クエント(装甲騎兵ボトムズ)

登録日:2011/09/24(土) 20:44:22
更新日:2023/08/05 Sat 11:56:43
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※推奨BGM:炎のさだめ


予告


地表を覆う砂の一粒一粒に、無限の謎を秘めた星。


ここに全てがある。


PSが、百年戦争が、ギルガメスが、バララントが。


すべてのものがここに収斂される。


照りつける太陽、吹き渡る風。


静寂の中に、歴史が眠る。


次回、「クエント」



キリコは自分の過去に出会えるか。








装甲騎兵ボトムズシリーズに登場する惑星。本編第4クール、通称クエント編の舞台でもある。


◆概要

アストラギウス銀河のほぼ中央に位置し、サンサ同様不可侵宙域に指定されギルガメス、バララント両陣営の立ち入りは制限される。
地表の大半は砂漠に覆われ、灼熱の太陽が照りつけている。
首都はゴモル。というか、クエントにゴモル以外の街は存在しない。ゴモルには主に外から来た砂漠商人等が住んでおり僅かだが駐留軍も存在する。
かわいいリスもどきやかわいくなったキリコでなくとも食欲が失せそうな砂モグラなど特有の生物が生息している。
先住民クエント人も居住しているが首都ゴモルには殆どいない。独自の言語と文化を持つ彼らは谷底に集落を築き文明から離れて原始的な生活を送っており、外部の人間と接触する事は殆ど無い。
主要産業は傭兵派遣。クエント人の成年男子は身長が2mを越えるなど体格に恵まれ身体能力も高い上、手先が器用で機械の操作も難なくこなす事が出来た。その上性格は普段は穏やかで口数も少なく、命令には忠実な為クエント人傭兵は雇用主から絶大な信頼を得ていたのだ。
クエント人の成年男子の大半はゴモルの傭兵センター(ちなみにゴモルで唯一クエント人がいる所でもある)を通して雇われカスタムATベルゼルガを駆り傭兵として戦う為、傭兵経験のある者はクエント語の他にアストラギウス銀河における共通言語である標準アストラーダ語も解し外部の人間との意志疎通に支障は無い。
もう一つの産業としてクエント素子の輸出がある。クエント素子は電子機器の素材として使用される物質で、これを用いたレーダーやセンサー等は非常に高い精度を誇る。これらはその希少さもあり高値で取引された。
尚クエント人の地位は非常に高く、クエントではクエント人の意向を無視する事は出来ない

クエントとはクエント語で谷の底の意。


◆文明と異能者~神の誕生~

クエントは非常に古い時代から現在を遥かに凌ぐ高度な文明が栄えており、それが頂点に達した頃誕生したのが異能者である。
彼らは一種の突然変異であり、驚異的な身体能力と回復力、及びコンピューターに対する適応性、そしてクエント人とは思えぬ程の壮大な野心を持ち、クエントのみならずアストラギウス銀河全体の支配を目論んだ
クエント人はこれに反発し、激しい戦闘の末異能者をクエントから追放する事に成功する。その後クエント人は異能者が再び誕生する事を恐れ自ら文明を放棄した。
一方異能者達は流れ着いた惑星に干渉しその文明レベルを引き上げ、遂にクエントへの帰還を果たすが種的限界も近かった為自らの意思を原形質保存装着に蓄え集合意識体『ワイズマン』としてアストラギウス銀河の神となった。彼らはアストラギウス銀河を裏で操り百年戦争などの銀河大戦を起こさせた。

そしてワイズマンは待ち続ける……戦争の中から己の後継者が現れ、自らの下に来る時を


◆キリコの来訪~ルーツを探して~

ジャン・ポール・ロッチナの言を受けクエントを訪れたキリコ・キュービィー
行き倒れかけた所を砂漠商人に助けられ無事ゴモルに到着、早速クエント人から話を聞こうとするもクエント人は傭兵センターにしかいないという。
力ずくで傭兵センター代表と会い助言を受けたキリコだが、秘密結社に雇われた街のごろつきに捕まり危うく引き渡されそうになる。だがそこを助けた一人のクエント人がいた……かつてクメンで共に戦ったル・シャッコである。
秘密結社の追撃を振り切りシャッコの故郷を訪れたキリコは長老のテダヤ、そしてメジから話を聞くも要領を得ない。秘密結社と交戦する中でキリコはクエントのテクノロジーはまだ生きている事を知る。
同じ頃、クエントにはロッチナとフィアナ、秘密結社、そしてクエントに向かうギルガメス軍に捕まったゴウト、バニラ、ココナが集結しつつあった……。


◆後継者~神の意を受けるのは……~

ロッチナ、そしてフィアナと合流したキリコは行動を共にする事になる。ロッチナとギルガメスとの会談の最中、PS引き渡しを求めるギルガメス側の要求に対しキリコがロケットランチャーで応えた事からギルガメス、バララント両軍の艦隊戦が開始される。
ゴウト達を救出したキリコはクエントの防衛機能もあり辛うじて危機を脱するが遂に秘密結社に捕まってしまう。
同時に秘密結社の艦テルタインが制御不能に陥りロッチナ、秘密結社の最高幹部キリィ、そしてキリコにワイズマンが語りかける。
人工惑星に導かれただ一人最深部へ招かれたキリコはワイズマンの声を聞く……自分が異能者である事、そして自分がワイズマンの後継者として選ばれた事を。
受け入れたキリコは用済みと始末されたキリィと恐れる双子の科学者アロンとグランを尻目に動き出す。
その頃、歴史を裏で操るワイズマン、そして『神の子』キリコを殺すべくギルガメス、バララント両陣営が手を組み大艦隊を派遣するのであった。


◆暴走~豹変するキリコ~

豹変したキリコに驚く仲間達を余所にギルガメス、バララントの大軍を仲間も載せた副艦を犠牲にして切り抜ける。
反逆したアロンを始末したキリコはクエントに上陸、シャッコと出会う。脱出に成功し先回りしていたフィアナ達から事情を聞いていたシャッコはキリコの真意を問い質すがキリコの歪んだ笑みと宣言に愕然とする。
シャッコを銃撃したキリコに激怒し失望したゴウト達はクエントと離れるがフィアナはキリコを独り追う。


◆修羅~狙うは、ただ一つ~

ワイズマンの下へ行かんとするキリコはギルガメス、バララント連合軍の大軍に突撃、戦端は開かれた。
キリコはラビドリードッグの性能もあり凄まじい強さを発揮するも秘密結社は全滅、遂にキリコ一人となってしまう。
追っ手を振り切ったキリコは最後の敵……フィアナと交戦する。差し違える覚悟のフィアナを撃破し進むキリコだが限界に達していた。ワイズマンの助けもありとうとうその内部と辿り着いたキリコ。そこにワイズマンが機器を伸ばし……。


◆流星~地獄の底を突き抜けて~ 

突然キリコはそれを銃撃、そのままワイズマンを内部から破壊し始める。全ては芝居でキリコは最初から後継者になる気などなく、ただ散々自分を弄んだ神を殺すのが目的だったのだ
途中で気絶したキリコに現れたロッチナが翻意を促すがフィアナが妨害する。フィアナは銃撃をわざと外していた事からキリコの真意を悟ったのだ。そして二人は協力してワイズマンの内部を破壊する。やがて二人にロッチナが罵声を飛ばし、告げる。神は死んだと。
クエントの自爆装置を起動させロッチナはキリコを罵り続ける。そしてギルガメス、バララント連合軍を巻き込みクエントは消滅した。



一年後、神は死んだにも関わらずまた戦争は始まった。そんな中基地から小型宇宙艇が奪取される。
それに乗るのはゴウト、バニラ、ココナ、シャッコ、そしてカプセルに入ったキリコとフィアナ。利用される事を嫌った二人は遥かな時に全てを懸けて、コールドスリープに入る事を決めたのだ。
仲間に見送られ宇宙へ射出されるカプセル。キリコは眠りに入る前に仲間達、そして愛するフィアナに感謝するのだった。
その砂糖菓子のような平穏が脆くも崩れ、再びの地獄、そして最大の悲劇を生む事になるとは、まだ誰も知らない


◆その後のクエント

吹き飛んだので存在しない。もう一度言う。存在しない
但しクエント人の大半は兄弟星のヌルゲラントに無事移送された事が『幻影篇』で明らかにされている。


◆余談

クエント編のモチーフとなったのは映画『デューン/砂の惑星』とされる。

基本的にスコープドッグを愛用しているキリコだが、クエント編では一度もドッグ系に乗っていない



※推奨BGM:炎のさだめ


予告


冥殿を見捨てたのか、冥殿に見捨てられたのか。


延々、電子の時の流れを遡り、wikiの底に行き着いた、謎の民wiki篭り。


彼らが目指したものは何か。


彼らが恐れたものは何か。


ラグナロクの秘密が、このwikiに眠る。


次回、「砂漠」



3000年ぶりに追記と喧騒が走る。




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最終更新:2023年08月05日 11:56