防衛チーム(ウルトラシリーズ)

登録日:2012/09/25(火) 23:37:22
更新日:2019/02/22 Fri 14:36:08
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「よーし、ウルトラマンを援護する!」

「「「了解!!」」」
ワンダバダバ ワンダバダバ ワンダバダバダ……



本項目における防衛チームとは、ウルトラシリーズにおいて人類を守るために活躍する組織の事を指す。
ミラーマン、ファイヤーマン、ジャンボーグAといった、ウルトラシリーズ以外の円谷巨大ヒーロー作品にも防衛チームは登場するが、
ここではウルトラシリーズのみを扱うものとする。


【概要】

元々『ウルトラQ』では民間人が怪獣や怪事件に遭遇していたのだが、
それが毎週繰り返されるのは不自然であるという事で『ウルトラマン』から怪事件専門のチームとして、
科学特捜隊が設定されたのが始まりである。因みにウルトラマンの原形となる正義の怪獣ベムラーの案が出たのはその後である。

以降作劇において非常に便利な存在である事が認識されたのか、ウルトラシリーズには欠かせない存在となった。

大抵は主人公が所属する超科学を操る少数精鋭のチームであり、ドラマの多くもチームを中心に展開される。
そのため多くの作品において番組レギュラーは大抵防衛チーム関係者が大半である。

また、戦闘機等のメカニックは玩具、プラモ化され番組放送中の主力商品の一角となる。

チームの多くは全体のドラマで重要な役割を担い、隊員個人の主役エピソードも数多く存在する。
また主人公にとっても頼りがいのある仲間であり、時には反目し時には助け合う事で成長の糧となっている。

レギュラーキャラの多くがチームに所属し、また事件の調査や敵と戦うため番組カラーが強く反映される。
いわばウルトラマン、怪獣に続く第三の顔とも言えるだろう。

そのウルトラマンも人間体時には所属している。大体は力を得た後にスカウトや志願をして入隊しているが、
ウルトラマンのハヤタのように最初から隊員であることも少なくない。
ナイトレイダーは最終回を除きウルトラマンネクサスに変身する人物が隊員ではなかった。

大組織のエリートという位置づけの場合もあれば、あくまで地球規模の防衛組織の支部の一つであることもある。
また、防衛軍とEYESのように考えの違いから組織内外で対立することも。

前線に立って直接触れるためか怪獣や宇宙人の保護をしたり、作品にもよるが偏見は少ない。

残念ながら、最近の作品では地球の出番が減ったり、
設定、子供たちがなりたいポジションではない等の理由から登場する機会が少なくなってきている。
ぶっちゃけ施設の設備や装備などの予算的な意味が大きかったりするのがほとんどの原因だが
そして、これまでの防衛チームとは異なる変則的なチームとなっていった。

『ウルトラマンギンガS』において特捜チーム「UPG」が登場。
まだ設立間もない組織ということで航空戦力はないが、ギンガやビクトリーとともに戦い抜き、実績もなかなか。
なお、武装が少ない分、隊員の格闘能力がやたら高く、等身大戦闘ではほぼ負け無し。

また次作『ウルトラマンX』のXioにおいて、ついに航空戦力がZAP以来に復活した。
王道の防衛チームの要素が強いが、
一方で、異星人のファントン星人グルマン博士がメンバーにいる、サイバー怪獣のようなウルトラマンの装備を開発するという珍しい要素もある。

『ウルトラマンオーブ』では民間の怪奇現象調査サークル「SSP」が登場し、防衛チーム「ビートル隊」は脇役に回るという変則的な形となった。

『ウルトラマンジード』では主人公のリク=ウルトラマンジードは特定の組織には所属しないがともに戦う仲間たちがおり、一方でリクの幼馴染も所属する宇宙人達の組織「AIB」が登場。
さらにウルトラマンゼロも加えて、中盤からは三者が一体となって平和のために戦った。



これまでのウルトラシリーズに登場した防衛チームは以下の通りである。


人によってはウルトラQの星川航空やULTRAMANの航空自衛隊などもカウントするとか。
なお、ウルトラマンオーブのSSPはあくまで怪奇情報追跡サイト運営組織なので防衛チームには含まれない。


【ワンダバ】

防衛チームといえばこれ! というぐらい有名な曲といえばワンダバである。

ウルトラ警備隊の音楽の男声コーラスをヒントにMATのテーマから採用された、
男声が「ワンダバ」というフレーズを中心に繰り返すこのコーラスは強い印象を残し、後の作品にも頻繁に採用されていった。
また、ZATの「ダーダバ」やMYDOの「M!Y!D!O!マーイドー」などの派生系も存在。

現在では特撮におけるパロディネタで採用されたり、
防衛チームのテーマ曲を収録されたCDのタイトルになる等、防衛チームの曲の代名詞と言える存在である。


【隊員について】

隊員に関してはいくつかパターンやお約束となっているポジションも存在する。

◆隊長
チームである以上確実に存在するポジションである。キャップと呼称する場合も多い。
傾向としてはリーダーらしく強いリーダーシップや責任感を持ち、父性的な厳しさと広い度量の持ち主である。
基本的に基地・母艦から指揮を執るが、歴戦の勇士として前線に立つ事も。
上層部や他の組織との交渉・折衝の矢面に立つことも多く、ときにはMATにみられるよう、防衛チームの政治的立場すら左右する。

XIGは実質的な隊長ポジションの石室コマンダーが基地から一歩も出ず全体的な指示を出す総指揮、
堤チーフが前線に出撃して細かい指示を出す現場責任者と言う形で分業化されている。
年長者ゆえの鋭い勘を持つことも多く、伊吹隊長以降「実は主人公がウルトラマンだと気付いていた」と最終回付近で明らかになるパターンもしばしば。
このパターンは後付けでパラレルの続編も含むならムラマツキャップが初となる。

隊長となっているのはほぼ男性で、女性はGUTSのイルマ隊長とチームUのアンナのみである。(後の時系列なども含めれば他にもいるが)

◆副隊長
作品によってはチーフ、リーダーと呼ばれる。
ハヤタを初めとするサブリーダーもチームのお約束だが作品によっては明確に設定されていない。
とはいえ大体は副隊長格の存在がいる。

役割としては前線指揮が多い。ZATの荒垣副隊長は朝比奈隊長の不在が多いため実質的な隊長役も兼ねていた。
番組中盤から正式に副隊長に昇進したスーパーGUTSのコウダは珍しい例。

◆科学担当
科特隊のイデ隊員からスタートした役割で、新兵器開発から分析まで作品によって役割は様々。彼等の発明が突破口を開く事も多い。
インテリが多いためか、自らの存在意義や異生物とのコミュニケーションに悩むことも。あと太目も多くその場合コメディリリーフを兼ねる。
XIG我夢は歴代ウルトラマン変身者で唯一分析担当だった。後のXioの大空大地も近い立ち位置となった。
中でもイデ隊員は別格であり、『甦れ!ウルトラマン』ではウルトラマンからも本当は宇宙人なのではないかと疑問を持たれ、『ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント』では作った兵器がチートすぎて複製不可能であり、ロステクやメテオールになっている程…。

◆エースパイロット
平成の作品になってから特に多い戦闘機担当。
GUTSのレナやDASHのミズキ等女性隊員がこのポジションというパターンも見られる。
しかし、ウルトラマンが主役である以上、前線で出る回数が多い≒撃墜数も多いになりかねない。
ただ、その分助けられることが増えるのでウルトラマンへの信頼感が高くなりやすいようだ。

XIGのチームライトニング梶尾リーダーのように、エースパイロットで出撃回数が多い割に撃墜回数の極めて少ない隊員もシリーズによってはいる。
ナイトレイダーやGUYSのように、ラスボス級相手でもなければ滅多に撃墜されなかったチームまである。

◆武闘派隊員
主に銃や格闘に長け地上戦では二丁拳銃や重火器担当が多い隊員。
科特隊のアラシから始まり、TACの山中やDASHのコバのような二丁拳銃、陸戦兵器を扱うXIGのチームハーキュリーズ等。
アラシやハーキュリーズのように体力・射撃兼任の者もいれば、ウルトラ警備隊のフルハシとソガのように、体力と射撃で分担されている事も。

ナイトレイダーの平木隊員も設定を見ると該当すると思われるが、
副隊長の方が銃のイメージが強い上に全員がライフルを使う為なかば死に設定化してしまっている。

◆オペレーター
基地や母艦と現場を繋ぐ通信担当。
インドアなイメージが強く、ハッキングなどの電子技術で活躍する事も。
昭和では一般隊員とは別に、通信専門の名もない隊員が担当する事が多かったが、平成ではレギュラー隊員が行う事が多くなった。
科学警備隊のピグ、GUTSのヤズミ、チームEYESのアヤノ、DASHのエリー等。

◆コメディリリーフ
場を和ましたりする等隊の雰囲気を良くするのに貢献する。
ZATは全員素質があり前期MACには1人も存在しない。
勿論、ナイトレイダーも1人も存在しない(一応、平木隊員が該当しない事も無い)。
TACの今野はこれを目指して失敗した感がある。

◆主人公
作品の主人公となる隊員。基本的に主役ウルトラマンに変身する存在。
最初から隊員だったわけではなくMATの郷やスーパーGUTSのアスカのように、入隊テストを優秀な成績で合格した期待の新人や、
科学警備隊のヒカリやGUTSのダイゴのように、際立った能力は無いが勇気ある行動が認められて入隊したというタイプが多い。

科学特捜隊の副隊長格だったハヤタや、分析担当として志願入隊したXIGの我夢は珍しいタイプと言える。
また大地はXioの研究開発セクション・ラボチームの研究員だが、同時に怪獣との実戦にも赴き分析を担当するというより珍しいタイプ。

ウルトラマンとして戦っているので、本来なら地球防衛に最も貢献している立場のはずだが、
撃墜されないとウルトラマンに変身するチャンスがないため、結果的に被撃墜数がトップクラスになったり、
肝心な時にいなくなる結果になるため、隊員としての活躍はいまいちと見なされる事も。

怪獣が倒されウルトラマンが去っていった後に、撃墜されたり怪獣に突撃していったまま行方がわからなくなった主人公を心配していると「[おーい!}」と手を振りつつ無事に帰ってくるのはお約束。
オーブでは、毎回のようにこれをやる渋川が実はウルトラマンオーブなのではないか、というセルフパロディも行われた。

XIGの我夢は現場での分析と後方支援担当なので、変身に関係なく戦闘には殆ど参加しないとこれまた珍しい。
撃墜の危機が迫らないうちに変身し、自身の専用の戦闘機をAIに自動操縦させるため、撃墜脱出変身も皆無である。
Xioの大地は上述のように前線には行くが、本人が高所恐怖症なので戦闘機で出撃することもなかった。

最終話以外ではウルトラマンに変身しなかったナイトレイダーの孤門、
前線で戦う人間メンバー全員がウルトラマンというウルトラフォース、
そもそも主人公が所属していないSRCや第2期TEAM EYESやチームUという例外も存在する。

◆長官
正確には後述の上部組織や防衛軍所属。
準レギュラーとして登場する事が多く、隊長より権限の強い立ち位置。
長官自身は登場していなくとも、大体は誰かしら上司が出てくる。

昭和第2期の長官は地球防衛庁の岸田長官やTACの高倉長官のような嫌味で人格に難のある人物が多めだが、
平成に入ってからはTPCのサワイ総監やUDFのトミオカ長官のような人のいい人物が増えてきている。
もちろん、昭和でもTDFのタケナカ参謀やMACの高倉長官(TACの上官とは同姓の別人)のように話の分かる人物もいれば、平成でもUPGの神山長官のような分からず屋はいる(最終的に改心したが)。
また、主人公と意見が対立する嫌味な上官ポジションであっても、言っていること自体は正論だったり、私利私欲一切抜きで真摯に地球のため、平和のために行動している高潔な人物も存在する。

G.U.A.R.Dの千葉参謀はこの立ち位置だが、所属は上部組織でも役職はXIGの常任参謀なので、レギュラーとして登場する珍しいパターン。
隊長に代わって指揮をとる事もあり、中には自分で直接前線に出て戦う凄まじくアクティブな人物も。
隊長と長官を兼任していたGUYSのサコミズという例もあるがその事は伏せられていた為、ポジション的にはトリヤマ補佐官の方が近かった。



以上よくあるパターンである。大抵はポジションを兼任する隊員も多い。


【装備、メカニック】

◆隊員服、携行装備

隊員服やヘルメットは現実世界ではまず不可能な耐熱性や耐毒性を持っている場合が多い。
昭和作品では全身を覆う薄手の服、平成作品ではジャケットが多い。

設定上の耐熱性能とは裏腹に、各所での役者さんへのインタビューでは「夏暑く冬寒い」という意見が大半を占める。
派手なカラーリングが多いが一般人への避難誘導や調査の際に気付かれやすいようにしているのかもしれない。それは警察と消防にやらせろよ
宇宙服を兼ねていることも多く、作品によってはヘルメットの風防を下ろしただけで宇宙遊泳に出たりする。

銃は玩具展開によってはカートリッジで撃つ弾を変えられたり、合体し大型火器になるものも存在する。
人間サイズの敵にはもちろん、怪獣に撃っても効いてることがあるのでなかなかの威力のようだ。
中にはXioのウルトライザーのように、理論上はウルトラマンの光線と同等の火力で、並の怪獣なら瞬殺というトンデモ性能の武器も。

標準装備は拳銃、手練の武闘派隊員(あと時々科学担当)が大型火器を使うのがほとんどだが、
全員がライフルを標準装備していたナイトレイダーという例もある。
また、特殊なところでは武装らしい武装が無い代わりに、メンバー自身が怪獣の力を持った怪獣娘に変身するための変身アイテムが配布されるGIRLSという例も

科学特捜隊の装備と後の組織の装備、そしてGUYSの装備を比べると……イデ隊員……

◆航空戦力・宇宙戦力

ほぼ全ての作品に登場する重要な存在。
大抵は複数の種類が量産されており、中には合体機能を持つものや巨大な戦艦も存在する。
宇宙や他の惑星での任務のための宇宙船も存在し、戦闘機の中にはジェットビートルのように追加装備によって宇宙へ行けるものや、
タックスペースのように追加装備なしで宇宙へ行けるものも存在する。
歴代戦闘機の多くは玩具やプラモになっており、ウルトラホーク1号ガッツウイング1号など現在でも根強い人気を誇るものも多い。
撃墜数も多いが撃破や援護が多いのもこいつ。
保有していないのは今の所DEUS、チームU(Uローダーが飛行可能ではあるが航空戦力ではない)、UPGのみ。

◆地上・地中戦力

戦車の割合は少なく*1、大抵はパトロール用の車両や武装を付けた車両が登場している。
また、ドリル戦車は多くの作品に設定されているが、登場しないままの作品も多く、出てきても機能停止させられる事が多々ある。
UPGは特殊車両が主力という珍しいパターン。Xioは従来のコアモジュール、スピーダーにあたる物が特殊車両のため同じく主力である。

◆水中・海上戦力

これも多くの作品で設定されているが、水中戦は少ないため必然的に登場も少ない。
大抵は少人数乗りの潜水艇だが、ダッシュバード3号やGUYSのシーウィンガーなど潜水機能を持つ戦闘機も。
また、海中を移動していた怪獣に壊されることも多々ある。
海上戦力はさらに少なく、登場してもただのモーターボートであったり、ウルトラ警備隊のマックス号のように活躍もできないまま破壊される事が多い。

◆基地

基地は種類が多く秘密基地や空中母艦、宇宙ステーションに霞ヶ関とバラエティに富んでいる。
最終決戦で破壊されたり機能麻痺に陥ることも。
なかにはラスボス化してしまった事例まである。
司令室は大体専用のセットが作られているが、HEARTやUPGのように既存施設に各種設備を持ち込むパターンもある。

◆ゲスト武器

唐突に登場し、大体1話で退場してしまう今週のビックリドッキリメカ。
そのまま標準装備となるケースもあり、XIGのパイロットウェーブ照射装置は波動生命体との戦いで度々活躍した。
特にZATの準備の良さは尋常ではなく、ウルトラブレスレットと同じ威力の回転ノコギリからコショウ、トリモチに至るまで、
隊長の「よーし、○○作戦だ!」の一言でなんでもスカイホエールから出てくる。
次点でそんなギャグメカが出てくるのはコスモスとダイナくらいである。

ゼットンを倒した無重力弾、キングジョーを倒したライトンR30爆弾なんかは量産すれば地球は安泰なんじゃないか?
と思われるが、危険なのかコストがかかるのか一向に量産される様子がない。
前述したように、科特隊の装備のうちイデ隊員(おそらく岩本博士も)が作ったものは地球の技術水準を超えており、設計図が当人の頭の中にしかないものだから量産不可能なのもやむを得ないが。

ライトンR30爆弾に関してはメビウスで宇宙機雷として量産され成果を上げているが、
つまり言い換えれば量産までに数十年もかかっていることになる。

時には「R1号」や「スパイナー」のような、防衛という目的を逸脱してしまった強力な兵器も登場し、過剰な戦力を持つことやそれを使うことへの警鐘として扱われる。
もっとも、ウルトラシリーズの地球は度々天体衝突の危機に陥っており、惑星破壊級の装備がなければ地球が滅亡していた事例があるのもまた事実なのだが。

【その活躍】

さて、そんなレギュラー的存在の防衛チームであるが、悲しい事に作品の主役はウルトラマンであり戦う相手は怪獣である。
作品のフォーマットの関係上、ウルトラマンがトドメを刺す事が多くなるのは仕方がないのである。

しかし、防衛チームは決して不要な存在ではない。
ウルトラに暗い人達からは役立たずだの咬ませ犬だの言われるが、数々の戦いにおいて防衛チーム抜きでは勝てなかった戦いは多い。
ウルトラマンがいれば自分たちは不要なのではないかと悩むイデ隊員に、ハヤタ=ウルトラマン自身が科特隊がいなければ勝てなかった戦いが何度もあったことを実例とともに語ったこともある。

ここではウルトラマンと防衛チームの共闘のパターンをいくつか紹介する。


◆ウルトラマンの援護
おそらく最も代表的なパターン。
敵の猛攻にダウンしてしまったり間合いを取れないウルトラマン。

そこに


「ウルトラマンを援護する!」

の号令と共に行われる怪獣への攻撃、そして怯んでいる隙に体勢を立て直す、または逆転の一撃を繰り出すウルトラマンという構図は数多い。
特撮の都合上「今まで何してたんだ」「タイミング良すぎ」等のツッコミが入るのはお約束。
そのままチームが倒してしまう事も。

代表例
MAT、XIGの活躍全般
中盤以降のナイトレイダー




◆ウルトラマンを直接救出
敵に捕らえられたり、エネルギー切れに陥ったウルトラマンに対して、自分達の科学力で必死に作った装置でウルトラマンが救い出され、
そのまま大逆転というのは非常に燃える。この手の回はウルトラマンとの絆が特に強調され、非常に熱い。

代表例
ウルトラセブンのガッツ星人回
ウルトラマンネクサスのダークメフィストとの決戦

ごくまれにウルトラマンに変身して救出することもある。(ムサシ、カイト、リュウ)


◆ウルトラマン「が」防衛チーム「を」援護
仲間が犠牲になった等の理由でいつになく防衛チームが自分達の手で倒す事に燃えている。または強敵に有効な武器を開発した。
そんな時、ウルトラマンは必死に動きを封じて防衛チームに確実にトドメを刺させる。
そしてチームは言葉は通じずとも共に戦ってくれた巨人に感謝するのだ。まあ、大体隊員だから武器の詳細知っていたりするんだけどね!



◆ウルトラマンの不在・戦闘不能時における防衛チームの奮戦による勝利
ウルトラマンが倒れる、または地球人の自立のために防衛チームだけで戦い勝利する。
ウルトラマン本人が変身を放棄して防衛チーム隊員として奮闘、勝利したケースもある(ウルトラマンタロウ最終回)。
ウルトラマンとの信頼関係がなく、元々自分たちで戦って戦果を出していたケースとしてはナイトレイダー等がある。
こうしてウルトラマンと共に肩を並べて戦える日まで戦っていくのである。

特殊な事例として、Xioはエックスは来るまで15年間も独力で怪獣や侵略者と戦い抜いており、設定上の実績はかなりのもの。
劇中でも、エックスがベムスターに捕らわれた時に巨大化したザラブ星人を瞬殺している。
しかし、より高い理想である怪獣保護の実現のための、SD化やダークサンダーエナジーの浄化にはエックスの力が必要不可欠であり、
また、頻繁に最強クラスの敵が襲来するという事態からウルトラマンの必要性も理由づけられている。

代表例
ウルトラマン最終回
ウルトラマン80最終回


◆ウルトラマンと防衛チームで別々に戦闘
宇宙人との戦いで宇宙人の繰り出す怪獣や巨大化した宇宙人とウルトラマンが戦い、一方で宇宙人のメカに防衛チームが挑む。
各々が得意なシチュエーションで戦い、また視聴者はウルトラマンの格闘戦と戦闘機のドッグファイトという二種類のバトルを見れてお得である。
また、円盤が怪獣や宇宙人を援護する事を防ぐ事もできる。

代表例
ウルトラセブンのメトロン星人ビラ星人
ウルトラマングレート最終回等

◆ウルトラマンの移動手段
基本的に地上での活動時間に制限のあるウルトラマンにとっての影のサポート。
人間態で戦闘機などに乗って現場に急行することで、限りある変身時間を無駄なく戦闘に当てられる。
表立って描かれることは滅多にない(そもそも正体を隠しているため防衛チームにその自覚もない)が、実は一番頻度の高いサポートかもしれない。


◆怪獣の救助・保護
怪獣や宇宙人の中には争いを好まない大人しい怪獣や平和を愛する宇宙人、そして救いの手を求めている「要救助者」もいる。
そういった存在まで救い、保護していくとなると、いかにウルトラマンが万能の超人であってもたった一人で3分間だけという制限はあまりにも厳しい。
そんな時こそ頼りになるのが防衛チームという組織の力である。
人と怪獣が共に生きていける日を夢見て、彼等は共存の道を探し続けるのだ。
本格的に描写されるのは平成に入ってからだが、昭和期にもたびたび存在し(ウルトラマンのシーボーズ回等)、
ZATは怪獣保護とまではいかなくとも、悪意のない怪獣は攻撃しない方針を公言している。シェルターのことは忘れろ

代表例
TEAM EYES
Xio
GIRLS


まぁ、色々挙げたが正直ウルトラマンの戦いの前哨戦止まりも非常に多い。
主にUGMやTACによく見られたが、それだけにウルトラマンへの依存に対する疑問と反省を見せる展開へ繋がる事もある。
ザ☆マンや80の最終決戦は、まさにそれが大きなテーマであった。

映画でははぶられるか、援護で大活躍かの二択。(稀に単体で活躍するが)
GUYSのように本編のほうで活躍する組織は前者が多い。(まぁ、彼らの場合撮影中は役者が決まってないのもあるけど)

また、防衛チームが怪獣と戦って足止めしている事で被害が抑えられるという面もあり(たまに誤射で余計に拡大させてしまう事も)、
また、直接戦闘以外でも防衛チームの調査をきっかけに敵の攻略法が判明する事も多い。
防衛チームではないため戦闘力をほとんど持たないSSPやAIBも、情報面等でウルトラマンの戦いをサポートした。



【「防衛軍」「上層部」との関係】

ウルトラシリーズの中には、防衛チームとは別に、
市民を守るための力を持った組織として「防衛軍」が登場する作品もあり、防衛チームとたびたび対立する。
また、防衛軍の他に、防衛チームに上層部がある場合も多い。
防衛チームは全般に人数が少ないので、こういった外部の存在に憎まれ役やアンチテーゼをさせるのが一つのお約束なのである。


これまでのウルトラシリーズに登場した「防衛軍」は以下の通りである。
  • 地球防衛軍(ウルトラマンエース)
  • 地球警備隊(ウルトラマンタロウ)
  • 国家警備隊(ウルトラマンUSA)
  • アーミー(ウルトラマングレート)
  • 統合防衛軍JADF(ウルトラマンコスモス)

これまでのウルトラシリーズに登場した上部組織は以下の通りである。
  • 防衛軍(科学特捜隊)
  • 地球防衛軍TDF(ウルトラ警備隊)
  • 地球防衛庁(MAT)
  • 地球防衛軍(MAC)
  • 地球防衛軍(科学警備隊)
  • 地球防衛軍UNDA(UGM)
  • 統合参謀本部IDC(W.I.N.R)
  • 国家保安局(W.I.N.R)
  • 国際防衛軍(Mydo)
  • 地球平和連合TPC(GUTS、スーパーGUTS)
  • 対根源的破滅地球防衛機構G.U.A.R.D.(XIG)
  • 地球防衛軍GSG(パイロットフィルム版ネオスのHEART)
  • 国際防衛機構DJ(HEART)
  • 科学調査サークルSRC(TEAM EYES、TEAM SEA)
  • 地球解放機構TLT(ナイトレイダー)
  • 地球防衛連合UDF(DASH)
  • 一条寺コンツェルン(UPG)
  • 国際防衛機構(UPG)
  • 地球防衛組織UNVER(Xio)

※SRCはウルトラマンコスモス THE FIRST CONTACTではそれ自体が実質上防衛チームだったので、上記の分類にも含まれる。


初代ウルトラマンでは、早くも第2話で、謎の宇宙人(後にバルタン星人と判明)にどう対処するかで、
核兵器による即時攻撃を主張する防衛軍代表と対話を試みるべきというムラマツキャップが舌戦を繰り広げた。
結論的にムラマツの提案が採用されたが、対話は失敗に終わっている。もっとも、防衛軍の攻撃も効果はほとんどなかったのだが。

また、ウルトラマンコスモスでは「市民を守るためには怪獣抹殺も辞さない」という防衛軍と
「市民も怪獣も守る」というEYESとの対立を作中の見どころの一つとしていた。

上層部との関係が悪いチームは比較的少なく、むしろ「頼れる後援者」であるケースが多いが、
それでもやはり作戦や方針をめぐって大きな溝が生まれるケースは多い。

彼らは、基本的に防衛チームと比べてタカ派思考であるケースが多め。
結果的に防衛チームの引き立て役扱いになってしまうことが多く、ミスを防衛チームが尻拭いすることさえある。

それでも、防衛軍は「敵(かたき)役」ではあっても「敵(てき)」ではない。
どちらも「脅威から市民を守る」という目標は同じであり、そのアプローチの仕方が違うだけなのだ。

ダイナ」でタカ派な言動や行動(しかも裏目に出まくった)を繰り返したゴンドウ参謀は典型的な憎まれ役であったが、
これらは人類を憂いての行動であり、紛れもない漢であった。(はきはき物言うためむしろ周りより信頼できるキャラと言う人も)

ウルトラマンコスモスでは対カオスヘッダー対策としてEYES側もその方向性が少しずつブレはじめ、
それらを危惧する主人公春野ムサシと防衛軍佐原司令官の対談シーンがTV本編にあり、
説得力のある佐原司令官の言葉やその考え方の危うさを指摘するムサシの言葉にはかなり考えさせられる。


まあ中には露骨に人格的な問題があってフォローもされない関係者が描かれることもあるが……。





【防衛チームと世論】


多くの場合、防衛チームは一般市民にも認知されている。
自分たちを怪獣や宇宙人から守っている防衛チームに対し、一般市民の世論は好意的であるのが通例で、子どもの憧れともなる。

ときには、防衛チームの呼びかけに応じた一般市民の協力で、
ウルトラマンの窮地を打開するという熱い展開もある。(ウルトラマンティガのキリエル人の回など)
しかし、世界観に少しでもシビアさがあった場合はこの限りではない。

典型的なのは、予想外の強豪怪獣や宇宙人に防衛チーム&ウルトラマンが対処しきれない場合。
例えばMATは常に厳しい目にさらされ、上層部から解散の圧力をかけられていた。

そしてGUYSはイエロージャーナリスト・ヒルカワに付け狙われ、彼の書く反GUYS記事が巷で好評を得ていたことから、
一般市民の中にGUYSを快く思わない人間が相当数いたことがうかがえる。
(第43話で彼が強気の原稿料交渉を行っていることからも、反GUYS記事の人気の高さがうかがい知れる)。
トリヤマ補佐官が世論を気にして苛立っていることもたびたびあり、日本政府からの圧力がかかったこともあった。
デスレムによってGUYSが人質に取られたときには、「人質になるくらいなら死ねばよかった」などと暴言を吐く市民までいたほどである。

日本は過去に軍隊のクーデターによるファシズム化を経験しているため、
現実における自衛隊の扱いを見れば明白なように、日本人は「戦闘力を持つ組織」に対し警戒心や猜疑心を抱きやすいことが原因と思われる。

こうした市民感情との軋轢が防衛チームの足を引っ張ってしまった例もある。
ウルトラマンエースでは、エースの引き渡しを要求するヒッポリト星人に立ち向かうTACに対し、
星人の被害を受けた一般市民からの「エースを渡せ」という電話が殺到したり、
「地球を明け渡す事と自分達が星人の奴隷になる事は話が別」などという暴言を吐く一般市民までいた始末だった。

ウルトラマンタロウでは、キングゼミラを閉じ込め寿命(1週間)を待っていたところ、
「鳴き声が我慢できない」という理由で檻を燃やし、逃がして自ら被害を大きくした一般市民たちがいた。

また、市民感情はしばしば上層部と同調し、市民感情に沿った対応を取る上層部と、現場主義の防衛チームの軋轢の原因となる。
宇宙人への恐怖から平和的な宇宙人に過酷な対応を取ったネリル星人キーフのエピソードや
地球を覆い尽くしたドビシやゾグへの恐怖から戦闘をやめようとしてしまったエピソードは、
見方を変えれば一般市民と防衛チームの軋轢の一つの形である。

なお、ウルトラマンXのXioの場合は作中で「激撮!Xio密着24時」という番組が放送されていた。
序盤でも一般市民が拠点のオペレーションベースXに見学に来ている描写もあるため、世論への対応はかなりきっちりしていると思われる。
(見学コースにはファントン星人グルマン博士に会える!と言うものも存在している模様)

ウルトラマンオーブのビートル隊は劇中でもその全容が世間に中々明らかになっていないことから、
SSPのメンバーのシンから「機密機密で隠し事ばっかり」と言われており、かなり閉鎖的な秘密組織となっている。

TLT及びナイトレイダーは、相手にしているスペースビーストの性質上、存在そのものが高度に隠蔽されているため、
一般市民は支持も批判もできなかった特殊な例である。

AIBも同様に世間からは隠蔽されているが、一方で、ウルトラマンジードはその見た目から世間から冷たい目で見られることもあり、テレビ番組での世論のジードへの反応がたびたび描写された。
時には、リクがそれによって不貞腐れてしまったことも。


【防衛チームの暗部・不祥事】

防衛チームは、作中では「正義のチーム」として描かれているのではあるが、
その一方で、地球を守るための行動の過激化、組織の保身のための非人道的行為が行われた事例が数例存在する。

特にウルトラ警備隊は、このような暗部がよく描かれた組織であった。

昭和期における、新兵器実験(とは名ばかりの外宇宙に対する見せしめ)のために、罪も無い惑星の生命を滅ぼした「超兵器R1号」
過去に外宇宙から襲来した人類に住処を追われ、海底で生活していた先住知的生命体を独断で滅ぼした「ノンマルトの使者」は有名である*2

また、平成期では、地球に侵略者が襲来しないよう、
知的生命体の存在する惑星に先制攻撃(=侵略)を行う「フレンドシップ計画」を進めるなど、「防衛」チームとは名ばかりの悪行に手を染めている。

そのほかの組織では、科学特捜隊がパリ本部からの指令とはいえ、
一人の宇宙飛行士を宇宙怪獣として始末し、某国のスキャンダル隠蔽に加担しており
MATは善良な宇宙人を標的にしたヘイトクライムに対し、何の対処もしなかったために宇宙人は死亡。
さらに怪獣による被害を拡大させてしまったことがある。

これらの防衛チームの暗黒面は、隊員たちの心を良心と任務の間で引き裂き、苦悩させる。
そして防衛チームやウルトラマンの「正義」とは何かを視聴者に問いかけるものとなる。

また、変わったところでは、組織その物は関わっていないものの黒幕が自分以外の侵略者を排除する事を目的に組織したDEUS等がある。

中にはそのようなテーマ性とは無縁な、高官による危険物処理失敗を隊員に隠蔽工作させたらそれにも失敗し、怪獣を出現させてしまったGUYSの例のようなアホなものもあるっちゃあるが。
…シリアスな場面では有能なんだ。ギャグ回ということで多めにみよう。


【防衛チームによるウルトラマンへの攻撃】

防衛チームとウルトラマンはお互いに頼れる仲間たちなのであるが、
長いウルトラシリーズの歴史の中においてウルトラマンへの攻撃を敢行したチームがいくつか存在する。

洗脳されたケースも含めればMATが最初であるが、
自分たちの意思で攻撃を加えたチームはMAC、ウルトラマンを敵とみなして攻撃したのはUMAが最初となる。

このケースについての談義になった際、真っ先に名前が挙がることが多いのがナイトレイダーである。
彼らが戦う相手であるスペースビーストは人類とは生体の根本からして相互理解不可能な敵であり、その関係で序盤はネクサスを敵とみなして攻撃を加えたり、
ネクサスに命を救われた経験のある孤門が味方だと訴えても反発したりとウルトラマンも敵とみなしていた期間がかなり長かった。
現場要員であるナイトレイダーがネクサスを味方と認めた後も上部組織であるTLTはまだ懐疑的な態度をとっており、

遂には、
適応者を拘束して人体実験まがいの行為を行うという後にも先にも例のない行為に手を染めたことすらあった。

大体の場合、これらのチームはM78ワールドとは別の世界で活動している場合が大半を占めているが、
彼らにとってはウルトラマンは怪獣となんら変わらない未知の存在であり、
攻撃を加えようとする判断を下すのもある意味では間違っていないのかもしれない。
実際、W.I.N.Rのサンダースは初めて現れたパワードを見て「俺たち、友達に見えますかね? それとも虫けら…?」と言っている。
また、メビウスではそれまでの歴史上「味方であるウルトラマンは赤い」ということこそ認識されていたものの「青いウルトラマン」は未確認であったため、復讐のために戦っていたハンターナイトツルギ及び彼が本来の姿に戻ったウルトラマンヒカリは、市民や上層部からは当初敵視されていた。

しかし、ウルトラマンはそれでも人々を守り、防衛チームのピンチを救う。
その姿を見た防衛チームは次第にウルトラマンへの信頼を強めていき、そしてやがては頼れる戦友となっていくのである。

少し変わった例としてはMACがあり、
分身能力を持ったフリップ星人戦において、モロボシ隊長がレオに心眼を使わせるためにマッキー3号でレオを攻撃し、
怯んだところで顔に泡を浴びせかけて視界を奪っている。

またビートル隊はオーブが一度勝ち取った信頼をある事件で一度台無しにしたことから、
『次、ウルトラマンオーブが出れば攻撃をするかもしれない』という声が上がり、17話では前よりはマシとはいえ暴れっぷりを見せたため、
ついにはビートル隊にまずはオーブに攻撃を集中するように指示が下った事で攻撃された*3

この時のビートル隊が(一部の音声のみのため)組織としてどんな判断が行われたかの全容は不明だが、
出撃するビートル隊のパイロットが指揮官に「本当にいいんですか…!?」と戸惑いながら問うと「いいんだ!!」と返答され苦渋の決断を強いられる描写があるため、
少なくとも現場のパイロットは攻撃命令に戸惑っており、組織の方針というよりは世論を意識し過ぎた上層部の判断というほうが正しいと思われる*4



【余談】
以上のように様々な個性のある防衛チームだが、防衛チーム談義になった時のお約束として

最弱のチームはMAC*5
一番就職したくないのはTAC*6

というのがある。その逆はなかなか結論が出ないのもお約束である。


また、防衛チームをドラマとして見た場合、「子供に媚びない、本気の大人の芝居をする」という方針が、初代ウルトラマンの時代から確立されている。
これは科特隊のムラマツキャップを演じた故・小林昭二氏*7が共演者に対して提案したのが始まりで、以後の作品でも延々と受け継がれている。
このため、真面目な顔で難解な用語を並べる人物は多いし、大人向けドラマでも通用するような本気のアクションが展開される作品も多い。
防衛チームが登場しない、或いは主人公が防衛チームに所属しない近年の作品でも、この傾向は受け継がれている。




追記、修正はTACの高倉長官以下、山中、今野、(初期の)西条凪、石堀とMACで戦い誕生日パーティーをしながらでお願いします。

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