梅田地下街

登録日:2012/05/16 (水) 08:16:19
更新日:2023/09/16 Sat 19:14:09
所要時間:約 4 分で読めます




ゲームで有名になった毎回フロアの形が変わる不思議のダンジョン

その不思議のダンジョンの如く、リアルに変化していく街が日本にあった。




梅田地下街

梅田地下街とは、梅田駅(大阪駅)を中心に広がっている地下街……でもありリアル大迷宮の事でもある。

その迷宮っぷりは、東の大迷宮である新宿駅と同等かそれ以上と言われる程。
何せこの辺りにある貨物駅を除く駅と百貨店を全て繋いでしまっているのである。しかも結構無計画で。
週末ともなると、他方に行くための乗換や、遊びにきた地元民、さらには休日を利用してやってきた地方民で人が溢れかえるので余計に迷いやすい。

●繋がっている駅


地下鉄では、東梅田駅・梅田駅・西梅田駅は同一駅として扱っており、専用改札を使えば30分以内の移動に限り、乗り換えできる。
なお、初見では30分以内に東梅田駅〜西梅田駅を移動をするのはかなり高難度。
案内板もあるが最短ルートではない。というか、最短ルートを把握してる人が居るかどうかもあやしい。

●繋がっている百貨店等

  • 地下街に近い百貨店やビルは大体繋がっている。最近出来たLUCUAや伊勢丹百貨店までもが地下に繋がっている。
    しかも繋がっている百貨店等も地下通路扱いしてるから余計迷う。

●広さ

  • 北は大阪駅北側のヨドバシカメラやヤンマー本社辺りまで
  • 東は新御堂筋まで。因みにセーブポイントの泉の広場は新御堂筋の真下
  • 南は四ツ橋筋は堂島川に架かる渡辺橋近くまで、御堂筋では国道1号付近まで
  • 西は西梅田公園まで
実は新宿や東京の地下よりも広くは無い。だが地下としては両者よりも広いかもしれない…


地下街辺りの地上は既にオフィス街として高層ビルが立ち並んでしまい、地上にスペースが無いために地下にスペースを作った…のだが、事業者がバラバラに作っていった為、殆ど統一性の無い地下街が出来上がった。
また、その地下街に阪急・阪神・JRの駅ビルや各百貨店・大型ファッションビルが無秩序に連結してるため、よりカオスに。
そのためか、地下街の中にも通りによって名前がついていたり、展開している店舗の種類に違いが見られたりする。
今でこそ梅田地下街の地図は作られているが、1990年代まではこの大迷宮の地図は無かった。
そのため地方民処か地元民でさえ迷ってしまう始末。
地図アプリを使おうにも地下なのでGPSの電波が届きにくい。

だが、地図があるからといって迷わないと言えないのが、この梅田地下街の特徴。
理由は…
  • 四方八方から流れる人混みにより方向感覚を失う事が多い。
  • 十字路よりも複雑にするY字路や*字路等
  • 案内通り歩く→いつの間にか百貨店内→気付いたら外に出ていた
  • いつの間にか出来ている道。そして新しく出来た仮説通路と工事による封鎖。
  • どうやっても百貨店内に入ってしまう。
  • そもそも地図が見つからず迷う。
  • 同じ通路ばかりの大阪駅前第1~第4ビル
とにかく対策は馴れる事。それしかない。ただ、慣れていても油断は禁物。
ほかに強いて上げるならば、各駅の改札の位置関係を掴んでいれば、中心部では迷いにくくなる。


だが、馴れたら地下街の飲食店や利便性が身に染みる場所でもある。
梅田地下街は、地上のオフィス街に対応して数多くの飲食店が立ち並んでおり、ジャンルも豊富。食べ歩きするのも楽しいかもしれない。
他にはスイーツ店、雑貨屋、ランジェリーショップ、服屋など、地上に出ずとも大抵の物は地下街だけでも購入することが出来てしまう。
更に駅やヨドバシだけでなく、とらのあなに地下街からそのまま入れてしまう…が、近年地上に移転してしまった。
とはいえ、東梅田駅から地上に上がればすぐ見えるような位置なので、そこまで難度は高くないだろう。地上に出て迷ったが
逆にハイテクランドセガなどは、地下でもなかなか難しい位置にある。

そして、地下街に馴れすぎると地上で迷う事も……。
地上は横断歩道や歩道橋があまりなく、車道を横切れる場所も少ない。人もあまりいない(人は皆地下街で移動している)。
そして観光客は迷って地上に出てどこか途中で地下街に入ってまた迷う事に…。


因みにリアル不思議のダンジョンと言われる由縁は、終わらない工事のせいである。
現在も改修や拡張を続けていて、『久々に訪れたら道が変わってた』なんてこともあり、久々じゃなくても工事で通れない事は結構あったりする。
そんなわけで、梅田駅をあまり利用しない人は高頻度で道が変わる、もしくは通れなくなるために迷ってしまうのだが、
逆に、よく利用して梅田駅に慣れた人は「またか」の一言で済まし、すぐさま別ルートを考え出して目的地に向かって行く。慣れとは恐ろしい。

また、夏になるとこの地下街の有り難さがわかるようになる。
冷房のきいた地下ルートから、目的地の真下まで行くことが出来るのだ。場合によっては「梅田に着いてから屋外に一切出なかった」なんて事も起こりうる。





なお、地下街のイーストモール扇町と新御堂を繋ぐ『泉の広場』と言う広場があるが、
ここには目が真っ黒な赤い服の女が出没する」というインターネット上で有名な怪談が存在し、心霊スポット扱いされることもある。
その体験談によると、普段はうつろな目で広場の辺りをふらふらしているが、なんらかの理由で自分が「見える」人に気付くと、
通常の目でいうところの白目の部分まで黒くなった目でその人を見つめ(この時、見つめられた者は金縛りにあったように動けなくなるという)、
場合によってはその後常軌を逸したような動きで、他の「見えない」人達の間を縫うように素早くその人に向かってくるという。
無事に帰宅し、インターネットに書き込みが出来た「見えた」人の体験談では、逃げることも出来ずに件の女が目前まで迫った時、
その女が「見える」上に何らかの撃退手段を持つ人物に助けられて事なきを得たという経緯が共通しているが、
その人たち曰く「助けてくれた人*1に二度とここに近付かないよう警告された」「強烈な殺気を感じた」とのことで、よくないモノなのは確かなようだ。

そんな怪談も囁かれつつ、待ち合わせの定番スポットとして親しまれてきた『泉の広場』だが、付近のエリア全体のリニューアル工事が行われた際、「噴水が災害時の妨げになる」などの理由から噴水等は撤去。
現在は『Water Tree』というモニュメントが跡地に立っている(『泉の広場』という名称はそのまま)。
都市伝説で語られる『赤い服の女』は、明るくリニューアルされた今も『泉の広場』付近をうろついているのか、それともどこかに行ってしまったのかは定かではない。

また、怖いCMなどとして有名な「はぎや整形」は泉の広場から地上に出たところにあった。現在は残念ながら廃業している。



追記修正は阪急三番街の地下二階から地下一階へ階段・エレベーター・エスカレーターを使わずに行けた人お願いします。

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最終更新:2023年09月16日 19:14

*1 本人曰く、書き込み主の強力な守護霊が主を護るべく自分を呼び寄せた