格闘ディナー

登録日:2011/07/13 (水) 23:19:18
更新日:2022/11/09 Wed 20:29:10
所要時間:約 5 分で読めます




格闘ディナーとは漫画、『らんま1/2』に登場した競技。

スケートしながら戦ったり、鉄板の上で戦ったりする特異な格闘が多い『らんま1/2の』中でも屈指のカオスバトル。


【あらすじ】

ある日、乱馬はおフランス流格闘ディナーの家元、ピコレット・シャルダンと格闘ディナーで対決し敗北する。いつか再会したら必ずリベンジすることを誓いつつ帰宅するとなんとそこにはくつろぐピコレットの姿があった。
実は昔、修行時代の早雲と玄馬は空腹で行き倒れそうになっている時にシャルダン家の営むレストランを発見、格闘ディナーの勝負に勝てば食事代はタダという看板にひかれて挑戦するもあえなく敗退。代金の代わりにいつか娘が生まれたらシャルダン家に嫁に出すという約束を交わしてその場を収めたことがあり、ピコレットはその約束に基づき天道家の三姉妹のうち1人を嫁として迎え入れるために街を訪れたのだ。
今一度格闘ディナーで勝負して勝てば約束はチャラにするとピコレットは宣言するが早雲は敗北。娘を嫁に出すことを余儀なくされた所に、らんまが身代わりになり(負けたことが悔しくて一泡拭かせようと)、
ピコレット・シャルダンと格闘ディナーで対決することに。
負ければらんまがピコレットの嫁になる。
そうならないためにらんまはピコレットの元で格闘ディナーの家元の妻としての花嫁修行を行う傍ら、
早雲、玄馬と共に幻の必殺技「グルメ・デ・フォアグラ」の特訓をすることに……



以下ネタバレ含む


【格闘ディナー】

フランス料理のオードブルを完食する早さを競う競技。
テーブルマナーを守らなければならず、「食べる姿を見せてはいけない」と言う禁止事項があり、これを破ると減点。
要は大食い、早食い競争の究極型と思ってもらって構わない。
立食パーティーに見せかけた乱取り稽古も存在し、一見すると豪勢なパーティーでありながら実力がなければ何一つ食べる事ができないという厳しいものである。


■ピコレット・シャルダン
おフランス流格闘ディナーの家元で、格闘ディナーの名手。
基本的には紳士的な善人でイケメンだが、舌は数mほど伸びたり、
口が鳥の丸焼きがスッポリ入ってしまう程伸びたりする変態で格闘ディナーをするために生まれてきたような身体的特徴を持つ。
(と言っても彼に限らず格闘ディナーを修めている者は多かれ少なかれ口や舌が凄まじい事になっているが)
彼にとってキスは相手の顔を丸呑みにすること。
甘栗拳並の速さのフォーク、ナイフ捌きも出来、格闘ディナー時は余りの速さでただ「料理が消えている」ようにしか見えない。
手の速さではらんまも引けはとらないが、肝心の「食べる速さ」では負けており、後述するグルメ・デ・フォアグラの習得を余儀なくされた。
こと格闘ディナーに関しては右に出る者はいなく、乱馬、早雲を圧倒した。


【技一覧】

☆アン・ドゥ・トロワ
正確には技ではなく、頭の上に乗せた皿の料理を「手を使わず」「食べる姿を見せず」食べてみせろというレッスンを課せられたらんまに、
ピコレットが見せたスロー版お手本。おフランス流格闘ディナーの基本形と言える。
「アン」で口を開き、
「ドゥ」で舌を伸ばし皿の料理を捕え、
「トロワ」で口中に収める。
カエルやカメレオンが舌を伸ばして瞬時に獲物を捕食する姿を連想してもらうと分かりやすいかもしれない。

☆グルメ・デ・フォアグラ
大昔の格闘ディナーの達人集団「プチプーシュ」(小さな口)が編み出した必殺技。
口が小さく格闘ディナーに不向きな人間のための技で「対戦相手をガチョウに見立て、相手に自分の料理を食べさせる」奥義。
食べる姿を見せないで、相手より早く食べなければならないルールの裏を付いた技で、
グルメ・デ・フォアグラの事をらんまがピコレットに問い詰めた時にはお茶を濁したりするなど口がデカい奴らの天敵的な存在。
らんまは甘栗拳の応用で、素早い手捌きでこれを観客達に食べさせると言う進化したグルメ・デ・フォアグラを披露した。
ちなみに作中の描写から考えるに、らんまが披露した形が本来のグルメ・デ・フォアグラである可能性がある。
なお、本来自分が食べる料理を相手の口に放り込むため、この技の名人はみな非業の最期(おそらく栄養失調)を迎えているという。

☆皿ガード
対グルメ・デ・フォアグラの必殺技その1。
皿1枚を丸ごと口にはめ込むことで、グルメ・デ・フォアグラによって口めがけて飛ばされる料理をガードする。
皿を口にはめ込んだ姿が下品とか言ってはいけない。おフランス流格闘ディナーのルール上は全く問題ないし。
ご丁寧にも弾き返した料理はらんまの皿に戻ってくるという、まさにグルメ・デ・フォアグラ返しと呼ぶに相応しい技。
これに対し、らんまはもう1枚の皿をピコレットの口にねじ込むことで隙間を作り、見事このガードを打ち破った。

☆犬食い
対グルメ・デ・フォアグラの必殺技その2。
ナイフ、フォークを一切使わず、「皿に顔を付けて料理を吸い取る」技。非常に行儀が悪いが「食べる姿を見せてはいけない」と言うルールは守っているために有効。
さらに顔、口が皿に密着しているためにグルメ・デ・フォアグラが通用しないと言う正に必殺技。
食べる速度も非常に早い。


【勝敗】
犬食いによりグルメ・デ・フォアグラが通用しなくなったらんまは観客に食べさせるようにしたが、
遠くまで料理を飛ばすために体力の消耗が激しくなり、さらにピコレットの犬食いの素早さを見てこのままでは負けると判断する。
対決する前から花嫁修行の一貫で一切食事を取っていなかったらんまが最後に出した技。



食べる。



余りの空腹と元来の意地汚さが合間って、超絶的な早さで食べることが可能になったらんまは「食べる姿を見せてはいけない」と言うルールを見事突破。

勝利を収めた。


※補足・蛇足
前述の通り、グルメ・デ・フォアグラは目にも止まらぬ速さで相手に自分の料理を食べさせる技である。
某画像・動画投稿サイトなどでは、しばしばただの早食い描写に「グルメ・デ・フォアグラ」とコメントされているのが散見されるが、これは誤りである。

余談だが、ピコレットはアニメオリジナルの回で再登場しており、そのエピソードでらんまの正体を知ることとなった。


追記・修正お願いします

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • らんま1/2
  • 格闘ディナー
  • 格闘?
  • 競争
  • 大食い
  • 食べ物
  • ディナー
  • 食事
  • テーブルマナー
  • マナー
  • シャルダン家 ←お前等のような人間が居るか
  • カオス
  • シュール
  • 腹筋崩壊
  • 下品

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2022年11月09日 20:29