めぞん一刻

登録日:2011/02/02(水) 01:37:23
更新日:2024/02/21 Wed 18:01:39
所要時間:約 5 分で読めます




「めぞん一刻」は高橋留美子原作の漫画。ジャンルはラブコメ。
高橋留美子の代表作の一つとされている。
全15巻。

ビッグコミックスピリッツ(当時は月刊)の創刊号から連載され、連載終了までスピリッツの看板漫画だった。
また同時期に作者は週刊少年サンデーにてうる星やつらも連載しており、こちらもサンデーの看板漫画だった。

以降のラブコメに大きな影響を与えたとされ、今でもたまにオマージュされたものを見かけるほど。

アニメはうる星やつらの後番組、スタジオディーン制作で、フジテレビで約2年にわたり放送された。ただし途中のスタッフ一部変更で一部シナリオに矛盾がある。
主題歌もOPでは斉藤由貴・安全地帯・松尾清憲・村下孝蔵が、EDでは来生たかお・森英治(作詞家・森雪之丞実弟)率いるピカソが務めている。
特に終盤の方は故・村下孝蔵氏の歌うOPの「陽だまり」や三鷹の退場、五代のプロポーズやお墓の前のシーンなど見所満載。

実は二度程実写化(映画、スペシャルドラマ)もされたが、あれは……まあ……うん……。


〇あらすじ

■東京の町、時計坂にあるオンボロな下宿屋にしてアパートである一刻館。

そこに住んでいた浪人生の五代裕作は住人の酷さに引越そうとしていたが、新たな管理人として来た音無響子に一目惚れ。
引越しをやめるも、響子は未亡人で、未だに亡くなった夫を愛していた。さらには、からかい好きな一刻館の住人にその恋心を知られ、バラされてしまったり、なんとか進学したらまたまた強力な恋敵が現れたり、なし崩し的にガールフレンドが出来てしまったり……

前途多難な裕作の恋は、果たして実るのか……。


〇主な登場人物

■音無響子
CV:島本須美
二次元世界を代表する未亡人キャラ兼管理人キャラ。
通称管理人さん。
未亡人と言っても、高校時代の教育実習に来た音無惣一郎に猛アプローチを仕掛けた結果高校卒業と同時に就職もせず嫁入り、しかし一年かそこらで旦那となった惣一郎氏は亡くなってしまい…。というもの。
なので、所謂『未亡人』の色っぽいイメージなんざとは違い、誰にでも真面目で優しい清楚なヒロイン。スタイルもとても良い。
一方でかなりのヤキモチ焼きで早とちりしやすく嫉妬深い一面もあり、裕作に惹かれるようになってからは自身の彼への好意に無自覚なまま、「彼は私のことが好きなはず」と優越感と嫉妬心を剥き出しにするようになった。また家族の前ではズボラ。この絶妙に面倒くさい性格を含めて原作者の高橋留美子氏は「自分と一番近いキャラ」と語っている。
また、裕作ほどではないが響子も妄想癖を持つ。
とはいえ相思相愛だったことは確かで、ついには裕作と一晩を共にして結ばれ、そして再婚した。
最終回では裕作との間に長女・春香をもうけ、一刻館に帰ってきた。
余談だが放送数ヶ月前まで声優は小山茉美の予定だったがスケジュールの都合で島本氏に変更になった。

■五代裕作
CV:二又一成
主人公、5号室住人。妄想力豊かで優柔不断で苦労性の浪人生。のち大学生→フリーター(アニメ版ではカット)→保育士。
幼少時は両親が定食店を切り盛りする関係で、祖母・ゆかりに育てられていた。
推しに弱く、お人よしな性格でよく住人にいじられており、四谷曰く「一刻館の玩具」。
手先が器用で、人形製作などの細かい作業が得意。どこかの仮面ライダーとは無関係。
序盤は響子の鈍感さに悩んでおり三鷹にチャチな対抗心を剥き出しにする、いっそ押し倒してやろうかと葛藤していたが、中盤からは突如来たモテ期と響子の無自覚な嫉妬に悩まされ男として、人間として成長していく。
妄想癖があり、響子とのイチャイチャを妄想しては何かに頭をぶつけるor声をかけられ我に返るパターンはお約束。
中盤まで童貞
そして、響子と結ばれ結婚。最終回では響子との間に長女・春香をもうけて一刻館に戻る。

■惣一郎
CV:千葉繁

■一ノ瀬花枝
CV:青木和代
1号室住人。大酒飲みのトラブルメーカーなおばちゃん。
もっとも、一刻館の年長者ゆえに響子や五代に対して助言をする一面もある。

■一ノ瀬氏
CV:矢田稔
花枝の夫。影がが薄く存在が仄めかされたり後ろ姿のみの出番だったが中盤になってようやく登場。夫婦仲は良好。しかしやはり影は薄い…。

■一ノ瀬賢太郎
CV:坂本千夏
一ノ瀬夫婦の息子。小学生だが一刻館一の常識人。響子の姪の郁子に思いを寄せている。
中盤からは登場が少なくなるが、最終回では久々の登場で高校生になっていた。母・花枝譲りの背の低さがコンプレックスになっている。
アニメ版では二階堂の出番と役割を割り振られた為、中盤以降もたまに出番があった。

■二階堂望
CV:堀川亮(現、堀川りょう)
2号室住人。中盤からの登場だが漫画版ではほぼ空気であり、アニメ版に至っては出番がなんと丸々削られてしまった。。
声優は劇場版「完結編」のもの。
過干渉な母親に悩まされているせいか、未成年時よりタバコをふかしている。悪い奴ではないが、ムキになりやすかったり絶妙に空気が読めず余計なことを言ってしまう悪癖がある。

■三鷹瞬
CV:神谷明
3号室住人…ではないテニスのコーチ。
実家が金持ちで、本人も一流大学出身かつテニスの腕も全国レベル。
さらに歯がキラリと光る爽やかなイケメンという超勝ち組……なのだが犬が苦手。
いわゆるライバルキャラ。響子に惚れてはいたが、ある一件で、お嬢様の九条明日菜と交際、最終的に結婚することになり響子からは身を引いた。
犬恐怖症克服の為にポメラニアンのマッケンローを飼い始めたが、飼い主と同じく歯がキラリと光るように。
なお、そのマッケンローが九条との交際・結婚のきっかけでもある。
最終回では明日菜との間に双子の女児*1をもうけ、さらには三人目ももうけている。

■四谷
CV:千葉繁
4号室住人。本名、年齢、職業すべてが不明な人だが、祖父・叔父から続く一刻館の住人。
趣味は覗き。特技はたかり。

■六本木朱美
CV:三田ゆう子
6号室住人。スナック茶々丸で働く独身女性。
大体すけすけなネグリジェを着ている。
基本裕作にウザ絡みするが、響子と裕作の大喧嘩のあとの仲裁や苦言も行う一面も。
響子に対して言った、
「ろくに手を握らせない男で泣くわわめくわ…どうなってんの。あんたみたいな面倒くさい女から男を取るほど、私は物好きじゃないわ」は名言。

■七尾こずえ
CV:冨永み~な
天然でマイペースな女子大生(のち銀行勤務)。
バイト先で知り合った裕作のGFだが何年経っても清い関係。
その後、裕作と別れて先輩とされる人物(原作では職場の先輩、アニメ版では高校時代の先輩)のプロポーズを受けて結婚。最終回では名古屋市に在住。
CDドラマ「PARTY ALBUM」では響子ともわりと仲良好で、カラオケではOP「サニーシャイニーモーニング」を歌っている。
ちなみに中の人はこの後『機動警察パトレイバー』で職場仲間・『サザエさん』でご近所さんとして五代の中の人と共演し長い付き合いとなり、他にも前者では四谷と坂本の中の人達が同僚役、後者では近所にマスターの中の人もいて後から姉の夫の声が惣一郎になった。

■八神いぶき
CV:渕崎有里子(現、渕崎ゆり子)
響子の母校に通い、教育実習に来た裕作に惚れてしまう女子高生。
猪突猛進、恋愛に積極的なキャラとして描かれたが、今の時代から見るとかなり真面目、あるいは性悪な娘。
「完結編」では女子大に進学し、20歳の成人を迎えて結婚前夜の裕作と響子の元に乗り込んだ姿が描かれ、響子とサシ飲みもしている。

■九条明日菜
CV:鶴ひろみ
三鷹のお見合い相手のお嬢様。犬を多く飼っている。思い込みが激しく三鷹に猛烈なアプローチをかまし見事結ばれた。中の人は後に「らんま1/2」に出演。
病弱だったが結婚後は沢山の子宝にめぐまれていた。
声が小さいので吹き出しが小さい。

■音無惣一郎
CV:田中秀幸
響子さんの亡き御亭主。裕作にとっては最強のライバル。
最後まで読者の我々に顔は判らないまま……。
裕作曰く「やさしそうな人」。
ちなみに本作終了後、同じ小学館から主人公の両親の声が音無夫婦と同じ声の作品が登場したが…偶然だろう、多分。
その主人公も三鷹と同じ声の探偵の家に居候している。
また同じ局のあるアニメでは、パイロット版で主人公の父の声が惣一郎、両親の中の人が変更されたレギュラー版で主人公の母の声が響子さんという惜しいニアミスがあった。

■音無老人
CV:槐柳二
惣一郎の父で響子の舅。
一刻館の大家で、そして響子の母校の理事でもある。つまりは響子と惣一郎、及び響子と裕作が出会う切っ掛けを作った人物。
嫁の響子が若くして未亡人になったことを気に掛けており、惣一郎を忘れて幸せになることを望んでいる。

■五代ゆかり
CV:京田尚子
裕作の祖母。新潟にある定食店を切り盛りして多忙な両親に代わって裕作を育て上げた。
その破天荒な性格は難ある一刻館の住人・花枝、四谷、朱美も軽くいなすほど。
ある意味で本作最強キャラクターであり、CDドラマ「PARTY ALBUM」ではクリスマスの茶々丸にわざわざ新潟からやってきて、「悲しみよこんにちは」を熱唱するほど。

■マスター
CV:若本紀昭(現、若本規夫)
スナック「茶々丸」のマスター。作中における貴重な常識人。
既婚者だったが、最終回で長年の協議の末に離婚し、それを朱美に伝え、彼女と再婚した。

■坂本
CV:古川登志夫
裕作の悪友で、同じ予備校から同じ大学に進学した同期。卒業後は就職はしているが、無断で休んだりするなどのスチャラカ社員である。
アニメでは響子への憧れで飼っている猫に「響子」と名付けていた。


〇余談
舞台となっている時計坂のモデルは西武池袋線の東久留米駅北口の一帯といわれるが、これは作者の高橋留美子先生が上京後に居を構えたのが東久留米であったことから。その後先生は練馬区に転居しており、駅舎こそ東久留米駅のままだが、町並みは詳しく描かれなくなった。
2009年8月1日には、同年度末をもって取り壊されることが決まった同駅北口駅舎の駅名板を「時計坂駅」に変更するイベントが行われた。現在その跡は商業施設「Emio東久留米」となっている。

また最初は五代が主人公のラブコメにするつもりは無く、
アパートで起こる人間模様を書いていこうと思っていたらしい。

アニメ版は後に同じ高橋留美子作品の「らんま1/2」で主演を勤め、一時アニメ業界を席巻する林原めぐみのデビュー作でもある(モブだが)。また、原作では描かれた性行為シーンもアニメ版では基本カットとなっているが、最終クールエンディング(「ビギン・ザ・ナイト」)の響子の絵はベッドシーンの姿を匂わせるものとされている。また前番組「うる星やつら」とはかなりスタッフ、キャストが共通している。




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最終更新:2024年02月21日 18:01

*1 この二人も歯がキラリと光る。