ネオ・ジオン

登録日:2012/10/10 Wed 17:57:24
更新日:2024/03/13 Wed 08:06:04
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栄光あるネオ・ジオンの兵士たちよ!かつて我々を暗黒の世界に押しやった者どもは今我々の足元にいる!

愚かなる人間達に思い知らせる時が来たのだ。
今や地球圏は我々ネオ・ジオンのものだと。

期は熟している!共に戦おう、ネオジオンのために!

ネオ・ジオンの栄光のために!!




ネオ・ジオンは「機動戦士Ζガンダム」及び、「機動戦士ガンダムΖΖ」に登場する軍事組織である。
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア機動戦士ガンダムUC同名組織については実質別物であるためここでは扱わないことにする。

当初は拠点としていた要塞から「アクシズ」を名乗っていたが、地球降下作戦辺りから改称された。
ジオン残党勢力の中でも最大規模であり、「グリプス戦役」及び「第一次ネオ・ジオン抗争」においてはエゥーゴティターンズ地球連邦軍との間で熾烈な戦いを繰り広げた。

【概要】

火星圏のアステロイドベルトにあるジオン軍資源採掘基地アクシズに逃げ込んだ旧ジオン残党勢力であり、名前こそ「ネオ・ジオン」だが旧公国軍の将兵が多数在籍し、最高指導者もザビ家の人間であるため、実質的には「ジオン公国軍」そのものである。
小説版の記述では一年戦争の敗戦でジオン公国からアクシズに逃げ込んだのは約1万人程度(非戦闘員含む)、
それに以前からアステロイドベルトに居住していた人々を加えて数万人ほど、
グリプス戦役時点ではそこへさらに地球やコロニーに住んでいるが心情的にはザビ家寄りの勢力も吸収しているそうな。

残党軍であり、且つ国土であるサイド3を喪失したため、その戦力は往年のジオン軍に比べると大きく目減りしている。また残党としても地球圏に留まった0083のデラーズ・フリートや地球に残留した者など様々な勢力に分派しており、一枚岩ではない。
また、火星圏におけるジオン残党の一派であるジオンマーズ(後のオールズモビル)とは協力関係にあり、MSの設計データを共有するなど連携していた。

前述したとおり、ネオ・ジオン軍の最高司令官はザビ家最後の生き残りであるミネバ・ラオ・ザビであるが、実権は摂政であるハマーン・カーンが掌握している。
ジオン公国軍の敗北の一端が指揮系統の複雑化であった事を真剣に反省した結果か、Z~ZZの時代において指揮系統は最高司令官であるハマーンに一元化されており、軍を有機的に運用する事が可能となっている。
更にその基盤の一つに騎士道精神があり、もちろん全員ではないが騎士の称号を与えられた事を誇りとした者が数多くいて、自身の蛮行を卑下する者もいるあたり綱紀粛清の効果も多少見受けられるなど、(被害側から見ると差はないものの虐殺すら喜々として実行しがちのジオン残党としては)上手く機能していたようだ。


デラーズ紛争の後はデラーズ・フリートの残存戦力を保護して勢力を増強。
地球連邦軍最大最悪の内部抗争であった「グリプス戦役」においてはエゥーゴとティターンズとの間を泳ぎ回り、最低限の戦力・兵器で両者を疲弊させることに成功する。
その後はティターンズの壊滅もあって地球圏に巨大な軍事的空白が生じた間隙を突くことで、地球上に潜伏しているジオン残党やエゥーゴの一部の軍人、更には本来なら戦うべき相手であるニューディサイズやティターンズの残党を仲間に加えて更に戦力を増強した上、連邦政府から自分たちの祖国であるサイド3の譲渡をもぎ取ることに成功した。*1

この先どうするかの展望は不明だったがあくまでここまでは「暗黒の世界からの帰還」が目的であり、コロニー落としなど数々の蛮行から決して清廉潔白ではないし五十歩百歩としか言えないが、真っ当な暮らしを望むが故(少なくとも首謀者のハマーンはその気が強く日光浴などにそれが表れている)と考えると連邦憎しの心のままにどこまでも突き進むジオン残党の中では意外と異色の経歴だったりする。

しかしその直後、地道にハマーン派を切り崩していたザビ家の血族を称するグレミー・トトの反乱が発生。
ここが政権を奪い取る最大の狙い目あるいはこのタイミングを逃したら厳しいと判断したと思われる。


反乱は文字通り、両軍を二つに割って熾烈な攻防戦が(依然として連邦軍の戦力が健在+急速に再編中であるにもかかわらず)行われ、最終的にその戦乱を利用し突入したガンダムチームの参入もあり、両軍の指導者であったグレミー、ハマーンは戦死。
さらに名目的指導者であったミネバも影武者であったことが露呈し、ネオ・ジオン軍は名実ともに指導者を喪失、瓦解することになる。
その後一部は連邦軍に投降して(その時代はエゥーゴが連邦軍の主権を握っていたことと、連邦が練度の高い兵を欲していたこともあって、冷遇されることはなかった)、一部はゲリラもしくは残党となり、そのまた一部はシャア・アズナブル率いる新生ネオ・ジオンに参加する。


奇しくも、ジオンと同じくネオ・ジオン軍もまた、内側からの崩壊によって敗北した組織となった…。
後に、シャア・アズナブルも自らの組織を「ネオ・ジオン」と名付けたが、そこにどんな思惑があったかは分からない。

【主要構成員】

ネオ・ジオンの名目上のトップ。
ドズル・ザビの娘で、(確認出来る中で)ただ一人のザビ家の血を継ぐもの。
とはいえ、この時点では幼い子供に過ぎず、ハマーンの傀儡である。
影武者がいて、本物は行方不明になる。
本物については後の作品で触れられる事に。
一般的に、君主国が滅亡後再起をしようとするときは、君主一族の生き残りを「リーダー兼正統性の証明」に据える必要が出てくる。
つまり、ネオ・ジオンは彼女の存在によって「ジオン公国の名を騙る悪の組織」ではなく「ジオン公国」であると証明されるのである*2

ネオ・ジオンの実質的なリーダー。
MSの操縦・ニュータイプ能力・政治力・カリスマ、いずれにおいても高い能力を発揮した宇宙世紀屈指の才女。

  • グレミー・トト
ネオ・ジオンの兵士だったが、後にネオ・ジオンを二分する反乱軍を起こした人物。
ハマーンを批判し、自分こそがザビ家の正当な後継者だと名乗ったものの、真偽は不明。
ギレンの子供とも、ザビ家の人間のDNAを持った試験管ベビーとも言われる。
プルシリーズによるニュータイプ部隊を結成した。

【主なモビルスーツ】

ただでさえ独特な発想による独特な兵器製造に定評のあったジオン軍。
その残党が長年火星圏で外界との交流や実戦と疎遠に過ごした結果なのか、極めて特異な、悪く言えばゲテモノじみた機体が多い。ただし性能自体は優秀な物も少なくない。
また旧公国軍のザクⅡやゲルググやケンプファーやデラーズ・フリートのドラッツェや
横流しされたエゥーゴのシュツルム・ディアスやティターンズ残党が手土産として持ってきたり、ダカール制圧の際接収したティターンズのハイザックやアイザックやマラサイやアッシマーやサイコガンダムMk-Ⅱも運用している。

ハマーン・カーンの愛機。
アクシズだった頃から同組織の象徴的機体だった。
女性的なフォルムを持ち、ビットから発展したオールレンジ攻撃兵器「ファンネル」をMSとして史上初めて搭載しているのが最大の特徴。
後継機のMk-IIや量産型なども存在する。

作業用だったものを改造した量産型MS。
簡易的ながら変形機構を持つ。

ネオ・ジオン最大最強のMS。
放棄されていたサイコガンダムMk-IIを含むネオ・ジオンの技術力を結集して開発された。
型式番号のNZはネオ・ジオンのことらしく、まさにネオ・ジオンの象徴として期待されていたことがうかがえる。

なおこれらのうち頭文字がD・G・ZのMSはアクシズにある「ヘクタ・ドナ社」という会社が作っているという設定が当時あったが現在は黒歴史(俗用)の模様。

その他





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最終更新:2024年03月13日 08:06

*1 そのため、抗争中期は、実質アクシズ、デラーズ・フリート、ティターンズ&ニューディサイズ残党達元連邦軍、エゥーゴのジオン系軍人等様々な勢力の大所帯と化していた。このためか第一次ネオ・ジオン抗争期においてはグリプス戦役期に比べ規律が緩んでいる印象がある

*2 これは、連邦系勢力とネオ・ジオンとの間では南極条約が活きている可能性も示している。そのため、モンシアがデラーズ兵を拷問にかけても条約違反にならないが、ジュドーがキャラを雑用係としてこき使うと条約に抵触するおそれがある