サンタナ(ジョジョの奇妙な冒険)

登録日:2012/07/29(日) 13:53:00
更新日:2024/03/02 Sat 09:10:41
所要時間:約 9 分で読めます





思い知ったか!この原始人がッ!


サンタナとはジョジョの奇妙な冒険第2部『戦闘潮流』の登場人物の一人。

CV:乃村健次

【概要】

スピードワゴン財団の発掘調査隊によってメキシコのリオダダ川流域にある古代遺跡から発見された『究極生物』。
劇中では初めて登場した柱の男である。

柱の状態では衣服らしいものも見受けられたが復活時はほぼ全裸の状態で、装飾品や化粧の類もしていない。
触覚は小さな一対の角でどことなく『鬼』を思わせる。これは闇の一族の身分階級の中では最下層の証。

後に目覚めた3人とはワムウと同世代にあたり、年齢は1万2千歳前後と思われる。
しかし最下層の身分に加え、戦闘の天才であるワムウと異なり、実力的にも4人の中で最弱である。
後に柱の男のリーダーにして育ての親であるカーズからも、「青っちろいガキ、番犬のような存在」と散々に言われている。
シュトロハイムが命名した「サンタナ」という名称をカーズも使っているため元々名前すら与えられなかったらしいことや、他の3人とは別の場所でぼっちで石化していたあたりも扱いの低さがうかがえる。
(ただ、好きな時に食糧=吸血鬼を確保できるようにという仲間の気遣いなのか、周囲には複数の石仮面が張り付けてあった)。
また、4人の中でただ一人彼だけが、波紋の存在を知らなかった。
波紋の存在を知ったカーズやエシディシに、彼の能力では強力な波紋戦士が相手では太刀打ちできないと判断されて置いていかれたのか、それとも波紋の使い手が現れるよりも以前に既に見放されて別行動をとるようになっていたのかは定かでない。

独自の『流法(モード)』も持たず、もっぱら純粋な肉体操作のみで戦う。負け犬ムードは持ってるけどね
ちなみにサンタナが出来る事は他の3人も容易に可能。
戦闘時の変形等肉体操作のスピード自体もワムウの方が上回っている。

とは言え、仮にも柱の男の一人であり、肉体・頭脳共に人間や吸血鬼を凌駕する能力を備えている。
ナチス軍の基地でモルモットとして扱われていた際、当初こそ無知な原始人のような振る舞いを見せていたものの、
空気供給管越しに聴いただけのシュトロハイム達の会話を元に現代の言語を短時間で話せるようになり
プロの兵士でも習得に数時間の訓練を必要とするサブマシンガンの分解作業を手にとって見ただけで滞り無く行えるなど
実際には人類など足下にも及ばないほどの高度な学習能力と知性を有していることを証明してみせた。
それに合わせて自身の眠りを妨げた人間を何の呵責もなく虐殺するなど、徐々に冷酷で尊大な本性を見せるようになる。
身体能力も桁外れで、指の力だけで約1t/c㎡。

ちなみに原作『第1部』冒頭の回想シーンでは、メキシコで太陽の民アステカの一部族が石仮面を用いる儀式を行った描写がある。
結果的に彼らは滅亡し、後に残されたのは廃墟のみであったが、全員サンタナの餌となったのだろうか?


【能力】

外見は人型であるが、筋肉・関節・骨格等は全てバラバラに分解・結合が可能であり、異常なまでの柔軟性・自在性を有している。
その特性を利用して空気供給管の中に身体を畳んで侵入・移動したり人間の傷口から体内に入り込むことが可能。

復元力も凄まじく、物理的な攻撃にはほぼ無敵といって差し支えない耐性を持つ。
サブマシンガンの一斉射撃を受けても無傷なばかりか弾丸を指先に集めて同じ速度で撃ち返す芸当を見せたことも。
全身にゴムのような弾力を持たせることでダメージを無効化することも可能で、ナイフを勢いよく突き刺す・眼球に蹴りを入れるなどの手段でもノーダメージ。

また全身の細胞のひとつひとつから消化液を分泌することによって接触した生命体を丸ごと捕食・融合してエネルギーに変える。
この捕食活動は組みつかれた一瞬で接触部位を吸収してしまうほどに速やかで、触れられたら即座に喰い殺されると言っても良く、
波紋エネルギーの反発力によるガードで身を守れる波紋戦士を除き、サンタナを含む柱の男に肉弾戦を挑むことは自殺行為である。
対象を消化しなくとも細胞を同化させることで外傷をつけずに生物の体内に侵入したりもできる。
劇中ではスピードワゴン・ドイツ軍の兵士・シュトロハイムとの同化(部分的なものも含む)を行っているが、
それに伴う苦痛は一切なく、むしろ快感すら感じるなど一種の麻酔のような作用も働いているようである。
その違和感がかえって強烈な恐怖感を煽り、スピードワゴンとシュトロハイムはいずれも「恐ろしい」と感想を漏らしていた。

柱の男の共通の弱点として日光や波紋には弱いが、皮膚は微弱な波紋なら雨滴を弾くレインコートの如く遮断してしまう。
ただし、体内にその機能はなく内側から放たれた波紋は無効化できない。
陽光の下では石化して身を守るが、この状態でも生きており触れた生物をも石化することで捕食している。


【技】

劇中では流法ではないが以下の技を使用した。

★リブス・ブレード

別名『露骨な肋骨』。地の文で解説されているために誰が名付けたのかは不明。
肋骨の一本一本を伸長して体外に飛び出させ標的を切り裂く。
それぞれが回転でき方向自在であり、振り向かずに後方の相手を攻撃する事も可能。
ジョセフには波紋でガードされたが、純粋な打撃としても十分な威力を持つ。
骨格を変形させた刃という意味ではカーズの『輝彩滑刀の流法』にも似ているが、
こちらは単なる『尖った骨』に過ぎないため切断力は大きく劣る。

現実ではイベリアトゲイモリが似たような攻撃ができる。

★ミート・インベイド

別名『憎き肉片』。こちらも地の文のみの解説。
数cm角のバラバラに自身の肉体を分解し、標的に取り付かせて動きを封じると同時にじわじわダメージを与える。
足止め効果は抜群で、疲労の蓄積から波紋の呼吸がままならないジョセフを大ピンチに追い込んだ。


【物語内での活躍】

柱と一体化した彫像のような状態で休眠していたが、
遺跡に『石仮面』があった事や、古代文字の解読からこれを危険視したスピードワゴンが招いたチベットの波紋戦士の手で破壊される予定であった。

しかし、乱心したストレイツォの裏切りで調査隊は壊滅。
その後SPWの動向を探っていたシュトロハイム率いるナチスドイツによって確保され、ナチスのメキシコ基地で引き続き研究対象として扱われる。

捕虜の生き血の供給によって覚醒し、シュトロハイムに『メキシコに吹く熱風』という意味の『サンタナ』と名付けられる。
その後、実験のために石仮面の力で吸血鬼と化した捕虜と交戦。
手も足も出ないように見えたが、食らいついた吸血鬼を逆に捕食することで完全勝利。食物連鎖の上位者であることを証明した。

さらに監視の隙を衝き、空気供給管を通って実験室から脱出。ドイツ兵の肉体を乗っ取り、殺戮の限りを尽くす。
そこに兵士に変装して潜入したジョセフが乱入、「ハッピー・うれピー・よろピくねー♪」と平和的な接触を図るも拒絶。
スピードワゴンに危害を加えたことから本格的な戦闘に突入する。

規格外の身体能力で波紋がまだ未熟なジョセフを終始圧倒したが、
わざと気絶したふりをして自分の肉体を取り込ませ、内側から波紋を流すという策で半身を吹き飛ばされる。

トドメを刺そうと自身を日光の下に引きずり出そうとするジョセフ、それに協力するシュトロハイムを『憎き肉片』で足止めしたが、
自身の脚をで切断させるというシュトロハイムの覚悟で白日の下に曝される。

日光を避けて脚の傷口から侵入しシュトロハイムを操ろうとするが、なんとシュトロハイムはサンタナもろとも自爆
爆発でのダメージこそ無かったものの、隠れ場所を失ったことで基地内の井戸を逃走経路にしようと考え、それを阻むジョセフと三度激突する。

波紋が弱まったジョセフを押しまくり井戸に飛び込むが、
時間の経過により太陽が井戸の真上に来た事で真上からの日射し+井戸の水面からの反射光を浴び一挙に石化。
ジョセフがギリギリで井戸に踏ん張った事で完全に元の石像と化しSPW財団に回収された。

他の柱の男たちも観測隊の会話からサンタナの敗北を知るが、彼らの能力について来られなかったこともあり、不要扱いされ見殺しにされた。

回収後は研究資料として24時間の紫外線ライトの照射で石化を維持されたまま保管されている(あくまで石化しているだけで生命機能は維持している)。
また、サイボーグとなって復活したシュトロハイムの身体スペックはサンタナを基準に造られている。

以後は完全に登場しなかったため、3部以降も保管され続けているかは不明。
順当に考えるなら、ジョセフに完全に滅ぼされたか、
シュトロハイムの「どのぐらいの肉片まで細切れにすれば生命活動を不能にできるかも計算済み」の実験結果として完全に破壊されたかで、
あの世へ旅立っているのかもしれない。



【余談】

  • 実際には能力の優劣は別にして自分の方が遥かに古い生き物の筈なのに、相手への揶揄として『原始人』という言葉を用いている。
    これはシュトロハイムが目覚めたばかりのサンタナを笑いものにした時に『原始人』という言葉を使っており、
    それを「原始人=知能の低い下等生物」を指す侮蔑語という形で理解したからである。

  • 上記の通り「サンタナ」とは彼を原始人だと思っていたシュトロハイムが勝手につけた名で、カーズ達も「ヤツ」としか呼んでいないため本名は不明。
    カーズが「サンタナ」と口にする場面はあったが、シュトロハイムとの戦闘時だったため、彼の言う「サンタナ」が「ヤツ」であることを察してそう呼称したと思われる。
    そのため、読者の間では「名前はない」とか冗談交じりに「本名『ヤツ』」とか言われている。


TSUIKI・・・SHU・・・SEI・・・・・・

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最終更新:2024年03月02日 09:10