アライグマ

登録日: 2012/10/16(火) 14:01:26
更新日:2023/11/16 Thu 03:19:35
所要時間:約 5 分で読めるのだ!




Hidy Hidy litle MEIDEN
Like the wind, O little MEIDEN

Hidy Hidy my friend MEIDEN
Come with me, O little MEIDEN


Hidy, Here MEIDEN!




アライグマ(浣熊)は、アライグマ科アライグマ属の動物なのだ。

タヌキ(イヌ科)によく似ているが、まったく別の動物なのだ。

日本でアライグマと言えば学名は"Procyon lotor"、英語での一般的な呼び方は"Raccoon"。
ゾンビが大量発生することに定評のあるあの街の名前であるのだ。

野生種は北アメリカを中心に、一部中米に分布してるのだ。
日本では外来種として野生繁殖しているのだ。(後述)

漢字では『浣熊』や『洗熊』と書くのだ。


アライグマと言えば、食べ物を水で洗って食べるかわいい仕草が有名なのだ、が、




実際は、食べ物を洗って食べることはないのだ。

実はアライグマたちは非常に目が悪く、水中にある物体を正確に認識できないのだ。
洗っているように見えるのは、手探りで水中にある獲物(基本的に魚)を探し、それが食べ物であるかどうかを確認する行動なのだ。
でもこのことがバレると“テサグリグマ”に改名しなければいけないから、シーッなのだ!



しかしながら、日本の動物園では食べ物を洗っている様子をしばしば見るとこができるのだ!

これは多くの場合、動物園側による仕込みなのだ。
また、動物園では餌が保証されているから、時間が余るのだ。そのため、暇つぶしとして食べ物を洗うアライグマも見られるらしいのだ。
近年は無理に躾ない動物園も増えており、動物園によってはあの愛らしい行動を見ることはできないのだ。

しかしそれが本来のアライグマの姿なのだ。










アライグマは洗わない、と言う事実に落胆した少年少女よ、あとフェネックも安心してほしいのだ!

なんと、日本で自然繁殖した野生アライグマに獲物を洗う行動が見られたのだ!











以下現実。





とは言っても、これは一部の有毒なカエルなどを食べる際のみに見られる、
いわゆる毒抜きのための行動であるとされる。

具体的には、
獲物を捕らえ、地面に叩きつけ、擦りつけて毒をニュルッと捻り出すとか。


………あまり想像したくないものだ。


日本には本来生息していなかっのだが、ほとんどは『あらいぐまラスカル』によるペットアライグマブームのおりに、
家庭から捨てられたり逃げ出したアライグマが、自然繁殖し日本中に広がったもの。

アライグマは非常に気性の荒い生き物であり、赤ちゃんの頃はまだ大人しいのだが、成長すると非常に凶暴で手がつけられない。
また鳴き声もうるさくアニメのイメージとは全然違ったために捨てられたアライグマは多かったらしい。ひどいのだ。
当時からSNSがあったら映え目的で実際より遥かに多くのアライグマが乱獲・輸入されたかもしれない。


現在では沖縄を除く日本全土で見ることができる。

また、この野生のアライグマ、
畑の作物を荒らす害獣としてタヌキより悪名が高い。
特に近畿では、人家や文化財への被害も深刻である。
日本では天敵が少なく、競合するタヌキやアナグマよりも強く、また繁殖力が強い
(繁殖は年1回だが、平均3~4頭産み、1年生存率は50%以上、野生でも長寿の個体は16年ほど生きる)ため、
多少の駆除ではすぐに数を増やしてしまうという。

しかもやっかいなことに「動物愛護法(動物の愛護及び管理に関する法律)」、「鳥獣保護法(鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律)」により保護されており、無許可での駆除が禁止されている。もっとも、合法化しても個人的に駆除するのは困難なのだが…

これではラチがあかないので、2004年に「外来生物法(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律) (外部リンク) 」を制定。
アライグマのように外来種の中で、日本の生態系の脅威になっている生物を「特定外来生物」に指定し、
輸入やペット・愛玩目的の飼育は原則禁止され、許可制になった。また、捨てることも禁止され、いずれも刑事罰の対象となった。

外来生物法でも無許可での駆除(環境省の用語では「防除」)はできないが、地方公共団体(自治体)に届出すれば捕獲者として登録可能になり、大幅に規制が緩和された。
また、外来生物法を適用することで、アライグマを全滅させることが法的に可能になった。環境省「 アライグマ防除の手引き(計画的な防除の進め方) 」。環境省はこれを「完全排除」と呼ぶ。

しかし、なにぶんタヌキに非常に似ているため、タヌキが間違われて退治されるということもよく起こるとか。
アライさんは悪くないのだ!
区別する方法としては
アライグマの尻尾は      のように黒いシマ模様、
タヌキの尻尾は      のように先端だけが黒いので、見えるなら尻尾に着目しよう。

そして、アニメ「けものフレンズ」にもアライグマが登場して人気者になったが、

もちろん現在では許可なく飼育することは禁じられている。

ただし、飼育許可は思いの外簡単に出る。

そもそも、上で述べた日本に広まるきっかけともなった「あらいぐまラスカル」の話自体
  • 親が死んだアライグマの仔を山から拾ってきて育てた
  • 育ってきたらいうこと聞かずに手に余るようになってきた
  • 手に余るようになったのと家庭の事情もあって飼えなくなったので山に放った

という、作者スターリング・ノースの幼少期の実話である。
ラスカルの名も「やんちゃ坊主」の意味*1で、名前が決まるまでの短い間でもなかなかに手を焼かされたことがうかがえる。そしてラストまでに起きたトラブルの数々。
なお、ラスカルの姿はレッサーパンダのそれ。アライグマとは一体…*2


そしてアメリカでは、近年"trash panda"(ゴミパンダ)と揶揄されているというのだ。
だーかーらー!アライさんは関係ないのだ!

ちなみに、食べようと思えば食べれる。それなりに手間がかかるので猪肉や鹿肉のように普及するには少々時間がかかりそうなのだが、手軽な食材の仲間入りを果たせば日本からいなくなるのは時間の問題だ。



ついき・しゅーせーはアライさんにお任せなのだ!


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最終更新:2023年11月16日 03:19

*1 なお「rascal」は「獰猛」「ならず者、悪漢」という意味を含む。

*2 実際のアライグマは灰色