VF-11 サンダーボルト

登録日:2009/11/23(月) 16:06:12
更新日:2022/03/17 Thu 10:51:10
所要時間:約 5 分で読めます





マクロスプラスマクロス7の世界ににおいての標準主力機。
開発経緯・設定等はあるものの劇中では量産型ゆえか、大して活躍させてもらえなかった不遇の機体。
当時としては破格の基本性能を誇るのだが、バローダ軍の最新鋭機であるエルガーゾルンやパンツァーゾルンの圧倒的な性能、そしてプロトデビルンたちの驚異的な能力の前に、完全に押されてしまっているのが実情である。

ペットネーム:サンダーボルト
設計・製造 新星インダストリー社
全長ファイター:15.51m
全幅ファイター:11.20m
全高ファイター:3.49m
バトロイド:12.92m(頭部レーザー機銃を除く)
空虚重量9,000kg
エンジン(主機)新星/P&W/ロイス熱核タービン FF-2025G ×2
武装:ガンポッド、対空パルスレーザー機銃、防弾シールドマイクロミサイル、銃剣、反応弾


VF-4 ライトニングV(宇宙)やVF-5000 スターミラージュ(大気圏内)など、一応VF-1 バルキリーの後継機は存在していた。しかし、いずれもVF-1を元に開発された機体であり、欠点の露呈や陳腐化が否めなかったこと、どれも汎用性に欠けるためVF-1も並行生産されるなどの諸問題もあったため、VF-1を置き換える存在にはなりえなかった。(逆を言えばVF-1がそれほどの傑作機であったことの証明でもある)

そこで 完全な新型として開発されたのが本機である。先述の通りVF-4などはいまいち汎用性に欠ける機体であったため、汎用型の可変戦闘機として開発された。そのコンセプトと共にVF-1の完全な後継機に相応しいと言える。

前世代機より軽量化がなされ、エンジンの推力の向上も相まって格段に速度が増加している。カナード翼の存在もあって良好な運動性能をほこる。

特にカナード翼に関しては特筆すべきである。開発段階においてコレの存在で紛糾し、カナード翼のあり/なしバージョンがそれぞれ試作されたほどである。
そこでジーナス夫妻がカナードありのバージョンを使用し、その運動性能の高さを示した、と言う逸話がある。ただし、二人ともスーパーエース級のパイロットであることには留意すべきであろう。

時代背景として対バルキリー戦の増加や、VF-1の防御力の弱さなどの反省から、防御面ではこの機体から防弾シールドが標準装備となり、攻撃面ではガンポッドに銃剣が装備された。
防弾シールドにはガンポッドのマガジンが収納されており、継戦能力の向上も図られている。

ステルス性向上の為かミサイルは脚部に収納されるようになった。

ファイター時に頭部は機体背面に位置し、後ろを取られた際に迎撃する為レーザー機銃は後ろ斜め上に向いている。頭部機関銃の有効性はかねてから証明されており、またファイター形態の死角をなくす意味からも、後の可変戦闘機の標準装備となっている。(VF-1Aなど、以前のシリーズでは付いていない物もある)*1


量産機の宿命かやられ役。だが、イサムやガムリン、金龍などのエースが駆った際は鬼神の如き力を発揮した。


【バリエーション】
〔VF-11A〕
最初期生産型。頭部などのユニットがB型と多少異なっている。諸事情により少数生産に留まっている。退役した機体はQVF-11として無人標的機になった。

〔VF-11B〕
A型のエンジン改良型。量産体制が整ったこともあり大量生産された。プラスにてイサム・ダイソンが搭乗
バンキッシュレースでは廉価、普及率、入手性、開催時代の関係でサンダーボルトクラスと呼ばれるVF-11限定レースが開かれるほどので、アニメでの影の薄さはどこへやら、娯楽の世界では確固たる地位を気づいている。
結果としてレース登録VFとしては最多機首であり、多くのチームメイドカスタムVFを生み出すベースとなっている。

〔VF-11C〕
B型のアビオニクス改良型。銃剣はコストの都合でオミットされた。主にマクロス7で活躍した。
基本性能は一時期主力機を勤めた相応に高く、搭乗者によって戦果が大き変わるのもVF-1譲り。
マクロス30でのヒロインの一人、ミーナ・フォルテは簡易操作化が行われたこの機体を駆る。
逆にチューニングを施した場合はAVFにも匹敵する性能を得られる懐の深さもあり、バンキッシュレースでは守護神と呼ばれるアンソニー・クレメンスの手により常勝チームの一機としてカスタム機、インターセプターが存在感を放つ。


〔VF-11D/改〕
キャノピーが延長され、復座型になっている。練習機として使用された。後にジャミングバーズ専用として、フォールドスピーカーの搭載された改良型が登場した。
他にも偵察機としても優秀であることを買われ、民間機としてバンキッシュレースの報道用としても使われるのはこの機体である。
ただしレース用にチューンした機体に追いつくことはできないため、スーパーパックなどを装着して追跡する。
この特注報道用VF-11Dはサンダーフォーカスの愛称で呼ばれている。

〔VF-11MAXL/改〕
熱核反応タービンエンジンから熱核反応バーストタービンエンジンに、翼をデルタ翼に換装したタイプ。準AVF相当の機体。カスタムメイド機であり約十数機程しか生産されなかった。
改はマクロス7にてミレーヌが使用していたもの。バトロイド時のフォルムがより女性的になり、頭部のフェイス部分がまさに顔になっているのが最大の特徴。特別にミレーヌバルキリーと呼ばれている。


【拡張パック】
〔FASTパック〕
増漕と火力の補強に重点を置いたもの。VF-1のときよりも小型・高性能化している。
B型大気圏外用/B型大気圏内用/C型大気圏内外用が存在する。MAXLに関しては、ミレーヌは使用しておらず、劇中未登場のため不明。

〔プロテクター・ウェポンシステム(アーマードパック)〕
防御・火力の増強を図ったパーツ。VF-1のものを凌ぐ耐弾性能をほこる。装甲内には無数のミサイルが内蔵されており、両肩には長大な連装ビーム砲計四門。専用の長砲身ガンポッドを装備している。
リアクティブアーマー仕様で、一定のダメージを受けると高速の徹甲弾となってパージされる。
ただしVF-1同様にバトロイド形態に固定化されてしまう。コイツを駆った金龍隊長の突撃・殉職はマクロス7屈指の名シーンである。
「敵艦一つ止められなくて何がダイアモンドフォースだ……うおおおおお!!! お前にラブハァァァァッ!!!!!」

〔サウンドブースター〕
歌エネルギーをサウンドエナジーに変換して使用するためのシステム群。バトロイド形態で背中に背負う形で装備する。劇中ではミレーヌが使用。
ただし使用するには、10万チバソングの歌エネルギーが必要とされている。

【立体化】
マクロス7放送当時に1/144でファイターとバトロイドがセットになったプラモデルが発売されていた。

その後2011年にハセガワから1/72のファイター状態のプラモデルが発売された。









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最終更新:2022年03月17日 10:51

*1 現実の航空機にも後方を攻撃できる銃座を備えた戦闘機はあったが、色々と問題が多く主流とはなっていない