サンジェルマン伯爵

登録日:2011/06/24(金) 00:47:18
更新日:2024/03/10 Sun 22:37:42
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サンジェルマン伯爵は18世紀始めから20世紀にかけての約200年間の間、ヨーロッパ各地に出没した謎の人物。
残されている書物やデータに曖昧かつハッキリしないモノが多く、実在した人物ではあるがその正体は謎に包まれている。


【経歴】

1691年~1784年までが伯爵の生きていた時期だが、先に書いたように、この後の時代でも生きている事を記す文献や記録が残されている。
スペイン王女マリー=アンヌ・ド・ヌブールと貴族メルガル伯爵の私生児といわれている。

1746年までロンドンで過ごし、その後12年間については活動が確認されていないが、化学と錬金術の研究のためにドイツで隠棲していたとする説、
インド、チベットまで旅に出て、見識を深めていたいう説、様々なモノがあるが、最も有力なのが以下の説である。

1748年、当時のフランス国王であるルイ15世の前に現れた伯爵は、錬金術で作り上げたダイヤモンドを貢ぎ、ルイ15世と親しくなると政界と社交界に進出した。
この時に彼の口から語られた事は信じられないモノばかりで、


「私は不老不死で既に数千年生きている」

「エリクシールという不老不死の秘薬を作った」

「私は永遠に時をさ迷う宿命にある」


と、ニノさんも真っ青な電波発言ばかりだった。
また、当時の人々が見たことも聞いたこともない機械や技術の話(未来)、
11世紀の英国で国王リチャードとともに十字軍に参加した1189年~1192年のこと(過去)を懐かしそうに語ったという。

またあるときは、ルイ15世が傷の入ったダイヤモンドを伯爵に預けると、一ヵ月後には傷を消して再びルイ15世のもとへ持って来た。
さらに、ルイ15世に仕える役人の前で錬金術を披露し、銅貨を金貨に変えたりもした。

ルイ15世はサン・ジェルマン伯爵を気に入り、自身が所有するシャンボール城の一室を与え、自分の部屋に出入りする権限まで与えた。
これは当時、かなりの赤字だったフランス王家の財政を、彼の持っている技術を使ってなんとかしようという目論見もあった。
その後も社交界で著名な存在となっていった伯爵は、18世紀には存在しないはずの技術や、汽車や飛行機についても詳しく語ったという。

さらにキリストやシバの女王と親しくつきあっていたこと、アレクサンダー大王とバビロンの都に入場する時、自分もその場にいたことなどを詳しく話す。
社交界で伯爵が話すこの奇妙なエピソードはとても人気で、伯爵の社交界での地位を大きくする要因の一つと言われてる。



【基本スペック】

ここでサンジェルマン伯爵の能力について書くと

  • 錬金術師
  • 化学者
  • 音楽家
  • 画家

さらにフランス語、英語、ドイツ語、スペイン語、ロシア語、ポルトガル語、ヘブライ語、中国語、ペルシア語、アラビア語、
サンスクリット語を自由に話すことが出来る。

さらに、両利きである。
それだけならまだ普通かもしれないが、左手と右手で文字を書いた紙を重ねると、字がぴったり重なるという。


……ホント何者なんだろうねこの人。



【その後】

だが、サンジェルマン伯爵に嫉妬した政治家達の陰謀で、伯爵はフランスを追放される。

時が流れて再びフランスに帰ってきた時にはフランスの王政は、ルイ16世とマリー・アントワネットの時代になっていた。
前代の王との繋がりで、謁見を許された伯爵だったが、ルイ16世は趣味の錠前作りに熱中する無能な国王、
またマリー・アントワネットは贅沢三昧の生活を送る浪費家で、伯爵は二人に糸色望するも、
二人に「民衆のために政治を行い、正しく働かなければ、そのうち大変なことになりますよ」と警告を発して再びフランスを去って行った。


ちなみに、サンジェルマン伯爵は、後に1784年2月27日に死亡したと墓碑に刻まれている。




だがそれから5年後、フランス革命の直前にマリー・アントワネットはサンジェルマン伯爵が差出人となっている手紙を受け取る。
その手紙には、これから起こるフランス革命のこと、貴族達を沈静化させ、退位しなければならないという忠告がしるされていた。

何年も前に死んでいる人間からの手紙を読んだアントワネットは気味悪がってこの手紙を捨てるのだが、後に手紙に書かれている通り、フランス革命が起きる。
そして民兵に捕らえられたルイ16世とアントワネットの元に「サンジェルマン伯爵の使いの者」と名乗る者が訪ねて来る。
捕らえられた夫婦の変わりにルイ16世の侍女が案内されるがままについていくと、郊外の教会にてサンジェルマン伯爵と会う。

その時に伯爵は

「私は不死身で歳をとりません。エリクシールの力によって、時間の中をさまよっているのです。
国王夫妻は、とうとう私の警告を聞き入れなかった。彼らはもうお終いですが、それは私には関係ないことです。」

そう言って姿を消した。

また、彼が死んだとされている年にフリーメイソンの会合に出席していたり、ナポレオンが彼に助言を受けたり、
第二次世界大戦でイギリスのチャーチル首相が彼に助言を受けたとも言われる。


【備考】

彼の正体に関しては様々な説がある。
ホントに不老不死の秘薬を飲んでいるとか、メトセラだとか、実はサンジェルマンと名乗る人間が何人もいるとか……


まぁ、真実は闇の中というヤツだ。


サンジェルマンはペテン師で貴族を騙して過ごし、死後サンジェルマンを騙るペテン師が登場したというのが一番有力な説である。



【サンジェルマン伯爵・もしくは彼をモチーフとしたキャラの出るメディア作品】

etc…



追記、修正はエリクシールを飲んでからお願いします

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最終更新:2024年03月10日 22:37