犬走 椛

登録日:2009/08/01 Sat 10:05:30
更新日:2024/04/03 Wed 00:32:28
所要時間:約 6 分で読めます




犬走(いぬばしり)(もみじ)とは、東方Projectの登場キャラクター。


種族:白狼天狗
能力:千里先まで見通す程度の能力
二つ名:下っ端哨戒天狗
    山のテレグノシス
出演作品:東方風神録(4面中ボス)
     ダブルスポイラー(level4)
スペルカード:狗符「レイビーズバイト」
       山窩「エクスペリーズカナン」

       牙符「咀嚼玩味」

原作での犬走椛

射命丸文河城にとり等と同じく妖怪の山に住んでいる、白狼天狗の一員。
能力と二つ名が表すとおり、侵入者がいないかの見張り役が天狗社会での彼女の役割である。

原作では、妖怪の山に入ってきた侵入者(主人公)を発見し、4面中ボスとして登場。威嚇の為に攻撃してくる。
この際、会話も立ち絵もスペルカードもなく、彼女を特徴付けていたのは剣と盾らしきものを持っているグラフィックと、「の」の字型の弾幕くらいである。
本来の役目が哨戒である為、主人公が手に負えない相手と分かるとすぐに撤退し(この際、カラスに変化しているらしい)、侵入者を上司に報告している。


設定

基本的に妖怪の山に侵入者が来ることなどなく暇な為、河童と大将棋をしているという設定がおまけテキストで明かされている。

ただし性格についてはあまり触れられていない為、二次創作における彼女のキャラは作者によって異なることが多い。(後述)

外見については、犬…もとい狼耳や尻尾があるのかどうか、風神録では不明だった。
その後、「東方三月精」第三部第1話において、霊夢と魔理沙が天狗の宴会を想像する一コマで待望の登場。
しっかり獣耳がついているのが確認できる。
あれが椛という明言はされていないものの、髪の色や髪型が風神録のグラフィックに似ていること、
射命丸のすぐ後ろにいたこと等から彼女である可能性は高く、ネットの椛関連の掲示板ではファンが歓喜の声を上げたりもした。
もっとも「求聞口授」では獣耳無しの姿で描かれていて、ファンがイラスト担当者に訊ねたところによれば、
原作者からキャラクターデザイン上の指示は一切無かったらしく、椛の獣耳については個人の裁量に任されているようで、真相は闇の中である。

なお、原作では文と直接繋がりがあることが推測できる描写はない為、彼女と文の関係は「天狗社会のメンバー同士」ということ以外は不明であったが、
後にダブルスポイラーにて設定が追加された(後述)。


ダブルスポイラー以降の設定

『ダブルスポイラー』において初めて文との関係について触れられており、
「文が(椛を)苦手としている」と説明されている(はたてのコメントより)
実際ゲーム中の文の椛に対するコメントでは「顔を合わせると喧嘩になり易い」と好意のある様子は見られない。

文曰く「白狼天狗は大天狗に柔順で鴉天狗を見下している」
はたて曰く「白狼天狗は眼が良くて鼻が利く」

一方で姫海棠はたてとの仲は特別悪くは無いようで、文と同じ鴉天狗であるにもかかわらずはたての方は特に見下されていると感じている様子もない。
このため「文が一方的に壁を作っているだけ」という可能性もある*1

この「文と椛は不仲である」という設定が東方の二次創作界隈を震撼させたのはいうまでも無いだろう。
しかしそこは二次創作のため、公式設定ガン無視で創作を続けたり、敢えて仲が悪いことを取りれた創作もできるなどバリエーションが増える様になった。(後述)


東方求聞口授』では「文々。新聞」のインタビューに椛が応じており、外界の将棋への興味と懸念を語っている。
この記事内での椛のコメントは、風神録以降初めて登場するセリフであり、やや固い口調である事が分かる。
将棋の駒を増やしルールを追加するのに積極的な様である。

また掲載されている「文々。新聞」の発行年から見るに昔の記事(少なくとも阿求が生まれる前)である事から、少なくともこの時点では文の新聞のインタビューに応じる程度に仲は悪くなかった事がうかがえる。

身も蓋もないが、ZUN氏が文と椛の仲は悪いという設定はダブルスポイラー前から自分の中にあったと発言しているので原作では元々仲が悪かったと見るのが妥当である。

『東方文果真報』では、文々春新報の袋綴じ特別企画「天狗が羽根を休めたら。」と「緊急開催! 覆面天狗座談会」で白狼天狗Cとして登場している。
“日ごろの対立は水に流すノーサイドの精神”で対談しており、大天狗や天魔に自分の参加した企画が露見されるのを恐れたり、鴉天狗B(はたて)と鴉天狗A(文)の喧嘩を仲裁したり、鴉天狗Bの発言に対して鴉天狗Aと息の合ったツッコミを披露するなど、
求聞口授における将棋記事でのお堅い雰囲気はどこへやらといった感じで、むしろ二次創作に近い印象を抱かせる内容となっている。口調もオドオドとした柔らかい印象を受ける敬語であった。
また「ついに索道が運行秒読み 山の勢力図に変化アリ?」では、彼女と思しき白狼天狗も映し出されているが、
同記事に載せられたコメントは白狼天狗Cよりも砕けた口調で、椛と同一人物なのかはファンの間でも意見が分かれている。


二次創作での犬走椛

セリフも公式絵もない中ボスではあるが、同じ中ボスである小悪魔同様、二次創作や人気投票では一定の人気を誇っている。

そもそも判明している設定が少なすぎる事もあり、基本的にキャラ付けとして獣耳・尻尾はデフォ。
それどころか原作者公認の全てのスマホアプリゲームにおいてでも椛に獣耳と尻尾はデフォとなっている。*2

大抵は狼を通り越してワンコ扱いされている。

カップリングはやはり文が圧倒的に多く、次いでにとりやはたて、少数派では早苗や橙等。
前述のとおり、二次創作では不仲設定が明らかになる前の名残りか現在においても文と仲がいい設定は多く見られる。
上司と部下だったり、先輩と後輩だったり、文の文々。新聞作りの手伝いをしていたり、助手と言う名のパシリだったり、友人関係だったり、ネチョネチョな相思相愛だったり、ペット扱いをされていたりと様々である。もみじもみもみ。

さすがに年月が経ち、原作設定ガン無視の作品のみならず、逆に仲が悪い設定を拾っている作品も大分増えている。
はたてよりも文のライバルっぽく描写されることが多く、普通に歪みあっていたりと物騒な展開もあったりするが、一方でケンカップルとして描かれたり、元々は仲が良かったなどと不仲設定を独自に解釈する作者も多い。
他にも仲が悪い設定を一部活かして新たにツンデレ概念が生まれたりと様々なバリエーションが生まれる様になり、その人気が崩れることはなかったと言える。

にとりとは、「河童と大将棋をしている」という設定から、一緒に将棋を打つ友人関係であることが多い。
あとたまに、にとりの発明の実験台にされてネチョネチョされたりしている。


その他

第7回東方キャラ人気投票では36位。
前回より順位は下がっているものの、セリフも立ち絵もない中ボスキャラとしては破格の順位である。

だがその後、彼女は急成長を遂げる…。

第8回は31位に前進。




まだ終わらんよ!



なんと、第9回では、
22位
という驚きの結果をたたき出し、上位陣に対して怒涛の追い上げを見せた。
因みに、前回からの上昇率(9位上昇)は、華扇(36位上昇。第8回はまだ認知度が低かったので仕方がない)を除くと全キャラ一である。
二次創作における真面目で献身的な姿や、二次イラストにおける犬耳尻尾の可愛らしさが固定ファンを多く掴んでいるものと思われる。

その後は10、11、12回の人気投票で連続21位というある意味凄い結果を叩き出している。

13回ではなんと18位となり遂に10位台にまで進出した。それ以降は流石に追い上げる事はなかったものの17回で27位と数多くの新キャラ達が台頭していく中で未だ20位台を保ち続けており、その根強い人気の高さが窺える。

また、ステージ曲の「フォールオブフォール」も風神録の道中曲としての評価は高い。
あくまで道中曲であり、別に椛のテーマ曲という訳では無いのだが、彼女と戦闘する際にもこの楽曲が流れる為、あたかも椛のテーマ曲として扱われる事も。
そして今日も椛は文に巻き込まれ、もふもふネチョネチョもみじもみもみされるのであった。わふー。


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最終更新:2024年04月03日 00:32

*1 先述のコメントについても、あくまで「文が椛に対して苦手意識を持っている」というニュアンスであり、椛の方が文の事をどう思っているかまでは言及されていない。

*2 しかしあくまでも公式は明言を避けている様で、上海アリス幻樂団公式から発表された「東方風神録」をモチーフとしたLINE着せ替えにて、風神録に登場したキャラクターが勢揃いする中椛のみ彼女の物とおぼしき盾が描かれているだけでその姿が描かれることは無かった。