十刃(BLEACH)

登録日: 2010/04/17(土) 00:53:18
更新日:2023/01/13 Fri 18:24:33
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十刃(エスパーダ)は漫画「BLEACH」に登場する「破面(アランカル)」の集団。

概要

破面の中でも特に殺戮能力の高い十体にのみ藍染惣右介から与えられた称号。
数字が1に近いほど殺戮能力が高いと言われている。

十刃には、それぞれが司る「死の形」がある。それは「人間が死に至る十の要因」であり、それと同時にそれぞれの思想であり、存在理由であり、時に能力にも繋がる。

十刃の面々は、直属の部下「従属官(フラシオン)」を持つことを許されており、その面々もまた、十刃の個性を反映している。

一度十刃になれば永遠にそのまま、というわけではなく、より強い破面が現れたり何らかの理由(体の一部を失うなども含め)で弱体化すると、
十刃落ち(プリバロン・エスパーダ)」となって「3ケタ(トレス・シフラス)の巣」に送られる。
ただし、再び力を付ければ十刃の座に返り咲くことも可能である。


●目次


構成

#1 コヨーテ・スターク


CV:小山力也
[階級]第1十刃(プリメーラ・エスパーダ)
[司る死の形]孤独
[帰刃]群狼(ロス・ロボス)
[解号] 蹴散らせ「群狼」

常に気だるい様子の顎ヒゲ男で、戦うことを嫌い「穏便に済むならそれに越したことはない」といった態度をいつもとっている。
従属官はリリネットのみだが、実は彼女自身は元々スタークの一部であり、融合することで始めて帰刃(レスレクシオン)となる。

群狼(ロス・ロボス)
スタークの帰刃形態。解号は『蹴散らせ』

眼帯に毛皮のコートを羽織ったガンマンのような姿で、二丁拳銃に虚閃や自らの魂を分裂させた狼を操り戦う。
虚閃を主な戦闘方法とする、最もホロウらしいホロウともいえる。
無限装弾虚閃(セロ・メトラジェッタ)による弾幕で、京楽を一時は浮竹が加勢しなければ危うかったほどに追い込む。さらに乱入してきた仮面の軍勢(ヴァイザード)2人(元隊長)も容易く戦闘不能にする強さを見せつけた。
京楽の卍解を警戒していたが、再戦時には花天狂骨(始解)の特殊すぎる能力の前に敗れ、死亡した。

始解に負けて弱いと思われがちだが、影鬼による不意打ちで腹に重傷を負っており、そこにリリネット消滅(コミックスの余白に書かれた二頭の狼の状況がそれを示唆している)による能力の制限が追い打ち。
自分は消耗した上、相手の京楽はいずれ総隊長に任命されるほどの強さだった、という悪条件重なる戦いではあった。
一応相手にした隊長は一番多く、更に始解とは言え真っ向勝負では負けておらず、適応力の高さも見せつけていた。




#2 バラガン・ルイゼンバーン


CV:飯塚昭三
[階級]第2十刃(セグンダ・エスパーダ)
[司る死の形]老い
[帰刃]髑髏大帝(アロガンテ)
[解号] 朽ちろ「髑髏大帝」

王冠のような仮面を付けた貫禄あるお爺ちゃんで、かつては虚園(ウェコムンド)の王をしていた。
その名残か従属官の数も多く、部下からは「陛下」と呼ばれている。

髑髏大帝(アロガンテ)
バラガンの帰刃形態。解号は『朽ちろ』

全身骸骨に王冠、ボロボロのコートを纏った姿で、見た目はまんまワイ●キング。
滅亡の斧(グラン・カイーダ)による破壊力ある攻撃や、触れたモノ全てを朽ちさせる脅威過ぎる能力の持ち主で、砕蜂やハッチを追い詰めたり追い詰められたりした。
最後はハッチの捨て身の行為により、自らの「老いの力」を体内に転送されたために自滅した。
凄まじい能力を持つ虚園の王なのに二番だが、これは十刃の能力が攻撃性能の高さという説明から矛盾はしないと目されている。
(バラガンも凄まじいが、スタークは一瞬にしてほぼ全てを焼き払ってしまえるような攻撃性能)
あと愛染のささやかな嫌がらせでは?という説もある。




#3  ティア・ハリベル


CV:緒方恵美
[階級]第3十刃(トレス・エスパーダ)
[司る死の形]犠牲
[帰刃]皇鮫后(ティブロン)
[解号] 討て「皇鮫后」

褐色の肌と下乳が美しい十刃の紅一点。
だがアニメでは下乳が規制。自主規制かもしれないが、どうやらテレ東は横乳や下乳に厳しいらしい。
非常に部下想いで、その性格から全員が女の従属官達から慕われている。

皇鮫后(ティブロン)
ハリベルの帰刃形態。解号は『討て』

口元の仮面が消え、全身もより露出度の高い姿になる。
帰刃直後に初見では冬獅郎が驚愕するほどの攻撃速度の上昇により倒しかけているが、油断せず策を弄していたために無傷でしのがれた。
あくまで速度の上昇度合いがやばかっただけであり、慣れてしまえば冬獅郎なら真正面から戦えた模様。
温度や水圧を変化させた水の能力を駆使し、一度は氷漬けにされて倒されたものの、横槍によって復活してから再び戦い続けていた。
しかし虚は用済みだと判断した藍染様に背後から切り捨てられるという解雇処分を食らい「犠牲」となった。

その後、描写はないが織姫に治療されたため部下共々生存。
以降は新たな虚圏の王になり、主に小説で活躍している。
千年血戦篇では戦闘描写もなくユーハバッハに生け捕りされていたが、相手が悪すぎるので仕方ないだろう。
ユーハバッハは利用しようとしていたが情勢が忙しくなり、その後未登場のまま原作が終了したが、小説にて戦後無事救出され、再び虚圏を統治している。


#4 ウルキオラ・シファー


CV:浪川大輔
[階級]第4十刃(クアトロ・エスパーダ)
[司る死の形]虚無
[帰刃]黒翼大魔(ムルシエラゴ)
[解号] 鎖せ「黒翼大魔」
刀剣解放第二階層(レスレクシオンセグンダエターパ)

作中最初に登場した十刃で、真っ白な肌に左頭半分だけの仮面を付けている。
破面で唯一、超速再生能力を持ち、その冷徹な性格と圧倒的な実力から、一護は最初彼を第1十刃だと思っていたが、後に四番だと分かりなん…だと……?になった。
藍染の信認を得ている様やその実力から、もっと序列が上かと思っていた読者も数多い。
上位3名と比べると能力が少数攻撃向けだが、それでも並の相手ならまとめて倒せるほどの実力を持つ。

黒翼大魔(ムルシエラゴ)
ウルキオラの帰刃形態。解号は『(とざ)せ』

白い服に巨大な漆黒の翼に兜型の仮面を身に付けた悪魔のような姿で、その実力は仮面状態の一護をも遥かに凌駕していて相手にすらならなかった。
また全十刃中、彼のみ「刀剣解放第二階層(レスレクシオン・セグンダ・エターパ)」という帰刃の二段階目の解放が使え、さらなるパワーアップが可能(この事はヨン様も知らない)。
その為攻撃面だけを見ても本当に第4十刃止まりなのかは不明で、彼こそが真の十刃最強説もある。
より禍々しくなったその見た目は正に悪魔そのもの。
この姿で一護を殺しかけるが一護が意識を失ったまま虚化の二段階目ともいえる形態、完全虚化に覚醒(ただし理性と意識はなく攻撃もほぼ無差別)したことにより形勢は逆転。
半身を吹き飛ばされ、再生しきれず一護が正気を取り戻した後に消滅した。










#5 ノイトラ・ジルガ


CV:神奈延年
[階級]第5十刃(クイント・エスパーダ)
[司る死の形]絶望
[帰刃]聖哭蟷螂(サンタテレサ)
[解号] 祈れ「聖哭蟷螂」

大きく丸い襟と長身を持つ長い黒髪の男。
歴代十刃の中でも最硬度の鋼皮(イエロ)を持つ。
自らを十刃最強と自負しているが、第3十刃だった頃のネリエルに敗北したり、五番という半端な位置だったりとイマイチ説得力がない。
これは「螳螂の斧(弱者が自分の弱さをかえりみず強者に挑むこと)」という言葉を表していることもあってのもの。
好戦的で強敵との戦いを望んでいるものの、虚は最初から救われない存在だと諦めてもいる。そしてならば戦いの中で満足して死にたいという独自の死生観も持っている。

聖哭蟷螂(サンタテレサ)
ノイトラの帰刃形態。解号は『祈れ』

三日月型の角と四本の腕を生やした攻撃的な姿。WaqWaqのスプンタ・マンユに異常に似ている。
さらにこの腕は六本にまで増え、あの更木剣八すら一時的に圧倒するが、最後は刀を両手持ちして唐竹割りするという剣八のまさかの『剣道』に全ての鎌ごと斬り伏せられ敗れる。
因みに解号の「祈れ」は螳螂が鎌を合わせる姿が祈るように見えることからきている。





#6 グリムジョー・ジャガージャック


CV:諏訪部順一
[階級]第6十刃(セスタ・エスパーダ)
[司る死の形]破壊
[帰刃]豹王(パンテラ)
[解号] 軋れ「豹王」

右顎に付いた仮面と水色の髪をしたヤンキー風の男。
非常に好戦的な性格な上に恨みを忘れない性格で、規律や忠誠といったもの嫌い、そのことで他の十刃ともよく小競り合いを起こす。
一方で昔からの仲間を従属官にしたり(彼らのリーダーだった)、自分の左腕を治した織姫を救うなど恩を忘れないなどの一面も持つ。

豹王(パンテラ)
グリムジョーの帰刃形態。解号は『(きし)れ』

鋭い牙や爪に長い尻尾といったより獣に近い姿となり、両肘・両脚には刃が付く。
虚化した一護と互角に渡り合う程の戦闘力を発揮して必殺技の豹王の爪も良好な高威力技だったが、最後は織姫の「死なないで」ブーストにより力を得た一護に敗北した。
パンチラとか言わない。

止めはノイトラに刺されたが生存しており、後に千年血戦篇および小説で味方として活躍している。


#6 ルピ・アンテノール


CV:岸尾だいすけ
[階級]第6十刃(セスタ・エスパーダ)
[司る死の形]破壊
[帰刃]蔦嬢(トレパドーラ)
[解号] 縊れ「蔦嬢」

中性的な容姿の小柄な男。
問題行動から数字を剥奪されたグリムジョーの後釜として十刃入りした。
相手を小馬鹿にしたような態度を取る高慢な性格だが、
十刃に選ばれるだけあって実力は高く、刀剣解放状態なら副隊長と席官2人を同時に圧倒できる。

蔦嬢(トレパドーラ)
ルピの帰刃形態。解号は『(くび)れ』
背中にある円盤から八本もの触手を生やし、同時攻撃を行う。

現世に突如現れ、日番谷・乱菊・一角・弓親と交戦するが、実際はウルキオラが織姫を連れ去るための目眩ましとして利用されていただけだった。
目的を達したウルキオラの命で虚圏に退却させられ納得がいかず憤るが、直後に織姫の治療により左腕を治したグリムジョーによって上半身を吹っ飛ばされ死亡した。

遺体はマユリの手により回収され、彼のゾンビ私兵として復活。
千年血戦篇および小説にで登場するが、グリムジョーへの恨みは忘れていないようである。


#7 ゾマリ・ルルー


CV:楠大典
[階級]第7十刃(セプティマ・エスパーダ)
[司る死の形]陶酔
[帰刃]呪眼僧伽(ブルヘリア)
[解号] 鎮まれ「呪眼僧伽」

スキンヘッドの黒人風の男。
両耳にある髑髏のピアスが仮面…らしい。
いつも座禅を組み、丁寧な口調と最初は紳士的な男かと思われていたが、後に間違いだったことが判明。その実、愛を押し売りしてくる変態だった。

▼呪眼僧伽(ブルヘリア)
ゾマリの帰刃形態。解号は『鎮まれ』

全身白いスーツのような姿に南瓜のような下半身をしており、体から出現する複数の眼で相手を支配する愛(アモール)が使える。
支配は目一つにつき1つと決められているが、目は50以上ある上、相手が生物であれば全身を支配する脳を支配してしまえば実質的に1回の「愛」で全体を支配できる。
しかし億を超える刃を分散して飛ばす白哉の卍解の前にはあまりにも無力であり、対処不能を悟って錯乱したかの如く「藍染様万歳」と連呼しながら千本桜の刃に斬り潰されて倒れた。
ちなみにこの「愛」の能力は鬼道と同質のものであるらしく、八十番台以下の鬼道をシャットアウトする「断空」で防御できる。

なお、東仙のように『正義』などについて独自の哲学を持っていたらしく、戦闘中に「死神が『正義』を掲げて虚を斬る」ことを『独善』と繰り返し批難していたが、
白哉は「死神としてではなく、自身の誇りに刃を向けた」ことを理由にゾマリと戦っていたため、その批難に耳を貸すことも、動揺を見せることもなかった。


#8 ザエルアポロ・グランツ


CV:鳥海浩輔
[階級]第8十刃(オクターバ・エスパーダ)
[司る死の形]狂気
[帰刃]邪淫妃(フォルニカラス)
[解号] 啜れ「邪淫妃」

ピンクの髪に眼鏡をした男で、虚園内では最高の研究者・霊性兵器開発のスペシャリストと謳われる所謂マッドサイエンティスト。
自分の従属官をいざという時の回復剤に改造するなど高い技術力を持つ。
眼鏡を掛けているように見えるが実はそれが仮面である
作者のお気に入りのようで、こいつとの戦闘がやたら長い。
破面には体のどこかに穴が空いているのだが、コイツの穴の位置はなんと亀頭。

▼邪淫妃(フォルニカラス)
ザエルアポロの帰刃形態。解号は『啜(すす)れ』

曲芸の様に刀を呑み込み「あ"ー」した後に、首から下が触手に覆われドレスのような姿になり、背中からは四枚の羽根が生える。そして後付け描写のオンパレード。
対象のクローンや五感を支配する人形を作る能力、さらには涅ネムを孕ませるなど好き勝手楽しんでいたが、
最後はネムの体内に仕込まれた涅マユリの超人薬を無自覚に摂取してしまったために肉体が感覚に追い付けなくなり、心臓を貫かれ始めて「百年後までご機嫌よう」となった。
知らない人からは心臓を貫くのに百年掛かるのかと思われることもあるが、実際には“一秒が百年ほどに感じる”のが超人薬の原液の効果なので、
『マユリの刃で心臓を貫かれて死亡する』という現実では一瞬の出来事が、ザエルアポロには『百年かけて心臓を貫かれる』出来事に感じられるという描写である。

なお本人は死亡したが、千年血戦篇ではマユリの脳内に幻影の姿で登場し、マユリの考えに影響を与えた。

そして獄頣鳴鳴篇において、また違う姿で再登場した。

#9 アーロニーロ・アルルエリ


CV:関俊彦
[階級]第9十刃(ヌベーノ・エスパーダ)
[司る死の形]強欲
[帰刃]喰虚(グロトネリア)
[解号] 喰い尽くせ「喰虚」

十刃の中でも唯一元が下級大虚(ギリアン)で、透明なカプセル状の頭部の中に二つの顔が浮いており、普段は仮面を付けている。
最初は志波海燕に擬態し現れルキアを惑わせたが、日光に弱いことを悟られ正体がバレた。

▼喰虚(グロトネリア)
アーロニーロの帰刃形態。解号は『喰い尽くせ』

巨大な軟体生物のようなモノに覆われた姿で、喰った虚の死骸の霊圧と能力を取り込むことが出来る。
上記の志波海燕に化けられた理由もコレで、さらには今まで喰らった33650体の虚の能力全てを発現することまで可能。
実際にルキアに反撃されることはあったが(日光の件)、終始圧倒し続けていた。
……だったが海燕の記憶のせいか瀕死にして油断したところにルキアの『参の舞・白刀』により本体の脳天をブチ抜かれ呆気なく消滅した。
おい、33650体はどうした。





#10 ヤミー・リヤルゴ


CV:乃村健次
[階級]第10十刃(ディエス・エスパーダ)
[司る死の形]憤怒
[帰刃]憤獣(イーラ)
[解号] ブチ切れろ「憤獣」

ウルキオラと共に登場したもう一人の十刃で、色黒で巨漢の大男。
自らの体躯を生かした力任せな戦い方をするが、その雑な戦法からよく返り討ちに遭う。その扱いで読者からも噛ませ犬ポジションだと思われていたが……。








「第0十刃(セロエスパーダ)ヤミー・リヤルゴだッ!!」




▼憤獣(イーラ)
ヤミーの帰刃形態。解号は『ブチ切れろ』

解放後はまさかの数字が10から0へと変わり、身体も巨大化する。
そして怒りが頂点に達するとそこからさらに肉体が倍ほどに膨れ上がり、巨大な角にハンマーのような尻尾とさすがは第0十刃といった貫禄を見せつけた。
……かに思えたが、衝突する白哉と剣八に横槍を入れて返り討ちに遭うなど相変わらずの扱いで、やはり噛ませ犬ポジションを脱することは出来なかった。
戦闘終了まで時間がかかったっぽいことや、二人がかりでもそれなりの傷を負っていたため、それなり以上には強かったとは思われる。
また、凄まじい巨体なので単純な大量殺戮の能力がスタークより上でも別に矛盾はしないだろう。




ちなみに登場初期の頃に1〜10が云々とか言ってた気がするが……まぁあくまで下っ端の言なので(笑)
実際彼以外に第10十刃に該当する者は登場していないので、
「0と10を兼任していた」もしくは「0相当に強化されるというだけで実際には10のまま」と考えれば矛盾はない。




藍染「恐れるな。たとえ何が起ころうとも追記・修正する限り、我等の前に敵は無い」

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最終更新:2023年01月13日 18:24