特捜ロボ ジャンパーソン

登録日:2011/02/09 (水) 11:50:51
更新日:2024/04/18 Thu 19:56:19
所要時間:約 6 分の項目を、君は見たか!?




JANPERSON

FIGHTS

FOR

JUSTICE



『特捜ロボ ジャンパーソン』とは、1993年から1994年にかけて放映された特撮TVドラマで、メタルヒーローシリーズの第12作目にあたる。


主人公であるジャンパーソンは、特撮全体を見渡しても極めて珍しい人間の姿を持たないロボットヒーローである。
そのため、同じ東映のロボットヒーロー『ロボット刑事』のオマージュと思われることがあるが、ジャンパーソンの姿や挙動はむしろ『機動刑事ジバン』と同様に『ロボコップ』の影響が強い。

ストーリーの前半ではジャンパーソンの正体は明かされず、彼の出自を探ることが前半の山場となった。


人間体の出てこないジャンパーソンではあるが、番組開始前には『仮面ライダーZO』と合同で主役が公募されており、ZOには土門廣が選出されたがジャンパーソンの結果については明らかになっていない。


また、敵となる組織が複数同時に存在するのも異例であり、後に『轟轟戦隊ボウケンジャー』で再び採用されている。


ナレーションにはラジオパーソナリティのボンバー森尾氏を起用。
次回予告では毎週、「See you again!」という締めの台詞が入る*1
また、大半の回の予告では「〜を、君は見たか!?」という煽り文句が使われている。

時差ネット局・ビデオソフト向けの最終回の予告はジャンパーソンとビルゴルディがそれぞれの決め台詞を言った後*2、ボンバー森尾氏による「ジャンパーソン!ビルゴルディ!」が5回連呼される印象に残る物になっている。

ちなみに同時ネット局ではブルースワットの特報があったため15秒の短縮版となっている*3


OP・EDを手掛けたのは主に演歌・歌謡曲を手掛ける*4浜圭介氏。歌唱は大矢晋氏。
EDは久々にバラード曲が使用された。

劇伴担当は世界忍者戦ジライヤ以来の若草恵氏。そのジライヤからも一部の劇伴が流用されている*5

一方で挿入歌の使用開始時期はメタルヒーローシリーズの中で最も遅く、35話から使用された。


メタルヒーローシリーズのサブタイで写研のゴナが使われたのはこの作品が最後となり*6、次作『ブルースワット』からは東映不思議コメディーシリーズで使用された写研の丸ゴシック体、ナールが使われるようになる。

後に『星獣戦隊ギンガマン』『仮面ライダー龍騎』などを手掛ける小林靖子は、第40話で脚本家デビューした。




あらすじ

科学の発達により、人間とロボットの共存が当たり前になった社会。
しかしその裏では、高度な科学技術を悪用して犯罪を行う者達がいた。

警察ですら太刀打ちできない犯罪組織が人々を脅かす時、奴らの前に謎の英雄が立ち塞がる!
彼の名はジャンパーソン。教えてくれ、君は誰だ? 何処から来て、そして何処へ行くのか?
今日もまたジャンパーソンは悪と戦い、風と消えてゆく……。




登場人物

ジャンパーソン

(声:小峯裕一)

この物語の主人公であるロボット。普段は革のジャンパーとズボンを着ているが、臨戦態勢になればにはこれらを脱ぎ捨て、ゴーグルを付ける。
詳しくは項目を参照されたし。

演者が脇役で出演したこともある*7


初期のレギュラー

  • 小森好次郎(演:太田貴彦)
「桜田門のバットマン」を自称する警部。
恰好つけたがりだが、いつも青いポリバケツを被って前が見えなくなるといったドジを踏む。
人当たりが非常に悪く強情な性格で、第1話で手柄を奪われて以来、ジャンパーソンを目の敵にしており、若林アキとは度々衝突する。
また、昼飯代を高井戸に払わせたり、第2話において透少年の「ロボットに殺される」という言葉から無差別に人を襲ったという*8ジャンパーソンがいると思い込んで民間人たちに拳銃を向けたり、ジャンパーソンの無実を信じる透少年やアキの言葉を信じないなど、お世辞にも善人とは言い難く、警察官の風上にも置けない人物である。
ただ、第2話ラストにて「ジャンパーソンが正義のヒーローだってことだけは認めてくれるでしょ?」というアキの意見を否定していない為、それなりに彼を認めてはいるらしい。
なお、「コウモリ警部」と呼ぶとキレる。
昼飯は行きつけの店でうどんを食ってる模様。
第8話まで登場。また、演じる太田氏は本作が最後の特撮出演となった*9

  • 高井戸志郎(演:片桐順一郎)
若手の刑事で、小森の部下。ブラック上司の小森に色々と振り回されている。
第13話まで登場。

  • 若林アキ(演:観崎美和)
TV局「JBC」の女性記者。ジャンパーソンには肯定的で、小森警部とは度々衝突する。ただ警察を無能呼ばわりするのはマスコミとしてどうかと思うが。
第6話まで登場。


中期以降のレギュラー

  • 三枝かおる(演:川嶋朋子)
若きロボット工学の天才。かつては警察でMX-A1の開発計画に関わっており、プロジェクトが凍結され廃棄されたMX-A1の処遇を嘆き、ジャンパーソンへと生まれ変わらせた。
警察を退職し、国連で働いていたが第17話で帰国する。
ジャンパーソンの生みの親と言うべき存在であることから様々な組織に狙われるため、ダミーロボットを使って死を偽装し、基地からジャンパーソンをサポートする。
本編を見れば解るが、一途というかちょっと危ない人。

  • 三枝周平(演:富田樹央)
かおるの弟。

第21話から登場。早撃ち0.05秒を誇るジャンパーソンの相棒。
元はネオギルドのロボット。詳しくは項目を参照されたし。
演者は前作の序盤でナレーションを担当していた。

  • アールジーコ(声:石川秀樹)
第31話から登場。元は国連PKO監視のために設計され、ジャンパーソンをサポートすべく、かおるが製作した情報収集、分析、偵察、通信を行う小型の高性能ロボット。
飛行して移動し、ジャンパーソンと同等の知能を持つが声と性格は子供っぽく、製作者のかおるを「マミー」、喧嘩友達のガンギブソンを「ガンモドキ」と呼ぶ。

一度はビルゴルディに破壊されるが、自分自身で修理・改造を敢行。ジャンデジックと合体してジャンパーソン最強の武器・ジックキャノンへ変形する能力を得た。

名前の由来は恐らく当時の人気Jリーガー・アルシンドとジーコ。



敵対組織


帯刀コンツェルン
第3話から登場する帯刀龍三郎が総帥を勤める大財閥。
とはいっても会社で働く殆どの社員は真っ当に働いている人々で、帯刀が己が欲望を満たす為に秘書を通じて犯罪者への依頼や脅迫を行い、ジャンパーソンに挑戦する。
詳しくは当該項目を参照。


ギルド/ネオギルド
ベン藤波率いるギルドは第1話から登場して第2話で壊滅、以降はジョージ真壁率いるネオギルドが第4話から登場。
ロボットが支配する社会を築くために行動するロボットマフィア。
ジョージ真壁は他勢力のボスに比べていまいちカリスマ性に欠けるが、配下のロボットは強力で数も多く、人間に化けたロボットが公的機関の責任者に治まっていたりと油断ならない組織には変わりがない。
詳しくは当該項目を参照。


スーパーサイエンス・ネットワーク/SS-N
第4話から登場する科学による世界制覇を目的とする過激派科学研究団体。
首領は綾小路麗子で、彼女を崇拝する科学者達が様々な発明品を駆使して悪事を働く。
詳しくは当該項目を参照。


この3大敵組織の首領格3人が顔を合わせたのは第18話の1回だけ。
その上直接ではなく画面越しでの対面となった。その内容も「ジャンパーソンは我々が真っ先に倒す」という旨の言い争いに終わった。

そういうこともあって劇中一度も共闘はしていない。
そもそも協調性の欠片もないこの三名にそんなことが出来るわけもなく、終盤では帯刀に焚き付けられてネオギルドとSS-Nが潰し合いを始める始末であった。



余談

オープニングのクレジットはジャンパーソンの人間態がないため、「特捜ロボ ジャンパーソン」と役名がそのままクレジットされる異色のものとなっている*10
OPが一新された23話からはガンギブソンも同様の形式でクレジット*11されるようになった。
第27話からはオープニングがグランドジェイカーを加えたものに小変更され、エンディングも一新された。その後、アールジーコ・ビルゴルディもオープニングに加わった。

第9話「パパは怪物だ!」より山形県での放映局が山形放送から山形テレビに変更になった。
これは元々山形テレビはFNN系列だったが諸般の事情でANN系にネットチェンジしたためである。
ただし、本来放送する時間帯に自社制作の山形の経済界の人々が出演するお硬い経済トーク番組「提言の広場」を持ってきたため*12、遅れネットのままであった*13。本来なら第10話からのはずが第9話からの放映となったのはそのため。
ちなみにこの年の10月、大分と山口でもANN系開局に伴い放映局が移行されたが*14、こちらは移行時点から同時ネットである。
16年後、「提言の広場」が土曜日に移動したことによりこの枠は『仮面ライダーディケイド』11話より晴れて同時ネットになった*15

声優の佳村はるかはメインパーソナリティを務めていたWEB配信番組『☆佳村はるかのひみつきち☆』第41回放送にて、唯一知識のあった特撮作品として本作の名を挙げている。
佳村が当時生年非公表だった事もありリスナーからは散々ネタにされる羽目に



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自己満足に燃える荒らしは、最低な荒らし項目を送り込んだ!

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See you again!

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最終更新:2024年04月18日 19:56

*1 ない場合もあった。最終回では「So long」になっている

*2 実はビルゴルディが決め台詞を言ったのは特別編を除けばこの1回だけである

*3 内容はほぼ同じだが、「ジャンパーソン!ビルゴルディ!」は1回だけ

*4 代表曲は八代亜紀の「雨の慕情」など

*5 7話・14話のサブタイブリッジはジライヤで使われていたものが使用された。また、16話ではオールスター感謝祭でおなじみのあのBGMが使われた

*6 スーパー戦隊では1996年のカーレンジャーまで使われたが、斜体でない場合は1995年のオーレンジャーまでとなる

*7 ちなみに、その前枠のレスキューポリスシリーズ3作全てに顔出しで出演経験がある。また次作では一転して悪役の声を担当した

*8 実際は人間に成りすましたギルドの暗殺ロボットを狙っていただけだった

*9 同年に芸能界から引退したため。

*10 ジャンパーソンの声のクレジットは監督のクレジットの前に、アクション監督・ナレーターと同列に表示される

*11 ガンギブソンの声のクレジットは首領役の出演者のクレジットの前に(帯刀コンツェルン回で秘書が出る場合はその秘書役のクレジットの前に出される場合もあった)、その他のゲスト出演者と同列に表示される。第31話からはアールジーコもガンギブソンと同じ画面に表示

*12 番組自体は開局間もない頃から続いており、現在も放送している。FNN系時代は日曜9:00に放映されていた。テレ朝の午前中がほぼネットセールス番組しかなかったため枠がなく、かといって簡単に放送時間を別の曜日や早朝や昼以降に移すわけにもいかず、どれかネット枠を一つ潰さなければならなかった事情があったと思われる

*13 山形放送時代は火曜夕方、山形テレビ移行後は金曜17時とスーパー戦隊シリーズの前座枠で放送されており、一応子供が見やすいように配慮はされていたが、定時ネットではないため子供たちからすれば不評だった

*14 テレビ大分→大分朝日放送、山口放送→山口朝日放送

*15 同時に静岡県でも同時ネットになった