古代進

登録日:2013/03/17(日) 00:00:00
更新日:2024/04/06 Sat 20:37:04
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総員!戦闘配置!


古代進とは、宇宙戦艦ヤマトシリーズの登場人物。

○目次


【概要】

不朽の名作、宇宙戦艦ヤマトシリーズの主人公。
艦内での役職は戦闘班長、艦長代理、艦長。

非常に長期にわたって活躍するキャラクターであり、時代や媒体によってコロコロ顔が変わる。
第一作のビジュアルは「郷ひろみみたいに格好良く」という指示から、当時の郷ひろみ本人にかなり似ている。
しかし復活篇ではイデオンのジョーダン・ベスみたいな顔に、Ⅲ初期やパチスロ版ではゴッドマーズのタケルみたいな顔になっている。

担当声優は富山敬氏。旧作では一貫して富山氏が演じていたが、現在は故人のため山寺宏一小野大輔が後任を務めている。
ちなみに実写版では木村拓哉が演じた。「っちょ待てよ!」でも髪型が一緒なので結構似てた。

当初の性格は兄を失った憎しみからか直情的且つ好戦的な所謂DQNだったが、
イスカンダルへの航海を通して成長し、2作目以降は比較的冷静な性格に落ち着いている。
が、冷静に判断した上でやたら危なっかしい行動や作戦を勝手に実行するのはお約束。


そして根本的には激情の性格であるため、司令部に謀反を起こしたり独断で星間国家に宣戦布告したりとやはり過激。
作中では結果オーライで英雄扱いだが、視聴者からすると疑問に思う場面も多かったりする。
っていうか「ピンときたら即出撃」の悪癖はいつまでたっても直らない。艦長が勝手に艦載機で出撃したらダメでしょ!


【作中での活躍】

【ヤマトシリーズ】

宇宙戦艦ヤマト

宇宙戦士訓練学校の生徒として登場、火星で回収したカプセルから宇宙戦艦ヤマトが建造され、戦闘班長として乗り組むことになる。

当初は兄を見殺しにした沖田に不信感を持っていたが、沖田も家族を失っていることを知り、序盤のうちに和解した。
将棋の待ったを繰り返して断られたらキレて殴りかかる、捕虜を刺殺しようとする、
勝手に出撃して零式を一機壊すなど、非常に問題行動が多く指揮官としては少々適性に賭ける一面も。
ただ戦術長としての能力はしっかりと備えており、前述の未熟な一面も長い航海を通して改善され、病床に倒れた沖田から艦長代理を任されるほどに成長した。

が、それでも若さゆえかまだまだ甘く、ことあるごとに「もうだめだ(意訳)」と漏らしたり沖田に助言を仰いだりしている。
後の作品でも沖田のレリーフに対し同じように呟くことが多く、彼にとって沖田がどれだけ大きな存在かが窺える。


【宇宙戦艦ヤマト2(さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち)】

前作を通して大幅な成長を見せた古代だが、何故か未だに館長代理。
平和ボケで堕落しきった地球に辟易しており、アンドロメダの自動化にも否定的な態度をとっていた。
が、正体不明の飛行物体反応を「どうせ迷子のスペースカーゴか何かだろ。気 に す る な !」とか言ったりと、コイツもコイツで思いっきり平和ボケしてる。


しかし敵と分かるや否や見事な指揮能力を発揮!なんと命令も出さずに我先にと無言で格納庫に走り「発☆艦!!」


……うん、何かがおかしい。

結局発艦直後に相原に呼び戻され帰還する羽目に。何しに出撃したんだお前は……。

その後、テレサからのメッセージを受け、旧乗組員を集め謀反同然で再び旅立つ。
第一作よりはそこそこ理性的になったかと思えば相変わらずの古代であった。
景気づけとばかりに防衛用衛星をぶっ壊したり、地球最強のアンドロメダと2度もニアミスするその胆力は一体どこから来るのだろうか。

ちなみにさらばではラストシーンで死亡するが、2では生還し、満身創痍のヤマトで地球に帰還した。


【宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち】

補充要員を多数加えての訓練航海に出発。
相変わらず艦長代理だが実質はほぼ艦長で、反抗的な新人(坂本)に平手制裁を見舞ったり、
命に関わるミスを連発するクルー達にパンツ一丁でのマラソンを命じるなど、体育会系の指導者と化している。
今だったら過剰なパワハラ案件だが、新米達(特に坂本)にもかなり非があったのでセーフ。
まあ軍隊は普通の企業とは違って人命に関わるお仕事なので、スパルタも多少は大目に見てあげよう。
暗黒星団帝国に思い切り宣戦布告したのは擁護できないが・・・

【ヤマトよ永遠に】

ヤマトが秘密裏にドック入りしたためか、ヤマトからは外されていた。
通信で同僚に飲みに誘われて談笑したりと、仕事はそれなりに順調だったようだ。
軍属に復帰した古代守を勤務中にもかかわらず兄さんと呼んでるあたり結構ブラコンである。
雪がアルフォンにNTRれた為、久々に雪と離れ離れに。
長官の口から守の死を知るが割とあっさり立ち直った。


【宇宙戦艦ヤマトⅢ】

遂に正式にヤマト艦長に就任。部下が増えるよ! やったね進ちゃん!
これまでの実戦経験を生かし、全編通して艦長としてヤマトの指揮を執る。
かつての自身を思わせる無鉄砲且つ短気、暴走気味の新米たちに手を焼きつつも、未熟な彼等に大きな影響を与えた。
勤務時間外もトレーニングに勤しむなど自己鍛錬を怠らず、古代に不信感を持っていた土門からも一目置かれるようになる。

等々、中々の指導者ぶりを発揮したがヤマト艦長のジンクスからは逃れられず、フラーケンとの戦いで班長席に誘爆し負傷。
治療が終わり目覚めた頃にはヤマトはガミラスに拿捕されてしまっていた。
その後、事情を知ったデスラーに解放され、ガミラスと共同戦線でボラー連邦と戦った。
ちなみに今回は地球は無関係の戦争なのだが、中盤古代が勝手に宣戦布告してしまったせいで本格的にボラー連邦との戦争に突入してしまった。
・・・わかるこの罪の重さ?

テレビアニメの宿命か、顔が安定しない。


宇宙戦艦ヤマト 完結編

冒頭で多数の死傷者を出した自責の念から艦長を辞任。
その後はなぜか復活しちゃった沖田艦長の指揮下で戦闘班長の任につく。
終戦後、雪と結婚。
そしてラストシーンのアレにつながるわけだが、あのシーンはファンの間ではバキSAGAみたいな扱いを受けている*1
本格的な映像作品では富山敬氏が演じた最後の古代となる。


宇宙戦艦ヤマト 復活篇


18年の時を経て再びヤマト艦長に就任。

完結編ラストで雪とSAGAった結果一人娘の美雪を授かっているが、現在別居中。なんてこった。
3年もの間宇宙に離れていた結果、美雪からは「父さんはヤマトに縛られている」と心を閉ざしていて、本人も気にしている様子。
終盤では美雪を救出。地球に残ろうとしていた(DC版で判明)美雪に、「命を粗末にするな」と諭し、和解を果たした。
Ifルートではブラックホールに波動砲をブチ込み、見事地球を救った。

年齢を経てやはり優秀な軍人に昇華しており、ボロボロのブルーアスを巧みに操艦してSUS艦船3隻を一蹴した他、決戦であるSUS超巨大要塞及び潜宙艦との戦いでは、常に相手に先制を奪われるという危険な状態でも慌てず、相手の弱点であるSUS太陽のカラクリを見抜き、結果的に勝利している。
ただ、厳格な軍人というわけではなく、航空隊希望でもあった航海長の小林に希望通りにコスモパルサー隊を率いさせ、代わりに自身がヤマトを操艦するなど、柔軟(……悪く言えば無法)な姿勢を見せていた。
真田から第三次移民船団の護衛艦隊の司令官を任され、アマール移民時のSUS艦隊戦では艦隊を指揮して見事移民船団を守り切り、6億3千万の地球人をアマールに送り届けた。少々ヤマト頼りな指揮でもあったが、ヤマトが超ぶっ壊れ戦艦であることを考えれば、寧ろ正しい指揮でもあった。
ただ、超巨大要塞戦では敵のハイパーニュートロンビーム砲の攻撃に対して、ヤマトの回避に精一杯で他の地球艦が逃げ切れずに全滅してしまった事や、上述の通り艦長であるにもかかわらず部下の任務を肩代わりしたり、上条や小林の代わりに自身が美雪の救出に向かうなど、独断専行的な面や艦隊指揮の不完全さなどから、やはり古代らしさは残っていた。

キャラクターデザインが変更。
湖川氏によるイデオン風作画で、シーンにもよるがかなり顔が怖い。
ちなみにPVでは何故か目が死んでる。

富山敬氏が亡くなったため、CVは山寺宏一氏が担当。元々声質が近いからかあまり違和感はない。
実はPSゲームシリーズの時点でCVは山寺氏だったりするので、聞きなれてる人も多いかもしれない。
が、復活篇の制作側はそのことには決して触れない。
まあいろいろ事情があるんだろう。御大と西Pのアレやコレやとか・・・

【2199シリーズ】

宇宙戦艦ヤマト2199



キャラクターデザインが変更され、眉毛がシャープになり髪の毛もストレートっぽくなった。
CVは小野大輔

階級は一尉。ヤマト戦術科戦術長。
基本的な設定は第一作と同じだが性格付けが変更されており、熱血直情的な面はなりを潜め、冷静かつ天然、というか朴念仁な一面を持つ。
そのためガミラスの捕虜に対して友好的に接したり、島と対立した際も口論で済んでいるが、命令違反はきっちりやる。(色々理由付けはされているが)
1話と4話でサーシャを含めた戦没者たちの墓を律儀に作ってくれる墓石職人。
14話では顔芸を披露してくれた。
古代守の出番や役割が旧作より重要かつ増えたこともあって、進君も立派なブラコンになった。

常識人になった結果旧作ほど目立たなくなり、存在感(とネタ的なおいしさ)が消滅した事を嘆くファンも多い。

それでも中盤までは、ヤマトのことを考えて命令違反と知りながら独自の作戦を遂行しピンチを救うなど活躍の場はあったのだが、
森雪がさらわれてからは、彼女の安否を気遣うあまり陰鬱になっていることがほとんどで、
終盤のガミラス本土決戦でも彼女の救出に向かうほかはあまり目立った活躍が無く、主人公としてのインパクトは旧作より弱い。


しかし映画『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』においてはヤマトの指揮を執ったりするなど
本編での存在感のなさはどこへやらと言わんばかりに活躍する*2
世代交代がテーマということもあり、今作では最後まで艦長代理にならなかった埋め合わせにもなっている。

なお、リメイクにあたり、古代守の戦死(実は死んでいなかったが)について問いただす内容が、旧作では『なぜ兄を無事に連れ帰ってくれなかったのか』だったのに対し、今作では『メ二号作戦が陽動だったのを、兄たちは知っていたのか』に変更されている。なお、前者の台詞は、原作者の松本先生の父が、同僚の遺族たちに実際に言われた言葉だったとか。

プラモ作りの邪魔をするやつには主砲をブチ込む。


【宇宙戦艦ヤマト2202】

2199から2年後、宇宙戦艦ゆうなぎの艦長を務める。
雪とは婚約し、既に結婚秒読みというアレなフラグをおっ立てている。
再軍備に走る地球の現状を見て、スターシャとの約束という理想とガトランティスという現実のギャップに悩まされるのだった・・・
テレサの毒電波を受け取ったせいか沖田艦長に取り憑かれでもしたのか2年間でやさぐれたのか前作に比べるとやや旧作ナイズされており、艦長代理を任されたこともあって
主人公として周囲を引っ張っていくことが多くなった。……というよりも、周りが古代にさまざまな選択とその責任を背負わせていたのだが。
概ね2199通り生真面目な朴念仁だが、真面目すぎて逆に違反行為の頻度が2199より爆増している。ゆうなぎで敵陣に突っ込んだり、
カラクルム級に体当たりしたり、ヤマト発進直後に地球の戦闘衛星を叩き落としたり、旧作ですら2度のニアミスに留めているアンドロメダに対して正面からぶつけたり
無茶を承知で大気圏内にワープアウトする等、行動面でもかなりダイナミックに。戦闘においては沖田艦長の影響が強いのか多数の敵に対し奇襲を仕掛ける作戦を
提案する場面が多く、沖田戦法を一部受け継いでいる面が見られる。
波動砲解禁の件を過剰に気にして精神をやられるなど、前作に比べて直情型且つ打たれ弱くなっているフシがある。

宇宙戦艦ヤマト2205

正式にヤマト三代目艦長に就任。
土門ら若手の教育をこなしつつ平和使節団の護衛としてガミラス・イスカンダルを目指す。
前作で地球の最終兵器を犠牲に命を救われたことで、彼らに報いるため自分の意思を殺して合理的な振る舞いに徹している。
しかしガミラス・イスカンダルの窮地に救援に向かわせるべく若手が反乱を起こしかけたことでついに思い切り、ヤマト・ヒュウガ・アスカの艦隊を指揮してデザリアムとの戦闘に突入。
戦いの果てにイスカンダルの真実を知り、個人としてもある人物を救うべく奮闘することとなる。


【ゲーム版】

PSゲームシリーズ「遥かなる星イスカンダル」「さらば宇宙戦艦ヤマト」「イスカンダルへの追憶」「暗黒星団帝国の逆襲」「二重銀河の崩壊」に登場。

キャラクターデザインは増永計介氏による松本風作画。
ちなみにこれが山寺氏が演じる初の古代。

現時点では2199に次いで温厚且つ冷静な古代くんである。


【スーパーロボット大戦シリーズ】

スパロボVに登場。
ヤマトのメインパイロットは沖田艦長なので、古代はサブパイロットとして活躍する。
ステージによってはコスモゼロで出撃するなど見せ場があるが、艦長キャラとして全編通して自軍を引っ張る沖田艦長と、旧作に侵食されたかの如くこんな事もあろうかと大活躍する真田さんに比べるとやや地味。序盤でも戦闘班長としての自信がなく、歴戦の勇士であるキンケドゥの方が指揮官にふさわしいのではないかと考えていたりする。
やはり2199の主人公は沖田という位置づけなんだろうか・・・
実際シナリオ上でも他作品とのクロスオーバーが最も豊富なのは沖田と真田である。


【名(迷)台詞】

「総員! 戦闘配置!」

「え? ……火を撃つんですか? 波動砲で?」

「我々がしなければならなかったことは戦うことじゃない……愛し合うことだったんだ……!」

「貴様! それでも人間か!!」

「生き残るべきはヤマトではない! 地球だ!」

「君、宇宙人に親戚とかいる?」

「兄はどんなことに笑ったんですか! どんなことに悲しんだんですか!」

「我々は、あの舟に希望を託す!」


我々がしなければならなかったことは戦うことじゃない……。

追記・修正することだったんだ……!


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最終更新:2024年04月06日 20:37

*1 DVDでは本編から削除されたが、特典映像として別に収録されている。

*2 小野Dが打ち上げで「後半は雪ー!しか言ってなかった!」と訴えたらしい。