木場勇治/ホースオルフェノク

登録日:2011/11/13 Sun 15:02:42
更新日:2024/03/26 Tue 09:43:07
所要時間:約 7 分で読めます


タグ一覧
NTR被害者 ※日曜朝8時です。 ある意味一番怖い ある意味質が悪い お人好し だいたいこいつのせい もう一人の主人公 やべーやつ オルフェノク オールバック ケンタウルス ケンタウロス ホースオルフェノク ライダー怪人 不幸 不憫 乾巧って奴の仕業なんだ ← 何だって!?それは本当かい!? 井上キャラ 人馬 仮面ドライバー 仮面ライダー 仮面ライダー555 仮面ライダーオーガ 仮面ライダーカイザ 仮面ライダーファイズ 仮面ライダー主人公 仮面ライダー木場 伊藤慎 偽善者 元凶 加害者にして被害者 哀しき悪役 左利き 平成ライダー 怒ると怖い 怪人 恋人はタイムピンク 悲劇の男 愚直 暴れ馬 木場勇治 泉政行 激情態 異形のジレンマ 社長ライダー 絶望 絶望の帝王 苦悩の連続 賛否両論 転落人生 闇堕ち



まだ俺にはわからない……何が正しいのか。

その答えを、君が俺に教えてくれ


木場勇治とは、特撮テレビドラマ『仮面ライダー555』の登場人物。

演:泉政行


【概要】

この物語のもう一人の主人公とも言うべき重要人物で、「怪人でありながらも人間として生きる」事をテーマとしている。

超が付くほどのお人好しで、車上荒らしをしようとしていた乾巧園田真理を特に咎めず、更に金を渡して帰した事もある。*1
また、人を信じやすく草加雅人の口車に乗せられる事もあったが、流石に何度も騙されると雅人を信用しなくなったり、人を見る目が無いおバカではない。
実際終盤で雅人に難癖をつけられた際には「嘘が多すぎるんだよ!」と真っ向から反論していた。

しかし、目覚めた直後の経験がよほどトラウマになっているのか、特に嘘をついて裏切りを働く者には一切の容赦が無い。
自分に好意的な相手には優しく接するが、自分が嫌う相手は徹底して追い詰める性質で、おまけに一度受けた仕打ちを根に持つタイプでもあるため、本質は草加雅人と同じと言える。
「憎んでもない相手を殺すことは出来ない」とは本人の弁だが、人に裏切られたり絶望したりして一度逆上するとオルフェノクの本能に飲まれ、殺人や戦いに何の躊躇いも無くなる激しい一面もある。


【各作品での活躍】

◆TV本編

ごく平凡な青年で、本編開始前の2001年1月25日に自動車事故が原因で二年もの間植物状態となり眠り続けた末に一度も目を覚ますことなとなく命を落としてしまうが、死を経てオルフェノクとして覚醒したことで意識を取り戻す。
しかし目覚めてみると財産は叔父に奪われ、恋人の森下千恵は従兄弟に寝取られ、彼は全てを失っていた。
従兄弟に邪魔者扱いされて逆上した勇治は、ホースオルフェノクに変身して従兄弟を手に掛ける。
その後、再び千恵の下に行くも、千恵からも殺人犯扱いされたために殺害した。

彼女を殺害した後、スマートレディにスカウトされ、教育係となった戸田英一から、長田結花と共に人殺し(=使徒再生)をするよう強要されるが、これを拒否。
結花と、戸田の授業によって偶然使徒再生に成功した青年、海堂直也と3人で生活するようになる。

オルフェノクを襲う仮面ライダーファイズを敵と認識し、見つければ何のためらいもなく戦いを挑んでいたが、
中盤でファイズに変身していたのが巧だと知ると協力するようになり(途中、雅人の横槍で一度険悪な関係になるが)、彼の代わりにファイズに変身したこともあった。

巧と同様、時に人間を守るためにスマートブレインと戦い、時にオルフェノクを抹殺する草加雅人やラッキークローバーに立ち向かうが、
物語終盤、とある人物のせいで結花が人間に殺された事で、人間を完全に敵と認識し、オルフェノク側に付く事になる。
花形直々にスマートブレイン社長に任命されてからは、海堂にライオトルーパーのベルトを持たせ巧達を襲わせたり、雅人を殺してカイザギアを奪ったり、巧を捕らえて人体実験の材料にもしてしまう程の序盤以上に冷酷な人格へとなった*2
(この時行っていた実験は、オルフェノクが滅びへと向かうメカニズムの解明のため、死を早めるような代物だった)。

最終回では再び巧と対峙し、ライダー同士の戦いからオルフェノク同士の戦いへともつれ込み、最終的に自身は激情態へと進化し、巧はブラスターフォームの姿で応戦。
ブラスターフォームのファイズには全く歯が立たず、魔剣ホースソードの一撃も効果がなく、逆にフォトンバスターの一撃を受け吹っ飛ばされる。
そのまま自分の魔剣を奪われ斬り殺されそうになるが、巧は寸でのところで止め、「お前も人間だ」と告げ去っていく。ここで再び迷いが生じ、何が正しいのか分からなくなり絶叫。
結局、木場は再び人間を守るために、アークオルフェノクと戦う道を選ぶ。
戦いの途中で致命傷を受けるものの、アークオルフェノクを抑えつけ、超強化クリムゾンスマッシュを受けて共に消滅した。


元々は平凡な青年である木場であったが、オルフェノク後の生涯は波乱万丈であった。
ある時はお人好しとして、ある時は殺戮者として、ある時はもう一人の主人公として活躍し続けた。
しかし、彼以上に邪悪な登場人物のいるファイズの世界において、視聴者からとしてはスカッと系の善玉だったのか、自己中心の偽善者だったかについては今なお評価が分かれるところである。

ただ一つ間違いなく言えるのは、哀しき悪役だったという事だろう。



劇場版 仮面ライダー555 パラダイス・ロスト

TV本編同様、人間とオルフェノクの共存を望んでいるが、世界がオルフェノクに支配されているため、
真理など一部の人間を除いてレジスタンスの人間からは信用されていない。
それでも巧の帰還を信じており、結花や海堂と共に人間を襲うライオトルーパーを撃退していた。
しかしある時、ファイズドライバーを持ち去ろうと誤って映画ヒロインを殺したレジスタンスの青年水原を事故で殺害してしまい、
その一部始終を見ていたレジスタンスの仲間によって残忍なオルフェノクの本性を見せて水原を殺したというデマが広まり、人間の中に居場所を失う。

改めて信用する見返りに帝王のベルトの強奪を強要され、果敢に潜入するが人間に荷担するオルフェノクとしてスマートブレインから粛清の対象にされ、
結花と海堂を失った上、スマートレディの陰謀で真理にも裏切られたと思わされてしまう。
人間とオルフェノクの共存が不可能と悟った彼は、帝王のベルト「オーガドライバー」を手にして仮面ライダーオーガへと変身する。
しかし、ライダーとして、オルフェノクとしても巧に敗れた彼は、真理に襲い掛かるエラスモテリウムオルフェノクに挑み、命を落とした。
最期に、自分が叶えられなかった理想を巧に託して……


仮面ライダーファイズ正伝 異形の花々

建築デザイナーを目指していたが、彼の才能に嫉妬した友人に殺害された事でオルフェノクとして覚醒する。
この作品では真理と恋人同士だったが、「自分が人間らしくあるために真理を利用している」と海堂に指摘されている。
実際には最初こそ無自覚に利用していたが次第に彼女に惹かれていきかけがえのない存在になっていく様になる。
だが、真里を大切に想えば想う程、自分が人間でない事に苦悩する様になり、普段から人間らしくいる為に温厚である様に振る舞い感情を出さない様にしていたが、とある場面で巧に真里への想いを感情的に吐露している。
啓太郎との子を身ごもった結花を、人間とオルフェノクの共存の象徴と考えていたが、結花が雅人率いるカイザ軍団に殺されたために絶望し、圧倒的な戦闘力を持つ形態へと進化して、雅人を達磨にした。
その後ファイズを圧倒するも、ウルフオルフェノクに変身した巧との戦いの末に敗れて死亡した。


ホースオルフェノク


知ってるかな?『夢』っていうのは『呪い』と同じなんだ。
“途中で挫折した者はずっと呪われたまま”……らしい……。


あなたの……罪は重い!


身長:210cm
体重:137kg
特色/力:魔剣と盾、疾走態への変異
スーツアクター:伊藤慎

格闘態と称される通常形態。
頭部と両肩にあるユニコーンのような馬の顔と、各部に蹄鉄のようなデザインがされているのが特徴。
オルフェノクの象徴とも言うべき存在で、ヒロイックな外見もあってかなり人気が高い。
フィギュア化にも恵まれおり、疾走態のソフビや激情疾走態のフィギュアも存在する。

他のオルフェノクによる使徒再生ではなく、自然に生まれたオリジナルのオルフェノクであるため、能力は非常に高い。
肉弾戦の他に専用武器である「魔剣ホースソード」を操り、これで心臓を貫く事で使徒再生を行う。また、ファイズのクリムゾンスマッシュを真正面から弾き飛ばしたこともある。
盾も所有しているが、使用したのは劇場版のみ。そのため、TV本編に登場する格闘態では使用していないが、フィギュアなどでは付属している。
劇中、ラッキークローバーに凹られていたかと思えば数話後には互角かそれ以上に戦っていたり、ファイズら共々成長している模様。
……大人の事情とか言いなさんな。


また、小説版では怒りと絶望によって体躯が更に巨大化し、稲妻を発する形態へと進化した。
激情態の更に先を行った形態と思われるが、詳細は不明。

2014年開催の『僕たちの好きな「仮面ライダー」怪人ランキング』では8位。
オルフェノクどころか、善玉怪人の中ではトップであった。
裏モチーフは人造人間キカイダーにおけるダークロボット『ブラックホース』と思われる。
しかしホースオルフェノクの外見はどちらかと言うと騎士の要素があるゲーム版人造人間ハカイダーのシルバーホースが近い。


疾走態

身長:365cm
体重:510kg
特色/力:驚異的なジャンプ力と脚力

ケンタウロスのような半人半馬の形態。
ひと跳び30mのジャンプ力と時速360kmで走る脚力を誇る。
さらにパワーも向上しており前足2本のキックで車の突進を簡単に受け止めてしまうほど。
もちろん、剣と盾を使っての攻撃も可能。


激情態

身長:220cm
体重:147kg
特色/力:魔剣による剣戟

劇場版とTV最終回で変身した、全身が禍々しい変化を遂げた強化形態。
人間に絶望した木場勇治が、袂を分かった乾巧と最後の決戦に望んだ際、その感情の高ぶりから変化した姿。
格闘態と比べてパワーが大幅にアップしており、ウルフオルフェノクを変身解除に追い込んで見せた。
さすがにブラスターフォームに変身したファイズには手も足も出なかったが、フォトンバスターの一撃を受けても死亡せず変身解除だけで済んでいた(とはいえ、巧が手加減した可能性もあるが)。

加えて激情態から変化する「激情疾走態」も存在する。
この激情疾走態はサイガ の高速低空飛行にも難なく追い付いて叩き落としたり、単独でもサイガと互角に渡り合えるくらいにやたらと強いが、ウルフオルフェノク(激情態)にはスピードで苦戦を強いられていた。


【その他の作品での活躍】

◆『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊

ホースオルフェノクの姿で、巧の回想シーンに登場。海岸でアークオルフェノクと共に草加を圧倒し、殺害した。
なお、このシーンは本編と異なり今作オリジナルで、草加を滅多切りにして致命傷を与えた後、火炎弾で攻撃して体のあちこちを焼き、灰化させるという何ともえげつないものになっている。

【変身ライダー】

仮面ライダーファイズ

中盤でベルトを託され巧の代わりに変身。
巧の変身時とは微妙に戦闘スタイルが異なっている。
詳しくは当該項目を参照願います。

仮面ライダーカイザ

終盤で草加からベルトを奪い変身。
こちらも草加の戦い方とは微妙に異なる。
詳しくは当該項目を参照願います。

仮面ライダーオーガ

劇場版で変身した漆黒のライダー。
詳しくは当該項目を参照。



名ゼリフ


「知恵、君の言った通りだよ…確かに…、眠っている間に君は変わってしまった…。
でもね…、実は俺も変わったんだよ…。」
→その後、知恵を殺害(知恵の自業自得ではあるが)

「知ってるかな?夢っていうのは、呪いと同じなんだ。途中で挫折した者は、ずっと呪われたまま…らしい。あなたの…罪は重い。」

「言っただろ、君には無理だって。頭を冷やしてよく考えた方がいい」

「無理だよ、俺には……君は人間だから……無理だよ」

「強くなければ生きていけないって言いますけど…人間ってどのくらい強くなればいいんでしょうね」

「守る価値のないものを…守っても仕方ない!」

「まだ俺には分からない。何が正しいのか…。その答えを、君が俺に教えてくれ!」

[『パラダイス・ロスト』でのセリフ]
「約束して……俺の、俺のできなかったことを……君が……」

余談

2015年7月28日。役者の泉政行氏は闘病の末、35年の人生を終えた。
具体的な病名は遺族の意向で未公表であり、葬儀も近親者のみで行われている。
泉さん、本当にありがとうございました。



「言っただろ、君には追記・修正は無理だって。頭を冷やしてよく考えた方がいい」

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 仮面ライダー
  • 仮面ライダー555
  • もう一人の主人公
  • 仮面ライダー主人公
  • オルフェノク
  • 仮面ライダーファイズ
  • 仮面ライダーカイザ
  • 仮面ライダーオーガ
  • お人好し
  • 怪人
  • 激情態
  • ケンタウルス
  • 乾巧って奴の仕業なんだ ← 何だって!?それは本当かい!?
  • 仮面ライダー木場
  • 左利き
  • 異形のジレンマ
  • 絶望の帝王
  • 仮面ドライバー
  • 恋人はタイムピンク
  • 木場勇治
  • 泉政行
  • ホースオルフェノク
  • 伊藤慎
  • 哀しき悪役
  • 暴れ馬
  • ライダー怪人
  • 平成ライダー
  • 加害者にして被害者
  • ※日曜朝8時です。
  • 社長ライダー
  • ケンタウロス
  • 人馬
  • ある意味質が悪い
  • だいたいこいつのせい
  • 元凶
  • 不憫
  • 悲劇の男
  • オールバック
  • 絶望
  • 闇堕ち
  • 井上キャラ
  • 愚直
  • 転落人生
  • 不幸
  • 苦悩の連続
  • 偽善者
  • やべーやつ
  • ある意味一番怖い
  • NTR被害者
  • 怒ると怖い
  • 賛否両論

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年03月26日 09:43

*1 巧達とはこの時が初対面であり、車上荒らしを許したり金を渡す義理は全く無い

*2 それでも、一度決別したにもかかわらず何度も巧を自分側に来るよう説得しており、本心では彼との戦いを拒んでいると思われる