横浜駅

登録日:2011/04/14(木) 00:17:32
更新日:2024/04/08 Mon 17:35:52
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横浜駅とは、神奈川県横浜市西区にあるダンジョン鉄道駅である。
JR東日本・東急電鉄・京浜急行電鉄相撲鉄道・横浜市交通局・横浜高速鉄道の6社局が乗り入れ、1つの駅に集結する鉄道事業者の数が日本一多い。

先に言っておくが、青森県にある陸奥横浜駅という駅とは別物。

概要

神奈川県では最大級のターミナル駅で、JRの乗降者数も新宿、池袋、東京、大阪に次いで第5位の人員数を誇る*1

ターミナル駅ではあるものの、終着駅としているのは相鉄線と東横線・みなとみらい線だけで、後者は直通運転をしているので実質途中駅。
相鉄は本社やジョイナスが隣接し、名実ともにターミナル駅として機能している。

また、ターミナル駅としては珍しく通過列車があり、いずれも平日朝夕に運行される。
横浜へ通勤する人も少なくないのだが、東京都心への通勤需要が遥かに大きく、その範囲も概ね西は小田原、南は横須賀・三浦半島まで及ぶためそうした通勤客の需要に応える列車を運行して遠近分離を図らなければならないのは致し方無いことなのだ。

歴史

日本初の鉄道が開業した際に新橋-横浜間で開業したのが始まりだが、実は現在と位置が違い、そちらは現在の桜木町駅*2である。
その後1915年に市営地下鉄高島町付近に2代目横浜駅が誕生、現在の位置に来たのは1928年からである。
立地が狭く、駅の構造は縦に何階層にもなっている形となっている。そのためかかなり迷いやすい
都心の新宿駅などには劣るかもしれないが、それでも相当難解なダンジョン。

また最近はようやく落ち着いてきた感はあるが、あちこちでどこかしらずっと工事をやっているため、
同じ場所でも光景が様変わりしたり通れるルートが変化したりすることが非常に多い。
実質現在の横浜駅になった1915年から数えると、ついに100年を超えてしまった。
今の位置に移った1928年からカウントしても92年間工事しっぱなしだった。
そのため不思議のダンジョンやらサグラダファミリアやら呼ばれる。
しまいには「改築に改築を重ねていった果てに、ハイテクの暴走で本州のほぼ全てが横浜駅に覆われてしまった」というイカレた未来世界を描いたSFまで書かれてしまう始末である。*3
それでいて新幹線は来ないという辺り梅田ダンジョンと似通った部分がある。
長きにわたる西口側での工事は一応2020年に一段落しているが、今後は反対側の東口にて本格化するとみられている。
これらの工事を含めた横浜駅周辺再開発計画の名前は「エキサイトよこはま22」。この22という数字の意味は(20世紀に策定されたみなとみらい21の例を引き合いに出すまでもなく)わかるだろう…

なお、2024年に上記のサクラダ・ファミリアは「2年後の2026年に完成する」と報じられており、場合によっては横浜駅の方が完成が遅くなるという事態になる。

駅構造

地上駅はホームの番号に従い、京浜急行から記述する。

京浜急行電鉄

  • 1・2番線
京急本線が使用。
「そごう・ポルタ前」という副駅名があり、実際東口には一番近い。
快特停車駅だが、有料座席指定列車のウィング号は横浜より南と品川を結ぶ列車なので通過*4
昔は島式ホーム1面2線だったが、現在は旧ホームを上り専用にし、下りホームを増築して2面2線構成に。
上りホームの旧下り面はホームドアで封鎖してあるが、何かしらのトラブルで1番ホームが使えなくなった場合にはホームドアを開放して、1面2線の島式ホームとして使用可能。
この拡張前は、ラッシュアワーにほんと落ちそうなレベルで人がぎっしりしていた*5

JR東日本

島式4面8線で、スリーレターコード「YHM」が付与されている。
京浜東北線、東海道線、横須賀線と品川東京方面の線が揃っている。どれに乗るかは時間と混雑具合の兼ね合いで。
余計な寄り道が無いので基本的には東海道線が最速だが、この1つ前の戸塚で横須賀線から(対面乗り換えで)移ってくる人も多いので混んでいる確率も高い。

  • 3・4番線
京浜東北線・根岸線横浜線が使用する。
横浜線の一部列車は東神奈川から直通しそのほとんどは桜木町行きだが、朝夕は僅かに磯子・大船行きもある。
  • 5~8番線
東海道線(上野東京ライン)が使用し、上下線共に待避設備を有する。
特急列車は「踊り子」系統と寝台特急「サンライズ瀬戸・出雲」が停車するが、「湘南」は東京都心と湘南地域間の通勤客を対象にした列車なので通過する*6
同じ藤沢・平塚方面でも湘南新宿ライン東海道線直通は9・10番線から発車するので注意。
  • 9・10番線
横須賀線湘南新宿ラインが使用する。  
特急成田エクスプレス停車駅。
東急東横線ホームが地下へ移転したことに伴い、ホームの拡幅が行われた。

東急電鉄・横浜高速鉄道

東横線みなとみらい線の境界駅で、有料座席指定列車S-TRAINを含むすべての定期旅客列車停車駅。
みなとみらい線開業前は、JR線ホームよりさらに上の高架・相対式2面2線ホームだったが、開業後は地下5階に移設された。
現在のホームは島式の1面2線構造で、ラッシュ時の階段付近はカオスに。
S-TRAINはみなとみらい線のみの乗車はできない。
渋谷寄りにシーサスクロッシングを備えており、東急側は折り返しが可能。
相鉄・東急新横浜線開業後はダイヤ乱れ時に相鉄車が代走でこちらに入ることがあり、次述の東急車とともに両者異なる横浜駅に乗り入れる珍現象が生じる事となった。

相模鉄道

地上2階にある頭端式ホーム4面3線の高架駅。改札は1階のコンコースと、2階を直進したところにもある。
ホームは1~3番線と降車用ホームがあり、それぞれが島を構成する。また、乗降口の足元に接近表示ランプと、降り口以外の箇所に相鉄線では唯一安全柵がある。
平沼橋駅とは距離が近すぎて、先頭の方では普通に見える。
なお、一階改札にせよ二階改札にせよ、その先の連絡通路となっている階段およびエスカレーターでは人が集中すると酷く混むため、ラッシュ時には急いで駆け抜ける人が続出する。
ちなみに2階改札からは左手の階段を下りて地下街入り口前から中央通路へ向かった方が速いことも。
西口改修工事によく巻き込まれる路線で、東急ホーム地下化がようやく終わったと思ったらジョイナスのリニューアルが程なくして始まり、何かと改札からJRへの動線が細らされる目にあっている。
相鉄・東急直通線の開業に伴い東急の車両が定期列車として乗り入れるようになり、東横線が2004年2月に地下化されて以来19年ぶりに同社の車両が地上の横浜駅に姿を見せることに。
なお、相鉄・JR直通線に使用される埼京線用E233系も輸送障害時に横浜駅に姿を見せることがある。

横浜市営地下鉄

ブルーラインが乗り入れており、なぜか副駅名が「相鉄ジョイナス前」
実際に出入り口はジョイナス前辺りにある。なので乗り換えはみなみ西口へ出るようにするとスムーズ。
三ツ沢下町寄りに渡り線があり、湘南台方面のみ始発列車が設定されている。
ホームは地下3階に島式の1面2線があり、改札は地下2階だが、乗り換えにはさらに地下1階に上がる必要がある。

駅周辺

駅周辺の施設は、概ね東口と西口に分類される。
東口は地下街ポルタ、そごう、ルミネといった百貨店がある。また首都高速道路も通っている。
西口は繁華街の様相であり、NEWoMan、相鉄ジョイナス、高島屋の他、ビブレ、ドンキ、ビックカメラ、ヨドバシカメラ(総合店は旧三越を改装、旧店舗はガチャ専門フロア)といった施設がある。
ジョイナスの旧ダイヤモンド地下街エリアは区画整理が微妙で、縦横通路のつながりが非常に悪い。
テナントの入れ替えも激しく、テナントを通じて使えてた通路が使えなくなったりすることも日常茶飯事。
梅田や新宿に比べると垂直方向の進展が無い*7のが救いだが、地下5大ダンジョンの4位あたりには入るレベル。
その代り地上への出入り口はかなりトリッキー。高島屋地下入り口への階段だと思ったらそのまま地下鉄出入り口だと思ったら地下街入り口とか。
地上への出口だと思ったらそのまま商業ビルの中に出たりだとか、ホテルの入り口にたどり着いたりだとかヨドバシだったりとか。
他と違って西口地下街と東口地下街が駅を挟んで完全に分断されていて、以前は西口地下街から一度地上に上がり、地下に戻ってJRコンコースを通過して東口地下街だったが、2018年ごろにやっとコンコースと西口地下街が貫通した。…と思ったらまた閉鎖したり再開通したりと忙しい。

横浜駅に限らず規模の大きい駅において交番はわかりやすい待ち合わせ場所であるが、同駅西口には「横浜駅相鉄口交番」と「横浜駅西口警備派出所」があるので「西口の交番」のような表現は誤解を招く恐れがある。正式名称を使うか区別できるような言い方か、あるいは別の場所が望ましい。

オタ系の店としては、アニメイト、ゲーマーズ、メロンブックス、ソフマップなどがある。
ただし、ソフマップは横浜ビブレの中にあるのでまだ分かりやすいが、
アニメイトは東口方面、ゲーマーズとメロンブックスは西口方面の雑居ビルにあり、知らないと非常に見つけづらい。アニメイトは2019年3月にビブレ内に移転した。
メロブとゲマズは同じビルの中にある。
また、西口にはゲーセンが密集していた(過去形)。
特に音ゲーの有名店が多いため、町田に並ぶ音ゲーマーの聖地として有名である。
ただ、アメグラとジャンボとセブンアイランドとフリーダムとパソビアードが閉店したので、昔よりは寂れた印象。
地味にセガとナムコもあったけどやっぱり閉店している。
後、タイステも1店舗(駅から遠い方)が潰れている。
これで2023年現在現在残っているのはタイステ横浜五番街とラウンドワンのみとなった。

これに限らず、横浜駅周辺の繁華街は駅そのものに負けず劣らず、かなり複雑で迷いやすい。

また、ここ数年はカードショップも増えており、以前からあったイエローサブマリンとフルコンプに加えて2009年夏にホビーステーション、
2010年冬にはアメニティドリームと個人経営の店ができたため、秋葉原などに負けず劣らずの激戦区である。

横浜ということで家系ラーメンの店は割りと多い。総本山と言われている「吉村家」の最寄り駅となっている。
逆に家系以外も一蘭とか一風堂とか蒙古タンメンとか探せば見つかる。

余談

編成が6両で固定されている市営地下鉄を除いて列車の両数が統一されておらず、(車両規格の違いはあるものの)事業者全体で4両から15両と多岐にわたる。特に、短編成の列車が到着する際は発車標または放送でその旨が案内され、駅員が「短い〇両」と案内することもあるのだが

  • 京急:短い4両(最長12両)
  • JR京浜東北・根岸線・東急・みなとみらい線・相鉄:短い8両(最長10両)
  • JR東海道線・上野東京ライン・湘南新宿ライン:短い10両(最長15両)
  • JR横須賀線:短い11両(最長15両)

となかなかにカオス。10両が長くも短くもあれば、11両でも短いって…。


追記・修正は3種類のきた東口の違いを把握できた人からお願いします。

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最終更新:2024年04月08日 17:35

*1 かつては渋谷駅も上回っていたが、2013年の東急東横線・副都心線直通運転の開始に伴って乗降者数が減少した。逆に東京駅は駅舎のリニューアルと駅周辺に商業施設が増えたことにより乗降者数が横浜駅のそれを上回った。

*2 鉄道唱歌 東海道篇が発表されたのは1900年であり、歌詞の「横濱ステーション」も桜木町駅のことである。

*3 『横浜駅SF』著者:柞刈湯葉,イラスト:田中達之 カドカワBOOKS

*4 イブニング・ウィング14号・16号は快特と併結して運行されるため停車はするがドアが開かない。

*5 意外にも京急本線の最混雑区間は戸部→横浜間である。

*6 かつて運行していた通勤快速・湘南ライナーのほか、横須賀線系統のおはようライナー逗子・ホームライナー逗子も通過していた。

*7 B2F~B4Fは駐車場のため拡張出来ない。