大塚明夫

登録日:2009/06/26 Fri 19:36:30
更新日:2024/04/25 Thu 04:07:35
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大塚明夫とは、マウスプロモーション所属の俳優、声優
1959年11月24日東京都新宿区歌舞伎町出身、東京都国立市育ち。父親は大物声優の大塚周夫

大塚芳忠は他人である
以下、大塚の名字を持つ人がたくさん出てくるので、「明夫」で統一する。

◎概要

落ち着いた深みのある声が特徴的で、この人がやるキャラはほぼ全員『』である。
ちなみに元妻の沢海陽子も声優。
ただ元々声優をしていた訳ではなく、小さい頃から役者業との兼ね合いであまり面倒を見られた経験がなく、
そのせいでイジられたり虐められたりすることがあったことから、かねてから父親との折り合いが悪かった。
「誰が役者になんかなるか!」と怒鳴り散らしていたという話すらある。
そんな父との仲が悪くなった際に大学中退し、その後トレーラーの運転手をしていた過去を持つ。

運転手時代、惚れた女性がいたのだが、彼女は劇団員と交際しており、その男性は女性から活動費を無心していた。
役者業についての因縁があったことと、ヒモとして生活している男の情けない様に憤った明夫は、
女性に対して「男は真っ当に働いて稼ぐべき」として、自分との交際を求めた。
しかし当の彼女には

「男はがある方が素敵」

と言われてきっぱり断られてしまった。
これに腹を立てた明夫は

「だったら俺だって役者ぐらいなってやる!」

として一念発起。役者で、かつ反発していた父・周夫に援助を乞いつつ1986年にデビュー、今に至る。
この経緯から、犬猿の仲だった父との関係もみるみるうちに改善していき、アテレコの仕事を紹介したのも父・周夫であったという。
あるラジオに騙ったところによると、乳飲み子の時代の明夫が泣きじゃくっていたとき、台本を読み込んでいた父・周夫が怒って押入れにしまい込んだことがあったそう。
明夫はこれを明かしたうえで「そういう行動をするのも(役者であれば)無理はない」「役者になったことで当時の父親の気持ちが理解できるようになった」
と父親の前で、当時の父の(今ではひと悶着ありそうな)行動を全肯定するほど仲良くなっていた。

役者としての師匠は必ずしも父・周夫というわけではないようだが、デビュー当時は出演作などを電話等で伝えてアドバイスを乞うていた。
いろいろなアドバイスを言われたようだが、明夫が40歳を迎えるのを堺に「いつまでも子供扱いするわけにも…」、とあまり言わなくなったらしい。*1
明夫自身も「親父の芝居というのはどこか身体に染み付いている」とし、「親父の仕事で一番すごいのはねずみ男」と称賛している。
ワンピースの黒ひげはこのねずみ男に近い人間味のある悪辣さを持つキャラクターであると認知し、自分にとって同等のキャラクターとして掘り下げていくことを目標としている。
Twitterでは「凶暴で獰猛なねずみ男」と形容していた。

人柄

父である周夫が厳格ながら茶目っ気を兼ね備えた人物だったのに対し、明夫は少しフランクなところがある。
そんな周夫も大御所でありながら作品を問わずいろいろ出ていたことを考えると、仕事を選ばないというところでは共通しているのかもしれない。

そして良くも悪くも義理を大事にする人。

例えばコジマプロダクションの代表にして自身をスネーク役として有名にした監督の小島秀夫が、
コナミと揉めて会社を追い出されるような形で去ることになった時は、終始小島サイドに付いた。この件については小島側にも問題があったのではと言われている中だが、それでも小島側に義があると考えている様子。
この件、普通に考えれば声優側としては仕事を回してくれる大企業であるコナミ側に付いた方が得なのに、あえてそちらを蹴っているあたり相当な覚悟があったとは思われる。
小島については一貫して彼のクリエイターとしての素晴らしさを語っており、以降も彼の作品に出演中。*2
現在でもコジプロの仕事については内容を問わず積極的に参加し、コジプロの新社屋の探訪動画でもナレーションを担当した。

所属事務所がデビュー以来一貫してマウスプロモーションである。
これは所属していた大先輩の納谷六朗の家族とに面倒を見てもらった恩義があるため、事務所を抜けるつもりはない、とのことらしい。

次元大介役を引き継いだ際も最初は渋り、
「次元は(小林)清志さんじゃなくちゃ嫌なのは自分も同じ。でも清志さんが自ら苦渋の決断で決めたことで、そのうえで自分に話が来ている。最早キャスト変更が避けられない中、他の人に演じられて複雑な気分になるよりは……」
とオファーを受けることにしたという。
小林清志の勇退は小林自身にとっても不本意なもの、と理解していたこと*3、何より自分が小林清志の次元のファンであったこともあり、
演技プランもあくまで小林清志が紡いできた次元大介をいかに継承していくか、をテーマにしているようである。
これは、ルパン役の栗田貫一が、山田康雄の質感を可能な限り模倣しつつ演じていくことに注力した方針から、
山田康雄のそれを土台として守りつつも、自分なりのルパンを模索するようになったのとは正反対と言える。


◎逸話的なもの

親子で話したとき、父の周夫が道楽のような仕事をしてきたため財産がなく「何も遺せなくてごめんなぁ」と息子達にいったところ、
後日明夫が「俳優として一番大切な物を遺してもらった」と言いにきて、それは何かと聞くと「血だろうな」と答えたらしい。あの声で。
(なお、その件が嬉しかったらしく、生前の周夫はしばしばこのエピソードを語っていた)。

声優業界のご意見番的な存在であり、声優という仕事の現実を、一切の誇張なしで書いた『声優魂』という新書を上梓している。
帯に書かれた煽り文句は、ずばり「声優だけはやめておけ」なおこの煽り文句を考えたのは明夫本人ではない。

極端な優勝劣敗の世界を生き抜いてきたからこそ書ける本であり、声優に夢を見ている人はぜひとも一読していただきたい内容である。
この内容を理解した上で「それでも声優をやりたい」という人でなければ、声優業界はつとまらないであろう。


父がいつも仕事で家に帰らずお袋を泣かせていたため、役者には絶対になるまいと思っていたらしい。
父・周夫が『ゲゲゲの鬼太郎』のねずみ男の声優だった為子供の頃「子ネズミ男」「ネズミ小僧」と馬鹿にされた過去もあり、
それも周夫に対する反発心を育てたと語っていたが、今は「親父の仕事で一番すごいのはねずみ男」と尊敬している。

『ふしぎの海のナディア』のネモ船長は、当初は冷静なキャラクターにする予定だったが、
明夫の体育会系な雰囲気に影響を受け、勢いでいくタイプに変わっていった。
ネモ船長が再登場した際に髪を伸ばして結んでいるのは、当時の明夫が長髪で髪を結んでいて、それがかっこ良かったので、「大塚さんみたいにしよう」ということになったと言われる。


元々ゲームをする大人には良い印象はもっていなかったが、スネーク役に抜擢されたことからゲームをやるようになった。
そのおかげか、夜中庭に侵入してバイクを盗もうとした輩に気付き、追い払うことができたらしい。
ちなみにその時やっていたゲームは『バイオハザード2』。


昨今、コミュニティサイトmixiで個人ファンコミュニティを管理していた知人の紹介で、ニコニコ動画で大塚明夫の物真似を芸風としていた実況者と面会。
自身の不手際でトラブルを重ねていた実況者に、「自身の出演する舞台に来てくれたら楽屋に遊びに来ればいい」と激励した。

しかし、その実況者はそれを「実況者本人の名前を出せば明夫本人に“何人でも”会える」と曲解、自身のmixiのコミュニティに明夫のサイン会に近いオフ会を企画。
それを聞いた一般参加者の「不公平だ」という問い合わせに対し事実無根だと説明し、大塚コミュニティ管理者は実況者に注意を促した。

しかし実況者はブログで一般参加者の僻みとして批判する内容の文面を上げたためブログ・mixi共に炎上、
大塚明夫サイドのコミュニティ管理者がコミュニティ閉鎖になる事態となった。

この事に対し明夫は実況者にネット上で軽々しく発言しないようにと苦言を呈した。

しかしこの度ツイッターを始められたそうな。

彼が声優をつとめるキャラクターに挑むと命を絶たれるか必ず重症を負う。挑んではいけない勝てない逃げられない
……いや、ダマラム、お前は例外だから。

2016年4月からBSJAPANのドラマで主役級の役を担当、元妻である沢海とも元夫婦役で共演する。(このことから円満離婚だった様子)
また、父も経験していた大河ドラマへの出演も果たしている。

特に過去あれだけ反発していた父・周夫の代役については関係の改善もあって好意的に受け取っており、
そもそも父の生前からねずみ男などのモノマネをしては、山寺宏一などに「お父さんの役じゃないですか」と突っ込まれていた。
モノマネについては「親父の芝居が自分の中に残っていて、代役の仕事を貰ってモノマネすると周囲が喜んでくれるため、調子に乗ってまたやる」といい、
さらに「親父がまだ生きているような…また会えるような気がして」として、モノマネめいたこの仕事も楽しんでいるようである。
特に山田伝蔵の代役はまるで生き写しのようにソックリなので必見。
なおどういう因果か、チャールズ・ブロンソンの生まれ変わりと言われたロバート・ブロンジーの吹き替えを大塚明夫がやるという数奇なことも起きている。

死去した父・大塚周夫をはじめ、木村幌や蟹江栄司、西田昭市、家弓家正、、石塚運昇、田中信夫、上田敏也、小林清志から持ち役の一部を引き継いでいる。

◎代表的な役

アニメ


◎ゲーム


◎特撮


◎代表的な吹き替え担当

  • スティーヴン・セガール
  • ニコラス・ケイジ
  • トーマス・ヘイデン・チャーチ(サイドウェイ)
  • アントニオ・バンデラス
  • ウェズリー・スナイプス
  • デンゼル・ワシントン
  • ドルフ・ラングレン

◎吹き替え


◎実写出演


◎ナレーション


◎その他





ちなみに、長身痩躯な体格であり、非常に男前な御方。

Sound Horizonのライブにも顔出しで出演したことがある。というかロンギ~ヌス♪と歌ったこともある(本人は大変だったらしい)。

代表的な役柄の1人でもある、アナベル・ガトーは彼がモチーフになっている。


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最終更新:2024年04月25日 04:07

*1 本人は「言ってくれたほうがこっちは得するし、いらないもの(助言)は捨てれば良いんだから」と返していたが。

*2 ちなみにこの騒動以降「二度とスネークは演じないと決めている」という俗説が流れているが定かではない。ただ小島が去った後、明夫はスネークを演じておらず、全てライブラリ出演である。

*3 本人は「首から上が元気なうちはやめない、90になってもやる」と言い切っていたため。

*4 因みに勧めたのは先にボトムズシリーズにヨラン・ペールゼン役で出演し、ボトムズにかなり好印象を抱いていたという大塚周夫

*5 先代は父・周夫