ガデラーザ

登録日:2010/09/30 (木) 19:08:33
更新日:2024/02/13 Tue 21:39:11
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日頃の鬱憤……晴らさせて戴く!





GADELAZA


【データ】

型式番号:GNMA-Y0002V
全長:302m
全高:86m
本体重量:unknown
装甲材質:Eカーボン
動力機関:GNドライヴ[T]×7
所属:地球連邦平和維持軍

武装
  • GNブラスター
  • 大型GNファング×14
  • 小型GNファング×140
  • GNミサイル×256
  • GNビームガン / GNビームサーベル×4
  • GNクロー×2




【概要】

新生した地球連邦軍(平和維持軍)が、将来的に数多く現れると予想される純粋種のイノベイターを戦力として取り入れる為、テストケースとして開発した大型MA。

この機体の凄まじいスケール感を現代の物品で簡単に例えれば空飛ぶ戦車14台を搭載した東京タワーすごい速さでで飛び回り、その各戦車からビームを纏ってジェットパック背負った人間140人が飛んでくる感じとなる。


型式番号と名称からも推察出来るように、かつてイノベイドが開発したGNZシリーズの意匠を汲む機体であり、レグナントの発展機でもある。

開発は旧人類革新連盟のチームが主導。これは超兵開発で脳量子波制御技術のノウハウが他陣営よりも蓄積されていたためである。
連邦が接収した「コロニー型外宇宙航行母艦ソレスタルビーイング」から引き上げた技術も多く使われており、建造自体もソレスタルビーイング内で行われた。
その為、従来機とはデザインラインが大きく異なっている。


こんな物騒なモンを連邦が造った理由は、人類の活動領域が拡大しながらも軍縮によって兵器の配備数が縮小し、少数でありながら広い活動範囲を持つ機体が必要とされた為である(ブレイヴも同様)。
つまり「こいつはあくまで"単座の小型兵器"だよ!」という事。やりすぎだけどな

デザイナーはスローネ系アルケーガンダムを担当した鷲尾直広氏。

文字だけじゃコイツがどんな機体か分かりにくいって人は、ファンネルを山ほど積んだNT専用機の変態機動が出来る戦艦をイメージすればいい。


【性能】

全長302mという規格外の巨体はソレスタルビーイング以外では格納出来ず、通常艦艇では仕方なく艦底に専用アタッチメントを接続して牽引する形になる。
その巨体を十二分に動かす為、擬似太陽炉3基を直列に繋げた直列型擬似太陽炉2基をメイン動力として稼動。胴体部には予備のGNドライヴを1基搭載している。
合計7基という破格の数はかのアルヴァトーレと同等だが、太陽炉自体が専用に製造された大型モデルのため、出力は同機の比ではない。
(大型GNファングを含めればガデラーザ1隻に使われる擬似太陽炉はなんと21基に及ぶ)
その大出力により、この巨体とは思えない高機動性を誇る。
作中では、追加ユニット無しのガンダムハルートが飛行形態に変形しても追いつかれてしまうELSと同等以上の航行速度と旋回性能を発揮している。


そんなスペックに加えて巨体と、複雑性故に、通常ならば複数人のパイロットが搭乗してしかるべきだが、本機にはイノベイドから得た技術によってブラッシュアップされた「脳量子波」による思考制御システムが使われ、優れた脳量子波の使い手ならばひとりでも全機能を使用出来る。
逆に言えばイノベイター級の使い手でなければその性能を発揮出来ず、実質的に唯一のイノベイターであるデカルトの専用機となっている。


武装も艦艇を一撃で破壊するGNブラスター、1基ずつに擬似太陽炉を搭載したMSサイズの大型GNファングとそこから射出される小型GNファング、更には多数のGNミサイルを搭載。
単純計算でもGNファング10基を内蔵したMA14機と戦艦1隻分に相当するので、その戦闘力はカタログスペック上でも正規部隊のMS(この時期で言えばGN-XⅣ)5個小隊に匹敵すると言われている。

元アロウズの一員で優れたパイロットであるデカルトが操ることで、ダブルオーライザーらによるチームプトレマイオスのガンダム全機を纏めて相手にしても勝利出来るとヴェーダがシミュレートしている。
戦場における戦力としても、このデカルト機1機でもソルブレイヴス隊に相当する。

またファング収納するファングコンテナにはMSの収容・発進にも使用でき、擬似的な戦艦としても運用出来る。
(ただし収容機体の整備など、本格的な母艦運用はできないものと思われる)
ファングの代わりに上記のブレイヴを輸送するという案も存在した。


胴体を分割し、頭部とアームを露出させるという簡易的な変形機構を持ち、AMBACによる複雑な動作も可能。
設定上トランザムは使用可能だが、「トランザムを使うと過負荷で壊れる」というかつての疑似太陽炉の弱点を克服出来ていたとしても、この巨体でのトランザムは余りにも膨大な粒子消費量を要する故に、有用な機能とは言い難い。
GNフィールドも、この機体の粒子制御能力ならば使える筈だが、同様の理由からか劇中では確認されていない。
単純に「戦闘兵器」として見た場合、間違いなく2314年時点で最強クラスの兵器。


【武装】

  • GNブラスター
機体の機首に装備された大型ビーム砲。
機首そのものが展開して砲身となる……のだが、この機首、大体ガデラーザの半分くらいある。
そこから放たれる威力は当然ながら強大で、艦艇数隻や木星探査船エウロパのような巨大な目標すら容易く撃破する。さながら戦艦の主砲そのものである。
砲身上下には展開式の冷却剤排出口を2箇所ずつ備え、強制連続発射時には数秒のインターバルで次弾の発射が可能。
冷却剤のペイロードが不明なため、連射可能回数も不明。

機体の下部左右にあるファングコンテナに7基ずつ、合計14基搭載。見た目は三葉虫かカブトガニといったところ。
1基ずつに疑似太陽炉を搭載するという贅沢な設計で、MS1機に匹敵する出力を持つ。
攻撃方法は先端部のマズルから発射されるGNブラスターと、前方左右のクリアパーツから出力されるGNビームカッター。
内部に小型GNファングを多数搭載し、ファング親機としての機能も兼ねている。
火器として以上に小型ファングの補給艦としての運用を重視していることもあり、粒子貯蔵量は他のビットやファングとは比較にならない。
解りやすく表現すると、ゲーマルクのマザーファンネル(サイズは桁違いだが)。
これ自体がMS1機分の規模の兵器だが、どこからどう見てもガンダムの構造には似ていないように見える。技術上は小型ファングを拡大していった存在であろうと思われるが、人革連系の技術者が中心となって開発されたことを考えるとセンサー系などには ノーヘッド の開発経験も活かされているのかもしれない。

  • 小型GNファング
大型ファング1基につき10基、つまり合計140基というアホみたいな数を誇る。
機能的には嘗てのGNフィンファングと大して変わらないか僅かに劣る程度だが、何しろ数が異常に多く、大型GNファングからふんだんに粒子を供給されるお陰で、総じて火力もバカ高い。
先端部にビーム出力用のクリアパーツを備え、そこからGNブラスターの発射とGNビームスピアの展開を行う。
こいつが探査船を縦横無尽にブチ抜き、斬り裂く様はまさに圧巻。
チルドファンネル。

  • GNミサイル
両翼下部のポッドに8発内蔵の板状クラスターミサイルを左右計32発搭載している。
・・・つまり一度に発射出来る弾数は計256発
戦艦並みのサイズを持っている為、格納数も戦艦並み。
使用弾頭は連邦の標準品ではなく専用に設計された独自のもので、先端部にGNコンデンサーらしきレンズ状のパーツが存在する。

  • GNビームガン
ミサイルポッド上部と翼部上面に内蔵されたアームの先端に装備された射撃武装。必要に応じて展開される。
サブウエポンとはいえ、このサイズだとGNバズーカ並みの口径である。コレのどこが"ビームガン"だよ。
GNビームサーベルも発振可能。

  • GNクロー
ミサイルポッド側のアームにのみ装備されている、3本爪のマニピュレーター。
本体に対しては頼りなさげだが、このサイズならMSを軽々と握り潰すことができる。



【劇中での活躍】

突如として地球圏に接近してきた木星探査船「エウロパ」の軌道変更ミッションが失敗した事を受けて戦線に投入される。
連邦艦艇やGN-XⅣ部隊では歯が立たなかったエウロパを強襲し、その戦闘力を解放。
瞬く間にエウロパを撃破し、破片に変えた。


ELSの存在が確認された際には、イノベイターの能力を利用して対話(もしくは囮)を行う為、先遣艦隊に同行。ナイル級大型航宙戦艦2番艦チグリスの艦底に係留された状態で火星圏へと赴く。

ELSが反応すると同時に先制攻撃を仕掛け、大多数のELSを撃破した。特にGNミサイルを用いた攻撃ではELSの軍勢に大穴を開けたと評されるほどの大火力を見せつける。

戦闘が続くにつれガデラーザ以外の艦隊やMS部隊は次々とELSに取り込まれた為、一転して孤立状態に陥る。
しかも脳量子波制御システムを利用したガデラーザはELSと相性が悪く、GNファングが被弾するごとにデカルトは脳量子波の逆流によるELSの「叫び」に蝕まれていく。
イノベイターとしての感応能力が災いして、ビームサーベルを使ってもELSの意識がサーベルの粒子を伝って流れ込んできて頭が壊れそうになる
とスタッフからも言及されている始末。
最早どうしようもない。コイツでELS戦に出撃したこと自体が運の尽き。

最終的にはその巨体が仇となって大型ELSに取り付かれ、侵食・同化されてしまった。

漫画版や外伝では、ELSが擬態した形で最終決戦に再登場したが、本編では省略されている。
擬態ガデラーザの戦いを見たかった、という声も当時挙がった。
しかし、ELSとガデラーザの特性を考慮すると理解して頂けるだろうが、はっきり言って擬態ガデラーザを本編に出す意味が無い。
というのも、超大型ELS自体が、GNファング以上の速度や火力を持つ遠隔誘導兵器を万を超える数で保有する、ガデラーザの上位互換に等しい存在である為。最終決戦において、作劇的及び戦力的に活躍する余地が既に無い。

究極の力を追求すると、結局は更にそれを上回る力でもって粉砕される。

ガデラーザはそうした武力の応酬によって行き着く限界を体現した機体とも言えるだろう。


数年後、イノベイターとそれに覚醒しなかった人々の戦争中に再び開発された。
少なくとも2機は造られており、反乱軍に無理矢理徴用されたイノベイターや、常人を改造して作られた擬似イノベイターらが戦場でその猛威を振るった。



【プラモデル・玩具】


無理だろ、どう考えても……。

この機体は仮に1/144で計算した場合優に2mを超える
ガンダムビルドファイターズの外伝にて、GNファングに至るまで精巧にフルスクラッチした力作を操る
ファイターが登場したが、彼もやはり、大型犬かチェロのケースかと見紛う巨大なガンプラを肩に担いで運んでいた。

ただし、ガンコレのように小さいスケール(1/550とか)であれば希望はある。
また、レグナントやサザーランドジークのようなブツを立体化しているアホ(褒め言葉)ブランド、ROBOT魂の変態スタッフならばやりかねないかもしれない(ノンスケールで)。

因みに、『00』監督の水島精二氏は是非ともROBOT魂での立体化を望んでいるらしい。


ちなみに、いくら大きいといっても300mちょっとならマゼラン級戦艦と同じぐらいであるし、ラー・カイラム級機動戦艦に至ってはこれらを優に上回る487mに達する。
そう考えると、それほど「大きい」と言えるものではないのではなかろうか(もちろん、単座の兵器としてはとてつもなくデカいが)。
少なくとも、ホワイトベースやマゼランなどの軍艦がプラモ化された前例なら存在する。


【ゲーム】


GUNDAM WAR26弾、「戦いという名の対話」にて参戦。
大型機だけにノイエ・ジールのような重ユニットになるかと思われたが、実際には1-1-4という中速ユニット。
原作のGNファングを再現したかのような火力テキストを持つが、高機動も範囲兵器も持っていない。

『OW』でデカルト共々参戦。

サイズの割にはなかなか機動力のあるユニットで、実弾やファング、貫通ビームのMAP兵器によって敵を殲滅しつつ戦場を駆け巡る
ことも可能な戦闘能力を誇る。
ただし、少なくとも劇場版でGNフィールドを展開しなかったこともあり、GNフィールドは使用不可。
肉薄されると反撃の手段が乏しくなり、弾幕が尽きて散った原作の再現に近いスペック。

『CROSS RAYS』でも引き続き参戦。
今作ではストーリー再現がされているため、木星探査船エウロパの撃沈~火星圏でのバトルで使用可能。但し原作通りに途中から戦線離脱をしてしまう。

OWとほぼ同様の性能を誇り、GNドライヴの毎ターン回復機能も相まって継戦能力は拡充した。
またGNフィールドが搭載されたので防御面での不安は多少改善された。
しかし複数ロック機能が削除されているので、対ELS戦を含む大群に対しての相性はとても悪い。いくら機動力があるとはいえMA特有の巨躯を有し、遊軍ユニットとしても艦載ユニットとしても持て余しやすい。連携攻撃の範囲が大きいのを活かして僚機と一網打尽にするという手段はあるが、結局単体戦力としては平凡の域は出ない。



今のところガデラーザの機体グラフィックが採用されているのは外伝作品のソーシャルゲーム『スーパーロボット大戦Card Chronicle』だけ。
敵としても味方としても扱いづらい立ち位置であるためか、パイロット共々不遇なのが現状。

コンパチのためデカルトをベースにした人格あり。
ウィズダム・キューブに登場するNPCだが、ヒーローたちとも最初から共闘する普通にいい人。
最後はヒーローたちを庇ってELSに取り込まれてしまい、その後は「ガデラーザ(ELS)」が敵として出現するようになる。


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最終更新:2024年02月13日 21:39