横浜線

登録日:2010/01/13(水) 01:44:03
更新日:2024/01/20 Sat 21:15:54
所要時間:約 8 分で読めます




横浜線(よこはません)とは、東神奈川駅から八王子駅を結ぶJR東日本の鉄道路線である。
ラインカラーはウグイスで、路線記号はJH


概要

生糸の産地で知られた甲信地方・八王子から港のある横浜への運搬を目的として設立された私鉄「横浜鉄道」をルーツとし、1917年に国有化された。
沿線への大学設置や新幹線へのアクセス路線として輸送量が急増し、国鉄末期には東海道新幹線山手線と並び数少ない黒字路線として知られた。
このため1967年から複線化工事が進められ、1988年に全線の複線化が完成している。

横浜方面と町田・相模原・八王子方面を結ぶバイパス路線であり、南武線武蔵野線とともに東京メガループ指定路線を受け、輸送改善策が図られている。

横浜線と名乗っているが、大半の電車は横浜駅隣の東神奈川止まりである。横浜駅への直通電車は日中を中心に設定されており、それも横浜駅の隣の桜木町発着であることが多い。

また、時々イベント輸送要員にもなる。
新幹線接続駅の新横浜は、サッカーの日産スタジアムと横浜アリーナの最寄り駅でもある。
特にサッカーの国際A代表マッチや人気アーティストの公演となると新横浜を中心に上下線で混雑しやすい。
(筆者も2回A代表マッチを観たが、どちらも新横浜駅で入場制限が発令されていた)


運行形態

早朝・深夜は原則東神奈川折返しとなり、日中は快速と一部の各停が桜木町まで乗り入れる。
ラッシュ時には町田始発の列車がある。
根岸線直通は夕方に磯子発着、ラッシュ終了時には鎌倉車両センターへの回送を兼ねた大船行きも存在する。

列車種別

  • 各駅停車
根岸線直通は橋本折り返し、直通しない列車は全線で運行されることが多い。また、2022年3月のダイヤ改正まで朝夕に相模線の一部列車が橋本〜八王子で直通運転されていた。

  • 快速
主に日中に運行され、すべて根岸線直通である。
快速と言っても通過駅は横浜線内の7駅のみである。
2駅以上通過するのは相模原~町田間のみでそれ以外はほぼ1駅置きに停車する隔駅停車な上乗り換え路線が多い横浜線は短距離の利用者が多い為正直そこまで恩恵を感じない…。
東神奈川~橋本間における停車駅は設定当初(1988年)は、新横浜、鴨居、中山、町田の4駅のみだったが、1994年に長津田、1998年に相模原、2006年に菊名が追加されて東急電鉄との乗り換えが便利になった。
計画当初は中山と町田のみ停車予定だったが、さすがに東海道新幹線接続駅である新横浜を通過するのは利便性低下となるため、鴨居を加えた4駅となった経緯がある。
え?三河安城?知りません。

かつては土休日に横浜から根岸線経由・大船から横須賀線直通の逗子行もあった。

過去の種別

  • 特急「はまかいじ」
八王子駅から中央本線経由で篠ノ井線の松本駅まで運行されていた横浜線初の特急。
土曜・休日のみ1往復の運転(運転されない日もある)。
横浜線内では新横浜・町田・橋本・八王子(中央線ホーム)に停車。
また、東神奈川では保安装置切替の関係で運転停車を行っていた(ドアは開かない)。
当初は名前の通り甲府駅までの運転だったが次第に運行区間が延長され、横浜側は磯子駅や鎌倉駅を始発とする時期もあった。
185系の老朽化や中央線特急の座席指定化、横浜駅の京浜東北線ホームへのホームドア設置に伴い、2019年1月の運行を最後に廃止された。

車両

所属は大船にある鎌倉車両センター(横クラ)だが、実質的には橋本派出所が中心的な車両基地として機能している。
ただし、橋本派出所だけでは収容しきれないため、東神奈川派出所の留置線や一部の駅で夜間停泊を行って分散留置されている。

  • E233系6000番台
*1

2014年2月16日より運転開始した。埼京線で導入された7000番台同様、6ドア車は連結されていない。
JR東日本の通勤車両で初めて路線名のロゴマーク(YOKOHAMA LINE)が入ったり、全編成に期間限定で駅スタンプのステッカーが貼ってあったりと、他路線とは異なる新たな取り組みが行われている。
駅スタンプのステッカーは28編成全てが違う駅のものとなっているため、見た目では全く同じ編成が存在しないという珍しい特徴が出ている。

過去の車両

  • 205系0番台
*2

JR化後、山手線に次いで205系が導入され、それまで他線区からの転属車の多かった同線に直接投入された新車ということで大きな話題を呼んだ。
帯の色はウグイスを踏襲したが、アクセントとして緑15号の帯が加えられ、これはE233系にも引き継がれた。
1994年から8両編成化に伴い東神奈川から2両目に6ドア車(サハ204形)が連結された。
ドア窓は大きなタイプだが、転属編成(H27・H28編成)はドア窓が小さい。
また、H28編成は2両目が他編成と異なり4ドア車となっている。
前述のE233系6000番台へ置き換えられ、2014年8月23日を最後に横浜線から全車両が引退した。

  • 185系200番台
グリーン車なしの6両編成。
特急『はまかいじ』で使用。京浜東北線・根岸線内を走行するため、D-ATC搭載のB3-B5編成のみ使用されていた。
2013年7月5日まではグリーン車連結の7両編成だった。
『はまかいじ』の廃止に伴い引退。

  • 205系500番台
*3

相模線直通列車として朝夕に橋本~八王子間に乗り入れていた。
横浜線内ではドアは車掌の操作で自動で開閉されるが、橋本駅では相模線ホームに進入するため、半自動になる。
2022年3月のダイヤ改正で老朽化に伴い引退。

  • E131系500番台
相撲線直通列車(ry
2021年11月から営業運転を開始したが、2022年3月のダイヤ改正で横浜線直通列車の廃止に伴い撤退。横浜線を走ったのはわずか4ヶ月であった。

  • 103系
蒲田電車区所属。7両編成。
根岸線との誤乗防止のために横浜線と書かれた巨大なマークを前面に掲示していた。
頻繁に車両の転属が行われており、スカイブルーとウグイスの混色編成が当たり前、極めつけとして水色・オレンジ・エメラルドとラインカラーが一切ない編成も見られた。



駅一覧

JH 13 東神奈川
京浜東北線京急本線(京急東神奈川駅)乗り換え。
島式2面4線で原則として内側の線路2・3番線が割り当てられているが、2番線から横浜方面へ直通したり4番線から発車したりと誤乗や先発列車の番線が混乱するなどの問題があったため、ホームの天井にラインカラーを点灯させて案内する装置が設置されている。
横浜駅の陰に隠れがちだが、当駅周辺には駅ビルCIAL PLATや神奈川区役所・横浜市神奈川公会堂・スケートリンク等があり、京浜東北線←→横浜線あるいはJR←→京急の乗り換えのためだけの駅というわけではない。

JH 14 大口
西口に椰子の木が植えられているのがちょっとした南国感を演出。横浜三大商店街に数えられることもある大口商店街がある。

JH 15 菊名
東急東横線乗り換え。
今でこそ快速停車駅だが、東横線の特急運行開始当初は通過だった。
駅は横浜市港北区にあるが鶴見区西部にも近い。
「川崎市鶴見区」とネタで言う人の多くは、ごく僅かとはいえ横浜線が鶴見区を跨いでいることを知らず臨海工業地帯のイメージだけで言っているはず。

JH 16 新横浜
東海道新幹線・横浜市営地下鉄ブルーライン相鉄新横浜線・東急新横浜線乗り換え。
JR側は実質的にJR東海の駅となっており、Suica導入前は自動改札機・券売機はJR東海のものを使っていた。
また、2つのJR駅にもかかわらずJR東日本側に駅長はいない。
(それどころか駅務室自体がJR東日本側の改札外のプレハブ小屋にある)
詳細は新横浜駅の項目を参照。

JH 17 小机
日産スタジアムへは此方のが近い。
折り返しができる構造なためか、イベントではよく使われる駅。
臨時列車の行先になったり、快速が臨時停車する事もある。
日産スタジアム最寄駅にちなみ、発車メロディーは日産スタジアムをホームとするJリーグチーム「横浜F・マリノス」の応援歌「We are F・Marinos」が流れる。
他にも駅名表示にマリノスの象徴たるトリコロールが描かれていたり構内にはチームに関する大量の掲示物が貼ってあったりと、駅全体マリノス一色。試合のホーム感の演出にも一役買っている。

JH 18 鴨居
パナソニックや富士通の工場の他、ららぽーと横浜の最寄駅。

JH 19 中山
横浜市営地下鉄グリーンライン乗り換え。
東神奈川方面は当駅で快速と各停の接続を行う。
緑区役所の最寄り駅である他、よこはま動物園ズーラシアへのバスも出ている。

JH 20 十日市場
周辺にいくつか大学や高校があり、学生の利用率が高い。

JH 21 長津田
東急田園都市線横浜高速鉄道こどもの国線乗り換え。
東急の車両の甲種回送時は、八王子からここまでディーゼル機関車で運ばれてくる。
横浜市内の駅はここまで。

JH 22 成瀬
ここから東京都町田市。
1979年に開業した駅で、地上駅だが高架駅にも見えるちょっと不思議な造り。

JH 23 町田
小田急小田原線乗り換え。町田市の代表駅。
昔は国鉄が原町田、小田急が新原町田と称しており、互いに離れていたがJR側が寄ってきた。
ちなみに同名の駅は九州の宮原線にも存在し、1980年の改称から1984年の宮原線廃線までは国鉄に二つの町田駅が存在していた。

現在も若干離れているためペデストリアンデッキで結ばれている。
八王子方面は当駅で快速と各停の接続を行う。特急「はまかいじ」は両方面共に当駅で各停と接続していた。
バス停が周辺に三カ所存在する。
  • 町田バスセンター(町田BC…小田急西側)
  • 町田ターミナル(町田BT…JR側)
  • 町田駅(小田急北側)
神奈中のバスがひっきりなしに走行。町田BCか町田BTを始発として、町田BTか町田BCを経由してから、目的地へ向かう便も存在する。
1日2本だけ小田急バスが来る。
JR町田駅横にあるヨドバシカメラは東京都(町田市)と神奈川県(相模原市)の県境にある。
そのため、同店駐車場の螺旋通路では東京都と神奈川県を行ったり来たりすることができる。故にカーナビなどの計器類がよく混乱する
ちなみに同店内で万引き等の犯罪があった場合、神奈川県警(相模原南署)の管轄になっている。

JH 24 古淵
ここから相模原市。再度神奈川県に戻る。
近くにイオン・イトーヨーカドー・島忠ホームズがあり、何気に便利な駅である。
北里大学への横浜線における最寄り駅。

JH 25 淵野辺
青山学院大学相模原キャンパスなどの最寄り駅で学生利用が多…かったが、その青学の文系学部のほとんどが都心に完全移転した影響でかつてほどではなくなっている。
JAXA相模原キャンパスの最寄駅でもある。このため、発車メロディは宇宙をイメージした「銀河鉄道999」が流れる。

JH 26 矢部
日本では数少ない獣医学部を持つ麻布大学の最寄り駅。
当駅から相模原駅付近まで米軍相模総合補給廠のすぐ隣を通る。

JH 27 相模原
特に接続路線も無いが、神奈川県の自治体としては大きな方で人口は町田市を抜く相模原市の代表駅で市役所の最寄り駅…だが、商業地としては隣の橋本の方が上。
小田急相模原駅の場所はかなり離れているので注意。また、小田急多摩線が当駅を経て上溝まで延伸する構想があるが実現は難しい…と思われたが、当駅までの延伸ならば採算性がある模様。

JH 28 橋本
相模線京王相模原線乗り換え。
駅から10分ほどの場所にショッピングモールができたり発展してきている。
また、リニア中央新幹線の途中駅も建設予定。

JH 29 相原
ここで再び東京都町田市に戻る。
町田駅は疎か成瀬駅周辺と比べてもかなり長閑。法政大学多摩キャンパスなどへのバスが発着する。

JH 30 八王子みなみ野
横浜線の駅では一番新しい駅だが、八王子?と言いたくなるくらい田舎な場所。
新駅計画当初の仮称は宇津貫(うつぬき)駅。当時の住所八王子市宇津貫町(現・八王子市みなみ野)に由来。
現在はショッピングモールや住宅もそれなりにあるが、駅ができた当初は本当に何もなかった。

JH 31 片倉
京王高尾線京王片倉駅とは離れている。
横浜線内では珍しい高架駅となっている。

JH 32 八王子
中央線八高線乗り換え。
西東京の大都市である八王子市の代表駅だが、最近は立川駅周辺に押され気味。
徒歩5分ほどの位置に京王線の終着駅、京王八王子駅がある。
発車メロディは「夕焼け小焼け」(作詞した中村雨紅氏が八王子出身)



停車駅

●停車
▲停車(磯子・大船方面のみ設定あり)
━通過

種別 横浜線 京浜東北線・根岸線
JH
32
JH
31
JH
30
JH
29
JH
28
JH
27
JH
26
JH
25
JH
24
JH
23
JH
22
JH
21
JH
20
JH
19
JH
18
JH
17
JH
16
JH
15
JH
14
JH
13
JK
13
JK
12
JK
11
JK
10
JK
09
JK
08
JK
07
JK
06
JK
05
JK
04
JK
03
JK
02
JK
01




















































各駅停車
快速


追記・修正は東神奈川止まりにストレスを感じなくなってからお願いします。

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最終更新:2024年01月20日 21:15

*1 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ec/e233_6000.jpg 日時:2016/01/18

*2 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ec/205yokohama.jpg 日時:2016/01/18

*3 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ec/205sagami.jpg 日時:2016/01/18