トラメダル

登録日:2011/05/05 Thu 14:32:37
更新日:2023/12/21 Thu 22:35:23
所要時間:約 5 分で読めます






   ∩キ∩
   ミ *・ω・ミ
   /〓 つ〇
  〜〓( ゝ

トラメダルとは、特撮テレビドラマ『仮面ライダーOOO』に登場するオーメダルの一種で、猫系のコアメダルの一つ。
仮面ライダーオーズの変身時には胴体に対応し、腕力に優れ、爪を自在に操るトラアームとなる。
オーズの基本形態・タトバコンボの中核を為すメダルとして、出番が多い。
しかし……

その使用回数とは裏腹に戦績の方は芳しくない。

オーズの特徴の一つは、変身に使用するコアメダルを戦況に応じて様々に取り替え、変幻自在な形態での戦いを見せる事だが、
そのコンセプト故、基本形態のタトバコンボはメダルを交換しなければならない不利な状況に陥りやすく、
そんな時真っ先に取り替えられるのが胴体のトラメダルで、しかも変えた直後に逆転したりする。
また、取り替えなくても携行武器であるメダジャリバーにお株を奪われる事もざら。

そのため、視聴者からは半ば無理やりにネタ扱いでキャラクターですらないメダルの一枚であるのに、ネタ人気が高い。
その輝かしい戦績はオーズのデビュー作となった映画『仮面ライダーW FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ』から始まっている。
ルナ・ドーパントの腕に捕らえられた際に脱出のためカマキリメダルに交換される。


アッー!切れちゃった!


直後、メダル交換の描写もオースキャナーの音声もなしにいつのまにかタトバコンボに戻るも、決まり手はメダジャリバーの「オーズバッシュ」だった。
尤も、この辺りは第二期平成ライダーシリーズ恒例行事である新ライダーの売り込みを兼ねているので仕方ない部分もあるが。

そしてTVシリーズが始まると、1話目にしてカマキリメダルに変えられ、そのままカマキリヤミーを倒されてしまう。
続く第2話ではビルからの落下中に変身し、変身メロディーの流れる中壁にトラクローを刺して落下の勢いを殺して着地というなかなかカッコイイシーンを見せるが、カマキリメダルに交換される。
ちなみにカマキリの「使いやすいな」をトラクローより使いやすいことを思わずスーツアクターの高岩成二氏がこぼしたものと言われがちだが、
実際はカマキリソードの手持ち式と固定式の違いを示したものであって、トラクローは関係ないらしい。
主題歌PVでも大黒摩季氏の投げたカマキリメダルとチェンジされる。

以降はすぐにチェンジされる日々となる。

さらに『OOO』における戦闘員的立場の屑ヤミーが登場してからはこいつらの群れにさえ苦戦、
以降、屑ヤミー退治は多勢を一気に倒すには非常に楽なクワガタヘッドの電撃や、ウナギムチの役割となる。
ちなみに屑ヤミーは泉信吾に憑依してるアンクや生身の伊達さん後藤さんらが互角に戦える程度の力。

…しかし、グリードの体内からコアメダルを抜き取る描写がよく反論として挙げられるが、第4話でカマキリアームでも可能な事が証明済みだったり、ラトラーターコンボの必殺技「ガッシュクロス」で使用されたりと、決める時は決める活躍を見せたり、
火野映司が戦闘経験を積んできた結果か、タカトラドルでコンドルレッグと共に衝撃波で敵を翻弄したり、ついには単独で屑ヤミーの群れを撃退したりと奮闘していた。

【以下ネタバレ




映画『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』ではショッカーの最高幹部であるブラック将軍/ヒルカメレオンに対し、
タカヘッドで位置を特定しつつ、バッタレッグで跳躍し、トラクローで撃破というタトバコンボの能力をフルに活かしたコンボで勝利を収めた。

そしてなんと夏の映画『劇場版 仮面ライダーOOO WONDERFUL 将軍と21のコアメダル』では今までの扱いを覆す程の大活躍。
雑魚を蹴散らし、ガラ 怪物態のセルメダルをガリガリ削るチート性能を発揮した。
続く冬の映画『仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズMOVIE大戦 MEGAMAX』でも、Wバースを圧倒した仮面ライダーポセイドンに反撃を許さぬ怒濤の連撃で畳み掛け、
最終決戦における超銀河王との戦いでは未来のコアメダルのうちの1枚・スーパートラメダルによってトラクローが進化したトラクロー・ソリッドで猛反撃してみせた。

一方で2017年の冬映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』では財団X製の複製コアメダルが登場し、
オーズがタトバ・ガタキリバ・タジャドルコンボの3形態への変身に使用した中、それ以外のコンボ形態については未登場に終わってしまった。
そのような事情もあってか、『平成ジェネレーションズFINAL』公開直前にプレミアムバンダイで受注販売されたCOMPLETE SELECTION MODIFICATION(以下「CSM」)「オーズドライバー コンプリートセット」では財団X製コアメダルのうち、
鳥系とトラ・昆虫系のみが収録され、ライオンとチーター・重量系・水棲系は未収録となったが、各種音声については事前に収録済み且つ、映画本編後に調整が行われており、
『OOO』10周年を記念して受注されたCSM「コアメダルEXTRA」の方に残りの財団X製コアメダルが新たに収録される形となった。


【そして未来……】






翌年の『仮面ライダーフォーゼ』第21話にて、

歌星賢吾クロースイッチを使え!」



プキュゥゥン クローゥ!
クロォーーゥ、オン


そこには元気に走り回るトラクローの姿が!

どう見ても紫色のトラクローです本当にありがとうございました。

そして仮面ライダーフォーゼはトドメに雄叫びを挙げる……。

\セイヤー!!/

この思いがけない登場に全国の『OOO』ファン達は歓喜の叫びを上げたとか。
多分この爪の造形を見て如月弦太朗『MOVIE大戦MEGA MAX』の出来事を思い出して叫んだのだろうか。もしそうだとしたら胸熱……なのかもしれない*1

というかまんまトラクローな造形&セイヤーの叫び声……スタッフは欲望を解放し過ぎである。
が、直後にペガサス・ゾディアーツに敗北し、また使っても負け、ヴァルゴ・ゾディアーツとの特訓でもシザースモジュールと共に久々出番に恵まれた思ったら負けと、変なところでもトラクローの不遇ぶりを受け継ぐのでした。
とはいえ、第38話終盤でのアクエリアス・ゾディアーツ戦ではバリズンソードとの併用で両肩の壺を同時にセイヤ-!するという大活躍を見せてくれた。
これ、ひょっとしたらトラクローって案外橘さんの系譜を受け継ぐ、やる時はやるタイプの武器なんじゃ……?











上記の通りネタ扱いされるトラメダルだが、勿論このネタを嫌っている者も存在する。
「本編のネタや不遇を面白がってネタにする」というのはオンドゥル語など古くから存在し、不快な方がいるのは珍しいことではないのだが、これの場合はそれらとは程度が違い、
  • 劇中の活躍以上に不遇度を煽ってネタにしている
  • そもそも本当に不遇かどうか怪しい(確かに戦績は芳しくないが、バッシャーフォームなど他の不遇ネタほどでもないし、きちんと活躍している場面もある)
  • 上記の理由に加えそのようなネタをプッシュする風潮
……など「このネタって本当に面白いのか?」「トラメダルネタつまらん」という声も多く、他のネタに比べても賛否が非常に別れている。

そもそもこのネタが流行った当時(『OOO』放送時)には、TwitterなどのSNSが流行り出した時期であり、
特撮ファンだけでなく新規勢(特撮ファン以外のアニヲタなど)がTwitter、掲示板含めニチアサ視聴者、実況者が大量に加入し、
実況ネタや話題、馴れ合いネタとして(嫌いと思う人の事も知らずに)ごり押しし、過剰にネタにしてきた背景がある為である。

このトラメダルネタに限らず、ウヴァさんネタや、大文字先輩ネタ速水校長ネタ、挙句の果てには『仮面ライダーウィザード』放送前からネタキャラ扱いされていたフェニックスなど、
橘さんや753など面白い部分があり、ネタキャラとして扱われるが、本編ではキチンと良い部分も評価されているそれまでのネタキャラ、ネタ扱いの物とは異なり、
とりあえず面白ければ、不遇なら何でもネタにする風潮が平成2期に入ってから目立ち始めており、好き嫌いが分かれやすいものとなっている。

そういう意味ではトラメダルネタは『仮面ライダー』シリーズのネタの暗部を見せるものかもしれない。

ネタはネタとして扱うように。欲望に負けない。





追記・修正はトラ縛りでドクターマキィからメダルを奪った人がお願いします。



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最終更新:2023年12月21日 22:35

*1 ちなみに同エピソードは『MOVIE大戦MEGA MAX』で先行登場したヴァルゴ・ゾディアーツがTV本編の方でも本格的に表立って暗躍し始めた回であり、弦太朗は「羽根付き!?」と思わず叫んでいた。