オットー(新機動戦記ガンダムW)

登録日:2012/02/10(金) 10:29:07
更新日:2024/04/07 Sun 01:17:35
所要時間:約 5 分で読めます





ゼクス王、万歳ッ!!


新機動戦記ガンダムW』の登場人物。





地球圏統一連合・スペシャルズに所属する士官。
階級は二級特尉。
骨ばった顔立ちと、天然パーマ気味のモジャモジャヘアーが特徴的。
名前の由来はイタリア語の8(Otto)。

スペシャルズの『閃光の男爵(ライトニング・カウント)』ゼクス・マーキスの直属の部下であり、彼に深い敬意を抱いている。


性格は基本的に真面目であり、硬い発言も見受けられる。
しかし高い洞察力をも備えており、物事の本質を見抜いている事もある。

ゼクス直属の部下だけあって能力は相応に高いらしく、じゃじゃ馬MSトールギスのテストパイロットを自ら務めた事もあった。


基本的にこの作品、敵にせよ味方にせよイケメンが多い。
尊敬する上司であるゼクスなどシリーズでトップクラスに挙げられるレベルのイケメンだし、ワーカーなどの他OZ兵も中々の美形揃い。

そんな中、オットーは普通……というか、やたら男らしいデザインのキャラクターである。
昨今の常識でいえば、単なるやられ役もいい所であろう。

しかしこのオットー、サブキャラの中でも出番は少なめでありながら、その意外な活躍と壮絶な散り様から、ファンの中でも結構人気が高い。



【劇中の活躍】

第1話にて、ゼクスと共に『オペレーション・メテオ』で地球に降下したウイングガンダムを追う形で登場。
その後、ワーカー特士から組み立て途中で放置されていたプロトタイプ・リーオーを預かり、その組み立てのためレイク・ビクトリア基地に残りゼクスと別行動をとる。

それからしばらくは出番がなかったが、第9話『亡国の肖像』にて最大の、そして最期の見せ場が訪れる。

レイクビクトリア基地に残っていたオットーは戦闘用MSの原点であり、非常識な性能を持つプロトタイプ・リーオー=トールギスを完成させそのテストパイロットを務めていた。
彼曰く「他の者には任せられない」らしいが、その性能の弊害である「普通の人間には扱えない」をモロに受け、肋骨を数本骨折、更に内臓にもかなりのダメージを負ってしまう。

その為に、OZによるサンクキングダム解放戦の第1陣では出撃が許されず、連合の反撃に後退を余儀なくされたゼクスとルクレツィア・ノインの会話を偶然聞く事になる。


「特攻機なのだ、トールギスは……
ならばガンダムの行動も理解できる。
あいつらは、死に値するフィールドを求めているのだ……!」


ゼクスは夜が明けると同時に、再びトールギスで出撃するという。
しかし現在のゼクスがトールギスで出撃すれば、それは命に関わる事態となる事は明白だった。

敬愛するゼクスの為、オットーは傷付いた体を引きずってトールギスに搭乗。
朝陽が差し込む中、ゼクスに別れの敬礼を行う。
オットーさんマジイケメン。


ゼクスとノインが気付いた時には既に遅く、オットーはトールギスで出撃。
ゼクスの制止を振り切り、軍司令部に突撃していく。

「OZの為ではなく、貴方の為に働きたいのです!!」

「命と引き換えに、勝利を得て参ります……!!」



「ゼクス王、万歳ッ!!!」



絶叫と共にオットーの駆るトールギスは司令部に特攻。
派手な爆発と共に、サンクキングダムを占拠していた連合軍は壊滅したのだった。

爆心地には無傷のトールギスと、そのコクピットで事切れたオットーの姿が……


オットーの犠牲によってサンクキングダムは解放され、ゼクス……ミリアルド・ピースクラフトは13年振りの帰国を果たす事が出来た。
また、このオットーの戦いはトールギスの貴重な実戦データだけでなくゼクスの覚悟も高め、後にトールギスを御する為に大きく貢献した。


とかく敵味方の主要キャラがやたら濃すぎるこの作品において、サブキャラでありながら輝きを放っていたキャラクター。

彼やワーカーといったキャラクターは、ガンダムのパイロットやゼクスさえも、『時代の中であがく一兵士』だという事を強く認識させてくれる。


ちなみに彼の死後、ゼクスは一部で『部下殺し』という不名誉な異名で呼ばれる事となった。
そしてこれが復讐を終えたゼクスにとって唯一残った戦士としての道を後押し、彼のその後の歩みを決めていくこととなる。


【余談】

その神風特攻(バンザイアタック)っぷりが印象に残る彼ではあるが、トールギスのテストパイロットを務めた事や、極限状況でありながらトールギスで連合の迎撃部隊を撃墜したその実力は意外に高いと思われる。

まあ、トールギス以外の機体に乗っていない為に比較考証が出来ないのが残念ではあるが……


また、小説版では彼もサンクキングダム出身だと明かされており、ゼクスの正体についてもある程度推測していた模様。

最期に『ゼクス王』と呼んだのは単にミリアルド王子の名を知らなかったか、もしくは『ミリアルド・ピースクラフト』を名乗らず、『ゼクス・マーキス』を名乗る心情を汲んだのかもしれない。


まあ結果的にゼクスは『王』にはならなかったが、オットーはあくまでも『ゼクスの夢』の為に戦っていた為、後の歴史には満足しているのではなかろうか。


なお、オットーの人気もあってか、彼の声を担当した森川智之氏は『W』の後番組である『機動新世紀ガンダムX』ではシャギア・フロスト役を演じている。



ゲーム等】
第2次スーパーロボット大戦Z』にて初登場。
しかし声はない上、最大の見せ場であるトールギス特攻は描かれなかった……

一応原作通りに散った事が、ゼクスとグラハム・エーカーの会話の中で語られている。

図らずも、後に部下を失うグラハムとは似た立場だったと言えるかもしれない。






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命と引き換えに、項目を得て参ります……!!


冥殿王、万歳ッ!!!




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最終更新:2024年04月07日 01:17