次元獣(スパロボ)

登録日:2012/02/18 (土) 22:37:35
更新日:2024/04/05 Fri 22:15:24
所要時間:約 5 分で読めます





次元獣とは、『第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇』に登場するキャラクター。
鳥人戦隊が送り出す怪人とは無関係。

本編から20年前に起きた時空震動を境に、別次元からやってくるようになった謎の生物。

コミュニケーションの手段はなく、出現するとひたすら破壊行為を行うため、作中ではヘテロダインと並んで「第一級災害」に認定されている。

余談だが、通称は「Dimension Monster(DM)」で、主人公クロウ・ブルーストが搭乗するブラスタは初の対DM用兵器である。


・以下ネタバレ









その正体は、破界の王ガイオウが別次元の地球に存在した「聖インサラウム王国」の戦士とその機体をゲールティランのリヴァイブ・セルに取り込み、ヴァイオレイションさせた姿。
これらの武装名は全て漢字二文字+カタカナとなっており、ものによっては少々痛い。

搭乗者と機体の能力によって変化する次元獣に違いがあり、当然、強い戦士ほど強力な次元獣が生まれる。



  • 次元獣ダモン

第1話「100万Gの男」から登場する次元獣。
インサラウムの一般兵が変化したもので、災害として認知されているのは主にコイツ。
不安定な存在で、出現から約10分程で自然消滅してしまう。

大腿部に当たる部分から円盤状のエネルギーをブーメランのように飛ばして攻撃する。

移動後に攻撃する手段をもたずこちらから相手の射程に入らないと反撃がしにくいので、SRポイントを稼ぐ場合には厄介になる事も。


  • 次元獣ブルダモン

次元獣ダモンの上位種(というよりはブルダモンが本来の姿で、ダモン級は適性の無い者が変化するブルダモンの出来損ない)
巨大な二本角が生え、攻撃的なフォルムになった。
部隊長クラスの兵士がこれになる。

二本の角から電流を発生させる他、遠距離では自ら尻尾を切り離して飛ばし、それを別の生物に変化させて攻撃する(切り離した尻尾は一瞬で再生する)

また、この種類から次元を湾曲させてバリアを張る「D・フォルト」を使用する。
次元獣のパイロットスキル底力のせいもあり、死にかけが一番堅い。

放電ホーンのせいで気力を下げられてしまうため、ダモン同様SRポイント取得には厄介な存在。


  • 次元獣ライノダモン

ブルダモン級が一回り巨大化し、四足歩行になった次元獣。

角が六本に増え、やけに整った歯並びの気色の悪い口が特徴的。主に準騎士クラスの戦士がこれに変化する。

角を変化させて物体を「凍結」させる炎を吹き出し、炎をまとって文字通りサイのように強力な突進攻撃を繰り出す。

「D・フォルト」はもちろん、この種からはHP回復も備わる。

氷結ファイヤーによるENダウン効果は無双プレイの天敵。命中も異様に高い。


  • 次元獣ライノダモンMD

アークセイバーであるマルグリット・ピステールの弟であった準騎士 シェーヌ・ピステールと乗機 ジェイドルーンが変化した白いライノダモン。
MD(モビーディック=白鯨)の通称で呼ばれる。
数年前にブリタニア・ユニオンのテキサス州に現れ、数分で街ひとつを壊滅させた。
ヒロインの1人、エスター・エルハスはその時の唯一の生き残りで、この個体を仇としてクロウに討伐を依頼している。

通常のライノダモンより強化されており、なぜ彼だけがこのように特別な変化をしたのかは不明。


  • 次元獣ディノダモン

二足歩行の恐竜のようなフォルムの次元獣。
アークセイバーの中でも精鋭であるハイナイトが変化した個体で、重要な戦局にしか投入されず数も少ないが、その戦闘力はライノダモン級以下とは比較にならない。

体内で生成した鉱物を吐き出して隕石のように降り注がせたり、次元を引き裂いて一気に間合いを詰めての接近戦を仕掛ける。

アイム・ライアードと交戦し、致命傷を負ったシュバル・レプテールも、最終的にリヴァイブ・セルに取り込まれ、この個体となった。

「D・フォルト」とHP回復による耐久力の高さは言わずもがな、巨体に似合わず運動性も高く、さらに出現する場合は大体自軍のユニットより一回りLvが高いため、まず攻撃を当てるのに苦労する。
あと、使用率は非常に低いが、一応マップ兵器持ち。


  • 次元獣リヴァイダモン

超弩級サイズの次元獣。戦略兵器と複数の人間がまとめてヴァイオレイションされた結果、生み出された。

機体説明では「確認されたのは2体のみ」とあるが、シオニー・レジスが呼び出した2体の他、ガイオウがさらに2体を召喚したため実際は4体。

体内に大量の次元獣を格納しており、それらを使った一斉攻撃と、中央の口から蛇のような触手を吐き出して攻撃する。邪魂ファングはスパロボ屈指のキモイ攻撃

相変わらず耐久力はうんざりするほど高いが、サイズ補正によってディノダモンのような回避力は無い。


  • 飛行型次元獣(名称不明)

破界篇のOPムービーでZEXISと交戦している次元獣。本編ではちっとも登場せず、最終話になってリヴァイダモンの武器としてようやく初登場する。

その武器も「全軍ジェノサイド」なので結局名称は分からないままだった。


  • ゲールティラン

ガイオウが鎮座する巨大な玉座型の次元獣。
これはあくまでカルロスが便宜上つけた名前で、本来の名は「ヴィシュラカーラ」

位置づけ的にはリヴァイダモン級と同等だが、なぜか「D・フォルト」がない。



破界事変の最中ではガイオウの尖兵という位置づけとなったが、彼が斃れた後は再び第一級災害に戻り、トライア・スコートは自身のラボをアクシオン財団から切り離し、対DM用のコンサルタントとして運営していく事になった。


以下、再世編ネタバレ



















  • 制御次元獣
聖インサラウム王国の科学長官、アンブローン・ジウスによって制御された次元獣。
少ない戦力を補う為にはぐれ次元獣の頭部にユニットを装着して制御している。
破界の王が倒れた為、破界事変の頃よりは弱体化している。詳細が不明な間は「特種」と呼ばれていた。
ダモン級、ブルダモン級、ライノダモン級、ディノダモン級が存在する。


  • 人造次元獣 アダモン
アンブローン・ジウスの手によって作り出された次元獣。
様々な次元獣の身体をツギハギして作られており、通常の制御次元獣よりは強いが、ディノダモン級には負けるらしい。


  • 人造次元獣 ギガ・アダモン
アンブローン・ジウスの手によって作り出された次元獣。
アダモンとは違い、人造リヴァイブ・セルによって一から作り上げた。
アダモンと比べると、ややスリムかつ流線型のフォルムになっており、赤を基調としたより攻撃的な外見になっている。
実力も向上しており、制御次元獣とは言えディノダモン級を倒した。


  • 人造次元獣 ルーク・アダモン
アンブローン・ジウスが作り上げた拠点防衛用の次元獣。
構想自体は最初に出来たものの、当時の技術では起動兵器として作り上げる事が出来なかったため、拠点防衛用として再開発した。用途に応じて種類がある。
・S(シールド)タイプ
最初に登場したタイプ。ZONEの次元力を流用する事で強力な次元断層を発生させる。
次元断層は並の兵器では破る事が出来ず、また断層を発生させるための次元力の源のZONEを守護し鉄壁の守りを誇る。
しかし、その断層には僅かな綻びが存在し、また膨大な次元力を制御するため一撃でも傷を受けると二度と断層を張れないと言う弱点も存在する。
・P(サイキック)タイプ
精神攻撃をメインとするタイプ。パイロットのトラウマを刺激して戦意喪失させ、その隙に待ち伏せしていた部隊で奇襲をかけるために開発された。
この呪縛から開放されるには、強い意志を持ってこいつと闘う必要がある。
・C(キャノン)タイプ
砲撃タイプ。ごく狭い範囲に次元震を発生させる事で対象範囲を消滅させる攻撃を得意とする。実はこの攻撃自体はこいつがZEXISに流していたりする。
・A(アサルト)タイプ
最後に完成したタイプ。当初の設計思想に立ち返り、予定通りのスペックを発揮させることに成功した起動兵器。
しかし、完成した頃にはインサラウムは追い詰められており、期待されていた戦果をあげることは出来なかった。




以下、再世編終盤ネタバレ
















  • 人造次元獣 エクサ・アダモン
アンブローン・ジウスがパレス・インサラウムを核に人造リヴァイブ・セルを使用して誕生した究極の人造次元獣。
アンブローンの自我は既に崩壊しており、ユーサーへの忠誠心のみで動いていた。

ちなみに、「破戒騎士団」使用時のカットインにてアンブローンの若い頃の姿が見られるが、中々気の強そうな美人である。 踏まれたいと思ったプレイヤーもおそらくいたであろう。





  • 真・次元獣
記憶を取り戻した破界の王ガイオウの配下。
次元獣本来の姿であり、色も金色になっている。また、技も光に纏わる物に変化している。
次元獣として完成された存在であるため、ダモン級は存在しない。


  • 次元将 ガイオウ
記憶を取り戻し、使命を思い出したガイオウの本来の戦闘形態。
ゲールティランに乗っていた人型兵器をさらに発展させた外見をしており、頭部に冠のような装飾がある。徒手空拳をメインとする。
「次元の将」としてのかつての自分、「破界の王 ガイオウ」としての今の自分が一つになったとして、「次元将 ガイオウ」を名乗った。





 以下、天獄篇ネタバレ













  • 次元獣 ヴァルナー
サイデリアルの統治者たる皇帝アウストラリスこと次元将ヴィルダークの使役する飛行生物型次元獣。ガイオウの指揮下にはいなかった個体であり、インサラウムのデータベースにはないため「ダモン」の名はついていない。

次元獣のうち黒いタイプは不完全であり、再世戦争で出現した「真次元獣」こそが完全体である。このヴァルナーはその中間にあり、ヴィルダークの迷いゆえに真次元獣に到達していない。



  • 次元将 ヴィルダーク
ヴィルダークの戦闘義体。ガイオウ(ヴァイシュラバ)同様徒手空拳で戦うが、主に蹴りを使う。
カラーリングはガイオウのものと同じだが、向こうに比べ全体的に細身。また、ヴィシュラカーラが喪失しているため空を飛ぶことが出来ない。さらに、ガイオウの戦闘義体にあった「ゼロ・レイ」も使用不能。
しかし、それらのハンデを「立ち上がる射手のスフィア」によってフォローしており、圧倒的な戦闘力を持つ。




以下、天獄篇終盤ネタバレ










次元獣を生み出すリヴァイブ・セルは元来、次元将の宿敵である根源的災厄への対抗手段として作り出されたものである。
次元将達の故郷の世界では災厄への最大の対抗策として提唱された真化及び応用である真化融合の境地に至ることが出来ず、リヴァイブ・セルをそれの代用として用いることになった。

そして、根源的災厄の手勢「審判の巨獣」をモデルに次元獣が作り出された。
次元将達はどんどん次元獣を作り、根源的災厄へ対抗するための力を蓄え続けた。

ところが、根源的災厄との戦いで致命的な欠点が発覚した。目標としていた真化融合とは乗り手と機体が人機一体となって無限の力を発揮するというものである。
リヴァイヴ・セルによるヴァイオレイションで次元獣になるというのは真化融合を疑似的に再現するというコンセプトであったのだが、
これこそが次元獣最大の問題点であり、次元獣化はリヴァイヴ・セルで乗り手と機体を無理矢理融合させるということに等しく、
乗り手と機体が強力であればその分強力な次元獣になるのは確かだが、ヴァイオレイションの際に乗り手の意志が消えてしまい、
意志の力で限界を超えた力を発揮させることも、成長することも無くなってしまい、力がそこで打ち止めとなってしまうという欠点が浮き彫りとなった。*1

しかもここまでして強力な次元獣を作っても、モデルである「審判の巨獣」には足元にすら及ばないという程の圧倒的な性能差があり、
また、本来守るべき人々を次元獣にするというのは、彼らの意志を、未来を蔑ろにする非人道的な行いである。次元将達も、それが間違いだとは理解している。
だが、真化に至れなかった自分達が取れる手段はもはやこれしか無い。次元獣にした人々の命を無駄にしたくないと、自らに必死に言い聞かせて……。

という設定を省みると、次元獣になって自我が崩壊してなおユーサーへの忠誠心という形で意志をはっきり残していたアンブローンは真化まで至れないにしても結構いい線行ってたのかもしれない




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最終更新:2024年04月05日 22:15

*1 創造主である次元将が強くなるとその分次元獣の強さも引き上げられるが、次元獣の方から限界を超えることはできない。