常磐線

登録日:2012/02/05(日) 11:48:47
更新日:2024/04/02 Tue 14:32:17
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常磐線(じょうばんせん)は、東京都の日暮里駅と宮城県の岩沼駅までを結ぶJR東日本の鉄道路線である。
ラインカラーはブルー(中電)とエメラルドグリーン(快速および緩行線)*1
路線記号は常磐快速線がJJ、常磐緩行線がJL。後者の駅番号は千代田線からの続きとなっている。

*2


概要

東北本線のバイパス的路線として日暮里駅から分岐し、千葉県茨城県福島県を経由して宮城県の岩沼駅までを結ぶ。
実際には東北本線の上野~日暮里間、岩沼~仙台間も一体的に運用されているので、事実上の始点終点は上野駅と仙台駅となっている。

東北本線のバイパスなので「本線」ではないのだが、路線長は非常に長く「本線」とつかない路線の中では最長。また線路規格も良く営業最高速度も130km/hと俊足であり隠れた優良路線である。

レアな車両や駅メロ、取手~藤代間のデッドセクションなど、鉄道ファン的にも見所が多い路線。

運行形態

特急

  • 「ひたち」(品川・上野~いわき・仙台)
  • 「ときわ」(品川・上野~土浦・勝田・高萩)
ご存じ常磐線の主力列車。
常磐自動車道の高速バスとの競争が激しい区間であり、国鉄時代から列車増発や座席のグレードアップなど頻繁なテコ入れが実施され、JR東日本が最初に導入した自社設計車も「スーパーひたち」の651系だった。
上野東京ライン開業前までは速達・長距離が「スーパーひたち」、地域輸送が「フレッシュひたち」であったが、同路線開業により名称が変更となった。
無印「ひたち」は16年ぶり、「ときわ」は30年ぶりの復活となった。
E657系投入に伴うダイヤ再編でいわきを境に系統分割される予定だったが、東日本大震災・福島第一原発事故の影響で2020年3月13日までいわき~仙台間の特急設定は中止されていた。
実は上述の路線仕様もあってJRの特急の中でも随一の俊足特急で、最速の「ひたち」だと都心区間(上野〜品川)を除いた表定速度が100km/hに達し、上野〜水戸間約120kmを1時間ちょっとで走破する。
また、東北新幹線が何らかの事情で不通になった場合はいわき行き「ひたち」が仙台まで快速として延長運転することもある。

「ひたち」系統以外では上野東京ライン開業に合わせ、東海道線直通の臨時「踊り子」が運行されるようになった。常磐線沿線民を取り込むためなのか、従来の常磐線特急とは異なり、北千住~我孫子間の停車駅は快速列車と同じである。後継車種のE257系でも同区間で試運転が行われていたが、2021年3月以降設定がなくなってしまった。

特別快速

つくばエクスプレスに対抗するために設定された速達列車。
停車駅は品川、新橋東京、上野、日暮里、北千住(2015年ダイヤ改正までは通過)、松戸、柏、取手~土浦間の各駅である。

快速

上野~取手間で快速運用につく列車のことを指す。この区間のみ往復する直流形・グリーン車なしの車両を用いた運用が多く設定され、その一部は我孫子から成田線成田駅まで直通する。

各駅停車

綾瀬~取手間で運行される列車で、直通する東京メトロ千代田線と一体の運行体系となっており、一部の列車は小田急小田原線にも直通する。
北千住~綾瀬間は東京メトロの管轄だが、JRの料金基準も例外的に適用される。
踏切が無く直通列車も千代田線以外存在しないため、様々な車両や技術を導入する実験場的な側面を持つ。
一例では駆け込み乗車防止策として発車メロディを車載式とし、全駅のメロディを廃止している。

普通列車

取手以北の列車のことを指し、取手~仙台間の主力となる。取手以南に直通する列車は快速と同一扱いとなる。
以前は「普通」なのに快速電車が停車する駅に停車しないという、普通と快速の名称逆じゃね?という現象まで起きていた。
そのためか、2004年から取手以南に限って快速と呼ばれるようになった。
取手前後で快速⇔普通と呼び方が変わる。正直地元民でも訳がわからん。
因みに国鉄時代は北千住や天王台も通過していた。
これは普通列車に使用されていた415系の起動加速性能が悪く、停発車していると後続に追いつかれてしまうための苦肉の策。かつて仙台方面まで通しで走っていた客車普通列車は、普通電車以上に通過駅が多かった。
基本的に水戸/勝田、いわきで多数の列車が、原ノ町で全ての列車の系統が分割されている。
2015年3月から上野東京ライン開業により、一部の列車は品川駅まで直通運転が行われるようになった。


使用車両

緩行線は東京メトロ千代田線の項目を参照。

現行車両

  • E657系
「ときわ」「ひたち」で使用。
偕楽園の梅をイメージしたカラーリングが特徴。
JR東日本の車両では珍しく、近畿車輛がデザインを担当している。
2022年からかつての「フレッシュひたち」をイメージしたリバイバル編成が登場した。

  • E653系
かつて「フレッシュひたち」で使用されていたが、E657系の導入に伴い新潟地区に転出。
そして1編成が戻り、何と国鉄色を纏っている。
2023年10月からはさらに1編成が里帰りし、常磐線時代と同じ塗分けながら下半分は常磐線時代に無かった水色を纏っている。
勝田車両センターに歴代存在する波動用編成で、首都圏発着の臨時列車に使用される。

  • E231系0番台
現在の快速電車の主力。落成当初はエメラルド帯一色だったが、誤乗防止のために営業運転開始までに黄緑の帯が追加された。
グリーン車無しの15両で駆け抜ける姿は圧巻。
一時期スカ色を纏った車両も存在する。

  • E531系
現在の主力その2。取手以北に直通する列車に使用され、特別快速は全てこの車両。
当初はグリーン車が連結されていなかったが、2007年から全編成に連結された。
高萩~原ノ町間では付属編成が使用される*3
2021年から後述する401系をイメージした『赤電』の復刻塗装が登場した。

  • E501系
快速線と普通電車の統合を目的に登場した日本初の交直両用通勤電車。
当初はシーメンス製インバータを搭載してたため、歌う電車の元祖はこの形式である。
E531系の導入後は上野口から撤退し、土浦~いわき~草野間で運用される。

  • 701系
ご存じ東北の顔にして18きっぷの敵。現在の運行区間はE721系ともども原ノ町~仙台間で、震災前はいわき~仙台間で運用されていた。

  • E721系0番台
ご存じ東北の顔その2。
455系置き換えのために導入され、車内はセミクロスシート。
ホームが低いことから低床式の車体構造を採用しているのが特徴で、ホームかさ上げの必要が無くスムースに乗車できるようになった。
2008年鉄道友の会ローレル賞受賞。

過去の車両

1967年に専用色のエメラルドグリーンで登場。
各線からの転属や緩行線からの転用車などバリエーションが多数存在した。
1987年からは15両編成での運行を開始、この時長年KATOがフライングで出したことでおなじみだった高運転台のエメラルドが初めて登場した。
2006年に撤退。

  • 401系/403系
中距離電車の車両。
50Hz対応車で、3ドアセミクロスシートという国鉄近郊型のレイアウトを作った功労車でもある。
初期車は153系に似た低運転台で、近郊形での採用はこの形式が唯一。
当初は赤13号(ローズピンク)にクリームの赤電色だったが、つくば万博開催に合わせて白と青帯の塗装に変更された。
1962年鉄道友の会ローレル賞受賞。

  • 415系
50/60Hz両対応の近郊型電車。
ロングシート車の700番台、車体を同時期に製造していた211系同様のステンレスにした1500番台、
果ては2階建て試作車のクハ415-1900など多彩なバリエーションが存在した。
2007年に上野口から撤退後は友部~原ノ町間で1500番台のみ2016年まで使用された。
その電源構造から国鉄時代には九州地区へ転属した車両も多く、分割民営化後にも一部の車両がJR九州に売却された。

  • 451系/453系/455系/457系
交直流急行形電車のスタンダードで、451~455系は50HZ対応。
急行列車時代には吾妻線や伊豆急行線・伊豆箱根鉄道駿豆線まで足を延ばしていたことがある。
1985年3月改正で急行運用から撤退し、以降は水戸以北で普通列車に使用。
一部の車両は更新に合わせてライトが角形に変更された。2007年に撤退。

  • 485系
ご存じ国鉄特急電車のスタンダードで、特急「ひたち」で使用。
国鉄末期にはボンネット車が大量に転属してきたことで知られる*4
JR化後は7両化およびグレーベースの新塗装化が開始され、2編成連結の14両編成という列車まで現れた。
「ひたち」からは1998年に撤退したが、その後も波動用として2013年まで運用されていた。
この他ジョイフルトレインの「ゆう」も2018年まで在籍していた。

  • 583系
世界でも珍しい寝台特急電車で、特急「ゆうづる」「みちのく」で使用。

  • 651系
1989年に登場した「スーパーひたち」用の特急電車。
タキシードボディのすごいヤツ」というキャッチコピーで現れた斬新なデザインは一躍話題となり、新生JR東日本のイメージリーダーとなった。そしてJR九州の783系と並んで初の130km/h運転を開始した車両でもある。
ちなみに日立のお膝元なのに全車川崎重工業製で色々因縁が付いた事でも有名。
長らく常磐路の顔として親しまれていたが、E657系の導入に伴い2013年に一時撤退。ところが同系の座席指定ランプ設置工事に伴い2015年まで一時的に復帰した。
その後、2017年から4両編成がいわき~竜田間の普通列車で運用されていたが、全線運転再開直前に撤退した。
1990年鉄道友の会ブルーリボン賞受賞。

駅一覧

  • 上野(JJ01)
東北新幹線宇都宮線高崎線山手線京浜東北線上野東京ライン東京メトロ銀座線日比谷線京成本線(京成上野駅)乗り換え。
運転系統上の始発駅。コンコースの常磐線ホーム付近は非常に天井が低い。
上野~日暮里間は並走する線路の本数が日本最大の10本となっている。

  • 日暮里(JJ02)
山手線・京浜東北線、京成本線、日暮里・舎人ライナー乗り換え。
線路名称上の起点駅。通勤客が一斉に乗降し、山手線の混雑の原因となっている。
本来常磐線は田端~池袋方面に接続していたが、利便性等々の理由から曲がりに曲げられて現在の形になった。
ホームの幅がとても狭かったが、隣の京成線が一部高架化された際に余ったスペースを利用してホームを拡幅することで改善された。
通勤需要のため朝の上り「ときわ」2本が停車している。

  • 三河島(JJ03)
常磐線の田端貨物線、隅田川貨物線の分岐駅。周辺は都内有数のコリアタウン。
1962年に当駅構内で貨物列車と上下普通列車の三重衝突事故が発生。死者160人、負傷者296人を出す大惨事となり、ATSが整備されるきっかけともなった。

  • 南千住(JJ04)
隅田川貨物線との分岐駅。東京メトロ日比谷線、つくばエクスプレス線乗り換えだが、隣の北千住と比べると少し地味。
また隣は足立区だが当駅は荒川区内。

東京メトロ千代田線・日比谷線、東武スカイツリーラインつくばエクスプレス乗り換え。
足立区の中心駅。一日の常磐線内の乗降客数第一位。
地下鉄千代田線との分岐点?でもあるのだが、前述の奇妙な運行形態のせいで説明しにくい事態となっている。
乗換路線が多数あるのに特別快速と特急は通過してしまう駅だったが、2015年3月より特別快速と臨時特急「踊り子」が停まるようになった。

  • 綾瀬(JL19)
東京メトロ千代田線の北綾瀬方面とはここで分岐。

  • 亀有(JL20)

  • 金町(JL21)
京成金町線乗り換え。近くにあるヨーカドーの屋上は自動車学校だったりする。
東京都はここまで。

  • 松戸(JJ06/JL22)
新京成線乗り換え。常磐線千葉三羽烏の一つの松戸市の代表駅。発車メロディが独特な事でも有名。
かつては特急停車駅だったが停車駅整理の関係で柏に特急停車駅の座を持っていかれた。
運行拠点の一つで、各駅停車・快速ともに当駅始終着列車がある。

  • 北松戸(JL23)
松戸競輪場が近くにある。

  • 馬橋(JL24)
流鉄流山線とはここで分岐。待合室に描かれている絵は万満寺の仁王尊股くぐり。

  • 新松戸(JL25)
武蔵野線乗り換え。西側は結構栄えているが、東側はかなり田舎。流鉄流山線の幸谷駅と徒歩で乗り換えられる。

  • 北小金(JL26)
かつて長すぎる発車メロディがあった。あじさい公園で有名な本土寺はここが最寄り駅。

  • 南柏(JL27)
隣の柏に負けないぐらい栄えている。

  • 柏(JJ07/JL28)
東武野田線乗り換え。常磐線千葉三羽(ry 、茨城県南民の渋谷こと柏市の代表駅。
全ての「ときわ」と朝の下り「ひたち」1本が停車する。
実は快速分離当初は快速通過駅だった。程なくして快速線ホームが設置されるも普通の大半が通過していた。それが特急停車駅にまで上り詰めているのだから三羽烏一番の出世頭と言えるだろう。
柏レイソルのホームタウン。

  • 北柏(JL29)
あけぼの山公園の最寄り駅。

  • 我孫子(JJ08/JL30)
常磐線(ry、我孫子市の代表駅。
立ち食いそばが有名。成田線我孫子支線とはここで分岐。成田線直通を中心に一部の電車は当駅で増解結を行う。
寝過ごして戻ろうにも成田線の本数の少なさに絶望する。
かつては柏や松戸よりも重要な駅として急行・特急が停まっていたが停車駅整理で(ry
ただし運行拠点としての機能は健在で、平日朝夕を除く全ての各駅停車が折り返す他、車庫があり出入庫の関係で快速線にも当駅始終着列車がある。
断じて「がそんし」ではない。
緩行線の大半はここまでの運転。

  • 天王台(JJ09/JL31)
快速通過駅になる予定だったが、地元の要望を受け存続した駅。成田線東我孫子駅が徒歩圏内。NEC我孫子事業所最寄り駅で、天王台〜取手間ですぐ脇を通る。
千葉県はここまで。

  • 取手(JJ10/JL32)
関東鉄道常総線乗り換え。茨城県取手市の代表駅で茨城都民の拠点の一つ。茨城県内のJRの駅としては水戸に次いで2番目に利用者数が多い。
旅客駅としては茨城県最南端の駅。また駅ナンバリングと電車特定区間もここまで。以北は運賃が少し高くなる。
緑色の快速電車と緩行線は当駅終点。つくばエクスプレスの影響で過疎化が著しい。
駅前再開発してるけど20年くらい遅かったんじゃないか。

  • 藤代
これより水戸支社管轄。中線がある。

  • 龍ケ崎市
関東鉄道竜ヶ崎線乗り換え。龍ケ崎市唯一のJR駅で半数近くの「ときわ」が停車。
長らく佐貫駅として親しまれてきたが、地元のアピールのためか市名と同じ駅名に改称した。
近年はマザー牧場の最寄り駅である内房線佐貫町駅と混同する客もいたらしい。
ただし、竜ヶ崎線に関しては佐貫駅のままである(もう片方の終点が市の中心部に近い竜ヶ崎駅のため)。

  • 牛久
牛久市の代表駅で半数近くの「ときわ」が停車。牛久シャトー、牛久大仏の最寄り駅。

  • ひたち野うしく
1998年開業の新駅で、関東の駅百選の一つ。
元々この区間にはつくば万博開催時に万博中央駅という臨時駅が設置されており、それの常設化を要望した市の意向から新駅として開業した。
常磐線におけるつくば市、阿見町方面への玄関口の一つで一部の「ときわ」が停車。

  • 荒川沖
つくば市、阿見町方面の玄関口の一つで茨城大学阿見キャンパス、常総学院中高などの教育機関、あみプレミアムアウトレットの最寄り駅であり、一部の「ときわ」が停車。
陸上自衛隊霞ヶ浦駐屯地最寄り駅でもあり、かつてはそこまでの貨物線が伸びていた。

  • 土浦
土浦市の代表駅で茨城都民の拠点の一つ。上野発の列車も土浦止まりが多い。特急は「ひたち」の一部と「ときわ」全列車が停車する。1987年3月までは筑波鉄道筑波線と接続していた。
普通列車の15両編成はここまで。水戸方面への列車は10両編成までとなるので、当駅で増解結が行われる。
レンコンの匂いがするとかしないとか。あと土浦城の最寄駅でもある。霞ヶ浦も近い。
茨城県内のJRの駅としては水戸、取手に次いで3番目に利用者数が多い*5

  • 神立
「かんだつ」と少し難読。神立工業団地の最寄り駅で他にも日立系列の工場が近くにある。かつてはそれら工場への専用線が分岐していた。
かすみがうら市への玄関口でもある。

  • 高浜
当駅で特急通過待ちをすることが多い。
乗車人員は1100人程度と、勝田以南の区間で一番少ない。
霞ヶ浦が近く、駅前の風景はどこかローカル感が漂う。

  • 石岡
石岡市の代表駅で「ときわ」の全列車が停車。2007年3月までは鹿島鉄道線と接続していた。
2016年からは橋上駅舎になっている。
常陸国の国府が置かれていた場所に近い。茨城空港への最寄り駅。
なお、この辺の鉄道事情に多大な影響を与えている地磁気観測所は当駅から10kmほど西のところにある。

  • 羽鳥
小美玉市唯一の駅。

  • 岩間
昔あった中線の分、上下線が離れている。
茨城百景、桜の名所で悪態祭りが行われる愛宕山・愛宕神社の最寄り駅。

  • 友部
水戸線はここから分岐。
笠間市の代表駅で「ときわ」の全列車が停車。ただし中心市街地は水戸線笠間駅が近い。
駅前のJTの工場など、この辺から水戸の間だけビルがいきなり出現する。

  • 内原
当駅から水戸市内。イオンモール水戸内原の最寄り駅。
2022年11月から橋上駅舎になった。

  • 赤塚
茨城県庁の最寄り駅は実はここ。しかしそれでもかなり遠く、バスを使う必要がある(徒歩で行くのは極めて困難)。
一部の「ときわ」が停車。高速バスも発着するバスターミナルがある。

  • 偕楽園
その名の通り日本三名園のひとつ、偕楽園の最寄り駅となる臨時駅。同園の梅まつりに合わせて営業する。
営業時間中は特急列車も停車するがホームが下り線側にしかなく、上り列車は普通列車含む全列車が通過となる。

  • 水戸
水戸線、水郡線、鹿島臨海鉄道大洗鹿島線乗り換え。
茨城の県都でそれなりに発展した地方都市である水戸市の代表駅。いわき方面から来る列車の多くは当駅で折り返す。また、「ひたち」を含む全列車が停車する。
アニヲタ的には水戸コミケで一躍脚光を浴びた。
納豆がお土産として売っている。水戸城の最寄駅。

  • 勝田
ひたちなか海浜鉄道湊線乗り換え。ひたちなか市の代表駅。
勝田車両センターが隣接するため、特急「ときわ」の多くは当駅終点となる他、普通列車も一部を除いて上野方面発は当駅までの運転となる。また、「ひたち」を含む全列車が停車する。

  • 佐和
県立佐和高校、笠松運動公園最寄り駅。

  • 東海
常磐線沿線唯一の村で原子力関連の施設で有名な東海村唯一の駅。「ひたち」の一部と「ときわ」の多数が停車。

  • 大甕
当駅より日立市内。初見では読めない・書けない駅名で、地名や他の施設名では大抵「大みか」となっている。
2005年3月までは日立電鉄線と接続していた。
茨城キリスト教大・高・中や日立製作所大みか事業所などの最寄り駅で、ほとんどの特急が停車する。

  • 常陸多賀
「常陸〜」となっている常磐線唯一の駅。日立製作所の国分工場などへの最寄り駅で、ほとんどの特急が停車する。
地元民は多賀駅と略すことが多い。

  • 日立
日立製作所のお膝元、日立市の中心駅。全列車が停車する。この駅以北の常磐線の最高速度は120km/hとなる。
2011年4月より使用されている現行駅舎は大半がガラス張りで、晴れた日の朝には海から昇ってくる朝日を拝むことができる。

  • 小木津
この辺の駅同様、日立系列の工場が近くにあるが特急は停車しない。
高萩以南の駅で唯一、自動改札機が無い。

  • 十王
日立金属豊浦工場、絶景で人気の国民宿舎鵜の岬の最寄り駅だが特急は停車しない。

  • 高萩
高萩市の中心駅かつ唯一の駅で、半数程度の「ひたち」が停車する他、特急「ときわ」、グリーン車連結の普通列車の北限となっている。
以北の普通列車は日中1往復/h程度に減る。

  • 南中郷
いわき以南の駅で一番利用が少ない(550人程度)。

  • 磯原
北茨城市の代表駅で一部特急が停車。
当地出身の野口雨情の「七つの子」が発車メロディーに採用されているが、一曲が長めでフルで聴くのは難しい。

  • 大津港
茨城県最北端兼最東端の駅。一部列車は当駅折り返し。かつては少数ながら特急停車駅であったが停車駅整理で通過となった。
実は一時期、グリーン車併結の普通列車が当駅まで乗り入れていた。高萩〜当駅ではグリーン車が無料開放され、知る人ぞ知る乗り得列車だった。

  • 勿来
当駅から福島県いわき市。半数程度の特急が停車する。
「なこそ」と難読だが、漢文の知識があればすんなり読めるかもしれない。
奥州三関の一つ、勿来関はこの辺にあったとされている。

  • 植田
勿来の市街地は当駅が最寄で利用者も勿来より多い。
かつては特急停車駅でもあったが停車駅整理により現在は通過となった。

旧磐城市の代表駅。福島臨海鉄道本線が接続し、かつては旅客輸送も実施していた。
小名浜港などのある、いわき市小名浜地区の最寄り駅で全列車停車駅。小名浜からは約4kmほど離れている。

  • 湯本
旧常磐市の代表駅。
いわき湯本温泉とスパリゾートハワイアンズの最寄り駅。実は常磐線で温泉の最寄り駅はここだけ。

  • 内郷
旧内郷市の代表駅。福島県唯一の国宝である白水阿弥陀堂最寄り駅。1956年までは「綴(つづら)駅」だった。毎年8月には「いわき回転やぐら盆踊り大会」が駅前で行われる。

  • いわき
磐越東線とここで合流。
福島県浜通り最大の都市である、いわき市の代表駅かつ交通の要衝。運行もこの駅を境に大多数が分けられている。かつては1994年まで平(たいら)駅と名乗っていた。
2006年ごろまでは上野からの普通列車が頻繁に乗り入れていた他、東日本大震災以前は仙台からの普通列車もよく乗り入れていた。
2009年3月より東京近郊区間に含まれるようになり、なんとSuicaも使えるようになった。代わりに東京からの切符で途中下車することが(常磐線経由では)できなくなった。
かつて駅近くには百貨店の大黒屋やイトーヨーカドーがあったが、いずれも閉店した。

  • 草野
留置線があり、普通列車用の車両が夜間ここに留め置かれる。

  • 四ツ倉
ずっと続いていた複線区間はここまで。

  • 久ノ浜
普通列車1往復のみ当駅でいわき方面に折り返す。

  • 末続
「すえつぎ」と少し難読。いわき市はここまで。

  • 広野
双葉郡シリーズの一つ広野町唯一の駅。
一部列車がいわき方面に折り返す。
当駅から再び複線区間。

  • Jヴィレッジ
2019年4月20日に臨時駅で営業を開始し、全線再開に伴い正規駅に昇進。
平成最後に開業した駅であり、サッカー施設であるJヴィレッジの最寄り駅。
「ヴ」が使われる日本唯一の駅。

  • 木戸
かつてのJヴィレッジ最寄り駅。複線区間はここまでで水戸と仙台の中間はこの辺り。

  • 竜田
双葉郡シリーズの一つである楢葉町の代表駅。
2014年6月1日から2017年10月20日までの間、この駅以北から浪江までが福島第一原子力発電所事故に伴う避難区域指定で運行が休止状態になっていた。

  • 富岡
双葉郡で一番大きい富岡町の代表駅で全列車停車駅。
津波で駅舎が流された駅の一つ。避難指示解除準備区域になった事で、2017年10月21日に運転再開し、2020年3月13日までは当駅までの運行だった。

  • 夜ノ森
厨二病っぽい駅名。全線再開時に旧駅舎は解体されてしまったが代わりに西口が設けられた。つつじで有名だったが除染のため、伐採。その後再生する予定。
西側の避難指示は解除されているが、東側は復旧時点ではまだバリケードだらけである。

  • 大野
双葉郡大熊町唯一の駅。福島第一原発の最寄り駅で駅復旧時点ではまだ周辺に立ち寄れるところがほとんどない。
かつては当駅から再び複線区間だったが単線駅とし、もう1方の線路跡は避難用の道路に転用された。
なぜ大熊なのに大野なのかは所在地が旧大野村だった名残である。

  • 双葉
双葉郡の由来である双葉町唯一の駅で全列車停車駅。大野駅同様、2020年時点では立ち入れるところが周辺にほとんどない。
大野から当駅までかつては複線区間だった。

  • 浪江
双葉郡シリーズlastの浪江町唯一の駅で全列車停車。
浪江町では浪江焼きそばを最近推している。
震災後長らく不通状態だったが浪江町の全域避難指示が解除された事で、2017年4月1日より小高からこの駅まで運転再開。
2020年3月14日の全線開通時にSuica東京近郊区間の北端となった。それは同時に東京から常磐線経由の切符で途中(ry

  • 桃内
何の変哲もない駅だが、常磐線全線再開通時唯一の非Suica対応駅となり、本駅を挟んで東京・仙台の近郊区間が2分されることに。

  • 小高
かつては不通状態だったが2016年7月12日、ここから原ノ町まで5年4ヶ月ぶりに運転を再開。2017年4月1日から浪江駅までの運行も再開され、2020年3月14日から当駅以北はSuica仙台地区となる。
震災前は一部特急の停車駅だった。

  • 磐城太田
田園地帯の中の駅だが、前述の理由でSuica対応の駅となった。

  • 原ノ町
南相馬市の中心駅で全列車停車。
常磐線全線復旧時に当駅で普通列車が完全に分離され、E531系がやってくる北限になった。水戸からここまでの普通列車も存在する。
かつては特急の一部が当駅で折り返していた他、上野発原ノ町行きの普通電車という地獄?のような列車があった。何時間かかってたんだ。

  • 鹿島
南相馬市鹿島区の市街地最寄り駅。

  • 日立木
この木何の木がありそうでない駅。よみは「にったき」。

  • 相馬
福島県浜通り北部の中心である相馬市の代表駅で全列車停車。1961年までは「中村駅」だった。
相馬市は江戸時代は城下町として栄え、東北地方の夏祭りの先駆けとも言われる相馬野馬追で有名。
この駅から浜吉田間も津波による被害で長らく不通状態となっていたが、2016年12月10日に運転再開した。

  • 駒ケ嶺
当駅は津波の影響がほとんどなく、そのまま運転再開となった。

  • 新地
新地町の代表駅。常磐線内の福島県最後の駅で水戸支社管轄もここまで。
仙台からの普通列車が一部折り返す。
東日本大震災で全損した駅舎と大破した車両の写真でも有名。復旧の際、内陸側に少し移設された。

  • 坂元
これより宮城県かつ仙台支社管轄。
当駅も津波で甚大な被害を受け、内陸移設して高架化・棒線化された。
ただし交換設備は後から設けられるようになっている。

  • 山下
イチゴで有名な山元町の代表駅。
坂元駅同様、内陸移設・高架化されたが交換設備あり。
一部の普通列車が仙台方面に折り返す。

  • 浜吉田
2013年の営業再開後から2016年12月9日まで終着駅扱いの駅だった。

  • 亘理
亘理町の代表駅で特急が1往復停車する。
悠里館という施設が隣接しており、お城風の建物なので非常に目を引く。
2011/4/12〜2013/3/15まで、仙台方面からの列車は当駅で折り返していた。

  • 逢隈
構内踏切が未だに残る駅。

  • 岩沼
岩沼市の代表駅で特急が1往復停車する。
日暮里で別れた東北本線と再びここで合流し線路名称上の終点駅となる。
ただし常磐線の列車は全て仙台へ直通する。
仙台方面の常磐線は東北本線と比べて比較的空いている為、熾烈な椅子取りゲームが繰り広げられる。

東北新幹線東北本線仙石東北ライン仙山線仙石線、仙台市営地下鉄南北線・東西線乗り換え。
運転系統上の終点駅だが一部の普通列車は利府駅まで直通する。
宮城県及び東北地方最大の都市で、東北地方唯一の政令指定都市である仙台市の代表駅。
因みにとある怪獣映画では、北海道の地下鉄南北線大暴れした奴によって市もろとも常磐線も巻き添えを食うハメに‥合掌。


東北地方太平洋沖地震の被害

茨城・福島・宮城の太平洋沿いを走っていることから、壊滅的な被害を受けた。
津波によって車両や駅舎が押し流されるなどの被害が出た他、福島第一原発の事故の影響などにより、完全復旧に9年の歳月を要した。
その過程で相馬〜浜吉田と富岡駅の前後は内陸部へ新しく路線を移転させることになり、前者は2016年12月10日に、後者は2017年10月21日に復旧した。

区間内に福島第一原発事故による帰宅困難区域が含まれる富岡~浪江間については2020年3月14日に復旧。これにて全線再開となり、それに伴い「ひたち」も仙台まで再び乗り入れることになった。


備考

○取手~藤代間に、デッドセクションと呼ばれる区間がある。
石岡の山の中にある地磁気観測所に影響が出ないよう、電流の交流/直流を分離している境目で、かつてはこの区間を走る際に列車の車内照明が一斉に落ちる仕様となっていた…。いきなり真っ暗になるので初見はビビる。
平成以降の車両は照明が落ちない設計に変更されたが、空調などが再起動するためデッドセクションの判別は可能。

○前述の三河島事故の教訓からATSのほか、信号煙管や列車無線といった防護設備が本格的に設置されるようになった。特に列車無線については「常磐無線アンテナ」という専用の太いアンテナが常磐線に乗り入れる全ての車両に設置されていた。この無線は国鉄末期の1986年以降、今も使われている全国共通型に交換されたが、一部の車両は台座の跡やアンテナのガワだけが残された例もあった。

○千代田線乗り入れをする関係で、緩行線に投入する車両が鉄板焼きやら高額交直流やらでことごとく問題児であるなど様々な問題が山積していた事から、方角的にも常磐線は国鉄の鬼門だなんて言われた。首都圏五方面作戦では、千代田線直通と引き換えに上野~取手間の区間列車は各駅停車から快速に変更され、快速通過駅では乗り換えを強いられて逆に快速の混雑が悪化してしまったため「迷惑乗り入れ」と非難された。




常磐線民は全線復旧した現在も追記・修正をお願いします。

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最終更新:2024年04月02日 14:32
添付ファイル

*1 緩行線についてはグレーが案内で使われることもある。

*2 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ec/531.jpg 日時:2016/01/18

*3 E501系10両が検査の場合は基本編成がいわきまで乗り入れる事があり、その際はグリーン車は普通車扱いとなる。

*4 当時485系は全国での広域転属と短編成化改造が行われていたが、座席定員の少ないボンネット車は短編成に向かないことから、比較的編成の長い常磐線と北陸本線系統の列車に集約されるようになっていた。

*5 ただし私鉄を含むと取手駅、水戸駅、守谷駅、つくば駅に次いで5番目になる。