ルギア

登録日:2010/06/11(金) 16:20:08
更新日:2024/03/27 Wed 15:48:41
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私が幻である事を願う。それが、この星にとって幸せな事なら……。


出典:劇場版ポケットモンスター 幻のポケモン ルギア爆誕、OLM・TEAM KOITABASHI、
(C)Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku、
(C)Pokemon (C)1999 ピカチュウプロジェクト、
東宝、1999年7月17日公開。


ルギアとはポケットモンスターシリーズに金・銀から登場する伝説のポケモン



■目次


■データ


全国図鑑No.249
分類:せんすいポケモン
英語名:Lugia
高さ:5.2m
重さ:216.0kg
タマゴグループ:未発見(性別不明)

タイプ:エスパーひこう
特性:プレッシャー(相手から受けた技のPPを1余分に減らす)
隠れ特性:マルチスケイル(HPが満タンの時、受けるダメージを半減する)

HP 106
攻撃 90
防御 130
特攻 90
特防 154
素早さ 110
合計 680

努力値:特防+3


銀バージョン、及びリメイクのソウルシルバーのパッケージを飾ったポケモン。
白い体毛に大きなヒレのような翼を持ち、翼竜や首長竜のような姿をしている。
またそのフォルムは水流の抵抗を減らすために全体的に丸みを帯びている。

荒れ狂う海を静めたり、翼を軽く羽ばたいただけで民家を吹っ飛ばし、
強く羽ばたくと40日間止まらない嵐をも起こす事が出来る程のパワーを持つ。

ボールに入るか倒れるまで雨降らせるゲンシカイオーガとタイマンで戦ったら世界が滅亡しかねない。
その強すぎる力を抑える為に海の底でひっそりと暮らしていると言われている。

映画の影響で伝説の鳥ポケモン達と関係ありそうだが、金銀本編では特に繋がりがない。
むしろルギアはカネの塔……つまり今の焼けた塔に住んでいた事を匂わせているため、達の方と関係が深そうなほど。
昔はエンジュシティの2つの塔にそれぞれポケモンが降り立っていたが、塔が焼け落ちてからはどちらも戻ってこないとされている。
しかしXYでは伝説の鳥ポケモン達が最終的に『海神の穴』に出現したり、
ソウルシルバーのCMでファイヤー達を従えて海を飛んでいたりと、ゲーム本編でもそれなりに関係を伺わせている。
改めてアニメの設定を逆輸入したと言ったところだろうか。

ホウオウとは対の関係として扱われている。
しかし金銀本編では昔のルギアの羽休め場所がホウオウの羽休め場の近所程度の関係であり、お互い面識があるのかすら不明。
アニメに至ってはルギアがエンジュシティにいたという伝説自体がなく(アニメでの焼けた塔はオリジナルのスズのとうになっている)、マジで何の関係もない。
一応ゲームではへそのいわに一緒に生息しているあたり、まったく面識がない訳でもなさそうだが……。

また、嵐の日に姿を表すと言われており、人々には「海の守り神」として伝えられている。
しかしその設定や見た目の割にみずタイプではない。
誰もが「なぜみずタイプでないのか?」と疑問を抱いたと思われるが、『ニンテンドードリーム』2009年11月号に掲載されたインタビューで、HGSSのディレクターである森本茂樹氏が、
当時は強いポケモンの象徴としてエスパータイプがあったため、それにどのタイプをつけようかという話になり、羽があるからみずではなくひこうになったのではないか」との推測を述べている。


首藤剛志氏のコラムによると 『生命の源』とされる深層海流の象徴としてデザインされている。

生命を生み出したとされる深層海流の化身とされているだけあって、ルギアは生命と共存の象徴として扱われている。
首藤氏はルギアを 『生命の絶対的母性』とし、喋るとしたら女性だと考えていたものの、
山寺氏が起用された(男性声優の起用によりルギアの性別が男として扱われてしまった)ために「脚本を書く上で(そのことが)僕を苦しめた。」と語っている。


■アニメでのルギア


映画『ルギア爆誕』

火の神雷の神氷の神に触れるべからず。

されば天地怒り、世界は破滅へ向かう。

海の神、破滅を救わんと現れん。されど世界の破滅防ぐ事ならず。

優れたる操り人現われ、神々の怒り鎮めんかぎり……。


出典:劇場版ポケットモンスター 幻のポケモン ルギア爆誕、OLM・TEAM KOITABASHI、
(C)Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku、
(C)Pokemon (C)1999 ピカチュウプロジェクト、
東宝、1999年7月17日公開。



初出はゲームでなくこの映画からであり、ゲームには映画から逆輸入される形で登場している。
アニメで先行して登場させたものではなく正真正銘の逆輸入である。
脚本家首藤剛志氏の述懐などによれば、映画スタッフは映画版のオリジナルポケモンとしてルギアをデザインしたのだが、
その頃ポケモン金銀の開発が大幅に遅れており、登場させる新ポケモンすら大幅に見直しという状況であったため、
結果的にその過程でルギアをゲーム内に盛り込むことが出来たのである。

普段は深層海流に住み、自然界の営みを守っている。
伝説の鳥ポケモン三匹が三つ巴の戦いを始め、世界が滅亡の危機に陥った際にそれを止めるために海底から姿を表す。
非常に高い知能を持ち人間ともテレパシーを通じて会話まですることが可能。

本作にて口から放つ攻撃に「ルギアビーム」と公式書籍等で名付けられていたことは地味に有名(設定画が公開された際には英語表記では「Aeroblast」と補足されている)。


ちなみにこの映画の発表が決まった初期の頃は「幻のポケモンX」としてその存在が隠されていた。
また「命をかけて、かかってこい!」というルギア(幻のポケモンX)の台詞もキャッチフレーズとして発表されたが、
実際にはそんな展開にはならず、ルギアはバリバリ味方でこの台詞は映画内でも一切使われなかった。
(余談だがのちにポケダンシリーズで使われている)


無印ジョウト編

アニメ本編でも220話~222話ににて映画とは別個体のルギアの親子が登場している。子供の名前は『シルバー』
(伝説のポケモンはゲームでは卵を産めないが、アニメでは普通に生態系の一部として組み込まれているため、卵も産む)
このルギアは映画のようにテレパシーでの会話は出来ない模様。

出典:ポケットモンスター金銀編、107話『なぞのポケモンX!!』、1999年10月14日から2002年11月14日まで放送。
OLM TEAM OTA、テレビ東京、SOFTX、テレビ東京、メディアネット、小学館プロダクション、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon、
©ピカチュウプロジェクト2001

ちなみに銀色の羽はルギアが落したものの他にアクセサリーも登場している。
このアクセサリーはうずまき列島の四番目の島『銀岩島』の銀岩石でできた名産品である。


映画『アルセウス 超克の時空へ』次回予告

ちなみに2010年の映画「ポケットモンスター ダイヤモンド&パール プラチナ」にもホウオウと共に出演予定……だったがそんなことは無かった。


映画『光輪の超魔神 フーパ』

出典:ポケモン・ザ・ムービーXY 光輪の超魔神 フーパ、予告編、OLM・TEAM KAMEI、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku、
©Pokémon ©2015 ピカチュウプロジェクト、
©2015 Pokémon. ©1995-2015 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.、東宝、2015年7月18日公開。

ポケモン・ザ・ムービーXY 光輪の超魔神 フーパ』にも登場。予告編では海を広げたとされるカイオーガと戦っている。


本編ではフーパ(いまめられしすがた)によって影フーパ(ときはなたれしすがた)を倒せる強いポケモンとして召喚された。
召喚された後は素直にサトシ達の言う事を聞き、影フーパと戦いを繰り広げる。


出典:ポケモン・ザ・ムービーXY 光輪の超魔神 フーパ、OLM・TEAM KAMEI、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku、
©Pokémon ©2015 ピカチュウプロジェクト、
©2015 Pokémon. ©1995-2015 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.、東宝、2015年7月18日公開。


本作では主にオーラを纏って突撃(小説版ではドラゴンダイブとされている)を地道に繰り広げて、
影フーパと互角以上に渡りあっていたが、最終的には影フーパに元々いたに強制帰還された。

そのため本作の目玉の伝説VS伝説には参加しなかった。勿論カイオーガと出会ってもいない。
さらに本編ではテレパシーで人語を発する場面はない。



呼んだのは、君か。優れたる操り人よ。君を覚えている。

ルギア……! 覚えててくれたのか……!


出典:ポケモン・ザ・ムービーXY 光輪の超魔神 フーパ、OLM・TEAM KAMEI、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku、
©Pokémon ©2015 ピカチュウプロジェクト、
©2015 Pokémon. ©1995-2015 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.、東宝、2015年7月18日公開。


一方映画の脚本を務めた冨岡淳広氏執筆の小説版でも、同様の経緯でデセルシティに召喚された。
セレナ達はルギアが登場した際にその美しさに見とれていた。

映画版と違うのはこのルギア、テレパシーでサトシに話しかけてくるのだ。
しかもサトシの事を知っていて、 『優れたる操り人』と呼んでいる。

サトシとは上記のやりとりをし、このルギアが 『爆誕』の個体であるという描写になっている。

サトシと世界の為に行動したが映画同様、強制帰還させられてしまい、サトシの無事を深海で祈っていた。


映画版と小説版の大きな違いはルギアの扱いだと言っても過言ではないぐらいだった。
映画版で話しかけるシーンがないのは、尺や児童層への配慮なためか。


映画『みんなの物語

久々にメインポケモンに抜擢された。
人が風と共に暮らす街・フラウシティでは一年に一度行われる風祭りの最終日にルギアが現れ、恵みの風をもらう約束を古来よりしてきたという。

海の神から風の神に変わったようだ。いや図鑑の説明文的には元から嵐の神っぽかったが。


新無印


……行くぞ!

出典:ポケットモンスター、2話『サトシとゴウ、ルギアでゴー!』、
19年11月17日~2022年12月16日まで放送。
OLM、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon


新無印にはなんと2話に登場。新無印は2話が事実上の1話のため無印1話に出たホウオウに合わせているものと考えられる。
クチバシティに堂々と飛来し、一般トレーナーにレイドバトルを挑まれている。
なおホウオウは同作の9話で虹色の羽を持つ選ばれた者でも滅多に出会えない希少なポケモンと強調されているのに、
こちらは昼間の町に出現し大勢に目撃されるなど、ルギアの方が人慣れしてる感がある。

その後サトシとゴウを背中に乗せ(サトシがルギアに乗るのは三回目)、
あの特徴的な鳴き声や三鳥の代わりにオニドリルとの並飛行、海面から出る時の竜巻、テレパシーなど、映画のシーンを再現していた。
クチバシティに出た事といい、この個体はオレンジ諸島産だったのだろうか?*1


20話にも登場し偽物のバルーンを破壊した……が、実はミュウが変身した姿だった。

135、136話でも登場し、サトシとゴウとレイドバトルを行った後、2人を背中に乗せて助け、そのままカントー各地を飛び続けた。
そして大きな積乱雲を目の前にすると「行くぞ」とテレパシーで言葉を発し雲に突っ込み、そこでホウオウと会合する。


■ゲームでのルギア


私の名はルギア! 海を司る者ッ!! この海を守るため、私はここにいるのだ! 

私に挑むのであれば……よかろう! 相手になってやる! 全てを捨て! 持てる力を出し尽くし! 

命をかけて、かかって来い!!




「うずまきじま」の最奥部にシンボルエンカウントで登場する伝説のポケモン。
ただし「ぎんいろのはね」(シナリオ中に入手可)を持っていないと登場しない。
エンカウント時の鳴き声は「ギャアァーース!!

初期レベルは銀が40、ソウルシルバーが45、金・ハートゴールド・GBAが70、
クリスタル・ウルトラムーンが60、ポケモンXDアルファサファイアが50。
でもこれらよりもはるかに低いレベルで入手できる可能性があるのがBW2。最低レベルは5
なお銀・ハートゴールド・ソウルシルバー以外はレベルの関係で専用技「エアロブラスト」を忘れている。
銀・HGSS以外でこれを使うには、スタジアム金銀、技教えマニアで覚え直す必要がある。


第三世代(GBA)からは限定配布の「しんぴのチケット」やポケモンXDでないと入手出来ない幻のポケモンとなっている。(金銀とGBAシリーズは通信出来ない)
ちなみにポケモンXDには通常のルギアと違って身体が黒いダーク・ルギアが登場する。
このダーク・ルギアはリライブして元のルギアに戻すと、通常は覚えられない「フェザーダンス」と、デオキシスの専用技である「サイコブースト」を思い出す。
シャドーにとどめを刺したポケモンコロシアムのホウオウと、シャドーに捕まって手駒にされたルギアは、1つの好対照を為している。


第四世代(DS)からは基本的に第三世代から送ってくるしか入手方法が無かったが、
金銀のリメイクであるHGSSが発売し、金銀と同じ手順で入手出来るようになった。
(ただし「うみなりのすず」を入手するという条件が加わっている)
ちなみにSSでは専用のムービーイベントが追加されており、滝を割って現れる非常に凛々しいルギアの姿を拝見する事が出来る。
更に専用BGMまで用意されている。
しかしホウオウのムービーやBGMと比べると少々地味なため全体的な評価は微妙である……。
ホウオウのインパクトがありすぎるだけで普通に良BGMなのだが。


第五世代ではBW2にてARサーチャーとの連動で入手可能。
ARサーチャー連動のポケモンはすべて自分のものになるのでバッジ数は関係ないが、バッジ0個だと前述のレベル5になってしまう。


第六世代のアルファサファイアでは、シーキンセツで探知機を手に入れて、
クスノキ館長に渡すと手に入る「うみなりのスズ」を持って、探知機が落ちていたフロアにダイビングで行くとリングが現れ、調べるとバトルになる。

セブンイレブンでは2015年8/1~8/16の間、ラティオスと共にポケモンDSラリーで配布されていた。
性格は「おくびょう」で固定。ただし隠れ特性でないことに注意。


第七世代のウルトラムーンではウルトラスペースゼロの滝ステージで捕獲できる。
この個体は「スキルスワップ」を覚えているが、教え技で普通に覚えられる上、ホウオウの「もえつきる」と比べるとどうも見劣りする。

また劇場版『みんなの物語』の特別前売券を購入すると付いてくるシリアルコードを通じての配布も行われた。
貴重な隠れ特性「マルチスケイル」と通常では覚えられない「ぼうふう」を習得しており、ウィッシュリボンを持つ。
「ぼうふう」は素の性能だと「エアロブラスト」を差し置いて使うかは微妙だが、カイオーガと併用する手もある。
幸いにして「ハイドロポンプ」「かみなり」も覚えられるため、雨パとの相性自体は良いと言える。

第九世代のスカーレット・バイオレットではDLC「ゼロの秘宝」後編で相方ともども解禁。おやつおやじから対応するおやつをもらうことでパルデアのどこかに現れるのは他の伝説組と同じで、こいつはバイオレットにのみ出現。
そしてこいつの場合、出現場所が北パルデア海なのだが、何と相方と異なり飛ぶのではなく海にプカプカと浮いた状態で出現する。
水面に半身がつかり、両手を広げてリラックスしているという待機モーションになっており、専用BGMの緊張感を絶妙に台無しにしてしまっているのがなんとも。

ちなみにレッツゴーおよびシンクロにおいては三匹しかいない陸・海・空の全領域対応型だったりする(他二匹はウッウとスワンナ)。

■対戦でのルギア


トップクラスの特防を筆頭に非常に高い耐久力を持ち、
更に高水準な素早さまで持つという、硬さと速さを兼ね備えた耐久型の禁止級ポケモン。
専用技の「エアロブラスト」はそこそこの威力で急所に当たりやすいため、使い勝手が良い。

だがその攻撃的な見た目とは裏腹に、攻撃面は攻撃・特攻共に90と禁止級最低クラス。
(禁止級で特攻・攻撃がどちらも100超えないのはフィオネを除いてルギアとデオキシス(スピード・ディフェンスフォルムのみ)
民家を吹き飛ばさないように力を抑えているに違いない。

また耐久こそ高いものの、タイプがやや不遇で半減数が少なく弱点もメジャーなので、
ルギアが安定して止める事の出来る禁止級のポケモンは意外と少ない。

しかしルギアは他の耐久ポケには無い素早さを持っており、その速さを活かした独特な立ち回りが可能。
先手で繰り出す変化技でいかにしてアドバンテージを取るかが勝利の鍵となる。
とにかく積み技やサポートが主軸になりがちなので、これらを生かして守護神たる所以を見せたいところである。

「めいそう」で低い火力を補いつつ耐久を底上げする型が基本だが「ふきとばし」を利用したコンボ崩しや昆布もなかなかメジャー。

優秀な再生回復技である「はねやすめ」は多めの弱点を減らす事が可能なので、ルギアと非常に相性が良い。
また「フェザーダンス」(XDのみ)「リフレクター」「ひかりのかべ」等も高い素早さと相まってなかなか有効。
火力こそ低いが「れいとうビーム」や「10まんボルト」等、伝説らしく攻撃技はそこそこ豊富。
海の神に相応しく(不一致だが)レベルアップで「ハイドロポンプ」という珍しい技も覚えられる。*2
もちろん本気で活かすなら「めいそう」による強化は必須だが。

当然耐久型のポケモンなので「ちょうはつ」に弱いので注意。特にミュウツーは結構な確率で所持しているため警戒したい。
最近はミュウツーに搭載されている事は殆どなく、むしろエルフーンクロバットと言った上を取りやすいポケモンの方が多いが。

しかしGSルールでは伝説枠を圧迫せず、
ルギアのできるサポートをほぼこなせる上にこおり弱点を持たないクレセリアの方が人気だった。
おかげでルギアの戦績は50回以上の予選でまさかの優勝回数0と、惨憺たるものだった。
逆に対となるホウオウは、それまで伝説最底辺だったのが「ブレイブバード」習得などで評価を大幅に上げ、完全に立場が逆転してしまった。

そもそもグラードンやカイオーガが力を発揮するGSルールでは、
グラードンカイオーガの天候打消しかつ、タイプ的に受けもしやすく、
ミュウツーを味方にふぶきを吹かせられるユキノオーが一般枠で相当なメジャーだったこともあり、
ルギアの弱点であるこおり自体が飛びやすかったと言うのもある。

そして伝説ポケモンは2匹しか投入できず、ダブルでは積み技が使いづらいという事もあり、
ただでさえ少ない伝説枠に無火力のポケモンを入れるのは難しい、と言う事情もあった。
第5世代では加えて難敵であるホワイトキュレムが登場。ルギアにとってはかなり辛い環境だったと言える。

【隠れ特性】
そんなルギアだが、隠れ特性はあのマルチスケイル
ポケモンARサーチャーとソウルシルバーの連動によってのみ入手できる(第6世代まで、入手方法はこれしかなかった)。
耐久の高いルギアとは相性抜群であり、HP満タンであればまともに相手するのが馬鹿馬鹿しくなる程減らなくなる

伝説戦初のシングルであるグローバルショーダウンでは要注意クラスに出世。
これに対抗する為にゼクロムの使用率が増えたとか何とか。
実はHP振り+リフレクターだけで特化「らいげき」は確2に加えて「はねやすめ」のせいで弱点を取れなくなるので、むしろ出るタイミングを考えさせられるのはゼクロムの方だったりする。こっちがプレッシャーなら最高4発しか撃てないし
こちらからの有効打も無いけど。
なお、マルチスケイルだろうが何だろうがホワイトキュレムはきつい。


【第6世代】
新たなる伝説のポケモンの登場……は置いておいて、ORASにていよいよホウエン伝説が覚醒。
ゼルネアスの登場でキュレムが大幅に数を減らし、さらにホウエン伝説の影響でユキノオーの数もまた大幅に減少した。
ひこうタイプ故にゲンシグラードンの主力技を受けない……と言うこともあり、相対的な立場を上げている。
ゲングラだけの対処はどう見てもおかしいが
劇的……とまでは言わないが、第6世代では今までイマイチな立場だった伝説ポケモンの立場が相対的に良くなったと言える。
ギラティナ(オリジンフォルム)然り。レシラム然り。

ただ、GSルールに放り込むにはやはり厳しいものは残っている。
確かに凶悪な硬さを誇るには誇るのだが、相変わらず素火力は足りず前述の通り積み技は使いづらい為火力が無い。
「マルチスケイル」もメガガルーラに軽く潰されてしまうのがもどかしい。
一応メガシンカの登場により無理に伝説枠に火力を求める必要自体はなくなっているのだが、
やはり2枠しかない伝説枠が採用をためらわせていると言える。


【第3世代】
タイプごとに物理特殊が決定されていた関係で、専用技「エアロブラスト」は物理技だった。
威力が完全に不足しており、禁止伝説組同士の戦いだと「プレッシャー」ですぐPP切れを起こす。急所にあたりやすいと言っても初代のはっぱカッター並に当たってくれるなら使い道はあっただろうが、物理面に積み技がないので大して強くない*3
この時期のルギアがどう戦ったかというと、特性「プレッシャー」と禁止伝説特有の耐久力を生かした持久戦である。
「みがわり」「じこさいせい」「ねむる」などで徹底的に耐えながら、目の前で積んできた相手を「ふきとばし」で流すというものだ。主なダメージソースは定番の「どくどく」のほかにもプレッシャーでPPを枯らすことを見込んだ「そらをとぶ」「ダイビング」、バンギラスの「すなおこし」、あらかじめ撒いておいた「まきびし」などになる。
もちろん普通に「めいそう」を使ってアタッカーにもできたのだが、それではホウオウやミュウツーとやっていることが変わらないということもあってこの耐久戦術は意外と人気があった。
当時はまだ「ちょうはつ」のターン数が2ターンしかなく、使いやすいと言える性能ではなかったので、こういった徹底的な耐久戦法が成り立ったのである。そもそもルギアの研究もさほど進んでいなかったのだ。
この時代は技の威力が全体的に低いのでドツボにハマるとなかなか突破できず、プレッシャーによるPPの減少がじわじわと効いてくる。
しかし……「命を懸けてかかってこい」とか言ってる伝説の姿か?これが……



ポケットモンスターSPECIALでのルギア


第2章にてシルエットではあるが初登場。

ポケモンの支配する世界を作ろうとしたワタルにその力を狙われており、曰く「カントーなど、世界など…瞬時に人間どもから解放できる!」らしい。
2章の終盤にて、カントー地方にありながら地図に載っていないスオウ島へ引き付けられた。
そしてそこで8つのジムバッジのエネルギーを吸収し、ワタルの意志の元カントー全土へ拡散することでポケモン軍団による破壊を実行しようとした。
しかし、ワタルのルギアへの制御が完全でなかったこと、イエローとピカ(ピカチュウ)がレッドグリーンブルーの力を込めた「100万ボルト」を放ったことで、その目論みは崩れる。
そして、ジムバッジの力を全て癒しの波動として吐き出したルギアは、うずまき島へと移動した。

それから1年後、第3章にて仮面の男は自身の野望のためルギアの捕獲を画策。
その過程でルギアの暴走に巻き込まれたゴールドシルバークリスタルは、死力を尽くして捕獲に挑むが、一歩早く仮面の男が捕獲に成功。
そして仮面の男に操られ、セキエイ高原にてホウオウと共に破壊の限りを尽くし、更に図鑑所有者達との激しい空中戦にも怯まず戦っていたが、最後は夥しい数のポケモン達の意志によって仮面の男の支配から脱却。
天へと帰り、二度と姿を表すことはなかった…。

ちなみに本作での「エアロブラスト」は口を開け閉めして放つ吐息(ひと息(BLAST)呼吸弾(AERO)、命名はマチス)という設定である。なので海中では撃てず、口の動きを塞がれても撃てなくなる。
しかし単なる吐息で船を破壊するのは流石伝説というところか。更にホウオウの「せいなるほのお」と同時に着弾させることで一気に火勢を強め、爆発的な破壊力をもたらしている。


■ポケモンカードゲームでのルギア

映画の関係で、ポケモンカード第一世代の前半期にあたるポケモンカードGB2でも登場している古参組。
映画に登場した伝説のポケモンということもあってカード化された枚数は非常に多く、半数以上が無色タイプ。旧シリーズでは超タイプ、新シリーズでは水タイプのものも存在する。

映画の設定を拾っているのか「火水雷」で技を打つカードがたまに登場する。
中でも初出のルギアのリメイクである「ルギアex」は、「カメックスex*4」と組み合わせた「カメルギア」というデッキでメタ内に殴りこんだ。
詳細はポケパワー・ポケボディーの「エナジーレイン」へどうぞ。



ポケモンGOでのルギア


ポケモンGOリリース一周年を記念した初の公式リアルイベント『Pokémon GO Fest シカゴ』にて初登場。
イベント限定メダルに会場で捕まえられたポケモンのタイプによって世界中に開放される報酬が変化、伝説レイド解禁など盛りだくさんのイベント、だったのだが……
蓋を開ければ大多数のプレーヤーがポケモン以前にネットに繋がらない、ネットに繋がってもログインできない、すぐ落ちるといった状態が続き、
ステージに上った開発者がブーイングに晒されるなど惨憺たる事態に
開発元のナイアンティックは対応を迫られ、チケットの全額返金、参加者全員に100ドル分のポケコイン*5とルギアを配布。
ネトゲでは障害が発生した場合、お詫びとして配布されるゲーム内通過やアイテムのことを「詫び石」などと呼ぶ文化があるが、
ここにまさかの「詫びルギア」が爆誕したのだった。

日本では2017年7月23日(日)~9月1日(金)まで出現。レベル20(レイドで入手したポケモンの初期レベル)での最高CPは2056。
技1は「じんつうりき」or「ドラゴンテール」、技2は「ゴッドバード」or「みらいよち」or「ハイドロポンプ」。
レイドに望む際は「かみつく・ストーンエッジ」バンギラスをメインにしていくことになるが、
バンギラスの弱点の「ハイドロポンプ」を持っていた場合、この技に耐性のあるラプラスギャラドスなども混ぜながら戦わないと難易度がグッと跳ね上がる。
加えて、原作譲りの耐久なのでTL(トレーナーレベル)30以上が10人以上いないと安定して倒すのは難しかった。
さらに当時は対策ポケモンがそれほど育っていない人が多かっただけでなく、
自動選択パーティの構成が甘かったことや、全滅するとダメージボーナスがリセットされる仕様もあり、
耐久はあっても火力はないハピナスカビゴンがやたら戦闘に駆り出され、最大人数の20人でやってもクリアできなかったという報告すらあるほど。

ゲットチャレンジにおいても、前述のダメージボーナスリセットに加え、

  • 遠い
  • デフォルトのボール数5個
  • 最後の1球の時は必ず逃げられる
  • ジム所属ボーナスがつかないバグ
  • カーブ判定がつきにくいバグ
  • 威嚇後のサークル復活のタイミングが宙返りしている途中なので、サークル固定がほぼ不可能

と、バトルの難易度、さらに当時の仕様やバグ込みで考えると、後のカイオーガに匹敵する難易度となっている。
いっそ威嚇されたら仕方ないと割り切って、サークル固定せずに投げた方が楽かもしれない。

2018年3月17日(土)~4月2日(月)からレイドバトルで復刻。位置も前回より近くなっている。
そして同時に色違いも実装された。
この捕獲難易度で色違いが出た時に逃げられて、涙目の人続出……
と思いきや、色違いは確定でゲットできる親切仕様だった。安心してパイルのみを投げよう。

耐久特化型であることに加え、ハピナスやカビゴンなどの他の耐久型ポケモンの多くに刺さるカイリキーに強いのでジム置き向け……
なのだが、伝説ポケモンはジム置きできないという仕様によって涙を飲んだポケモン。
加えて、タイプ上一致抜群を突ける相手が少なめなことから不遇扱いされることもあるが、ルギアが真価を発揮するのは前述のカイリキーのソロレイド戦。
こちらは技1・技2共に一致弱点を突ける上、相手の一致技に対し二重耐性を持っているので役割がぴったりとマッチしている。
弱点を突いても火力不足と言われがちであるが、しっかり育てていればルギア1匹でカイリキーのHPを半分以上削るだけのポテンシャルを持っている。
どうしてもソロで攻略できなくて困っていたら育ててみるのも悪くないだろう。

現在はその圧倒的な耐久力と回転率の良いゴッドバードを軸にした、受け性能に優れたポケモンとしてマスターリーグで活躍の場を見せている。
生半可な攻撃ではほとんど削ることができない耐久の高さをしているため、引き先や格闘メタとしてそれなりに優秀。
特にトップメタであるディアルガやギラティナがいないPvP実装最初期はその打たれ強さから最強クラスの存在感を放っていた。逆にいうとその2匹には相当不利といえるが、それでもずば抜けた耐久の高さから強力なポケモンであることには変わりない。

2020年11月には特別な個体としてシャドウルギアが実装された他、同期のホウオウに先駆けて専用技「エアロブラスト」を習得。全技の中で最強クラスの技として実装され、ルギアの攻撃性能が大幅に高まった。
PvPでは高い威力に加えて急所率の高さの再現か一定確率で攻撃2段階上昇という超強力なバフを得ることが可能。これが乗ったルギアは本来相性不利なメタグロスすら押しのけかねない超強力なポケモンと化す。非常に技の出が重いという欠点があるが、相当強力な技であることは間違いない。

2022年2月の「Pokemon GO Tourジョウト地方」では特別な個体として「ルギアAPEX」が同期のホウオウと共に実装。シャドウポケモンとして捕まえることになり、特別な技「エアロブラスト+」を習得している。
ただでさえ威力の高いエアロブラストの火力が更に強化された技だが、リトレーンでライトポケモンにするとルギアに神々しいエフェクトがかかり、技も「エアロブラスト++」に超強化。技威力だけなら全ての技の中で最強を誇り、ジムレイドでの活躍が更に期待される。
なお、この威力強化はジムとレイドのみであり、PvPでの性能は普通のエアロブラストと全く変わらない。

実はシャドウ補正の関係から、リトレーン前のエアロブラスト+の方が威力面で上回るのだが、耐久の低下に加えて育成コストがバカにならない欠点がある。シャドウをとるか、リトレーンさせるか、この選択はプレイヤーに委ねられることとなる。
特にPvPでは、ルギアの場合シャドウによる攻撃上昇で突破できるポケモンが増えるため、リトレーンするかどうかは非常に悩むところ。


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最終更新:2024年03月27日 15:48

*1 上述した無印編の際に、サトシたちはオレンジ諸島で出会ったルギアについて言及があるため、TV本編でも爆誕の個体が存在していると思われる。

*2 技レコードが登場する前の第七世代以前で不一致ハイドロポンプを覚えられたのは、アメモース系統、ポワルン、ボーマンダ系統、ドラミドロ系統だけだった

*3 第二世代だと鈍いがあったが没収されたので……

*4 あまごいのリメイク能力を持っている。つけると10ダメージを受ける代わりにすべてのポケモンに水エネルギーをつけられる

*5 ゲーム内通貨