テイルズ オブ エターニア

登録日:2011/03/02 Wed 16:36:07
更新日:2023/08/04 Fri 08:36:48
所要時間:約 7 分で読めます






変われる強さ、変わらぬ想い。
大切な人々、大切な想い、大切な風景…
変わりゆくものすべてに贈る、永遠という名の物語。


永遠と絆のRPG
Tales of Eternia



【概要】
2000年11月30日にナムコから発売されたPlayStation用RPG。
PSbest版もあり(当時はディスク三枚組)、後の2005年3月3日にPSPに移植された。
テイルズオブシリーズ5周年目作品である。

発展途上だった戦闘システムも大幅に進化し、2Dシステムの基幹は今作で完成されたと言っても過言ではない。
難易度については、現在のシリーズ全体から見てもやや高めな部類。
全体的に敵の攻撃力が高く、油断しているとあっという間に前衛がやられてしまう。
難易度を上げると序盤のボスでもグランドダッシャーやサイクロンなどの上級術も容赦なく使うようになるなど、高難度プレイの歯ごたえも後のタイトルに引けを取らない。
といっても理不尽に固い敵や露骨なバランスブレイカー要素も少ないため、高難度なりにバランスは良好な部類とも言える。
惜しむらくは資料集やスキットなどでしか語られないような裏設定がかなり多いことや、精霊集めがストーリーの多くを占めていて、物語が少々薄味(といっても見せ場やメンバーの心理描写など、押さえるところは押さえているが)なことだろうか。



【ストーリー】
インフェリアとセレスティアという名の世界がある。世界はオルバース界面を挟み、上下に向かい合うようにして存在していた。
この二つの世界はあわせてエターニアと呼ばれている。
インフェリアとセレスティアは向かい合ってこそいるものの、交流は長いこと断たれていた…

インフェリアの片田舎、ラシュアンという村に住む、猟師リッドと幼なじみのファラ。
ある日2人が見晴らし台から空を眺めていると、まばゆい光が降ってきた。
2人が墜落現場に着くと、褐色の肌に見慣れぬ服を着た少女が倒れていた。
言葉の通じない少女はどうやら助けを求めているようだが…

リッドとファラはラシュアンの村長に指示を仰ぐが、村長は少女を追い出せという。
困っている人を放っておけない性格のファラは少女を助けるため、共に旅立つことを決意する。
もちろん、乗り気ではない幼なじみのリッドも巻き込んで…



【パーティーメンバー】
「……腹へったなぁ」
(CV.石田彰)
18歳。ラシュアン村で猟師をしている。本人曰わく「その日困らないだけの獲物があればいい」。
しかし口癖は「腹減ったなぁ…」。ただ飯にも弱い。
才能はあるものの、やる気のない無気力タイプ。度々唱えるリッド節はまさにリッドのマイペースさが表れている。
自発的に動くよりも、周りに巻き込まれていることが多いが、考えていないわけではない。
典型的前衛タイプで、主人公らしい技を覚える。音痴。


「うん、イケる、イケる!」
(CV.皆口裕子)
17歳。ラシュアン村で農作業をしながら格闘技を学んでいる。
周りを引っ張る明るい子。下手したらリッドよりずっと主人公らしい。
正義感が強く、困っている人を放っておけない性格だが、自分のことをないがしろにしているところがある。
回復晶術を習得できるまでは唯一の回復役だが、格闘家なのでどちらかといえば前衛タイプ。


「ワイール!」
(CV.南央美)
16歳。空から落ちてきて、リッドたちを冒険に巻き込んだ張本人。
晶霊が使う言語メルニクス語を喋る「褐色の不思議少女」。
ダンスや歌が大好き。
クィッキーというポットラビッチヌスを連れており、彼女の通常攻撃はクィッキーが行う。
クレーメルケージを持っており、晶霊と契約後は晶術で後ろからガンガンいける。


「ここで、ぼくの理論を説明させてもらえれば、それはオルバース界面の組成を」(話が長いので省略されました)
(CV.保志総一朗)
17歳。出身はラシュアン村で、リッドとファラの幼なじみ
幼い頃ミンツ大学に飛び級で入学したため、現在はミンツに住んでいる。
学士であり、パーティーのブレーン。そのためパーティーを離れることがたびたび……。
愛すべきツンデレで、運動オンチ。ぱんつはいてない疑惑もある。
クレーメルケージを持っており、晶霊と契約後は晶術で(ry
いろんな意味でフリーズランサー。
「キールが木をキール!」


(CV.磯部弘)
通称レイス。リッドたちが出会ったあやしい商人。高い壺を押し売りしてくる。
…というのは半分で、キールのいないシルフ契約時にパーティーを助けてくれる。
その後もピンチに陥ったパーティーを助けてくれたりする。
敵として立ちはだかることもあるが……
フゥライジンケェン!
短い期間ででかいインパクトを残す人。


「ボクは由緒正しき大海賊、アイフリードの子孫です!」
(CV.野田順子)
12歳。セレスティアの海賊でバンエルティア号の船長。
由緒正しき大海賊・アイフリードの子孫にあたる。
ストーリー上、パーティーに入れなくても問題はないが、ローバーアイテムやコチハンなどを覚え、面白い戦い方が出来る。
暗算と動物が苦手で、機械が大好き。アヒルのおもちゃを多数所有していたり、機械を作ったり、扱ったりするのが美味い。
男の子に見えるが実は僕っ娘。


「おぅアレだ、アレ」
(CV.江原正士)
38歳。セレスティアの自由軍・シルエシカのリーダー。
頭はアレだが常識外れの頑丈さや無尽蔵な体力を持っている、愛すべきバカ(でも頭はいい)。
「不死身のフォッグ」とも呼ばれ、大晶霊であるヴォルトに不用意に触れたり、シゼルの直撃を受けたりしても平気(類語:パトリック・コーラサワー)。
ごうかいさんな性格で細かいことには全くこだわらない。繊細なチャットやキールを困惑させることも多い。
ストーリー上必ず仲間になる時もあるが、その後自由に離脱と合流が出来る。
銃を使った独特な戦い方は、慣れれば楽しいかも。というか 一部の特技がブッ壊れ性能過ぎる。
アレとおぅだけで会話する事がある……
なにげに既婚者。


【用語】
☆エターニア
インフェリアとセレスティア、そしてその間にあるオルバース界面を含めた世界の総称。

☆大晶霊
キールとメルディが契約することになる晶霊たち。
本来は人間の前に現れる事すら奇跡なほどの存在だが、契約する事で力を貸してくれる。

☆インフェリア
リッドたちの世界。
リッド、ファラ、キール、そしてレイスはここの人。肌は白い。
階級ごとに色や素材の違うチョーカーで身分証明している。
王様が政権を握っており民を統制する事で戦争などは長らく起こっていないが厳しい身分制度が敷かれており、貧富の差が激しい。
温暖な気候と豊かな自然環境を持っているが、機械技術には乏しい。
メルニクス語は古語となり、晶霊とのコミュニケーション手段としてしか使用されていない。晶霊術も発達している。
水、火、風、光の大晶霊がいる。

☆セレスティア
メルディたちの世界。
メルディ、チャット、フォッグはここの人。
10歳になると独り立ちし、すべての人が平等である。
この平等とは集団の帰属意識にも乏しいということで、人々は「苗字」を持たず、また完全な実力主義の世界でもある。
領主はいるが、その座を狙う者も多いなど、自由や平等というものが徹底されている。その一方幼い頃から自立や責任が求められる他、凄惨な戦争も日常茶飯事。平等で自由な分、保証も無い。
褐色の肌と、額にエラーラと呼ばれる石がついているのも特徴。メルニクス語が公用語。
晶霊のエネルギーを利用した機械技術も発達している。暗く、風もほとんどない。
雷、土、氷、闇の大晶霊がいる。

☆オルバース界面
インフェリアとセレスティアの間にある面。互いの世界の空からもこれが見える。ここを境目に重力の均衡が保たれている。
もともとインフェリアとセレスティアは独立した惑星だったが、オルバース界面で対面に向き合うように繋がれたという。

☆クレーメルケージ
晶霊を入れておくためのケージ。
特殊なものをつけると大晶霊も入れられる。

☆フィブリル
リッドとレイスが持っている力。
正式な説明は無いが、『これを適切に説明する表現が見つからない』との事。
メルディはこの力を持っている人を探していた。

☆ウィス
メルディがくれたカードゲーム(ミニゲーム)。
いつでもできる。
ルールはUNOに似ている(そもそも『ウィス』はメルニクス語で『1』の意味)。
四人が配られたカードの中から順に出していき、最初にカードが無くなった人が勝ち。
火、水、風の属性カードがある。
他人に強制的に二枚引かせるものや、属性を変えるもの、周り順を変える、連続してカードが出せるものなど…

☆ミニゲーム
川下りや鉄道を利用したものなど、かなりの数が収録されている。ポケットステーション用のゲームもあるので相当やりこめる。



テーマソングはGARNET CROWの「flying」


PS版テイルズの最終作。
ファンタジアデスティニーからのゲストキャラクターや、それを思い出させるようなアイテム、イベントも豊富。
またポケットステーションに対応しており、それを使って得られる称号もある(PSP版では一部称号が変更された)。
様々な意味でその後のテイルズオブシリーズの基礎となった作品といえるが、前二作と比べると少々毛色の違う要素も多い。
一方、以降の作品は何かしら賛否の分かれる要素を抱えていることもあり、王道冒険ファンタジー色の色濃い本作をテイルズシリーズ最高傑作とするユーザーも多く、初期のPSシリーズの集大成とも称される。

フィールド上、どこでもキャンプができ、体力だけはどこでも回復可能。
またキャンプスキットが豊富で、キャラクター同士のやりとりも見ていて楽しい。

北米版ではこのソフトの名称は“テイルズオブデスティニーⅡ”となっている。
そのため韓国以外では、“テイルズ オブ デスティニー2”は発売されていない。

セレスティア到達以降に現れる何とも形容しがたい奇怪な姿の雑魚敵だが、
その一部は前作『デスティニー』に登場した半生命体の自律兵器*1の続投組だったりする。
「昆虫のような外骨格」「レンズのようなパーツ」「筋繊維むき出しの可動部」など共通点も多く、
もしかすると前作には登場できなかった没モンスターだったりするのかもしれない。


2001年1月から3月にかけて、WOWOWでテレビアニメ版『テイルズ オブ エターニア THE ANIMATION』が放送された。
時系列はセレスティアに渡る前で、全編オリジナルストーリーとなっている。





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最終更新:2023年08月04日 08:36

*1 エネルギーを秘めた『レンズ』を動力として、前作の黒幕が防衛用に製造したもの。