1992年第59回東京優駿(日本ダービー)

登録日:2012/01/29 (日) 05:22:13
更新日:2023/10/08 Sun 17:48:47
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ブルボンだ!
ブルボンだ!!
ブルボンだ!!!
強いぞ!強いぞ!強いぞ!
ミホノブルボン逃げ切った!


1992年5月31日に東京競馬場で行われた第59回東京優駿(日本ダービー)はミホノブルボンの勝ったレースである。


【馬柱】



1992年東京3回6日9R 第59回東京優駿(日本ダービー) 東京芝左2400m 四歳牡牝 定量(57kg)


馬名 騎手
1 1 カミノエルフ 柴田政人
2 オースミコマンド 増井裕
2 3 サクラセカイオー 小島太
4 マーメイドタバン 大塚栄三
3 5 マヤノペトリュース 田原成貴
6 ウィッシュドリーム 松永昌博
4 7 マチカネタンホイザ 岡部幸雄
8 ナリタタイセイ 南井克巳
5 9 ホクセツギンガ 藤田伸二
10 アストロゲート 横山典弘
6 11 ゴッドマウンテン 安田富男
12 セキテイリュウオー 田中勝春
7 13 ライスシャワー 的場均
14 ゴールデンゼウス 岡潤一郎
15 ミホノブルボン 小島貞博
8 16 ヤマニンミラクル 河内洋
17 ブレイジングレッド 村本善之
18 スタントマン 角田晃一


この年の注目馬はなんと言っても平成最強の逃げ馬ミホノブルボンだった。
3歳(旧年齢表記)王者にして無敗の皐月賞馬である。
この日の1番人気は当然ミホノブルボン。
スプリンターと言われ、距離延長に不安もあるものの、実績を買われた形である。
2番人気は皐月賞2着で前走NHK杯勝ちのナリタタイセイ。
3番人気は前走NHK杯3着のサクラセカイオー。
4番人気は前走青葉賞勝ちのゴールデンゼウスだった。

まず好スタートを切ったのは内のマーメイドタバンにウイッシュドリーム。
しかし、ダッシュを利かせてミホノブルボンがハナに立つ。
続いて16番人気と人気薄のライスシャワーが追いかける。

1コーナーから2コーナーにかけて隊列は決まった。
先頭はミホノブルボン。
2番手集団に内からホクセツギンガ、ライスシャワー、マーメイドタバン。
間を置いてウイッシュドリームと人気薄の馬が続く。
ミホノブルボン以外の人気馬はいずれも中団より後ろに位置した。

向こう正面に入ってもミホノブルボンは、飛ばし気味ということはなくいつものように12秒台前半のラップを正確に刻みながら、レースを進めていく。

3コーナーから4コーナーにかけて、ライスシャワーが単独2番手に上がり、ミホノブルボンとの差を詰める。
やはり距離が長かったのかと思われたのも、ほんの僅かのこと。
4コーナーを回って鞍上の小島貞博騎手が気合いを入れると、後続は一気に置いていかれた。
ミホノブルボンだけがそこからさらに加速したのだ。
置いていかれるその他の17頭。
直線半ばにして、勝利はもはや確定し、2着争いに興味は移った。

先頭を走るミホノブルボンの遥か後ろで、粘るのは人気薄のライスシャワー。
それを捕らえるがごとく足を伸ばすのは5番人気のマヤノペトリュース。
マヤノペトリュースが一旦は2番手に上がったが、ライスシャワーが粘りに粘る。

ミホノブルボンが鮮やかに逃げ勝った後ろで2着に入ったのは、最後に足の鈍ったマヤノペトリュースを差し返し、僅かに捕らえたライスシャワーだった。
そして4着以下はさらに遥か後ろのことであった。

ミホノブルボンは前年のトウカイテイオーに続いて、無敗の2冠を達成した。
馬場が重いため、タイムは伸びなかったものの、レース内容は圧倒的な勝利だった。
無敗の2冠達成は史上5頭目の記録であり、皐月賞、ダービーと逃げ切った馬はメイズイ、カブラヤオーに続いて史上3頭目の事であった。
そして無敗の三冠に挑む秋に期待がかかり、距離延長との戦いはまだ終わっていなかった。

結果

1着 ミホノブルボン
2着 ライスシャワー
3着 マヤノペトリュース
4着 マチカネタンホイザ
5着 スタントマン
6着 カミノエルフ
7着 ナリタタイセイ
8着 マーメイドタバン
9着 セキテイリュウオー
10着 ヤマニンミラクル
11着 ゴールデンゼウス
12着 サクラセカイオー
13着 アストロゲート
14着 ホクセツギンガ
15着 ウイッシュドリーム
16着 ゴッドマウンテン
17着 ブレイジングレッド
18着 オースミコマンド

払い戻し
単勝:15番 230円(1番人気)
複勝:15番 170円(1番人気) 13番 1990円(16番人気) 5番 390円(6番人気)
枠連:7-7 1370円(6番人気)  馬連:13-15 29580円(70番人気)

この年の日本ダービーは馬番連勝式の馬券が導入されて初めてのものだった。
競馬ファンの注目が集まるこのレースで、2着に単勝オッズが3桁という人気薄のライスシャワーが入った事で、馬番連勝式の威力をまざまざと見せつけた。
1番人気のミホノブルボンが勝ち、2着のライスシャワーと同枠に4番人気のゴールデンゼウスがいたことで、枠番連勝1370円に対し、馬番連勝29580円だったのだから。

この日のライスシャワーは本当に人気がなかった。
それは、この年に入って4着8着8着といいところが全くなかったからである。
ライスシャワーを生産したユートピア牧場の関係者すらも、同牧場で生産したもう1頭ブレイジングレッドが出走しているということで、ライスシャワーの馬券を買っている人は誰もいなかったという。
身内ですらこんな感じであったので、競馬ファンは言わんやであろう。

2着に入ったライスシャワーが、夏を越してミホノブルボンのライバルになろうかと思った競馬ファンは、この時点ではおそらく皆無であったと思われる。


ミホノブルボンの勝ち形が強いと思う人は追記修正して下さい。

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最終更新:2023年10月08日 17:48