ロマンシング サ・ガ2

登録日:2011/02/10(木) 12:57:25
更新日:2023/12/19 Tue 12:53:55
所要時間:約 18 分で読めます




プレイヤーの数だけ、歴史がつくられるRPG。

ロマンシング サ・ガ2』(Romancing Sa・Ga2)とは1993年にスクウェア(現在のスクウェア・エニックス)にて発売されたスーパーファミコン用RPGで、サガシリーズの一つ。

前作同様にフリーシナリオを採用しており、チュートリアルを兼ねた冒頭の展開が終了すると、それ以降自由に攻略を進めていくことが出来る。
逆に言えば決まった道筋を提示されないということでもあり、高い難易度も相まって途中で投げ出すプレーヤーが続出した。
しかし、一度ハマってしまうとどうしようもなく楽しい。何回も繰り返し遊べるゲームとして、廃人も多く生み出したはた迷惑(もちろん褒め言葉)な名作である。
ロマサガシリーズにしては珍しく「ああ、納期に間に合わなかったんだな…」な箇所が少ないのも特徴。

本作の人気もあり、システムや陣形、技などを多く引き継いだ『ロマンシング サ・ガ3』が後に発売された。
3は若干難易度が下がっているので、この手の初心者にはまずそちらがお勧めかも。


2010、11年にはdocomoやauなどの携帯電話用アプリで配信。
ゲーム本編は800P、七英雄の謎に迫る追加ダンジョンは200p×4、強くてニューゲームは150P払って購入し、サービスを受けられる。
詳しくは公式サイト「スクエニモバイル」にて。

2016年にはPlayStation Vita、2017年にはPlayStation4、Nintendo Switch、Xbox One、Steam用に配信。
上記携帯アプリ版ベースの移植であり追加要素も完備している。


【ストーリー】

数千年前に世界を魔物から救ったとされる七人の勇者達。

かつて七英雄と呼ばれながら、現在は彼ら自身が魔物となり、人々を脅かす存在となっていた。

この物語は、バレンヌ帝国皇帝レオンの時代より始まる、歴代皇帝と七英雄の永い闘いを描いたものである――。



【システム】

この物語であるバレンヌ帝国の歴史は1000年からスタートし、地域ごとのイベントをこなして帝国領に組み入れ、世代を超えてプレイヤーが統一の道筋を描いてゆく。
まず特徴的なのは、主人公である皇帝が「伝承法」により交代することだろう。
そのタイミングは、先代が討ち死にしたときであり…


「先帝の無念を晴らす!」

もしくはイベントクリア後に「○○○年後」と表示され、年代ジャンプが発生したときである。


「やるぞ!!」

このときの経過年数はその世代の戦闘回数に依存し、最大で250年となる。

初代皇帝レオン、その息子ジェラール、そしてプレイ開始時に決定する特別なキャラ以外は、通常の仲間から次の皇帝を選ぶ。
次代の皇帝には先代の技や術、一部パラメータが引き継がれ、この繰り返しによって皇帝は強くなっていく。ロマンだ…。
また、「技術点」という経験値に近い概念も存在し、これの蓄積によって帝国全体の技術も底上げされ、強くなってゆく。

ちなみに皇帝に指名される人材は、皇帝としての使命を全うする志さえあれば良いので多種多様。
帝国の兵士はまだマシなほう(というか最序盤はそうなりやすい)で、盗賊、ご老体、他国の侍、狩人、はては人魚やモグラ人間、有翼人種に自動人形なども継承候補となるのだ。

…リベラルな国家と言えば聞こえはいいが、帝国の繁栄のために最前線で戦い続ける宿命を背負った人身御供に他ならない。
「皇帝になんかならないほうが幸せだ」とは当の皇帝の談である。

この時指名されるキャラによっては、フォーメーションの研究によって戦闘の際の陣形に新しい物が加わるので、
新しい人材が候補に挙がったらどんどん試してみよう。
当然ながら、その人材がいる地方を併呑していなければ候補には挙がってこない。

【戦闘】

敵の強さは、出現エリアではなく戦闘回数に比例する。
こちらのレベルではなく、戦闘回数である。
戦闘画面に入った時点でカウントされるので、こちらが勝利しようが退却しようが全滅しようが、敵はおかまいなしに強くなる。
つまり、戦闘画面に入ってから逃げてばかりいると、こちらは弱いままなのに敵はどんどん強くなり、手が付けられなくなる。
なので、逃げる時は敵シンボルをかわす段階で逃げ、戦う時は陣形を乱されないよう敵シンボルの正面・側面・背面にぶつかって戦うようにするべきである。

敵が強いと技を閃きやすくなるし、技術点も多く得れるようになるし、即死技が効く相手を選べば術も何とか鍛えなおせるので、あえて逃げ回りつづけても挽回が利いてしまうものなのだが、レアアイテムを逃したりセーブ&ロード地獄に陥ったりもあるので、やりすぎは禁物。

【技】

後のシリーズの伝統となる閃きシステムが初登場。
技は一部のイベント以外では戦闘で「閃く」ことで修得し、技ポイントを消費して使う。
年代ジャンプ時に今までに閃いた技が登録され、以降帝国の技道場で自由に覚えることが出来るようになる。
また、敵が使ってくる技を「見切る」ことも可能で、一度見切った技は必ず回避できるようになる。(ただし眠りや麻痺で動けない状態だと回避はできない)
こちらも帝国の道場で覚えることが可能だが、なかなか使われない技だからといって覚えさせずにいると、忘れた頃に使ってきてえらい目に遭うことも…

蓄積された技は…大事なものである。

+ 武器一覧

片手剣。王道の主役武器。はじめこそ弱いが、開発を進め技を閃くたびにめきめきと強くなる。
搦め手「なぎ払い」、高威力多段攻撃「線斬り」、お手軽な全体攻撃「残像剣」など、技の多彩さは随一。
最終的には攻撃力で大剣に一歩譲るが、大剣以外の武器の大半を喰ってしまっている。

大剣
両手剣。この作品の真の主役。武器攻撃力が他の武器より一回り高く、最終的な攻撃力が数値でもダメージ計算式*1上でも高く、あからさまに優遇されている。
中盤までは技威力が並で、技の多彩さや盾防御できない点で剣に劣り、高い武器攻撃力頼みのところがあるが、
終盤は閃きやすく複合属性で防がれにくい「乱れ雪月花」や、最強威力の一太刀「無明剣」で一気に盛り返し、ボス戦の主役になる。
盾の使えないデメリットは後半になるほど小さくなり、*2優秀な使い手も豊富で言うこと無し。あまりに強すぎたためか次回作では露骨な下方修正を受けてしまった。


片手斧。最初は入手できず、ある地方に進出することで遅れて登場する。斬ると殴るの両方の属性を持ち、安定したダメージが期待できる。
全体即死「次元断」、コスパの鬼「ヨーヨー」、ハイセンスな大技「高速ナブラ」と強力な技を早期に閃くことができる早熟型。
しかし、腕力がないと命中率の低さに悩まされる。いくら斧・棍棒Lvが高いからと術士に持たせるものではない。

棍棒
片手で扱うメイスや杖。術師クラスのサブウェポン。殴り属性なのでスライム相手だと無力。威力は低めだが、武器固有技含めて補助効果が充実。
貴重な眠らせ技「脳天割り」、確実な腕力低下の「骨砕き」、防御を破りほかの活躍につなげる「かめごうら割り」、これ1つで物理も術も強化できる武器固有技「祝福」など。
終盤や固定敵狩りのときに使い手がパーティーに一人いると何かと便利。斧使いに担ってもらってもいい。


両手武器。突属性としてはメインウェポンだが、中盤までは技威力が伸びにくくサブウェポン気味。これをメインとするキャラクターの多くが後半に仲間になるのも一因か。
序盤はなかなか強いが、剣技が育つにつれて存在感が薄くなる。最強技が激レア装備の武器固有技なのもネック。
棍棒同様、お手軽複数スタン「足払い」、列攻撃の「一文字突き」、石化で必殺「活殺化石衝」、体術バカ殺しの「活殺獣神衝」など追加効果目当ての運用が熱い。

小剣
レイピアの類である細身の剣。女性キャラクターに使い手が多い。盾で防がれにくく命中率自体も高い。
攻撃力とダメージ計算式に関しては最弱の一言。棍棒と同じく追加効果に期待する武器である。
「フェイント」のスタン、「感電衝」のマヒ、「ファイナルレター」の高確率即死など、追加効果分野なら初歩から奥義まで使い勝手が良いのが救い。


遠距離攻撃が可能な弓矢。補助や全体攻撃に特化しており、威力も伸びにくいので雑魚戦専門。腕に防具を付けていると命中率が大きく下がる。
序盤から「でたらめ矢」「アローレイン」が閃けて全体攻撃に関しては本当にお手軽だし、「影縫い」「影矢」の補助効果も有益。しかし終盤は術がライバルになってくる。
最終的に最初から覚えている「イド・ブレイク」が術能力ダウンという唯一無二の特性を持っており、一番使い出があるという珍しい事になっている。

体術
殴る蹴るに加えて気功術も扱う。単体攻撃専門。後年の作品と比べてスタッフの趣味バリバリではなく、まだ大人しい。
使用者の腕力と素早さが攻撃力に大きく反映される特徴をもつ*3ため、補助術、軽装備、陣形でのポジションなどに気を遣わなければ真価を発揮することはできない。
条件を整えたところで中盤までは技威力で強い武器系統に劣ってしまうため、陣形制約のデメリットが大きい。
しかしダメージ計算式が術と同じで終盤になるほど軽減されにくくなるので、使い方によっては最強技でカンストダメージも叩き出せる熟練者向けの系統となっている。
ノーコスト自己回復「集気法」、武器欄不要の足止め「ネコだまし」「不動金しばり」、ブヨブヨ野郎も貫く「気弾」、これぞ奥義「千手観音」と、体術オンリーも成立するくらいにはラインナップもよい。

【術】

詳しくは術(ロマサガ2)を参照。
術は研究所を設立することで誰でも覚えることが可能で、術ポイントを消費して使う。
またゲーム内部で設定されている帝国側の術レベルが上がるにつれ、新たな術が開発される。これを上げるには戦闘中に術を使い、勝利して技術点を入れる必要がある。
違う属性の術を組み合わせてできる合成術もあるが、ある程度の両属性のレベルと開発資金が必要。
しかも開発が終了するのは年代ジャンプ後なのでご利用は計画的に。

は最初は弱いが、今後の展開には必須なものである。
必須なものである。
大事なことなので二度言います。

【陣形】

続編にも採用されたシステムで、陣形によってキャラの狙われ率が上がったり、行動順に変化がついたり、攻撃・防御効果が得られたりするというもの。
各地を領土とすることで皇帝継承に抽選されるクラスと同時に増えていき、技道場の近くで新フォーメーションを発案、ただちに新しい「陣形」として登録できる。
性能、主な用途、登録までの道のりの険しさも様々で、コンプリートはなかなか大変だが、確実にバトルを楽にしてくれる。
重要な点として陣形は気絶者が一人でも出ると効果を発揮しない。いかに各々のHPを維持するかが実はすごく重要だったりする。

増えていく陣形も技や術に劣らずこちらを支えてくれるのである。
発案するクラスと実際の性能がかみ合わないこともあるのはご愛敬、そんときは後の世代で役立ててあげよう。

【地域制圧】

帝国の領土を広げ、最終的には大陸を制覇するのがこのゲームの最大の目的の一つである。*4
各地の住人の悩みを解決して信用を得たり、宿敵である七英雄を討伐することでその地域を制圧できる。

領土を広げることで戦闘回数ごとに手に入る帝国の収入が上昇する他、移動の手間を省いてワールドマップから直接その地域に入ることができるようになる。また、帝都アバロンをさらに拡大発展させるための条件ともなる。
……が、そこかしこに制圧失敗のフラグが隠されており、引き返したり敗北したことで敵を取り逃がして失敗、選択肢を間違えて交渉が決裂して失敗、イベントを先送りにしていつの間にか失敗など、後戻りできない要素ばかりである。
そこそこの大国で終わるか大陸全土を統一した覇権国家となるかは歴代皇帝の腕次第である。

+ 地域一覧
・北バレンヌ
大陸の西北端で我らがバレンヌ帝国の中心地。麗しの帝都アバロンがある。
最初から制圧済み……ではあるのだが、実際の領土はその南半分だけという詰みじゃないかと思わせるお寒い状況からのスタートとなる。
東の港町ソーモンを七英雄の一人であるクジンシーが占拠したことから帝国の長い長い戦いが始まることになる。
玉座にて皇帝の発案に投資することで、より発展させることが可能。

・南バレンヌ
北バレンヌ統一で南進できる地方。格闘家の修行地である「竜の穴」とニーベルの町がある。
記録に残っている限りでは、この地域までが帝国の最盛期の領土だったらしい。*5
七英雄の一人であるボクオーンが侵略の手を伸ばしており、外海のオレオン海とロンギット内海を結ぶヴィクトール運河に要塞を築いて交易を妨害している。
制圧失敗の要素はないが、交渉の選択肢を間違うと仲間キャラクター候補と決裂してしまうという、このゲーム特有の罠が早くも待ち構えている。

・ルドン
南バレンヌ地方からさらに南下した山岳地帯。
宝石鉱山とその鉱山町であるティファールがあるが、鉱山がモンスターに占拠されて寂れている。
宝石を産出するだけに、一国家並みの税収が期待できる帝国垂涎の地域。
南には強力なモンスターがひしめくルドン高原がある。よく皇帝がここに一人で訪れて行方不明になるとか……。*6

・ナゼール
ルドン高原を超えた先にある荒涼とした寒冷地。南には流氷が浮かぶ氷海がある。
サイゴ族という原住民が細々と暮らしている他は何もなく、モンスターが潜む洞窟がそこかしこに存在している。
未開地域だけに税収を期待できる地域ではないが、ある理由から七英雄が2人も陣取っており、敵にとっては重要な地域となっている。
また、わずかながら南ロンギット地方との交易ルートがあり、陸路で大陸の東側に進出する場合にも重要となる。

・カンバーランド王国
バレンヌ帝国とはオレオン海を挟んで東にある王国。帝国とも友好関係にある。
ステップ地方との境に築いた長城と聖騎士団によって守られた平和な国だが、三方が海であるためそれ以上の発展も妨げられている。
現国王であるハロルドの跡継ぎを誰にするか決まっていないことだけが懸念事項。……だったはずなのだが……。
ゲーム前半から制圧できるが、どのタイミングで制圧するかイベント中にどのような行動をとるかで、展開と結末が何通りかに分かれる。もちろん制圧に失敗することもある。

・北ロンギット
オレオン海と内海であるロンギット海を隔てる沿岸地域。南バレンヌを制圧しないと進出できない。
武装商船団という海賊まがいの海運商人たちがロンギット海を牛耳っている。しかも、その本拠地がどこにあるかは彼らしか知らない。
帝国の海運の商売敵である彼らをどうするか、様々な選択肢が用意されている。

・南ロンギット
ロンギット海の南側の沿岸地域。漁業の町であるトバと人魚伝説で有名なマーメイドの町がある。
特に何もない平和な地域であり、制圧のきっかけに必要な争いごとのタネは、別の地域から長い時間をかけてやってくることになる。
ゲーム前半から訪れることは可能だが、制圧は最後になることも多い地域。

・ステップ
カンバーランド王国の南に位置する草原地帯。
かつてはノーマッドという遊牧民族の勢力下にあったが、七英雄の一人であるボクオーンが地上戦艦を築いて根城としてからは見る影もなくなっている。
ボクオーンはノーマッドの薬草を材料に麻薬密造を行うとともに周辺地域への侵攻を進めており、文字どおりの不沈艦である地上戦艦を何とかする方法を見つけなければいけない。

・メルー
ステップ草原からワイリンガ湖を隔てて南に位置するメルー砂漠一帯の地域。
砂漠の入り口であり湖畔に当たる位置にビハラの村がある。
体力が半減する上に強力なモンスターが跋扈する過酷な環境にあり、イロリナ河河口のテレルテバ以外に砂漠に人の気配はない。
先進文明の古代遺跡が数多く残っており、七英雄の一人であるノエルがモンスターを使って調査を進めている。
手順さえ知っていれば制圧が非常に簡単な地域でもあり、やや不便であるが東側地域制圧の橋頭堡にもなる。

・サバンナ
ステップ草原から南東に位置する乾いたサバンナ気候の地域。
人を喰う巨大なシロアリモンスター「ターム族」の脅威にさらされている。
だが、困っているのは人間だけではないようで……。

・サラマット
サバンナのさらに東に位置するジャングルの地域。
メルーと同じくジャングルに埋もれながらも古代遺跡が数多く残っている。
ジャングルの南にあるエイルネップの村は七英雄の一人であるロックブーケに支配されており、ロックブーケによって男性は残らず魅了され、それに反発した女性たちはアマゾネスとして別の集落を築いている。

・コムルーン島
大陸の北東に浮かぶ火山島。コムルーン火山が活発な火山活動を続けており、常にマグマが流出している。
ツキジマという港町で人々が暮らすほか、火山と共に生きるサラマンダー族という火トカゲ族も存在している。
人々を火山の脅威から救うための研究をする魔導士が皇帝に対して協力を打診してくるが……。

・ヤウダ王国
大陸の極東に位置する王国。日本と中国をちゃんぽんしたような独自の文化を持つ。
七英雄のリーダーであるワグナスの侵攻を受けているが、国王のアト王は帝国とも敵対する道を選んでしまう。
一方のワグナスは王国の東にそびえるチカパ山の向こう側に何かを探しているようで……。
七英雄最強を自称するワグナスが居を構えるだけあって、制圧=ボス戦勝利の難易度が非常に高い地域である。

・その他の地域
他にもとても人が住めないような極地であるため制圧できない地域も存在する。
しかし、そんな地域故か手付かずの古代遺跡が残っており、情報を得られれば中に残されたお宝を手に入れることができる。

【さて……】

まあ、なんだ。このゲーム、冒頭で少し触れたが難しい。

ネットの情報がない当時では、多くの者が絶望や悲しみを味わった。

カンバーランドがいつの間にか滅亡したり、

二度目のアリの襲来に心底恐怖したり、

やめろー!卵をよこせー!→パイロヒドラ「ダブルヒット」「火炎」→\(^o^)/であったり、

上手い話に騙されて裸同然で人形使いの戦艦に閉じ込められたり、

第一段階の方が強いシスコンにカウンターで全員が瞬殺されたり、

ちゃんと避けたのに子ムーの直前で必ず呼び止めてくる脳筋に踏みつけられたり、

テンプテーションを見切り忘れたせいで最後詰まったり、

などと、正直数え切れない。

何しろ、フラグ成立からイベント発動までのスパンが長いので、ミスに気付いた時には取り戻せなくなっていることが大半なのである。
一本道のRPGであれば、イベントを消化しそこねることはないし、取り忘れたアイテムを取りに行くことも容易いだろう。
しかし本作は、術や装備の開発は年代ジャンプが必要になるし、ダンジョンで拾うアイテムにしても、フラグを立てておかなければダンジョン自体に行けないのだ。
レベルを上げて挑もうにも、それまでに強力な技や術を取得していなければ焼け石に水である。

というかテンプテーションの事例に関しては「見切り」であり、フラグとかイベントとかそんなのを超越している。見切れることを知らなかった人も多かろう…。*7

ちなみにラスボスは普通に強い。通常のRPGと同じ感覚で挑むと、ラスボスにはたどり着けても倒せないという状況に陥りがち。
セーブデータスロットは大事に使おう。


【微笑ましい思い出も…】

逆に、

マーメイドとニャンニャンして終わる治世とか、

力と知恵を結束してオトリ作戦で立ち向かったりとか、

禁断の術に迫るか、島に生きる命の為に立ち向かうか悩んでみるとか、

道場に挑んできたえた技をGET!!したり、返り討ちに遭ったりとか、

無視して最終決戦に残しておくとプンプンしながらかかってくるツンデレとか、

「もう帰る」と言ったら本当に返してくれるチョウチョもどきとか、

海の主の娘と融合できなかったらずっと氷の海の中で待っているタコもどきとか、

いつどんな時代でも「敬礼ぃ~っ!」を欠かさない兵士さんとか。

そんなオアシス達も存在し、折れかけた心を柔らかく癒してくれる。


【メディアミックス】

ゲーム展開当時、徳間書店よりコミカライズ版も全3巻で刊行された。
作者は、作画担当は全巻通して面堂かずき、原作は1巻が森本洋、2・3巻が葉月まゆみの担当。
所謂「七英雄コラ」の元ネタとしても知られると同時に、一作品としてのクオリティも決して低くはないのだが、
この手のコミカライズの宿命か現在プレミア化。


【登場人物】

  • レオン
バレンヌ帝国1000年時の皇帝陛下であり、はじまりの人物。能力は高いが、自分から攻撃する技は閃けない。
クジンシーが占領していたソーモンに赴き、ヴィクトールの弔い合戦に臨むが…

  • ヴィクトール
レオンの息子でジェラールの兄。第一皇子で武人。
レオンがウォッチマンの討伐に出掛けた際に、アバロンに攻めてきた七英雄の一人クジンシーとの一騎討ちにて死亡する。
「流し斬りが完全にはいったのに…」

  • ジェラール
レオンの息子でヴィクトールの弟。第二皇子。初期は弱く、インペリアルクロスという陣形でもっとも安全な後方に立つ。レオンより素早く強い所もあるのだが、初期服装がパジャマにしか見えない。
父レオンの死に打ちひしがれるも、死の間際の説得で七英雄と戦うことを決意しいにしえの「伝承法」で力と記憶を伝承する。
クジンシーを倒して兄と父の死を乗り越えた後、パッケージ等でお馴染みの金の鎧に新調。ここからフリーシナリオが幕を開ける。
にア「はい、はい」
レ「ちがう!! もっと真剣になるのだ!!」

  • ベア
初期パーティーの一人。帝国重装歩兵。
通称パリィ。インペリアルクロスでは一番危険な前方に立ち、仲間達の盾となる姿はまさにパリィ。
ネタキャラ気味な解説だがいないと結構困るのも事実である。

ピローン!パリイ!」

  • ジェイムズ
初期パーティーの一人。帝国軽装歩兵。
バランスが良いがゆえに少し地味。

  • テレーズ
初期パーティーの一人。帝国猟兵。
HPが低く紙である。
多くのプレイヤーははじめての皇帝継承後、ポジションの変更を彼女で覚えることになるだろう。

  • ヘクター
フリーファイター(傭兵)。文化系なジェラールを馬鹿にしている。
ジェラール即位後の奮戦を受けて評価を改め、以降パーティインが可能に。
多くのプレイヤーはジェイムズと彼を同時に採用した際、パラメータの差と重要性を実感できるだろう。それくらいには強い。

  • オアイーブ
レオンに七英雄の復活、その後クジンシーの突破法として伝承法を教えた女魔道士。
その正体は…

バレンヌ帝国と長年争うこととなる、かつての英雄達。
前述のとおり彼らを全員倒すのがこのゲームの目的。
最近は佐賀県とのコラボ企画「ロマンシング佐賀」で佐賀県の名産品や祭事の紹介をさせられてる事が多い。

時代を経て蘇ったタームの女王。
みんなのトラウマ。そもそもターム自体がメディアミックスやリマスター版とあわせてトラウマ種族である。
でもあっさりスタン戦法で勝ててしまったりもする。
\アリだー!/












  • 主人公(男、女)
ある一定の条件を果たすと登場する。
女の場合術を唱える時の待機ポーズがかなり変である。
最初のプロローグに酒場の右下にいる人。実は最終皇帝であり、エンディングでアバロンは帝政から共和制に移行する。
今までの仲間達の魂と対面するところは涙なしでは語れない。








追記・修正は地獄爪殺法や触手で嬲られてもめげずに、大いなる時の流れの中を駆け抜けながらお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ロマサガ2
  • ロマサガ
  • 河津秋敏
  • 伊藤賢治
  • 名作
  • 神作
  • 神ゲー
  • スクウェア
  • SFC
  • イトケン
  • 不用な仲間や皇帝はルドン高原送り
  • \アリだー!/
  • アプリ
  • ロックブーケ道場
  • PS4
  • Nintendo switch
  • XboxOne
  • Steam
  • サガシリーズ
  • 七英雄
  • ロマンシング佐賀
  • パリイ
  • ギャラクシィ
  • スルメゲー
  • 人生のエンドコンテンツ
  • ゲーム
  • スーパーファミコン
  • PSVita
  • Xbox One

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年12月19日 12:53

*1 バトルプログラマーの拘りか、実は全武器ごとに微妙に違う。そのため同じ数値の武器でも武器種により差が出る。移植版では格差が縮んだ。

*2 終盤戦では盾回避の対象にならない、あるいは回避発動率を下げて計算する攻撃を浴びる可能性も高いため。

*3 だいたいの比率は腕力3:素早さ1くらい。素早さも大事だが腕力の方を重視したほうがよい。

*4 設定によると惑星の南半球にある大陸との事

*5 バレンヌ帝国以前に東方地域以外を支配下におさめた覇権国家があった模様

*6 他にも潰してないゴブリンの穴とか魚が速いワイリンガ湖とかHPが減ってるメルー砂漠なんかもこの手のスポット。でもこの高原が一番近場なのよね…。

*7 ラスボス対策を、比較的序盤に起こりうるイベントで済ませておかないと最後の最後で非常に苦しい戦いになる。勿論事後の策が全く無いわけではないが…