一人称(日本語)

登録日:2011/06/18 Sat 00:28:57
更新日:2024/03/10 Sun 11:56:50
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こんにちは、一人称(いちにんしょう)の項目へようこそ!
僭越ながら、私達が説明するわね。
俺も注意するけど、アニヲタに偏った内容になると思うから、日本語に詳しい人はガンガン編集してくれよな!

概要

一人称っていうのは『私』や『僕』、『俺』みたいな、自分のことを指し示す為に使う言葉。
といっても、日本ではかなりの数があったり、正確に定義されていなかったりする。

自称もだいたい同じ意味だけど、どちらかというと自分の身分やステータスを指し示す意味が強くて、
わざわざ強調する場合は言外に「本当はどうだかわからない」って意味を含んでるみたい。

僕達の身近にあるアニメ・マンガ・ゲーム等のサブカルにおいても重要な位置にあるよね。
一人称から、ある程度キャラクターの方向性を決められるから。

特殊な口癖、口調を考えるのは大変だけど、一人称なら比較的簡単にキャラクターを伝えられるって、おいらの婆ちゃんが言ってたぞ。

例えば「あたし」なら活発な女の子とか、「あたち」なら幼女とか、「わたくし」ならお嬢様とか…
表記によっても結構変わるわね。「私」と「ワタシ」と「わたし」では、ずいぶんと印象が違うでしょう?
まあ一人で沢山の一人称を使う(TPOで使い分けるのとは別ね)もいるけど……。
俺、ワシ、わたしと1ページ…どころか一コマで流れるように変わる一人称は必聴。*1

同じくキャラクターの個性を伝える口調や語尾とは切っても切り離せん関係にあるのじゃ。
例えば「ワシ」が「~ですわ」「~だぜ」といった言葉遣いをすることはまず無いかの。

拙僧の調べたところによると、多くの一人称は古来「自分に対する謙遜」の意味合いもあったようじゃ。
例えば君主であれば「孤」「寡」「不穀」を名乗ったようだが、それぞれ「人望に乏しいことを象徴して孤」「徳が少ないことを象徴して寡」「天地の神々から厳しい目を向けられていることを象徴して不穀」といった具合である。「余」というのも「余り物」の寓意があろうな。


種類

ここから下は様々な一人称を解説していくからね!

■私(わたし、わたくし)

女性の一般的な一人称です。
改まった場所では男性も使います。
「私」「わたし」「わたくし」「ワタシ」「ワタクシ」などで分ければそれぞれ違うニュアンスのこともあります。
「ワテクシ」なんてのもありましてよ。

■あたし

女性の一般的な一人称よ。
「私」に比べてかしこまってないせいか(特に女性歌手の)歌詞等で多く使われたりするわ。
昔は江戸弁の一人称でもあったのですが今の男性だと普通の一人称として使うのは噺家さん位でございますな。
「アタシ」だとオカマさんやソッチ系もよく使うわね。

■僕(ぼく)

男性の一般的な一人称のひとつだよ。
改まった場所だが「私」を使うほどではない場合にも使います。
女の子が使うとボクっ娘という属性に変化するんだ。
「僕」なら真面目さ、「ボク」なら子どもっぽさ、「ぼく」なら普通な感じ。

(おれ)

男性の一般的な一人称のひとつだ。
女の子が使うと俺っ娘だが、地方によっては方言として女性も普通に使うがす。
幼少期の男の子は発音がちょっと違う。

■オレ

上記の「俺」の亜種だぜ。
使用者はやや軽いノリな性格の人が多い。
アクセントは「掘れ」と同じ。前に置くタイプ。

■自分(じぶん)

『自分は○○であります』『自分の嘘に乗れ』
どちらかといえば軍隊などの組織の下の方の人が使うイメージ。
また、関西では二人称になる。『自分(あなた)アホちゃうか?』…不器用ですから。

■儂、私(わし)

ある程度老齢の人が使う一人称じゃ。
どちらかといえば男性の方が多いかのう。
広島の方言でもある。

■あたい

<さいきょー
活発な女性が使うであろう一人称。
例外的に理知的な女性の例もあるが、
これは原文で「I am」から「Me is」へ変化したのを反映しているのだとか。

■うち

活発な女性が(ry
関西でよう使いはります。
東なら10代の女の子が多いっちゃ。

■わい、わて、あて

関西方面で使われる一人称や。
特に『わい』は関西弁のキャラが使用する確率が高いで。

■わだす、あだす、わす

基本的にはカッペ訛りだす。
そうです、変なおじさんです。

■己等(おいら)

活発な男性(三枚目寄り)が使うであろう一人称。
パワプロクンのメガネ一族の一人称でやんす。
2ちゃんねるの開設者もこれ。
嵐を呼ぶドラマーの方だぜ。

■俺ら(おら)

やっぱりカッペ訛りだっぺ。
東京さ行ってべこ(牛)飼うだ。
嵐を呼ぶ五歳児の方だゾ。

■おい、おいどん

がっちりした体格の木訥な男性が使うイメージ。
『おいどん』を三次の南九州某所で使うとジト目で見られる上に空気が凍るので注意でゴワス。

■ぼくちゃん、ぼくちん

小さい男の子(お金持ち)な一人称だもん。
いい年して使ってる奴はもれなくアホキャラ。
ぶっちゃけ使っている人はかなり少ない。
『ぼくちゃん』は二人称にもなりえる。

■ボキ

六の槍武器屋の店主の一人称だよ~ん。

■おれっち

方言で使われることが多いニャン。
自分のことだけではなく、自分達のことを指すこともある。

■○○(自分の名前・名字)

小さい子供が使う一人称だよー。
いい年して一人称が自分の名前の女は信用できない。
これが○○(自分の名前)ちゃんに変化すると手のつけようがなくなる。
だが 後述するように 「この○○(自分の名前)」になると様子が変わる。

■ミー

ニャンちゅう、フラン、クロコテラザウラー、外国かぶれ、キザ野郎が主に使うザンス。
語源は英語の『me』(Iの目的格)。

■あっし

漢字にすると『私』。
男性商人や職人、渡世人の一人称でござんす。

■妾(わらわ)

武家・公家の女性の一人称じゃ。
他にも所謂ロリババァや古風な喋り方のキャラが使う事もあるぞ。
尊大なイメージがあるが、元々は自分をへりくだって使う一人称。

■拙者(せっしゃ)、某(それがし)

武士の一人称。忍者とかも使うでござる。
使用者が僧だと「拙僧(せっそう)」になったりもしますぞ、タケル殿ォォォッ!!
「拙(せつ)」としてのみ使う事もあります、師匠。

■身ども(みども)

これも武士の一人称だが、同輩や目下の人といるときに使う一人称でござるよ。
武士キャラではないが、『コレクター・ユイ』で主人公のメインパートナーになるマスコット、IRが使っている。

■手前(てまえ)、小生(しょうせい)

自分のことを指す謙称。
ただし、小生は自分≧他人の場合しか使えない。
(……そうだったのか) 長寿マンガ「総務課総務部山口六平太」で有馬係長が使っているが、課長の前だろうが何だろうが使っている。
もっともアホで傲慢な中間管理職というキャラなので、誤用であったとしても本人が単に気づいてないだけという可能性も。

手前は二人称の「てめえ」と間違われ易い。
「てまえ生国と発しますところ……」から始まる仁義切りなどで使われる。
銀魂』の泥水次郎長関連のエピソードなど任侠・時代劇系の要素がある作品で見られる。

■此方(こなた)、此方人等(こちとら)

『こなた』はこちらを意味する雅語的表現なのじゃ。高貴なる一人称なのじゃ。
『こちとら』は自分達を指す俗称。
でも同じ漢字。日本語って不思議。

■私め(わたしめ、わたくしめ)

私より自分を下げた一人称。丁寧。

■不肖(ふしょう)

自分自身を未熟者である等、へりくだって言う一人称ですが、これ単体で一人称になる事はまずありません。
対外的に相手を上げるためにあえて身内を下げる言い方として「息子」とか「弟子」とかにつける事もあるようです。

■俺様(おれさま)

偉い(偉そうな)男性の一人称だぞ!!
フィクションではたまにいるが、現実には殆どいないんだぜ。なんてこった!

■あたくし

わたくしと同じようにお嬢様のイメージですわ。
こちらも「あたし」同様一般一人称として男性で使うのは噺家さん位ですかね。

■我輩、吾輩、我が輩、吾が輩(わがはい)、ワガハイ

10万+α歳のお方、もしくは名前のない猫の一人称である。
魔人もいれば宇宙人の軍曹もいるでありますし、あとはカメの大魔王魔法薬学の教師もこれなのだ。

■朕(チン)

皇帝や天皇の一人称なるぞ。ただし、現在の国王や天皇の一人称は「私」。
フィクションではヴ王とか、主にチャイナキャラが使うことが多いアルヨ。
ちなみに、英訳するときは主に、"I"ではなく"we"と訳される*2

■余・予(ヨ)

これも古い『私』を指す言葉である。
朕が皇帝・国王や天皇なら、余は殿様と言ったところじゃな。

一般的な貴種以外では、ベルセルクの「法王」が余を一人称にしている。
法王や教皇は「猊下」や「聖下」など二人称も特別だったりするので、
王侯貴族との関係性がどうなった末にこの一人称なのかは不明である。

■麻呂・麿(まろ)

おじゃる丸の一人称でおじゃる。
平安時代の男性が使っていたようでおじゃる。

■我・吾(われ・わ)

『我』で偉大なる『オレ』と読まないように。
論者御用達ですぞwww

■あちし


■あてぃし

クズやドジ大福マリンメイドの一人称。絶妙やな。

■当職(とうしょく)

弁護士、弁理士、司法書士などの一人称ナリ。

■本官

官職にある者が使う一人称。具体的には警察官や自衛官など。

■わちき

女郎や花魁由来の廓(くるわ)言葉でありんす。
最近はそのキャラ作ってるでしょ?ってな扱いが多いが、廓言葉自体が地方出身者の訛りをごまかすためのものだったのでキャラ作り回帰と言えなくもないざんす。
世界貴族

■あちき

前述の「わちき」が訛ったものでござりんす。
キング・オブ・デジモン

■わっち

こちらも廓言葉のひとつ。いくつもあるのは店ごとに固有の廓言葉があったからざんす。
わっちゃっちゃー
商人と旅する林檎大好きな狼

■うぬ

吸血鬼とか。
他には魔入りました!入間くんのサブノックも使用。
二人称としても使える。某拳王様はもっぱら二人称として使う。

■僕(やつがれ)

御行 奉為……
自分の謙語としてつかう。文ストの芥川龍之介も使っていた。太宰さんっ!僕を認めてくれ!

■オッサン、おじさん

うさんくさいおっさんや、雛見沢在住の部活の部長アビドス高等学校3年生の対策委員会の人が自分から使っていくもんだ。

■お兄ちゃん(さん)、お姉ちゃん(さん)、お母さん、お父さん

自分の年長者としての立場を強調して、弟・妹や娘・息子を諭したり偉ぶったりする時に使うんだよ。
「そんなこと言うとお姉ちゃん悲しいなぁ」とか。
お兄さんとお姉さんは実際の兄・姉でなくても使われる。

■当方

自分の方を指す言葉。どちらかというと自分が所属する組織を指しての言い方が多い。
覚悟完了した時の葉隠覚悟以外では、シグルドが個人の一人称として使う。

■我々

集合的知性のが使う一人称。
一部の「私」によって個を理解することもある。
木久扇師匠が宇宙人のモノマネをする時にも使われる。ワレワレハ~ウチュ~ジン モウカセイニカエラナキャナラナイ ポヨヨヨヨ~ン

■当機

本来は飛行機等の乗組員が乗機を指す言葉だが、人工知能を搭載し自我と会話能力を持つロボットの類が
一人称として用いることがある。

■和多志

「私」は本来こう書かれていたが、GHQによって消されてしまった。
美しい「和多志」という言葉を使っていきましょう!!………という歴史学者から一笑に付される美しい日本大好きな方がよく使う一人称。

■吾(あ)

平安時代くらいまで……使われていた、一人称なのじゃ。
……長く幽閉されていたものが……使うのじゃよ……。

■己れ(おれ)

無限の住人あたりでよく聞く気がするぜ。
あと額にバッテン傷の男などだな。

■おで

ほ、方言というより発音がおかしいパターンなんだな。
サムスピの腐れ外道のように異常性があるキャラに使われやすいんだぁ。
ほ、他にも日本語をかろうじて喋る事のできる純粋素朴な物たちが使うんだな…

■このDIO(ディオ)

一人称がコロコロ変わることに定評のあるDIOの使用する一人称のひとつ。
DIOに限らず、「この○○」と一人称の前に「この」をつけると自信の表れが見える。
「くそっ なんでこの私が無職なんだ 偏差値70だったこの私がぁ!!!」
「このエンヴィーが! 子供を打ち殺した張本人!! 気持ちよかったねあれは弾丸一発でみるみる内乱が広がっていく様は爽快だったぁ!本っ当に人間ってやつは操り易い面白い生き物だ! 愉快だったよ!!」

■ニャー

ニャースだニャ。
ニャー以外で使ってるのは聞いたことがニャいが、猫キャラならあるかも知れないニャ。

■僕様ちゃん

某青色サヴァン。西尾はやっぱりおかしいぜ。

■偉大なる俺

偉大なる俺の偉大なる一人称。西尾はやっぱり(ry
後に「普通なる俺」になった。

■うちっち

北国の方言なんでしょうか、おにーちゃん。

■カイザー様

カイザー様の一人称。部下がいないから自分でカイザー様って言っちゃう。え?カイザー様って誰だって?……………んふぅ

■ミサカ

我らが姉妹、御坂妹の一人称とミサカは説明します。
この場合のミサカのイントネーションは(↑→↓)

■ミサカはミサカ

我らが聖女、打ち止めちゃんの一人称ってミサカはミサカは説明してみたり。
この場合のミサカのイントネーションは(↓→↑)

■俺ちゃん

デッドプールの一人称。濃い。
実は英語だと普通に「I」って言ってるんだが、マブカプ恒例の謎翻訳でこうなっちまったんだ。まあ、あの異次元タコを萌えキャラ扱いできる連中だしな……

■俺たち

スパイダーマンのヴェノムなど、群体生物や共生体生物と融合しているキャラがよく使う一人称。
ヴェノムは、正体である人間のエディと寄生生命体シンオビートの2人で一人のヴィランなので、こんな一人称になっている。
同じ理由で「わたしたち」「俺たち」「僕たち」「あたしたち」となることもある。

■ヴァターシ


■わっし


(オレ)

慢心王の一人称。

■此の身

GATEのヤオの一人称。此方とか身どもに近い系統のものだろうか。

■うぉれ

デビルサマナー ソウルハッカーズが発祥の一人称だぁぁぁぁっ。
うぉ うぉれは 生まれていると思うかぁぁぁっ!
ずっどおおおおおん!!

■ムー



追記修正は僕や俺や私とかにお願いするからねっ!

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最終更新:2024年03月10日 11:56

*1 余りにも余り過ぎる為外伝作品では「オレ」で統一された

*2 これは「尊厳の複数」と呼ばれるもので、個人ではなく国家代表としての発言であることの強調とされる。