キマリ(FF10)

登録日:2011/01/05 Wed 19:09:43
更新日:2024/04/15 Mon 15:39:53
所要時間:約 5 分で読めます




「走れ!!ユウナを守れ!!」



FINAL FANTASY Ⅹ』のメインキャラクター。
cv.長克巳


ロンゾ族と呼ばれる一族の青年。本名はキマリ=ロンゾ。獣と声のためか高齢に見えるがおよそ25歳である。まごうことなき青年であろう。



本編開始前からユウナを見守り続けていた一人であり、ビサイドにユウナを連れてきてたのもキマリである。

ロンゾ族は召喚士達、ひいてはスピラにおける聖地である霊峰ガガゼトの代々の守護者として強い自負を持っており、特に男児はガガゼトのように大きく逞しいことと、ガガゼトのように角が雄々しく立派に伸びていることが重視されていた。
比較的思慮の浅い若者の間ではこの傾向は特に顕著で*1、若者の中で精々ロンゾ族の女程度の体格しかなかったキマリは
「貧弱チビに生きる価値無し」
とすら言わんばかりの嘲りに晒されてきた。
その逆境を何とか跳ね返そうと、一族随一の体格と力を誇るビランに挑んでは負ける日々を送っていたキマリだったが、何時までも自身の敗北を認めなかったキマリに業を煮やしたビランによって、その角を折られてしまった。

二度と生え変わることもない折られた角をぶら下げ続けることは自害に相当する恥辱であり、キマリはそれに耐えきれず逃げ出すようにガガゼトを下って野に降りていった。

その失意の放浪の折に、行きがかりに見かけた瀕死の人間から一人の少女をビサイドという島に届けるように懇願され、約束を引き受けた以上は最低限の義務を果たそうと、その少女、ユウナを迎えに行った。
ユウナとの旅の道中では子供の相手などしたこともないため、どうしたら良いのかわからず対応に四苦八苦していたようだが、ユウナからは優しい人だと認識され、懐かれる。
ビサイド村に辿り着いた時に約束を果たしたとして再び放浪の旅に出ようとするが、ユウナが泣いて引き留めた事でそのままビサイド村に住む事となる。
肉親を既に失い、自分が居なくなったら死んでしまいそうなまだ7歳だったユウナを代理の保護者として守るうち、キマリは自分の生きる意味を再び見つけた。
それ以降10年間、キマリはユウナを守り抜くために生きている。


性格は無口で多くを語らない厳しい人格、物語初期のティーダに敵対心丸出しで、いきなり強襲した事もあった。
だがこれにはちゃんとした理由があった、ユウナ自身がティーダに惹かれつつあるのを察しており、ユウナが連れて行きたい事は最初から察していた。
故に旅の邪魔にならないかを考え腕試しに至ったわけだ、簡単にいえばガードの入部試験みたいなものだ。

序盤は無視されたり全然喋らないが、ルカでビラン達に絡まれた頃からティーダと打ち解け始め、ミヘン・セッションからちょこちょこティーダと話をするようになる。
笑顔が苦手で練習しているらしいが、小さい子が見たら泣き出しそうなくらい怖い(笑)本人は真面目。


これ以降はパーティーの会話にも参加してくれる。ティーダの事を優しい人間と言ったり、リュックは嘘をつかないと断言したり、
人の本質を見極める事には長けていると思われる。ちなみにシーモアの事は最初から嫌いらしい(いろんな意味で合ってる)。
こんな硬派キマリだがお茶目な一面もある。
リュックルールーみたいになりたい(身体的な意味)と言ったのに対し、リュックはリュックのまま(ツルペタ)でいいと言い出したり。

ベベルへ突入する時はおっぱい姉さんことルールーをお姫様だっこしたりポジション的にうらやましい。


他にも機械の扱いにも慣れているのかアルベド族のバイクを軽やかに運転したりもした。好感度によってはティーダとのツーリングが見られる。
かわいいだけではなく本当にかっこいい場面も多い。
ベベルでシーモアから逃げる際、自分が囮になりユウナ達を逃がすように促した。
またその後のマカラーニャの泉でユウナの居場所をティーダに教えたのもキマリ。(FF10の名シーンの手前)

物語の中盤で自分の角を折ったビランとエンケと決闘。彼らを下し、和解する事が出来た。
ロンゾ族は各地の敵の技を見聞きして吸収し、より強くなる武者修行の旅をする習慣があり、この二人はそれを達成したロンゾのツートップである。
だが、この戦いは、ビランとエンケはキマリの能力値を基準にして能力値が上下するように設定されているため、
余程おかしな育て方をしない限りはキマリが負けることはほぼ無い。
後述の理由で、多くのプレイヤーのキマリは貧弱なまま放置されるため、ビランとエンケも見せ筋状態と化し、
キマリとしょぼい殴り合いをぺちぺち展開することも多い。
…………そんな弱っちい二人組がスピラの大地、特にナギ平原を走破出来たのはまさに奇跡だろう。
因みにこの戦いで「自爆」を使うとビランが「キマリ=ロンゾ見事なり!」と認めてくれるがキマリは死んでるので結局ゲームオーバーになる。大人しく正攻法で戦おう。


しかしビラン達と和解したのも束の間、ユウナを追ってきたストーカーシーモアによりロンゾ族は虐殺されてしまう。
ビランとエンゲもユウナ達を守るためシーモアに挑み、散っていった。
その後のシーモア戦では「話す」コマンドを使うことで

キマリはおまえを許さない!ロンゾの怒りが宿った槍で打ち滅ぼす!!

と彼の怒りを聞くことができる。
普段無口でめったに感情をあらわにしないキマリなだけに彼の感情が強く表れている。


戦闘面においては初期は攻撃力高い貫通持ちだがそのままで動ける範囲は少なくロックを外さねばならない。
学習能力があるロンゾの特性により他のキャラのルートに入ることとなる。
いずれかのキャラの後を追うのだが劣化になることが多く、後半に行くにつれ使用頻度は減っていく。
というか序盤でもかたい特性持ちの敵とはほぼ遭遇しない(アーロン加入前だと外殻を閉じたグノウのみ。しかも戦闘の序盤で殻を開く)ので意識しないと使う機会がない。
アーロン加入後はいわずもがな……だが、雷平原の鉄巨人との戦いにはその段階でアーロンがアーマーブレイクを覚えている事はまずない事もあって役に立つ。
まあ、FF10の成長システムの都合、最終的にはどのルートたどっても全キャラほぼ同じステータスで同じアビリティを覚えることになるのだが。

  • ティーダルート
攻撃力を活かせることと強力なヘイストを二人使えるのは魅力。MP回復もできるので無難なルート。
励ますも地味に強力。

  • ユウナルート
状態異常の回復要員となる。ユウナは魔力は高いが、回復魔法の計算式の関係上意外と回復力に差はでないかも。
またユウナが一時離脱するタイミングがあるため、その間は役に立つ。

攻撃要員としては戦力外となる。またユウナは控えに大概いるため、ユウナのサブとしては期待しにくい。召喚も使えないし。

  • ワッカルート
状態異常を起こす〜アタック、〜バスターが使えるのが利点。ずっと俺のターンができる。こちらも無難。

  • ルールールート
黒魔法が使えるが魔力に差があり役に立つ場面がないのがほとんど、MP回復の利点はあるがあまり行くべきではない。

  • アーロンルート
ティーダルート、或いはワッカルートの途中から行ける。各種ブレイク技やかばうが使え、元々の長所である攻撃力を伸ばせるのでアーロンの劣化とはいえ一番無難。
キマリの武器は貫通持ちなので攻撃力も活かせる。

  • リュックルート
盗む、使うがリュック加入前に使え、レベル3キースフィアを盗めるビラン&エンケ戦で役に立つ。
というかビラン&エンケ戦でのレベル3キースフィア乱獲はキマリがプレイヤーキャラクターとして輝く数少ないシーンなので、盗むはほぼ必須アビリティと言える。
リュックとは攻撃力や打たれ強さで差別化できるので劣化キャラになりにくいのも利点だが、アーロンルートに行きつつ技スフィアで盗むと使うを習得させた方が扱いやすいキャラになる。


オーバードライブは「敵の技」。
所謂青魔法だが、種類自体少ない上に役に立ちにくく地味。有用なのは序盤は「自爆」、訓練場で「死の宣告」ぐらい。もっとも有用と言える「死の宣告」でさえ大して貴重でもない「命のロウソク」を「使う」だけでよいという体たらくなので、無理して全部覚える必要はないだろう。
最終技「サンシャイン」は手に入れる頃には通常攻撃でカンストする猛者になっている場合が多く、無用の長物となっている。
見た目は格好良いのに。

だがしかし、この技のダメージ計算だと、鍛え抜いたキマリの場合には、
最強の裏ボス「すべてを超えし者」の最強技「世界最後の日」と同等以上のダメージを叩き出すことが出来るのだ。やっぱすごいぞキマリ流石キマリ。
どうせ99999でカンスト?そもそもキマリのそんな攻撃力を活かす機会が無い?そんなことは知らぬ。

七曜の武器、「ロンギヌス」のアビリティはダメージ限界突破、トリプルドライブ、AP2倍、回避カウンターというもの*2
性能自体は悪くないのだが、OD技と最終強化に必要な木星の聖印を手に入れるためのミニゲーム、蝶集めの難易度の高さに見合った性能とは言えない。攻略サイトなんかではさきがけと先制を付けた自作武器の方が上と記述されてる場所もあるくらいであるそして影が薄すぎてアビリティ構成を間違って記述されている事が多い。
残念ながら、プレイヤーキャラクターの中ではワーストクラスという評価を受けやすく、ストーリー攻略にも役に立ちにくい事からプレイヤー間では良くネタにされている。

ただ、ストーリー中ではネタにされるような場面は全く存在せず、むしろ漢を見せる場面が非常に多いという事には留意されたし。
この辺りはプレイヤーキャラとしての性能は一級品だが、ストーリー中の言動がネタにされるワッカとは対照的と言える。

FINAL FANTASY X-2
続編の10-2ではロンゾ族の長老となり、一族を纏めている。
前述のシーモアによるロンゾ族虐殺事件により生き残ったロンゾ族は強くシーモア、引いてはその種族のグアド族を憎んでいる。
特に若いロンゾ族はその傾向が強く、若ロンゾのガリクは今すぐにでもグアド族に攻め入り、根絶やしにすべきだとまで主張している。
そのためキマリはロンゾ族の暴走を抑えようと悪戦苦闘している。比較的明るい描写が多いX-2なだけにロンゾ族のエピソードはかなり重い。











【ネタバレ注意】
+ ...
実はビサイドへユウナを連れてきたのはアーロンの頼みだった。
ユウナレスカに瀕死の重傷を負わされたアーロンは当時ガガゼト山にいたキマリに願いを託した。その際アーロンは死去、死人となる。

だからルカで再会した時もキマリはアーロンの正体に気づいていたはず。
最終決戦が終わり異界送りされている中、アーロンはキマリの胸を軽く叩く。言葉にはしなくても固い絆が両者の間にはあったのだろう。






キマリが死んだら、誰がこの項目を追記・修正するのだ

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • FF
  • FF10
  • FF10-2
  • 寡黙
  • 萌えキャラ
  • 敵の技
  • ジャンプ
  • スフィア盤の楽しさを実感しやすいキャラ
  • キマリ
  • ロンゾ族
  • ガード
  • 不遇
  • ユウナが死んだら誰がキマリを守るのだ
  • 長克巳
  • 根はいい奴
  • 青魔法

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年04月15日 15:39

*1 FF10本編中に登場するロンゾ族の長であるケルク=ロンゾはロンゾ族の中では比較的小柄なので一族の習わしとしてはさして重要視されていないようである。

*2 因みにワッカの「ワールドチャンピオン」と全く同じアビリティ構成である。