考えはハナから毛頭なく、何かが掴めそうな気がするなどの台詞にも何の裏もなかったため、
(仙水共々、魔族大隔世しそうな影響を違和感などの形でどことなく感じとっていたものと思われる)
前述の幽助が自己犠牲しようとしたというのは勘違いだった。


○魔界統一編&その後

その後は仲間達がそれぞれの理由で魔界に行くことになるが、仙水の勝ち逃げに思うところがあったのか、進学校に進むことを決意。勉学に励む事に。
その為、4人で唯一人間界に残ることになった。*4
対立することを承知の上で魔界に赴く彼らの事を「戦えればいいなんて、戸愚呂仙水と同じだ」と罵倒しつつ、自分も魔界に行くか行くまいか悩んでいたことを呟く。

約一年半(アニメでは二年)がたった頃、トーナメントから幽助が帰ってきた時には補欠とはいえ第一志望の高校に合格。
入学早々地震予知とかをしてしまったため、クラスメートからの人気は高い。(本人曰く「珍獣扱い」らしい)
女の子からは「カズさん」と呼ばれて結構慕われている。
幽助達が全員三回戦敗退してしまった事を知り、「行かねーでよかった。赤っ恥かく所だったぜ」と謙遜していた。

戦いの第一戦からは一旦離れたとはいえその実力は健在で、霊界テロ時は幽助らに同行している。
このころでも桑原はまだ次元刀を任意で使いこなす事はできなかったようだが、
「バカとハサミは使いよう」という飛影により「連中は皿屋敷市を標的にしている」という嘘を吹き込まれ*5、またしても「愛の力」によりその場で発動。
テロ組織が見張り役を置いている監視カメラ管制室の目の前まで都合よく次元の抜け穴を切り開くという活躍を見せた。
(これが無ければ幽助らは人質に対するリスクが非常に高い正面強行突破しか手立てが無かった)


アニメ版の魔界編では出番が必然的に減ってしまったが、幽助VS黄泉戦で蔵馬が彼の「声」を聞いている。
ひょっとしたら、乱童戦の時のように、無意識のうちに幽助のピンチを察して霊体の姿で激励に来ていたのかもしれない。

最終回では事実上の主役となっており、彼がこれまでの思い出を振り返るシーンは必見。



俺と浦飯がばーさんと初めて会ったのも、このうすら長げー階段登って、あの弟子入り選考会とやらに出たのがきっかけだったよな…

四聖獣と戦ったり、垂金の別荘で暴れたり… 果ては、暗黒武術会なんてのにも出ちまってよ…

浦飯なんか、魔族にまでなっちまってよ…

全ては、この階段から始まった。そんな気がしてよ


色々ありすぎて… 全部思い出せないぐらいだね…


最終的に幽助が帰ってきた事でヤンキーとしての血が疼いたのか、OVA『映像白書』最終巻に於いて、
3年後の第2回魔界統一トーナメントに腕試しに参戦した事が示唆されている。


また、原作では人間界で暮らすことになった雪菜が桑原家に居候する事になるという非常に羨ましい展開になっている。
(アニメでは雪菜は幻海家に居候しているが、蔵馬からの報告を兼ねて桑原はよく遊びに来るらしい)
雪菜は純血の氷女ではないので、桑原と結ばれることは決して不可能な事ではない。
彼女を幸せにしてあげられるように、桑原には是非とも頑張ってもらいたいものである。

末永く爆ぜろ。


◆戦闘スタイル

幽助には及ばないとはいえ、ケンカの強さは地元に知れ渡っており、無尽蔵のタフネスと根性に物を言わせたケンカ殺法で戦う。
特に今まで幽助にひたすらボコボコにされているのに、恐がらず何度も再戦を望む精神的なタフさもある。
流石に機嫌の悪い時の幽助は態度を見るに怖かった模様だが(それでも逃げはしない)。
また、非常に機転の利く性格で、足りない部分をとっさのアイデアで補うことに長けている。

戦闘に関しては、無理矢理な勝ち方だったり、コミカルな面が多々ある。
落合流首位打者剣や帝京高校サヨナラツーラン剣*6。のネーミング、白虎戦がいい例。

しかし敵でも救いのある者や自分の信念を貫き通そうとする際には体を張って訴える。その姿はまさしく漢。


彼自身の実力は魔界突入時にA級妖怪クラスと評されていて、あの戸愚呂(弟)すら越えている。
更に三人がかりとはいえS級かつ気鋼闘衣を使用している仙水からも、皮肉はこもっているが賞賛の言葉を贈られている。
ちなみに飛影、蔵馬は幽助の死亡時・そして復活時に二度覚醒の描写があるが、桑原もこの時にA級以上、それこそ次元刀の能力を含めればS級にも匹敵しうるレベルにまで伸びた可能性が高い。
人間限定で言えば劇中最強クラスである。


先述の通り幼いころから霊感が強く、ジャンケンやトランプなど、「勘」の要素が絡む勝負にはめっぽう強い。
また、能動的に使えるわけではないが、予知夢やサイコメトリーで情報を得たり、妖気・霊気を読むことで敵の位置を把握したり、テレパシーで会話するなど、戦闘面以外でも活躍の場は多かった。
事実、迷宮城(四聖獣の城)では桑原が先導することによって罠を避け、迷路のような内部にもかかわらず*7、安全確実な最短ルートで四聖獣の待つ部屋へ辿り着いている*8
戦闘能力では幽助・蔵馬・飛影には僅かに及ばなくても、まさしく縁の下の力持ちであると言えよう。*9

能力

  • 霊剣
桑原の代名詞たるメインウエポン。自身の霊気を剣状に変化させる技。
後述の武蔵戦で素質が開花し、当初は霊木から作った木刀の破片を媒介として、ビームサーベルのように発動させていたが、その後訓練してすぐに無手でも使えるようになった。*10
切れ味は桑原の任意で調節可能であり、斬るだけでなく、硬質化させて相手を殴る、バットのように敵の攻撃を打って跳ね返すなど、同じ剣士の飛影とはきちんと差別化されている。
シンプルであるが故に幅広い応用が利き、
  • 槍のように伸ばす
  • それを曲げる、結ぶ
  • 足場代わりにする
  • 二刀流
  • 蛇のように相手の攻撃を避けて伸びる
  • 手裏剣状にして放出する(言わば霊手裏剣)
  • 離れた物質の遠隔操作
…など、様々な形に変化できる。
桑原自身の機転もあって多くのピンチを乗り越えてきた。

  • 試しの剣
暗黒武術会決勝を前に、美しい魔闘家鈴木から贈られた霊具。
霊気や妖気を吸い取る性質を持つ魔界植物「ヒル杉」から作られた試作武器で、死々若丸が操る魔哭鳴斬剣のプロトタイプとしての一面も持つ。
基本的には最初期の霊木刀の発展系であり、威力と回復力を高める攻防一体の性能を持ち、彼の感情によって自在に形を変えた。
劇中では桑原の怒りに呼応し、霊剣とリンクして遠隔操作で動いたりした他、霊剣をフライパン状に変化させて更にリング全体を覆うほどに巨大化させた。
決勝戦以降は残念ながら未使用。会場崩落の際に紛失したのか、単に使う間がなかっただけなのかは不明である。

  • 次元刀
てめェは どこまで……

どこまで腐ってやがるんだァーーーー!!!

仙水編で使用可能になった能力。通常の霊剣より輪郭がはっきりしており、西洋剣のような鋭い形状をしている。
文字通り次元や空間を切り裂くことで対象物の強度や硬度に関わらず切断可能な、劇中最強クラスと言っても過言ではない能力。
領域や魔界と現世を仕切る亜空結界などの突破、脱出不可能な異空間を切り裂いて突破口・脱出口をこじ開けたり、空間を切り裂くことでワープトンネルを生み出すなど応用性にも優れる。

ただ、あまりに強すぎるゆえか任意で使い分けは出来ず、劇中では彼の「怒り」の感情が頂点に達した時のみ使用出来た。
ちなみに、飛影の黒龍波ですら平然と防御できる仙水ですら、次元刀に対しては身体ごと避け、決して真正面から防御しようとしなかった。
これは次元刀の特性上、当たれば防御力が意味をなさず、仙水でもダメージを受けるためだと思われる。
もっとも仙水の体捌きと技の冴えによってかすらせることもできなかったが。

上述にもあるように、唯一にして最大の欠点(というか弱点)は、「当たらなければ意味がない」ということ。
桑原の剣の腕前も最終的にはかなりのものだったろうが、それでも師匠(?)の飛影と比べるとまだまだであったようだ。


◆人間性

不良を自称しているが、あまりそれらしい行動は見せない。
万引きは絶対にせず、いじめ・飲酒・喫煙その他の触法行為もやっている様子はない*11
幽助も桑原のそんな性格を認めており、「アイツはカツアゲや万引きの類は一切やらねーよ」と心の中で呟いていた。
ペットの子猫を人質ならぬ猫質に取られた際は誘拐犯に「万引きしてこい」と命じられたのだが、桑原は律儀に金を払って全ての品物を買ってきている。
不良らしいところは、外見、学業面の悪さ、教師への反骨精神*12、そして不良同士のケンカであろう。

教師からの嫌がらせのような条件や、暗黒武術会の連戦の際にも、他の仲間が憤るなか一人筋を通すことを選んだり、
人間によって精神的に傷ついた雪菜や、人間の負の側面を見た御手洗の心を救うなど、人間性に関しては幽助より主人公っぽい*13
無類の猫好きであるという意外な一面もあり、特にペットの猫の一匹である子猫の「永吉」にはメロメロ。
頭が悪いと思われがちだが、実際の所咄嗟の閃きや勘の良さが描かれるシーンが多く、むしろ地頭の良さを強調する描写が多い。
成績の悪さも勉強嫌いが大きかったらしく、あるきっかけで勉強への忌避感が無くなってからは順調に成績を上げ、上記の通り大学の附属高校に補欠合格するぐらい学力を上げている。

仲間意識も相当強く、沢村・桐島・大久保の三人の舎弟達を大切にしている。
このため、あれだけ幽助に喧嘩で負けていても仲間内では一目置かれ、不動のリーダーとなっている。
進学校に進んでからも、三人の舎弟たちとは良き友人として交流を続けている。
幽助が仙水に殺された際には死を躊躇わずに弔い合戦を敢行した。

蔵馬は修行に付き合って貰ったり、勉強を一緒にするなど終始良好な関係だが、飛影の事は仲間として認めつつも最後まで漫才コンビ犬猿の仲だった。
なお、レギュラー陣で雪菜が飛影の妹だと気付いていないのは桑原だけである。飛影も桑原にだけは知られたくないらしく、飛影の前で桑原が雪菜の兄の話題をすると幽助を睨み付けている。
一方で、飛影は桑原と雪菜の仲については一切邪魔しておらず*14、桑原の本気を出させるために半ば雪菜をダシにする真似すらしているので関係は認められている模様。*15

家族構成は息子に劣らずデカくて派手な父と、
強くて綺麗な三歳年上*16の姉ちゃん・静流(しずる/CV:折笠愛)と永吉ほか多数の猫がいる。
母親は不明だが、ひょっとしたら父子家庭なのかもしれない。
静流は美容師の勉強をしており、桑原以上に霊感が強く、ケンカも強いらしい。彼が唯一頭が上がらない存在である。
父親も霊界の事を知ってたり、雪菜をすんなりと居候に迎え入れるなど、彼もまた霊能力者である可能性は非常に高い。
自宅は一軒家であり、幽助の復活前の遺体を置いておける空き部屋がある他、桑原自身もかなり広い自室をもらっているなど、裕福そうな描写がある。

劇中では蔵馬や飛影と比べるとルックスが良くないため、「つぶれたツラ」「失敗ヅラ」などと言われつつも、人気投票では常に4位をキープしていたのはひとえに彼の人間性によるところにあるのかもしれない。

…と、ここまで彼の格好いい面を書いたがハミチンをしながら寝るなど本作のギャグ要員でもある。しかし、そこがいい。

アニメ版ではちょっと軟派な面もあり、螢子やぼたんを「ちゃん」付けで呼んでいた。
幻海編ではぼたんに好意を持っていたり、四聖獣編の後処理で螢子には自分たちのことを少年探偵団と胡麻化したぼたんを擁護したりしていた。
雪菜に惚れた後も、ぼたんに対してセクハラまがいの行為をしたことも…オイ。


◆戦績

  • VS浦飯幽助 ●
記念すべき、本作の初バトル。156回目の挑戦だったが、機嫌が悪かった幽助の良い憂さ晴らしになって敗北。0勝156敗となる。

  • VS武蔵 〇
弟子入り選考会で対戦。
経験の差もあり終始劣性になるも、武蔵の折れた木刀を偶然手にし、それを媒体として霊剣を生み出して勝利。

  • VS少林(乱童) ●
肉弾戦で上回り、火球発破拳も落合流首位打者剣で打ち返すが、縮身の術で小さくされた状態から全身の骨を折られて敗北。
ちなみに桑原曰く、火球発破拳は「てめーの球はバッティングセンターの120キロより遅い!」らしい。

  • VS分身妖獣 〇
数の優位と妖獣の素早い動きに翻弄されるが、一本道に誘い込み、霊剣を伸ばして串刺しにする。
それでもなお止まらなかったが、今度は柱を一周し、霊剣をドーナツのように輪にすることで動きを封じて勝利した。
飛影「非常識なやつだ…」

  • VS白虎 (1戦目)〇
霊気を吸収するという特異体質に苦戦を強いられるが、逆に霊気を限界まで食わせることで、オーバーフローを起こさせて勝利。

  • VS白虎 (2戦目)〇
硫酸の池での再戦。白虎の鳴虎衝壊波で次々と足場を破壊されていき、追い詰められるが、霊剣を棒高跳びのように使い、捨て身のパンチを浴びせて勝利。
白虎もろとも硫酸の池に落ちたかと思われたが、たまたまサラシがひっかかったおかげで助かった。

  • VS蛭江 〇
霊剣で斬った後、幽助の霊丸で消滅させた。

  • VS陰魔鬼 〇
透明化した状態からのスピード攻撃に対し、袋小路に誘い込み、霊感で位置を割り出し、幽助にパンチを連打させて勝利。

  • VS獄門鬼 〇
幽助と共にキックを浴びせて瞬殺。本当に瞬殺だった。
アニメ版では、ぼたんを人質にされたために手が出せずにいたが、ぼたんが自由になった後は原作同様にダブルキックで勝利。その際少年ジャンプと技名を名乗っている。

  • VS戸愚呂兄弟 △
驚異的なパワーに圧されるも、霊丸を背中に受けて急加速し、霊剣を突き刺して勝利。
…かと思われたが、実は左京によって仕組まれた八百長であった。

鈴駒のトリッキーなヨーヨー攻撃に大苦戦するが、自由自在に曲がる霊剣によって逆転。
共に場外に落ち、リングへの復帰を目指すも鈴駒が操るヨーヨーで拘束されて10カウントリングアウト負け。
ちなみに、いくら攻撃してもやる気満タンでリングアウト負けにも納得いかずに騒ぎ続ける桑原には流石に鈴駒もウンザリしており、「冗談じゃないやい。もうこれ以上やるのは御免だ」とぼやいた。
鈴駒は完全に戦意喪失してた為、試合には負けたが勝負には勝ったと言えなくもない。

  • VS Drイチガキチーム 〇
3VS3のチーム戦。操られている彼らを正気に戻すために敢えて攻撃を受けたことで戦闘不能になる。
その後、覆面(幻海)の活躍で試合には勝利。

  • VS吏将 〇
吏将と豚尻の卑劣な策略であわや三回戦敗退となるところだったが、桑原の奮起により難を逃れる。
先のDrイチガキチーム戦での傷が癒えていない為、霊剣も出せずに大苦戦。
最後の手段として玉砕覚悟で挑むが、その時観客席に来ている雪菜に気づき、それまでの苦戦は何だったのかというほどの(一方的な)愛の力を急に発揮してパンチ一発で吏将を場外へぶっ飛ばし勝利。
アニメ版ではさらに掘り下げられ、最後のパワーは幽助が朱雀戦でしたのと同じく、自分の生命力を燃やしていたと説明がなされた。
立ち上がってきた吏将相手に場外乱闘となるが、復活した霊剣で再度場外へぶっ飛ばして完全勝利。
結果的に幽助と同じく、「愛」の力で一皮剥ける事となった。

開始早々に、死出の羽衣で旧闘技場に飛ばされて敗北。
だが、飛ばされた先には、間違って来てしまった女性陣がいたことから、彼女たちを新闘技場に案内することが出来たので、災い転じて福と成したが、
負けたことから、姉の静流にフルボッコにされた。
なお、このアイテムは本来どこに飛ばされるかが完全ランダム。にも拘らず、安全、かつ割とすぐに戻ってこれる位置に飛ばされたのは彼の霊感のおかげと言える。

対戦が決まった段階では戻っていなかったので、やり直しになりそうだったが、ぎりぎり間に合った。
だが、死出の羽衣と同じ効果を持つブラックホールによって、死々若丸戦と同様再び旧闘技場に飛ばされてしまう。
完全ランダムなのに、もはやここまで行くと天文学的確率である。
アニメでは戦闘シーンがやや追加され、自ら攻撃を仕掛けるも素早い動きで回避・翻弄された。
同じく旧闘技場に飛ばされてしまうが、急いで走って来たのか幻海VS怨爺(美しい魔闘家鈴木)の戦いを途中から観戦していた。
(飛影からは「あんなバカはお前の方がお似合いだ」と揶揄されたが。)

再生能力に苦戦するも、幻海の死を知らされて怒り爆発。
霊手裏剣という新たな技を覚醒させ、「斬っても無駄なら」と試しの剣の刀身を大きな円形状に変化させ、それで全身を叩き潰すことで勝利。
相当えぐい有様だったようで、審判の樹里が青い顔をしていた。
なお戸愚呂(兄)別に死んでおらず後に再生するが、再生して起き上がったのは10分以上後であり、試合自体は文句なく桑原の勝ちと判定されている。
戸愚呂(兄)も「今のは流石に効いたぜ。繋ぎ合わせるのに時間を食っちまった」と敗北自体は認めている。

幽助の力を引き出すための生贄として選ばれ、自身も命を捨てることを承知で特攻。
戸愚呂に心臓を握りつぶされて死亡するが、幽助の力を引き出すことには成功し、仇を討ってくれた…が、
桑原は致命傷には至っていなかった為、蔵馬たちにも頼んで、死んだふりをしていただけであった。
その結果、桑原は幽助にボコボコにされて、本当に死にかけましたとさ。

  • VS海藤優 ●
『「あつい」と言ってはいけない』ルールで勝負。
舐めプして魂を抜かれた飛影を置いて先に行く事や*17、ジュースに自白剤でも入ってるのではと疑ってかかった事で、海藤からは(皮肉半分だが)「君、頭いいんだね」と褒められていた。
だが、このルールは「暑い」などの言葉の意味ではなく、ただの音の連なりであることに気づけず、
「ああ。ついでに氷も入れてくれ」と言ってしまったことで魂を抜かれてしまった。

試しの剣の副作用(?)で、霊剣が使えない状態でいたところを襲撃され、舎弟たちを人質に取られる。
「舎弟を見捨てれば見逃してやる」と言われたが、敢然とこれを拒否。
舎弟ともども液体生物の中に閉じ込められて窒息死しかけるも、土壇場で霊力が復活し、
新たな力である次元刀で、水の牢獄を脱出すると共に勝利。
御手洗の改心のきっかけにもなったが、次元刀という能力に目をつけられ、仙水一味に捕らわれることにもなる。

やっと救出されたのもつかの間、蔵馬、飛影、御手洗と共に、樹の「裏男」の体内に閉じ込められてしまう。
そこで何も出来ぬ歯がゆい思いをしながら、観戦していたが、忍に圧倒された幽助が、
戸愚呂戦での桑原同様に「犠牲による怒りからのパワーアップ」を行おうとしていることを知った後、次元刀の力に完全に覚醒。
その力に脅威を感じた樹は桑原達を始末しようとするも、自分と対になる空間を切り裂く事の出来る次元刀の前では成す術がなく、取り逃がすと同時に自身も右目を失った。

幽助の弔い合戦であり、蔵馬、飛影と共に魔界を舞台に3対1の戦いを展開。
次元刀を避けられてしまい、圧倒的な実力差で敗北するが、
しかし黒龍波すらも受け止めた上にノーダメージだった仙水が次元刀だけは避けていたことから、直撃すれば、仙水といえどもただでは済まなかった事がうかがえる。
同時に仙水が桑原のことを高く評価していた証明と言えるだろう。
そもそも桑原を誘拐したのも、『次元刀に目覚めさせることで、界境トンネルに張られた結界を破らせる』ためであった。
つまり仙水の力をもってしても結界を破ることは出来なかったのであり、桑原の能力のキーマンっぷりがうかがえる。

後にアニメでは、(劇中で本人同士の面識はなかったものの)魔界三大妖怪の一人むくろが魔界統一トーナメントで桑原の次元刀に非常によく似た能力を披露している。
むくろはこの技でS級妖怪まで登り詰め、飛影を破ったのだから、桑原の次元刀がどれだけ恐ろしいものであるかが分かるだろう。
と、言う事はむくろはその気になれば結界を切って人間界に侵攻する事も可能だった事に…!
最も、心境の変化もあった上に保守派だったので、その気はさらさらなかったようだが。

  • VS魔舎裏 〇(劇場版『冥界死闘偏 炎の絆』より)
霊鬼門を巡って冥界三獄神の1人との対決。
かつて戦った乱童の上位互換のようなタイプの敵で、霊剣をコピーされてしまい、劣勢に立たされるが、逆に相手の性質を利用し、すべての霊力を放出する「新必殺技」を真似させるという無茶をする。
「俺にも1つ自慢があってな。根性の勝負では、負けたことがねぇんだよ!!」
尚、最後に魔舎裏を殴り飛ばすシーンが妙にギャグっぽくなっていた。
これによって、最終決戦時には霊力が無い状態で挑むこととなったが、今度はラスボスの耶雲の妖気弾を体で受け止めて投げ返すという事までやってのけている。

このように戦績は勝ったり負けたりを繰り返しているが、完全に実力で負けたのは未熟だった頃の少林(乱童)戦、
相手が悪すぎた仙水戦ぐらいなもので、それ以外は敵の奇襲や油断、運の要素が大きく、実力負けは意外に少ない。
勝つときもギリギリの接戦が多いが、土壇場の根性で勝利している。
こういった泥臭い戦いが多いのも、桑原の魅力と言えるだろう。
尚、連載当時の名バトル投票で、幽助、蔵馬、飛影のバトルはベスト10に入ったのに、桑原はベスト10どころか、次点にも入っていなかった。
残念…



「ふっ、てめーの追記・修正はバッティング・センターの120km/hより遅い!!」

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最終更新:2024年04月09日 00:29

*1 メタ的にはそこから始まる会話によって「場外戦で決着がつくことはない」ことを読者に示す意図もあると思われる

*2 実際には蔵馬と飛影も知らされていなかったが察しており、むしろ2人にとっては幽助が桑原に何も教えていなかった事が意外だった模様。

*3 飛影も後で幽助に「最初から覚醒後の力を発揮できていればこんな茶番をやる必要はなかった」と叱責しているので桑原が死んでいない事に気付いていた模様

*4 それに、人間界最強クラスの4人全員が魔界に行ってしまったら、その隙を狙う悪党妖怪がいないとも限らない。その為、殿の意味合いもあったようである。

*5 皿屋敷市には雪菜がいるため必然的に巻き添えになるということ。なおいざテロ組織のリーダーを追い詰めた後に標的は本当に皿屋敷市だったことが分かるが

*6 アニメ版では代打逆転満塁ホームラン剣に変更された

*7 ナレーションの説明によれば、内部は複雑怪奇でデストラップも山盛り。並みの生物では一度迷い込んだら二度と出られないという。

*8 これには四聖獣側も「余程霊感の強い奴がいるようだな」と驚いている

*9 とは言っても、桑原には任意で発動できないとはいえ次元刀というチート能力があるので、むしろちょうどいいパワーバランスであると言える

*10 アニメでは更に、武術会前に飛影に剣術を教えてもらっている。飛影も「話にならんな」と言いながらも熱心に叩き込んでいたようである。

*11 ただし、飲酒に関しては、原作第9話において、仮復活していた幽助に「正式に生き返ったら、酒ぐらい、奢れよ」と発言していることから、飲酒はしている様子。もしくは、かっこつけて言っただけか。

*12 彼の教師への反骨精神は悪徳教師の岩本と明石に対してであり、人格者の竹中に対しては、そのような態度は見られない。

*13 幽助も多数の人を救っているので誤解なきよう。あくまでも深く考えない馬鹿なだけで近辺の人物に対してはそれなりにはお人良しである。

*14 せいぜい桑原より先に雪菜を救出した事がある程度。

*15 意外の様にも思えるが、飛影は母が他種族と結ばれて自身が生まれた経緯を「母が望んだことなのだろう」と納得しているので、雪菜が桑原と結ばれる事を望むのなら納得する方針と思われる。

*16 アニメでは六歳上の二十歳。喫煙シーンのためか。

*17 柳沢が先に行くためのドアを塞いでいたため結果的には叶わなかったが、海藤もそれが最善手だと認めている。