プレインズウォーカー (MTG)

登録日:2010/07/04 Sun 00:14:25
更新日:2024/04/05 Fri 14:43:06
所要時間:約 82 分で読めます






ウルザは自分が正気だと言ってる。多分そうなんだろう。

しかしプレインズウォーカーの正気の度合いは、判断が難しいからな。

                  ― バリン



プレインズウォーカーとは、トレーディングカードゲームマジック:ザ・ギャザリング』に登場する、世界を跳び超える力を持った存在。略記は「PW」。


概要

マジックの舞台となる『多元宇宙/Multiverse』は、多種多様な『次元/Plane』で構成されている。
通常は超えられないそれらの次元の壁を突破し、他の次元へと移動(プレインズウォーク/Planeswalk)する特殊な能力を備えた存在がプレインズウォーカーである。
『次元を渡り歩く者』という意味の造語であり、平地渡り(PlainsWalk)する人ではない。

基本的には背景ストーリー中の一部の登場人物のことを指すが、ゲームの基本設定として「プレイヤーはプレインズウォーカーである」というものがある。
プレインズウォーカーだから、出身が異なる次元のクリーチャーを同じ場所に召喚したり、異なる次元の土地からマナを引き出したりできるというわけ。
そこから転じて、MtGプレイヤーを指す意味で(特に他TCGのプレイヤーと区別したい場合に)使われる事もある。

また、このプレインズウォーカーを基にしたカード・タイプのことも指す。(後述)

背景ストーリーにおいては殆どで主人公あるいはそれに準ずる扱いとなっており、当然それに敵対する者も大体はプレインズウォーカーである。

総じて、マジックというコンテンツ、そしてMtGというゲームに欠かせない存在であると言える。

プレインズウォーカーの共通事項

プレインズウォーカーというのは前述の通り次元渡りの力を持った生命のことだが、プレインズウォーカーは魔術師が修業の果てにたどり着くものでは無く、
生まれつき『プレインズウォーカーの灯』というものを持っていなければならず、さらに灯が何らかの要因で 点灯 しなければならない。
灯を持っている者自体非常に稀であるが、それを覚醒させる者は更に稀であり、ほとんどの場合は灯を持っている事を知らぬまま、その生涯を終えるという。
灯を持つかどうかと本人の実力(魔法、武術等々)は無関係で、強大な魔法使いだからといってプレインズウォーカーであるとは限らないし、逆にプレインズウォーカーだからといって強大な魔法使いであるとも限らない。

プレインズウォーカーの灯が点灯する条件は特に無いが、大体は命の危機に陥ったとき、または肉親や恋人が死亡した時の感情の爆発をトリガーとしている。
その他にも、強いショックを受けたり、精神的重圧や瞑想の境地から点灯する場合もあるし、その他の場合もある。
また、点灯した際にその反動で別の次元へ『プレインズウォーク(Planeswalk)』する者が多く、そうなった場合はその先で出会った先輩プレインズウォーカーに多元宇宙等の基礎知識を教えてもらうことになる。

なお、灯は一度点灯しさえすれば専用の装置や魔法を用いて灯をプレインズウォーカーを含む特定の対象に移し替えることが可能で、
実際その方法を用いてプレインズウォーカーになった者も、プレインズウォーカーになった後に他の灯を吸収しさらなる力を手に入れた者もいれば、
逆にその力を失ったり、さらに灯を失った衝撃で死亡した者もいる。

なお、プレインズウォーカーの灯を持つのは(知的)生命体のみに限られ、マナの化身である天使やデーモン(約1名除く)、エレメンタルといった存在は現状、灯を持ちえない。
またファイレクシア人も灯を持てず、逆に点火した灯はプレインズウォーカーにファイレクシアの油への耐性を与えるため、プレインズウォーカーがファイレクシアに汚染されることはなかった。しかし大修復に伴う灯の変質、ファイレクシア側の技術改良により、新ファイレクシアは新世代プレインズウォーカーのファイレクシアン(ファイレクシア人)化に成功している。

そんなPWたちだが、新ファイレクシアとの戦争の果てに多くが灯を失うことに。
また多元宇宙そのものが変質したことで特定のポータルからのみではあるがPW以外でも次元渡りが可能となった。

プレインズウォーカーはストーリー上、『旧世代プレインズウォーカー』と『新世代プレインズウォーカー』の2つに大別される。

旧世代プレインズウォーカー

旧世代に分類されるプレインズウォーカーは、AR4505年(アーギヴィーア暦のこと。ストーリー中の「新アルガイヴ/New Argive」という国で制定された暦。)に起きた大修復より前に点灯した者を指す。

大修復以前はそれ以降と比べ物にならない程膨大なマナが存在していたのもあり、全ての旧世代PWが自由にプレインズウォークでき、強大なクリーチャーを召喚・使役し、ほぼ無尽蔵の魔力に知識を持ち、次元を創造することさえ可能であった。
だがなんといっても一番の特徴は、不死身と言える程の寿命である。たとえ死んだとしてもある程度は生き返られる不死性もあり、普通の魔術師達とは一線を画す存在である。
公式では
「プレインズウォーカーのみがマナのなんたるかを知っており、通常の魔法使いは5種類のマナについても、次元移動法についても、召喚についても知らないに等しい」
とまで言われている。

そんな神の如き力を持つ旧世代PW達だが、元はと言えば命の限りがあった上記のような無知に等しい者達。
そこへ大抵の場合はロクな事ではない強いストレスを受けている時に、唐突に絶大な力をなんの脈絡もなく得てしまえば、
大抵の場合は明るい方向へ事態が進まないのは想像に難くない。
実際、自らの欲望を満たすために力を行使する者、絶望から世界を破滅させようとした者等、永遠の寿命から正気を失いかけた・失った者も多い。
なにせ上記の通り強大な魔力を誇るのみならず、次元を創るも滅ぼすも自由なほどであったのだ。
次元によっては神として信仰されている者も少なくないし、そもそも次元を作った創造神であることも珍しくない。旧世代PWは実質的に神そのものだったのである。
「昔逗留していたところに久々に訪れたら自分の名が神のように崇拝され、酔った勢いで放った言葉が金言としてあがめられていた」などが典型か。
そのため、複数のプレインズウォーカーが集まって共に行動を起こすことはほとんど無い。たいていの事は一人で出来てしまうからである。
仮に集まったとしても力を持ちすぎる故、それはだいたい悪い結果に終わってしまう。
かといってプレインズウォーカー以外の生物は無知に等しく、あまりにも短命であり、プレインズウォーカーと共に理解しあえる者はほとんどいない。
つまり誰もかれも信頼できる者も、時に強引に止められる者がまともにいないので上記のような暴走を止めるに止められなくなる事態が多いのである。

そんな旧世代PW達は、長きにわたってその強大な力を好き放題行使し続けた。
だがそれらは本来、むやみやたらに使えるはずのない神クラスの力。ノーリスクでは都合の良すぎるそれの乱用は多元宇宙へ確実にダメージを与えており、AR4500年頃にもなるととうとう多元宇宙が悲鳴を上げるに至った。
特にドミナリアは他の次元以上にプレインズウォーカーの力が行使されたため、時の裂け目と呼ばれる次元そのものの傷が多数開いている事態となっていた。
裂け目自体は古ければ2万年前から存在していたが、そこからプレインズウォーカーが大事件を起こす度に数が増え、最終的にドミナリア次元が崩壊間近となってしまう
ドミナリアは多元宇宙において多くの次元とプレインズウォークしやすい位置関係にあり、それが荒廃すれば他の次元も後を追うのは目に見えていたため、
数多の旧世代PWが自身の灯とその生命を犠牲として大修復を行い、結果として時の裂け目は修復された。
しかしその影響はドミナリアのみならず多元宇宙全体にまで及び、プレインズウォーカーの性質すら大きく変えるのであった。

大修復以後は大修復の余波で無尽蔵の魔力や不死性を失ったため、その長い生の中で身につけた魔法や技術、知識も大修復によって「大部分は」大きく失われたが、それでも脅威となっていることが多い。
元が大きすぎるのであろうか。
中には力が失われる前に別の形に変えて影響力を維持しようとするどこぞの指輪みたいな狡猾な手段を取る者も。
元旧世代連中は未だに過去の感覚が抜けきっていない様で昔の力に固執しており旧世代の価値観そのままで交流してトラブルを起こすこともあり、
何とかして力を取り戻そうとしている厄介者や、次元の管理者を自称して身勝手なことを行うありがた迷惑な者も多い。

新世代プレインズウォーカー

主に大修復より後に登場したプレインズウォーカーを指す。
大修復以前、神のごとき存在だったPW達も大修復に伴ってその力を大きく削がれてしまい、現在は全てのプレインズウォーカーが新世代と同等である。
そのため現在旧世代・新世代という区分を使う場合は、主に灯が点火した時期によって分けられる。

プレインズウォーカー自体が大修復の余波で大幅に弱体化し不死性も失ったたため、新世代PWは旧世代に比べればその力は大きく劣っており、割とアッサリ死ぬ。
とはいえ通常の魔術師を遥かに超える存在である事に変わりは無く、特に次元間の移動が大修復以降にプレインズウォーカーの特権となった*1のは、通常の魔術師との大きな違いとなっている。
……はずだったのだが、灯争大戦以降は割と例外も見られるようになっている。灯争大戦のラストやカルドハイムのストーリーなど、この例外がストーリーに大きく関わることも。

一方でその力にも限りがある(旧世代の過剰なインフレを体験していない)ため、精神的には旧世代と比べると安定している。
プレインズウォーカー同士はもちろん、プレインズウォーカーである者とそうでない者との協調も生まれており、横のつながりも割とある。
かなり好戦的なアングラスですら、次元脱出という目的があったとはいえファートリにプレインズウォーカーの考え方をレクチャーしたりと、最近は新米に先輩が優しく教えてあげるという話も増えてきている。
「特殊な生まれの双子」「幼馴染の2人がともにプレインズウォーカー」「打算も毒気もないおねショタ」「百合カップル」と様々なプレインズウォーカー描写が増えてきており、かつてのようなギスギスした間柄のプレインズウォーカーはかなり減ってきている。
とはいえ変な事をやらかす奴も少なからずいるし、協調性のない奴もいるが、種族レベルでイカれていた旧世代に比べれば個人のスタンスの範疇に収まる程度といったところ。

ゲーム上のプレインズウォーカー

MtGの戦闘イメージは、「プレイヤーが」プレインズウォーカーとして呪文を唱え、クリーチャーを召喚したりして戦うというものである。
「土地を置いてマナを出す」という単純な行為ですら「かつて訪れた次元とその土地からマナの繋がりを得て、そこからマナを引き出す」なんて設定である。
つまり、プレインズウォーカーとは基本「カードとして表現される側」のものではなく、「それを使役する側」の存在であった。

そのため、ストーリー上で大修復が起こる以前は基本的にはプレインズウォーカーはカードにならず、カードになってもプレイヤーがストーリーに登場するプレインズウォーカー等に成り切るヴァンガード・カードや、本来の力を隠している姿、プレインズウォーカーになる前や灯を失った後の姿としてデザインされるなど意固地に意図してプレインズウォーカーをカード化しなかった*2

しかし、時のらせんブロックにおける「大修復」というプレインズウォーカーの設定変更を経て、次のブロックであるローウィンブロックより本格的に登場。
今までのカードゲームどころか当時の後発TCGにもない斬新なシステムにより、MtGに新たな風を吹き込むのも兼ねて新たにプレインズウォーカー・カードが満を持して作られた。
これらは既存のカードと違う新規のカード・タイプであり、当然ながらクリーチャー等とは扱い方が異なっている。
当初は時のらせんブロックの「未来予知」で登場する予定だったが、ルール整備などの影響からローウィンへ持ち越されたらしい。

プレインズウォーカー・カード

Jace Beleren / ジェイス・ベレレン (1)(青)(青)
伝説のプレインズウォーカー ― ジェイス(Jace)
[+2]:各プレイヤーはカードを1枚引く。
[-1]:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはカードを1枚引く。
[-10]:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分のライブラリーのカードを上から20枚、自分の墓地に置く。
初期忠誠度:3
プレインズウォーカー・カードは出し方こそ土地でないパーマネント(≒唱えて戦場に出すカード)とそう変わらないが、PWがプレイヤーを助けようとする意志の強さを示した忠誠度を持って戦場に出るのが特徴。
この忠誠度とは言わばPWの体力であり、1ターンに1度、忠誠度能力と呼ばれる能力のいずれか1つを起動できる。
能力を起動するには忠誠度の変動が必要であり、小さな効果なら忠誠度はプラスされるが、大きな効果になると忠誠度は逆にマイナスされてしまう。
相手クリーチャーの攻撃、呪文によるダメージ、忠誠度能力の行使で忠誠度が0になるとPWは墓地に置かれてしまうため、忠誠度の維持に気を使う必要はあるが、
逆に大きな効果を連打して使い捨て感覚で使うという事も出来なくはない。というよりもそっちの方がメインなものもある。
もちろん、忠誠度を維持して長く活躍してもらうことも可能である。長く維持すればその分アド差が目に見えて広がるし、カードによっては忠誠度を貯めることで奥義と呼ばれる忠誠度を大きくマイナスする忠誠度能力を発動でき、奥義はたいていがゲームを決めてしまうほどの派手な能力となっているため、長く居座るPWはそれだけで相手への大きなプレッシャーとなるのである。
というか守ったら勝ちくらいの奴が多すぎて、遅めのコントロールといえばある程度制圧した盤面にPWを立てることを狙うデッキになってる

プレイヤーが呪文や能力でダメージを与える際に、そのカードに「プレインズウォーカーにダメージを与えられる」旨のことが書かれていれば、プレインズウォーカーに直接ダメージを与えることができる。
また、クリーチャーがプレイヤーを攻撃する時にそのプレイヤーかPWのどちらかを攻撃対象に選ぶ事が出来る。
その場合は自分が攻撃された時のようにクリーチャーを使ってブロックする事が出来る。
注意点として、攻撃宣言をした時点でどちらを攻撃するのか決めなければならない。
また、戦闘ダメージステップまでに対象のPWが除去されるなどして居なくなっていた場合、1点もダメージを割り振らない。

かつてはプレイヤーが対戦相手の呪文や能力によってダメージを受けるとき、ダメージの発生源のコントローラーはそれをプレイヤーかプレインズウォーカーのどちらかに与える事を選ぶことができた。
クリーチャーでの攻撃時と、火力による攻撃時でターゲットを指定するタイミングが変わったり、プレイヤーが呪禁を得ると何故かプレインズウォーカーにも火力を打てない*3等、直感的じゃない挙動が長らく続いていたが、2018年のドミナリア発売に伴うルール改正でやっとプレインズウォーカーに直接火力を打ち込めるようになった。
そのためプレイヤーには撃てるがプレインズウォーカーには撃てないという裁定のカードが登場したりと、このルール一つで700枚ものカードにエラッタが発行されるハメになった

2017年の「イクサラン」でルールが改訂されて以降、全てのプレインズウォーカー・カードは特殊タイプに「伝説の/Legendary」を持つ。
そのため同一カード名かつ「伝説の」を持つPWを2枚以上コントロールできない。
逆に言えばカード名が違えば人物(後述のプレインズウォーカー・タイプが同じカード)が一緒のPWの同時コントロールは可能。つまり例えば《燃え立つチャンドラ》《炎呼び、チャンドラ》《反逆の先導者、チャンドラ》といった3種のチャンドラをそれぞれ1体ずつコントロールできる。
また「伝説の」を持たないようにコピーするなどすれば、同一カード名の伝説のPWを2枚以上コントロールできる
このルールを利用して「『伝説の』を持たない自身のコピー」を生成する、という能力を持つプレインズウォーカー・カードもある。

MTGの独自のカードタイプであり、一応他のゲームにも類似したシステムが存在することもあるのだが、そういったシステムのないゲームで例えるのが非常に難しい。

プレインズウォーカー・タイプ

そのプレインズウォーカー・カードが(設定上)誰なのかを表すもの。クリーチャーのクリーチャー・タイプと似ているがこちらは個人を指す点で異なる。
例えば《チャンドラ・ナラー》と《燃え立つチャンドラ》ではカード名こそ違うが、どちらのカードのタイプにも「プレインズウォーカー‐チャンドラ」と書いてあるので、同タイプとして扱われる。

かつてルール上で「プレインズウォーカーの唯一性ルール」というものがあり、同じプレインズウォーカー・タイプのカードは二枚以上戦場に出すことは出来なかった。その名の通りカード名ではなく、PWのタイプを参照する。
これは当時のPWカードがストーリーの登場人物がプレイヤーに手を貸し、一緒に戦ってくれるというデザインだったからである。
つまり、1つの戦場に2人以上の同一人物が存在するのは世界のルールに矛盾するというイメージだろう。
初期のルールでは敵味方関係なく2枚以上同じタイプのカードが出ると全て墓地に送られる(対消滅)というルールだった。
このため、相手の強力なプレインズウォーカー対策に同タイプのより軽いプレインズウォーカーを対策(対消滅目的)として入れておくという構築・プレイングが存在していた。
後に《精神を刻む者、ジェイス》が環境を支配したことと、そのメタゲームの中で対消滅狙いで《ジェイス・ベレレン》が使われたことによって、先手必勝の負の面が大きいのが判明し、自分の場には~という形、つまり敵と味方で同じPWが向かい合う展開はOKというようにルール改正された。

その後「プレインズウォーカーの唯一性ルール」そのものが廃止され、レジェンドルールに従うようになって同一人物が沢山並ぶよ!となったのは前出の通り。ルール改定当初のギデオン三兄弟やリリアナシスターズには多くのプレイヤーが胃酸を増幅させた。
ルール変更によってフレーバー的なものと化してしまったプレインズウォーカー・タイプだが、逆にルールに縛られなくなったことで複数のプレインズウォーカー・タイプを持つカード、プレインズウォーカー・タイプを持たない謎のPW、
カード名の名前と別のプレインズウォーカー・タイプを持つ(≒偽名を使っている)といったカードがデザインされ、フレーバーを広げることに一役買うようになった。

レアリティ

レアリティに関しては初実装のローウィンではレア。次のアラーラブロック以降は神話レア枠のみに少数収録と希少性が高かったが、灯争大戦ではストーリー上の理由付けもありレアとアンコモンにも複数のプレインズウォーカーが収録された。続く基本セット2020でもレアとアンコモンに1枚ずつ存在するので1回限りの特別ではないようだ。開発部のマローも、これ以降もアンコモンのプレインズウォーカーが登場するのはif(可能性の話)よりはwhen(いつ出るか、時間の問題)に近いと個人ブログ「Blogatog」にて発言している。

レアリティが高いということは必然的に、実用性が少しでもあれば値段がかなり高くなりやすいということでもある。
そのため参入に対する障壁にもなっており、特にまだカードの単価が比較的安かったアラーラの断片~イニストラードのあたりでは「プレインズウォーカーを触ったことがないプレイヤー」も非常に多かった。
使うのにある程度の練習を擁するのに最高レアリティなのでそれが手に入らないもんだから、なかなか敷居が高いのである。

一時期は「プレインウォーカーデッキ」という入門用構築済みデッキが販売されていた時期がある。
このデッキでのみ収録されているPWもあるが、このPW目当てに上級者ばかりが購入して初級者が手を出しづらくなるといったことを防ぐために意図的にシンプルな効果かつカードパワーを落とされている。



有名なプレインズウォーカー


……つってもカード化されてるやつはほぼ全員書いてあるんだけどね*4
尚、名前の後ろに☆がついているキャラは新ファイレクシア/New Phyrexiaとの決戦以降も灯を保持していることが明言されている。

旧世代

  • ウルザ/Urza
恐らく最も有名なプレインズウォーカー。第一色は青だが白や黒が混じることもある。
ファイレクシアとの長きにわたる闘争、そしてその撃滅によって広く名が知られている。
多元宇宙最恐とも言われるヴィランのファイレクシアを倒した偉業を持つので基本正義側の扱いだが、
その過程で数々の偉業を完全相殺してしまうレベルの数々の悪行・非人道的行い、果ては実質的なファイレクシアのラスボスをも成した
おかげで「だいたいこいつのせい」だの「諸悪の根源」だのと言われることも多く、「ベルゼンロックがウルザの経歴を詐称しなかったのはさすがに彼も名乗るのを躊躇するほどの大悪人だったからだ」というジョークまであった。
とはいえ一概に良い悪いと言い切れないのも確かである。「例え根は善人でも、あまりに長い時間を生きなければならないプレインズウォーカーが暴走するとどうなるか」という見本とも言えるかもしれない。
偉業と悪行のギャップや活動期間の異常な長さから、ドミナリアでは時代や地域によって彼の評価がガラリと変わるという。奇しくも現実とも似ている

勘違いされやすいが、ウルザの本職は魔導士ではなく工匠である。実際カーンを始め様々なアーティファクトを作成してるし、本人曰く魔法は苦手といってるし。とはいえ、プレインズウォーカーなので様々な魔法も充分に使えるが。
一応どれぐらい苦手かというと同僚の大魔術師バリン*5よりは苦手だったそうである。ハイレベルすぎる…
ちなみに冒頭の言葉を言ったのはその同僚。彼はウルザの正気を信じた結果酷い目に遭う。

別の世界線では弟ミシュラと共に魔導士として師に育てられており、邪悪なキャパシェン一族と戦う。

「兄弟戦争」では過去のストーリー「アンティキティー」の初の全面リメイクであり、非常に多くの「注目のストーリー」が登場した。
世界中のプレイヤーに断片的にしか知られていなかったことがひとつのストーリーとして再現された。非常に仲が良かった弟ミシュラとどんどんこじれていってしまう姿、もともと奥さん(《カイラ・ビン・クルーグ女王》)との仲が冷え切っていたり(昔読んだ漫画と違うじゃないですか!)、サイドストーリーでは人道面を完全に無視した設計をサヒーリに見抜かれて眉をしかめられてあっさり改良されたりなど、「すべてウルザが悪い」とも言い切れない難しい評価が浮き彫りになっている。
非常に長い時間の物語をカード化する関係から、ウルザ自身をカード化したものが「兄弟戦争」のみで3枚、さらに「兄弟戦争統率者デッキ」で1枚と多岐にわたっている。特にアンコモンの少年時代《パワーストーンの神童、ウルザ》は、はっきりと《採掘の神童、ミシュラ》の能力と対になっており、これが大人になるにつれてどんどんテキスト的に離れていくという演出の妙に一役買っている。
現代のカードパワーとイラストでリメイクされた様々なカードは実に趣深い。ところでこのアシュノッドさん資料と違わない?

カードとしては、黒枠では名前を隠していたときのものと、プレインズウォーカーになる前の頃のカードが存在する。いずれも伝説のクリーチャー。
そして満を持しての黒枠でのプレインズウォーカーとしてのカード化では、灯を得た時のエピソードを完全再現した合体プレインズウォーカーとなった。
銀枠世界では頭だけで生活している5色プレインズウォーカーとして登場。その忠誠度能力は本人の生涯の生き様を表現するかのように文字通りカオスである。遊園地で秘宝館を出店しているがそっちもランダムでハチャメチャな効果をもたらす。
黒枠の方はウルザ自身はもちろん、その半生を綴った《ウルザの物語》が環境もルールも荒らしまわっている。他にも各種カーン、トレイリアのアカデミーウルザランドなどウルザ絡みのヤバいカードは数知れない。やっぱこいつ絶対悪人だって

  • セラ/Serra
セラの天使のカード名を起源として作られたプレインズウォーカー。白。
性別は女性で慈悲深い性格。旧世代の白という色を代表するプレインズウォーカーとして知られる。
セラの領域と言う人工次元を作った人物で、外の次元から来る物にトラウマがある。
実際すごく良い人なのだが、安寧が脅かされると放浪に出る悪癖がある。

ちなみに既婚者で夫のフェロッズ/Ferozもプレインズウォーカーであり同様の博愛精神の持ち主。
ただしセラより先に事故死している。

現行のストーリーに至るまでにどうやら死亡してしまったようだ *6が、ドミナリアにおいてはセラ教会の信仰対象である。
教会に所属する天使や神聖術師の祈りに応じて、悪を滅する強大な力や本人の知りえない複雑な知識が与えられることからも、依然としてその影響力は計り知れないと言える。

別の世界線では天使ではなくスフィンクスであり、象徴するマナの色も白から青に変わっている。

過去のストーリーの登場人物であるためカード化されることはないと思われていたが、時系列に縛られずカードが出せるモダンホライゾンにてプレインズウォーカーカード、《慈悲深きセラ》としてカード化された。
「機械兵団の進軍」でもちょっと顔見せしている。

最強最悪にして最古のプレインズウォーカー。青黒赤。
プレインズウォーカーの概念を誕生させ、そのプレインズウォーカーが過剰な力を持つようになった原因を自ら作り上げた。
ドミナリア最古のドラゴンであるエルダードラゴン唯一の生き残りにしてドミナリア初のプレインズウォーカー。
象徴する色は青黒赤の3色だが、当然全ての色のあらゆる魔法に精通している。

色んなストーリーの裏で暗躍する、マジックのストーリーにおけるラスボス枠。
エルダードラゴン故の強大な身体能力や寿命*7、大魔導士すらも上回る圧倒的な魔力と魔法の知識、天才的な頭脳、2万歳を超える経験に裏打ちされた狡猾さ、そして何よりも力と支配への飽くなき飢えを持ち合わせ、
その手で屠ったプレインズウォーカーは数千とも言われ、逆に敗北した回数は片手で数えられる程度でしかない。しかもあの手この手で殺しても平然と生き返る。
宇宙における最凶と謳われるファイレクシアですら歯牙にもかけず、普段は結束したくでもできない最盛期のプレインズウォーカーが束になっても滅せられなかったエルドラージを打倒するどころか敢えて利用しようとする等明らかに別格の存在。
またデュエマ次元にも渡っており……

『生と死は取り替えが効く』

詳細は個別項目で。

  • フレイアリーズ/Freyalise
隻眼のハーフエルフのお姉さん。緑。独歩ちゃんやビッグボスみたいな眼帯が特徴。
ファイレクシア対ドミナリア戦争の数少ない生き残りだったが、後の大修復の際に命を落とした。
《破滅的な行為》のイラストに登場しているが虚ろな表情。
あまりに長い時間を生きたので正気を失いかけたがなんとか持ち直し、後にスカイシュラウドの裂け目を閉じるべく命をささげた。
後に統率者2014にてカード化。

  • ウィンドグレイス卿/Lord Windgrace
豹の獣人のプレインズウォーカー。黒赤緑。
アーボーグの守護者であり、同地の猫族からは神として崇められる伝説の英雄。
フレイアリーズと同じくファイレクシアとの戦争を生き延び、大修復の際に生命を賭けてアーボーグの裂け目を封じた。
没後にも猫族からは伝説の英雄として崇拝を集めている。
後に統率者2018でカード化。Secret Lairではめちゃくちゃキュートなにゃんこになった。
さらにその後「団結のドミナリア」でも、守り神と化した姿でカード化。

  • テヴェシュ・ザット/Tevesh Szat
「愚者滅ぼし」の異名を持つ邪悪なプレインズウォーカー。黒。
フォールン・エンパイアの時点で2000年以上生きている、人間のプレインズウォーカーとしては相当な古株。
元は不老の魔法をかけた妹と隠遁生活を送っていたが、妹を殺された怒りと憎悪から頭がトカゲ、下半身が触手、全身がウロコに覆われた巨人の姿へと変貌を遂げる。以降は悪役プレインズウォーカーとしてドミナリアやシャンダラーでの様々なストーリーに顔を出す。
ファイレクシア戦争ではさすがにドミナリア側に協力する、と思いきや案の定裏切る。しかしウルザは予測していたどころかそれを前提にした作戦を立てており、事前に用意しておいた処刑装置でザットを殺害、霊魂爆弾としてファイレクシア次元で大爆発を起こすのであった。
後々ウルザ自身が裏切るのも合わせ、悪役としての格が違った。
後に統率者レジェンズでカード化。

  • ボウ・リヴァー/Bo Levar
海を愛する元海賊船の船長。モジャモジャのアゴ髭が特徴。
プレインズウォーカーになる前の名はクルシアス/Cruciasといい、水中でも火が付くというタバコを密輸していた。
その後ウルザの引き起こした大爆発に巻き込まれたことで灯が灯る。つまりプレインズウォーカーに覚醒したのはウルザとほぼ同時。
その後は数多の次元を渡り歩く商人として活動していた。
ファイレクシア戦争ではウルザに協力し、最後には自らを犠牲にヨーグモスからエリタレイトの地を守り果てる。
現在ではマーフォークたちが彼のアゴ髭とタバコを称える詩を歌い、エリタレイトでは命を奪わないという誓いが立てられている。
プレインズウォーカーとしてカード化はされていないが、プレインズウォーカーになる前の姿がマジックアリーナ限定カードとしてカード化されたというちょっと珍しいお方。
ボウ・リヴァーとしては恐らく青の人物なのだが、カード化されたクルシアスは海賊だからか赤黒である。

  • ガフ提督/Commodore Guff
多元宇宙の様々な次元から無限の書物を集めた図書館の管理人にして空想作家。青赤白。
彼は蔵書の全てを読破しているらしく莫大な知識を持つが、その影響かどうも正気ではないらしくイラストでも見て取れる。
その知識から悟りに至り更なる高みへ昇華することもできるが、堕落する危険をも秘めているためその力は善い事にしか使わないと自身を厳しく律している。
ファイレクシア戦争ではドミナリア側につき、最後には自らを生け贄に自身の歴史書から世界の終焉を消して書き換えた。
後に統率者マスターズ統率者デッキ「プレインズウォーカー・パーティー」のメイン統率者としてカード化。

ドミナリアはザルファー出身の通称ハゲ(ただし実際には剃ってるだけである)。青。
ゲートウォッチ*8の一員。
本来は青単色なのだが、ドミナリア以降は青白のキャラクターとしてデザインされることの方が多い。スカージのストーリーで白の門から出てきたのと整合性付けるためだろうか
まぁ青白のテフェリーがもし青単色だったら地獄なんてもんじゃなかったから、むしろいいことなのだろうが……。

卓越した時間魔法の使い手であり、人や物の時間を止めたり時を加速させて目にもとまらぬ速さで移動させたり、はたまた物質を経年劣化させ無力化したりと自由自在である。

詳細は個別項目で。

一度はフレーバーテキストで見かけた事があるであろうアイスエイジの時代出身のお姉さん。赤。
自分もろとも戦場を焼き払っちゃうお茶目な人。
皮肉屋で趣味は他人にあだ名を付ける事。火葬やインフェルノのフレーバーに彼女の性格がよく出てる。
『壁?そんなものがどこにある?』
一時期死亡説も出ていたが、実はずっとあるプレインズウォーカーのそばにいた。今じゃすっかりクソババア(褒め言葉)で、ゲートウォッチとは「群れるのは好かない」と距離をとりつつも、数少ない旧世代プレインズウォーカーとして活動している。
登場自体はおそらく設定上存命のプレインズウォーカーの中でも最古の部類であり、旧世代の顔であるテフェリーをも超える古参。
彼女と師匠のジョダーの関係は結構複雑。ざっくり言えば「魔法使い集会で会いましょう」みたいな関係。
実は彼女のゴーグルはもともと紅蓮術による光ではなく、氷河期の過酷な環境から目を守るためのものだった。時のらせんの《特務魔道士ヤヤ・バラード》でもこれが踏襲されている。
しかしこれが印象的だったせいか、いつの間にか《紅蓮術士のゴーグル》を経て、今ではMTGの炎魔導士=炎から目を保護するためのゴーグルというようになっていったようである。
団結のドミナリアにおいてまさかの裏切りにあい戦死(《光の消滅》)。だがゴーゴスの酒杯の設計図を守り抜いたことで希望は繋いだ。

波瀾万丈な生涯を送っている唯一の人造プレインズウォーカー。無色。
(現実世界で)十数年前のストーリー、ウェザーライトサーガで登場してから今も活躍中。体は銀で出来ており、人格マトリックスはウルザの友人のファイレクシア人ザンチャのもの。
レガシーの兵器ぶっぱの際にウルザの灯を受け継いでプレインズウォーカーになったし、ウルザと違って正常な正気を保っているが、
やることなすことが裏目に出まくる不幸体質。本人は至って真面目で常識人なゴーレムなのに…

元々ファイレクシア撃破の為ウルザによって作られたゴーレムだったが、色々あって次元を救うためにプレインズウォーカーの灯を捧げ失っている間に自身の作った人工次元アージェンタム(ミラディン)が新ファイレクシアへと変貌してしまい、
しかも本人はその首魁、機械の始祖になってしまった。
だが友人ヴェンセールが自らの命を犠牲にしたことでプレインズウォーカーとして復活。今もその胸にはヴェンセールから受け継いだ灯が宿っている。現状でも唯一のファイレクシアン化しないプレインズウォーカーらしい。
その後はもっぱら新ファイレクシア破壊の為活動しているようで、ドミナリアにてかつてウルザが使ってアルゴス小大陸を消し飛ばしたゴーゴスの酒杯というアーティファクトを発掘していた。その最中に新ファイレクシアの襲撃にあって数ヶ月埋められていたり、最終的に敗北してウルザよろしく首だけお持ち帰りされたりと散々な目に遭う囚われのヒロイン枠。

ちなみにウギンの登場までは唯一の無色のプレインズウォーカーだった。
過去にクリーチャーカードとしてもカード化されており、こちらはプレインズウォーカーになる以前の姿。値段は割と高い。
能力は彼自身の「生物を殺さない」という主義に基づいている。ただしファイレクシアは生物でないので…
なお丸っこい見た目や「生物を殺さない」信条から単品で見るとそれほど大きそうに見えないが、大人になったテフェリーよりも一回りでかいというかなり大柄な姿である。
「機械兵団の進軍」では初めて自分の意志で生物を殺さない誓いを破り、エリシュ・ノーンの頭を引きちぎった(《報復するミラディン》)。

カードの方はカード化したものすべてがどこかしらの環境で存在感を放っており、さらに「ゲームをはじめからやり直す」「追放領域に触ることができる」など反則級の能力も多数持っている問題児。

  • ジェスカ/Jeska
最凶の妹と名高いカマールの妹。理知的で落ち着いた女性。赤。
登場する度に洗脳されたり何かに体を乗っ取られたり兄に剣でぶっ刺されたりと散々な目に遭う可哀想な人。
しかし彼女の最大の不幸は自身が変化させられたフェイジや3人合体したカローナや兄カマールより知名度が低いことかもしれない。
散々な人生を送ってきたが、最期にはその身を犠牲にしてオタリアにあった時の裂け目を修復。これによって全ての裂け目が閉じられたため、大修復が成った。
死後の世界で兄と再会。その兄の手には剣ではなく杖があった。

吸血鬼のイケ面な変態紳士。第一色は黒だが、後に白が加わった。ほとんどはイラストも相まってすぐには区別しづらい
生命吸収の魔法と精神を支配する魔法が得意。
『闇の心を持つ』と自称しちゃう割に故郷の為に尽力したりすることから偽悪家とか中二病とか言われたりすることも。
ナヒリ、ウギンと共にエルドラージの封印もやってたスゴイ人。
快楽主義であるが、自身の快楽のためには労力を惜しまず難解な予定表すら立てている。

が、イニストラードに帰還した際盛大にキャラ崩壊。ソリカスとかいうあんまりな蔑称も付けられた。異界月後にはその経緯から「ソリン岩」と呼ばれる羽目に。
環境が非常に悪い時期に登場したことも相まって、開発への非難の声も強い。
後の灯争大戦では無事に岩から脱出し、ラヴニカにてナヒリと再び激突。…ボーラスの計画やラヴニカの危機そっちのけで。
おかげで全体の指揮をしていたギデオンに「バカ2人(two idiots)」と呆れられたりもしたが、最後はなんだかんだラヴニカのためにボーラスの軍隊と戦っていた。
その後は大好きな祖父が大嫌いなあばずれに寝取られたり自分が何をしても無駄なんじゃないかとすっかりやさぐれてしまっていたが、ゲートウォッチらとの共闘で救われた故郷を見て考えを改める。
もしかしたら今後はまたキャラが変わっていくかもしれない。

メタリックな精霊ドラゴンで無色魔法の使い手。
カーンに続く2番目の無色。カーンがアーティファクト的要素が強いため無色なのに対しウギンは「無色」という力を扱うイメージ。
体は半透明の翡翠色。
ソリンやナヒリとともにエルドラージを封印したほか、アゾールと共にボーラスの封じ込めも計画していたがこちらは失敗。
初出は時のらせんブロックの《幽霊火/Ghostfire》のフレーバーテキスト。当時の和訳では「ウージン」であり、《ウギンの目》という正体不明のカードが登場した時に話題になった。
本人はカードとしては永らく登場していなかったが、8年後のタルキールブロックにてついにカード化された。そのカードが「絶対にボーラス様には勝てない」能力を持っていたのはフレーバー的にも絶賛された。
タルキールブロック開始時には既に死亡してたり、運命再編で復活したとおもったらいきなりエルドラージの再封印につき合わされたりと不憫なお方。
だがやはり旧世代らしく、常人には図り難い精神をしていた。
実はボーラスと同じ卵から生まれた双子の片割れ。上記のボーラスの項に書いてある小説で発覚した事実だが、ウギンはその頃から煽り口調だった。
実はわりと前からそれをほのめかす描写はあった(ジェイスが精神を覗いたときとか)。

設定の通りエルドラージとは全力で敵対しているが、カード的にはどちらも無色のデカブツということでよく同系統の大量マナを出すデッキに採用されている。なんなら灯争大戦で出た版に至ってはエルドラージたちととても相性が良く、おかげで黒幕説まで出る始末であった。

  • ナヒリ/Nahiri
ヤンギレ。最初の1枚目だけ白単色で、それ以降は赤が混じる。
ゼンディカー出身のコーのプレインズウォーカー。石鍛冶っぽいけど別人*9
「コー/Kor」という同種族で、コーは(我々視点では)割と見分けがつきにくいのでしょうがなくもあるが、別人である。

ゼンディカーに浮かぶ面晶体を生み出した張本人であり、エルドラージ封印の際にはしぶしぶ故郷を提供したが、
ソリンとウギンに約束を破られたのでソリンに抗議しにいったらソリンに逆ギレされて1000年くらい獄庫に閉じ込められたかわいそうな人。
リリアナが獄庫を破壊して出られたのでゼンディカーに戻ったらエルドラージが滅茶苦茶やっていたためにすっかりブチギレてしまい、
ソリンへの嫌がらせとしてイニストラードに宇宙しいたけを呼び出し、ソリンへの復讐もきっちり完遂出来た。めでたしめでたし、な訳がなく…。
その後の顛末はソリンの項を参照。
ボーラスの件が片付くと、故郷ゼンディカーへと帰還。そしてエルドラージ封印以前の発展したゼンディカーを古代遺跡の力で復活させようという、典型的な古代人ムーブを開始する。
かつての都市像はジェイスの心を惹く程度には合理的なものだったが、多少の犠牲を考えない性格のせいですっかりニッサと仲たがいしてしまい、
現在のゼンディカーの化身であるエレメンタルがニッサの味方をしたことから敗北を認めてプレインズウォークしてしまう。今はすっかり「旧世代のわからずやプレインズウォーカー」の一員である。

その後ゼンディカーでの確執は一度置いておいて、対ファイレクシアにおいてニッサと共闘。10人のプレインズウォーカーの中の1人として登場し、自分の石術の力をもってプレインズウォーカーたちの要となる。
しかしファイレクシア化の兆候が強く出てしまい、次第に正気を失っていく。自分が自分でなくなる前に、と最後の力を振り絞ってプレインズウォーカーたちに道を切り開いて退場。
その後は完成化*10してゼンディカーへ渡って大暴れしている。

その後はエリシュ・ノーンの自滅に近い采配とエルズペスの覚醒で事態は収束しナヒリも洗脳が解け、失われたプレインズウォーカーの灯を取り戻して、その力で荒廃したゼンディガーを復興を目指す。しかしやってきたアジャニと口論の末に自身の灯が閉じ込められた面晶体が破壊されて力を取り戻す術を永遠に失ってしまい、「ゼンディガーがガタガタになったのはプレインズウォーカーの所為だ。自分の目が黒いうちはプレインズウォーカー許さない」という極論に達してしまう。
上述のソリンの対応と対比して「やっぱり一度思い込んだら人の話が聞けなくなるナヒリにも大きな問題があったのでは*11」という意見もちらほら。

  • オブ・ニクシリス/Ob Nixilis
ゼンディカー・ブロックから登場しているデーモン。黒。
かつては人間のプレインズウォーカーで、勝利のためなら自分の命以外はなんだって犠牲にするすがすがしいレベルの黒のキャラクターだった。しかし支配したかった自分の次元が何も残っていない虚無になってしまい、絶望のあまり笑ったり泣いたりしていたところでプレインズウォーカーの灯が点灯。
まだ自分は支配に挑戦できると大喜びで、あの手この手で様々な次元を支配しにかかる迷惑な将軍になる。そのさなかに鎖のヴェールの呪いによってデーモンになってしまう。
呪いを解く為にゼンディカーへ赴くが、彼を危険視したナヒリによって面晶体を埋め込まれプレインズウォーカーの力を喪失し、以降面晶体を研究しながら力を取り戻す機会をうかがっていた。
そして遂に、とある者(ゲーム『デュエル・オブ・プレインズウォーカーズ2015』の主人公)の手によって面晶体は取り除かれ、灯を再度手にするための障害は無くなる。
そして、ギデオンたちが面晶体に封印したウラモグを利用し、その力を吸い上げることで、灯を再点灯させた。この時のものすごく嬉しそうなイラストは当時話題になった。
ティボルトやキオーラ等同様にラヴニカに呼ばれたが、暇だったので鳩を焼いて遊んでいた。灯争大戦の中でも屈指のネタカードであり、何やってんだこいつと話題になった。
しかしストーリーでは大活躍。かつて悠久の時をクソ田舎に閉じ込めたナヒリとの確執は別にしてちゃんと永遠衆と戦い、その後永遠衆を止めるためにアモンケットに行く。生物を殺せないカーンやかつての同胞を手にかけることになるサムト、もやしのダク・フェイデンにはできない「ゾンビの虐殺」を行い、任務達成後は戻らずに去っていった。
この行為はダクには無責任だと憤慨されたが、これはどちらかというと「ちゃんとやることはやって、あとはヤバそうなので逃げる」という賢い身の振り方だったことが、ここで逃げなかったダクの死によって逆説的に明らかにされてしまっている始末。
ニューカペナを支配しようという野望を持っていたがエルズペスによって阻止されてしまう。ただしどちらかというと「支配して力を得る」のではなく「支配するまでの過程を楽しむ」、単に勝利するのではなく「文句なしの完璧な勝利を目指す」というスタンス。
いろんな意味で実に黒らしいのだが、最近は赤に踏み込んでしまった。もともとハトを燃やすイラストとか日本語版イラストとかで炎っぽさは表れていたのだが。

さっさとニューカペナを諦めればよかったものを再び力を手にしようと戻っているうちに機械戦争に巻き込まれ、それが終結して以降多くのプレインズウォーカーから灯が失われたため、次元から逃げる手段を喪い絶賛指名手配中である。

黒マナの化身であるデーモンは本来ならプレインズウォーカーにはなれないのだが、ニクシリスは後天的なデーモンなのでプレインズウォーカーという希少な例外である。

見た目はボンキュッボンな美女だが正体はババ…あれ?足元からゾンビが…。黒。元ゲートウォッチの一員。
違うカードゲームでは姿を消す能力で大活躍していた。
身長170センチ
体重5…あれ?また足元からゾンビが…。
最近ダイエットに成功した。
ジェイスの元カノ。なおまだ諦めきれてない模様で、ジェイスも満更ではないが、最近ライバルが立て続けに増えている。
大修復で失った力を補うために4体の悪魔と契約している。が、その契約が邪魔になったのでその悪魔たちを殺して回っていた。4体とも倒すことには成功したが、目的とか本心とかを隠しまくっていたせいでそれなりに仲良しだった友達が一斉に離れていった挙句、あくどい契約のせいで契約が紹介者とのものになった。
なんだかんだ契約も踏み倒せたが、その代償は大きく、また心に傷を負った。そんな彼女が訪れたのは数多の因縁が眠る故郷で…

  • アゾール/Azor
スフィンクスの(元)プレインズウォーカー。白青。
アゾリウス評議会のパルン(創始者)。自らの灯から作ったアーティファクト《不滅の太陽/The Immortal Sun》でプレインズウォークを封じ、ウギンと組んでボーラスを倒す計画を進めていたが、どこかで情報が洩れてウギンは先手を打たれて倒されてしまい、アゾールはイクサランで待ちぼうけを食らうことになる。
ヒマを持て余したアゾールはイクサランにも法と秩序をもたらそうと不滅の太陽をいくつかの勢力に与えるが、力を得る→増長する→ヘマをやらかす→不滅の太陽没収→次の勢力へという流れを繰り返したため、不滅の太陽所有歴のある勢力とお宝目当ての海賊が入り乱れて不滅の太陽争奪戦を繰り広げるようになり、もはや法と秩序どころではなかった。しかもジェイスやアングラスら通りすがりのプレインズウォーカーまでイクサランから出られなくなった。
イクサランとラヴニカの混乱について素知らぬ顔を決め込むアゾールにジェイスはすっかり怒り心頭で、アゾール自身が定めたギルドパクトによる裁きが下され、役立たず島の永久管理という新たな使命を拝命することになった。ついでに不滅の太陽はボーラスに利用されることになった。

その後機械兵団の進軍にはまさかのエレンダとのタッグで参戦。ギルドパクトの体現者がニヴ=ミゼットへと変わった今、彼を取り巻く現状にも変化が起きているのかもしれない。

  • ダッコン/Dakkon
初期のアメコミの主人公。兄弟戦争よりさらに昔の時代の伝説的な鍛冶職人兼戦士。白青黒。
自作の最強の魔剣・黒き剣と引き換えにプレインズウォーカーの灯を灯してもらうという契約をディハーダと結んでいたが、契約が履行された直後に魂を黒き剣に封じられて隷属させられてしまう。
同じくディハーダに復讐を誓う戦士カルスに召喚されて共同戦線を張ることになるが、この際にプレインズウォーカーとしての能力は失われている。
黒き剣は後の時代においてダッコンの継承者を自称するアンデッドの戦士コーラシュが黒き剣を手にしている。その後陰謀団の首領ベルゼンロック、そしてギデオンの手に渡り、ボーラスとの決戦に用いられてあっさりと失われた。

  • ジアドロン・ディハーダ(ガイヤドローン・ディーハダ)/Geyadrone Dihada
同じく初期のアメコミの悪役プレインズウォーカー。青黒赤。
ダッコン以外にも沼地の王ソルカナー、エルダードラゴンのピルーとクロミウムなど、数々の強大な存在を堕落させ従えている。
モダンホライゾン2でカード化するにあたり名前の訳が大きく変更された。

  • ジャレッド・カルサリオン/Jared Carthalion
これまたアメコミ出身のカルスの末裔。5色。
彼らアメコミ出身のプレインズウォーカーは「プレインズウォーカー戦争」なる一大決戦を繰り広げることになっていたのだが、肝心のプレインズウォーカー戦争を描いたアメコミが打ち切りで出版されず、存在が宙に浮いてしまった。
その後の背景ストーリーでも長らく触れられることはなく、忘れ去られた過去の人物となっていたのだが、それから数百年後の『団結のドミナリア』でジャレッドとディハーダは健在であることが確認された。

新世代

アラーラはナヤ出身の、ナカティルというレオニン*12。ナヤ(緑赤白)生まれだがメインカラーは緑ではなく白。ゲートウォッチの一員。
たまに赤や緑が混ざるのはナヤらしいと言えるかもしれない。
タイタン・ジャレスに似ている。
ゲーム的にはクリーチャーの強化やライフゲインを持つ事が多く、キレてた時には土地を破壊してたりもしていた。
白のプレインズウォーカーで最も良心的かつマトモという意見と大正義もふもふもあり人気もある。アジャにゃんもふもふ
一方真人間になっていくにつれてカードの方はどんどん微妙になってきている始末。強いアジャニって最後いつだったっけ
様々な次元を旅しているようで、割とあちこちに知り合いが居る。レオニンがいない次元では「獅子の仮面をかぶった男」のようにふるまっているとか。
ちなみジャザルという兄がおり、その兄が殺されたことから彼の物語は始まっている。
その後ファイレクシアの手に堕ちて完成化し、ヤヤ・バラードの殺害やヘリオッドの完成化、ティボルトと散歩など様々な悪事に嬉々として加担。
トレーラー映像ではテフェリーの持っているザルファーへのコンプレックスを散々煽るなど完全に悪の手先になったように描かれていたが、「機械兵団の進軍」のラストではメリーラとカーンの犠牲をもって救助された。あれだけのことをやっておきながら戦友の命と引き換えに助かったことは、現地PWのコスからは非常に複雑な心境で見られている。

フードを被ったいかにもな魔法使い。ヴリン生まれにして、生けるラヴニカのギルトパクト。青。ゲートウォッチの一員。
身長2メートル、体重100キロ*13DotP2013によれば23歳。178cm、72kg。
多元宇宙で最も強力なテレパスの1人であり、精神魔法、幻惑魔法のエキスパート。
プレインズウォーカーがカードとして初めて登場した際の5人の内の1人であり、新世代PWの主人公格の1人。

神こと精神を刻む者はスタン時代に一枚1万円くらい掛かり、プレイヤーの財布と環境そのものを刻んでいった。そしてプレインズウォーカー初の禁止カードとなった。
一度はモダンで禁止になって下落したものの、2019年にゲームスピードの低下を理由に解禁。無事に1万円代に戻った。精神がねじ切れそう。
また、子供時代の《ヴリンの神童、ジェイス》もそのくらいになったことがある。他にも《思考を築く者、ジェイス》など様々なジェイスが環境に大きな存在感を博している。

しばしば上記の神や神童のような強力で印象的なカードとなり、またフレイバーテキストやイラストも皮肉的で恰好良いものが多いとあって、人気は高い。
ストーリー的にも主人公や重要な役割になることが多く、しかも女性関係にも恵まれているため、ラノベ主人公とも言われる。
というか、主人公しているときとそうでないときで極端に扱いが変わる。戦乱のゼンディカーの頃は扱いが悪かった。まあ精神魔法なんてエルドラージには効かないからね。
灯争大戦後は、隠し通さなければならない「とある秘密」やそれにまつわる使命感、そしてプレインズウォーカー達の調停役としての責務から胃痛キャラへと転職した。

実は幼少の頃を思い出せない記憶喪失者である。その上「アモンケット」の一連の騒動でボーラスに敗北したことで完全にこれまでの記憶を失ってしまう。
記憶喪失状態で飛ばされた「イクサラン」では無人島で生活する羽目になるも、ヴラスカと再会し、互いに理解し合うようになる。そしてギデオンに「あいつの女の趣味悪すぎね?」とか思われつつもなんやかんやあって幼少の頃を含めた全ての記憶を取り戻したジェイスは、ボーラスを出し抜くためにヴラスカの記憶を一時的に消すことになる。
ちなみに無人島でのサバイバル生活&冒険の結果筋肉も手に入れた。代わりにギルドパクトの職を失ったが当人は気楽になったと喜んでいる模様。

ヴラスカへの工作はゴルガリの魔術師によってあっさり解かれてしまったが、ヴラスカが結局ボーラスの手先として動かなければならない事実には変わりなかった。
「ラヴニカ三部作」でボーラスを倒したあとは2人で濡れ場を演出。やっぱアメリカすげぇな
その後「ゼンディカーの夜明け」でニッサの要望を受けてゼンディカーへ向かい、旧世代のナヒリと新時代のニッサの相容れない価値観をなんとか調停しようとして失敗。ギデオンってすごい奴だったんだなと打ちひしがれる。

「完全なる統一」ではファイレクシア潜入チームの一員として参戦する。
しかしはぐれてしまったヴラスカが感染したことを知り激しく動揺、任務を放棄して彼女に最後まで寄り添おうとする。精神魔法で彼女の苦痛を紛らわせようとするが、とうとう完成化してしまった最愛の人に刺されるという悲しい形で自らも感染してしまう。
その後どこまで彼本人の意志だったかは不明だが、「ファイレクシアはヤバいんで多少の犠牲を払ってでも《金線の酒杯》を起動してぶっ壊させなきゃダメだ」という過激な提案を行うが、次元壊し*14を通じて故郷が破滅しかねないとしてケイヤ達に却下される。
最後は酒杯を強引に起動しようとするがエルズペスに奪取されてしまい、ラストを飾るカード名の通り《完全なる統一》が成ってしまうのだった。

「機械兵団の進軍」以降は行方不明。公式和訳におけるケイヤのセリフ、「心配はしていない」という部分はちょっと翻訳が難しい部分らしく、あまり好意的な意味ではないという話もあるなど情報が錯綜しているところである。

めっちゃ燃えてて白目むいてるお姉さん。赤。ゲートウォッチの一員。
某漫画で萌えキャラ化したことで、萌えチャンドラとか燃えゴリラとか揶揄されることも。
強力な紅蓮術の使い手で、何でもかんでも燃やし尽くす赤の代表的なプレインズウォーカー。そして新世代の主人公格。
昔は赤のフレーバーを「身勝手さ」「短絡的」という形で示していたが、「ゲートウォッチの誓い」あたりから赤のフレーバー全体に仲間思いで情に厚い部分が強くなってくる。
月に1度カラデシュに帰還しては母親に自分の活躍を話して聞かせたり、いろんなプレインズウォーカーとすぐに仲良くなったりと「みんなの妹分」のような愛嬌のある性質で描かれることが増えてきた。
他の面子がやらかしたり死亡退場する中でなんだかんだ言って安定した活動ができている初期ゲートウォッチメンバーだったりする。機械戦争後もPW能力を保持している希少な存在。

かつてはあまりカードの性能にも恵まれず、またそのあまりに思慮を挟まないメンタルから、プレイヤーからの評価は低かった。この記事ではDQNとか言われてた。
マジック・オリジンで幼少時代の話が大きく変更され、その後にカード化されたエキスパンション内のカードは2つとも環境を定義するクラスだった。評価は大きく改善されたと言えよう。
カラデシュは彼女の故郷でありストーリー的にも活躍した。なんか恋愛話もあった気がするが有耶無耶なままに…
直情的な性格は集団生活と師匠のおかげでだいぶ改善されたようだが、それでもケイヤやエーデリンのような姉ポジションを質問攻めにしたりと赤らしさは変わっていない。
基本セットの赤担当プレインズウォーカーの常連で、基本セットのない時期にもゲートウォッチの赤担当として登場を重ねており、ローウィンで初登場して以来常にスタンダードにチャンドラは居続けたのだが、基本セット2021のスタン落ちとイニストラード:真夜中の狩りでの未登場により記録は途切れることになった。
その間約14年。MTGの歴史の半分ほどを歩んでいるすごい女であり、カード化回数もMTGのキャラクターの中で群を抜いて多い。まあそのすぐ次のセットで登場したのだが

仮面を付けたマッチョな脳筋野性児。第一色は緑だが、リリアナのヴェールによって呪われてる間は黒緑。
身長249cm、体重216kg。
親父から「自然こそはお前の仲間だ。人は嘘をつく」と言われて育ったこともあり、基本人をあまり信用しない。
呪われてる間は色々なプレインズウォーカーを狩りながらリリアナを追う大冒険をしていた。今となっては文字通りの黒歴史である。
そしてエルドレインではオーコの忠犬になっていたが、紆余曲折の末に長年苦しめられていた呪いを解くことに成功した。その後は助けられた恩もあって、ケンリスの双子の保護者的な立場としてケイレムに同行している模様。
しかしその間にゲーム内ではすっかり、彼の「緑代表プレインズウォーカー」に「元」が付いていた。
基本セット2021で久々に緑単として登場したが、「元」が外れるにはまだまだかかりそうである。

見た目は騎士。正体はプレインズウォーカーのお姉さん。白。アラーラのバント(白青緑)在住だが実は異邦人。
メンヘラとか紙メンタルとか言われる人。散々な人生を送ってきたので仕方ないのだが、大事なところでダメになりやすい。
テーロスブロックでは主役になったが、太陽神ことヘリカスにこき使われた末に神に殺されるという悲劇的な末路を迎える。
その後、アショクの悪夢による嫌がらせの中からGETした影槍を手に死の国からの脱出を決意。脱出直前に現れた太陽神を信仰の力で打ち勝ち、無事に現世に戻れた。
ただ、恋人ダクソスの亜神となって先に現世に戻ってきたが、過去の記憶を失っている現状や、次元を超えて彼女を追いかけるケイリクス、新ファイレクシアに向かったアショクなど、生き返っても一筋縄ではいかない問題が山積みである。

復活して以降は新ファイレクシアに対抗する方法を模索すべくニューカペナに滞在。その過程で貴顕廊一家の首領であるザンダー卿の信任を得た彼女は舞台座の元へ潜入し、ファイレクシアに対抗する源の正体を突き止めると共に貴顕廊が侵入するための隙を作ることを命じたのだ。成功の暁にはザンダーの書庫を閲覧することを条件とし、彼女はその任務を引き受けた。
ザンダー卿がその身を犠牲にして時間稼ぎをしてくれたあとの逃亡の末、彼女達がたどりついた大聖堂には、ジアーダが家族と呼ぶ無数の天使像が満ちていた。そこに、「源」を始末せんと「敵対するもの」ことオブ・ニクシリスが姿を現す。ニクシリスの圧倒的な力に打ちひしがれるエルズペスであったが、ジアーダの身体から放たれた光素がエルズペスの剣を包むと、それは新たなる剣ラクシオールへと変化し、ニクシリスを退けた。吸血鬼&デーモンで(赤)(青)(黒)というマナ編成でいかにも黒幕に見える姿でありながらエルズペスのことを認め次元の未来を彼女に託したザンダー卿のその生き様は、ヘリカスと違って上司の鑑とファンから評価された。

ファイレクシアとの決戦では死んだと思われたコスと再会し、その後次元壊しの根元でジェイスが酒杯を起動しようとする暴挙に出たのを目の当たりにし、それを阻止すべくラクシオールを突き立てると、爆発直前の酒杯を奪い久遠の闇へと消えていった。

が、不思議な空間で目覚めたエルズペスは死後も密かに彼女を見守ってきたセラの導きにより”次元壊しをファイレクシアから奪回しレンによって浄化させるのが全次元を救う方法”と教えられ、本来の天使の姿に覚醒。エリシュ・ノーン討伐に大きく貢献し、次元全体を救うことに成功した。

機械戦争が終結して以降は、もともと邪悪だがファイレクシアの手で完成して正真正銘の邪神になりはてたヘリオットがニューカペナの天使とケイヤの連携で討ち取られたことから彼女が神格化されていることが明らかになっている。また、本人の性格も人でないものに近くなっているようで、かつての彼女を知るコスは複雑な感情を抱いている。

ニューカペナ(カペナ)が故郷なのだが、この故郷と訳されている「home」は様々な意味があり、完全に日本語と対訳できる言葉がない。翻訳時点ではまだ「故郷」と断言できる資料に不足していたため、日本語では「安住の地」と訳されている。

パワハラ高慢アーティファクトキチ。第一色は青だが、ボーラスの手下になった際に黒が追加された。
アーティファクトが文化の中心である断片、アラーラのエスパー(白青黒)出身ということもあり、アーティファクトの扱いに長けており能力は全てアーティファクト絡み。
もともとエスパーの下層民出身だが入った学校をやめさせられそうになったり、組織の秘密を盗み見したら護衛に殺されかけたりしてプレインズウォーカーになる。その際に飛んだグリクシスでボーラスに出会い、従属する。
そしてボーラス配下の組織「無限連合」を詐取しその棟梁になると、ジェイスを手駒にするためにパワハラしまくりながら訓練をした。
パワハラに耐え切れなくなったジェイスに精神を刻まれて廃人となったが、ボーラスに復活させてもらって彼の工作員として働いている。
その後、新ファイレクシアに潜入したり、カラデシュで審判長をやっていたが、相も変わらずパワハラ上司っぷりを発揮している。
パワハラ高慢やってる事が目立つが、上司のボーラスにはパワハラされる立場。おまけに「不安定なテゼレットは使えるテゼレットだった。満たされる否や、役立たずとなる。」とまで言われる始末。
灯争大戦ではアモンケットで永遠衆を送り出していたら、他のプレインズウォーカーにボコされたものの、ボーラスから開放されることを喜びながら逃げていった。
その後、自身を追ってきたラルと放浪者に変身したラザーヴを撃退し、ラヴニカへ渡った後ラザーヴと手を組んで何やら暗躍している模様。
そして再び新ファイレクシアに加わり、ジン=ギタクシアスやらウラブラスクやらと共に策略を進めている。

カラデシュでのパワハラの成果として、次元橋と呼ばれる大修復以降の多元宇宙で唯一使えるポータルを所有しており、今後も彼のハラスメント動向から目が離せない。

その後「完全なる統一」のストーリーでも顔見世程度に登場。ファイレクシアに奉公した見返りとしてエーテリウム製からダークスティール製にアップグレードしてもらうのだが、ついでにジン=ギタクシアスに完成化という余計なものまで渡されそうになる。
命からがら逃げだしてプレインズウォークした先はかつての故郷、エスパーの「潮の虚ろ」だった。すでにファイレクシアの侵攻は始まっていた。そこで彼は自分に絡んできたごろつき少年たちを撃退し、うち1人に「ラフィーク(《数多のラフィーク》)に言伝を頼む」という形で彼を救いつつ、アラーラの命運を託す。
彼は自分の父親の嫌な思い出と決別し、様々な次元で彼の部下が確保していた隠れ家に逃げ込もうとする。しかしどこもファイレクシアの侵攻を受けていた。彼は神河の隠れ家に向かうが、その途中で《月の賢者の養子、ナシ》の襲撃を受ける。
ナシにしてみればかつて自分の実の両親を殺して村を焼き払った外道に対する報復であり、同時に養母タミヨウの行き先を知る重要な手がかりでもあった。しかしナシはあまりに心が優しすぎた。テゼレットは彼に命を脅かされたことより、むしろ報復をためらったことに憤慨する。
「運命はお前に復讐の機会を与えた。それをお前は無駄にした!その機会を得られる者がどれほどいると思っている!」
その後ナシは仲間のネズミに救われる。テゼレットは彼を逃がしてやることにして、タミヨウが生きていること、そして「その時お前は思うだろう、私に母を殺されていた方が良かったと」と言い残してその場を立ち去る。
彼の目的はファイレクシアと善玉プレインズウォーカーの争いを関係のない場所で眺め、どちらかが犠牲を払った勝利を得たタイミングで自分の権力を復活させるべく行動に移ることだった。

というわけで権力を持って大喜びしているときは本当にろくでもないクソ上司なのだが、苦悩しているときはコンプレックスや焦燥という形で人間味の溢れる部分を見せるおっちゃん。
まぎれもなく悪人ではあるのだが、ファイレクシア人やオブ・ニクシリスのような邪悪というにはちょっと人間味が強すぎる、そんな感じの人。

ワイルドでダンディなおっさん。第一色は赤だが、収録のたびに色が増えたり減ったりして安定しない。
身長2メートル、体重150キロ。多分彼も重い原因は筋肉だ!
やけにドラゴンにこだわっており、違うカードゲームでもドラゴンの力を借りている。というかドラゴン変化も覚えている。
故郷のタルキールではドラゴンが過去の生き物だったので、故郷を飛び出してドラゴンの楽園であるアラーラのジャンド(黒赤緑))に住み着いた。
その後にドラゴンの理想像であったボーラスの配下に加わったが、そのパワハラ体質と謎の幻聴により、精神的に非常に荒れた。
タルキールブロックでは主人公に。苦難の末にドラゴンを救ったが、代償にタルキールの歴史から自分の存在が抹消され、名前自体が口に出してはいけない言葉となってしまった*15。ついでに彼女も手に入れた。
『灯争大戦』では裏方として様々な工作を行いボーラス陣営を翻弄、敗退して我が家の瞑想領域の戻って見たらすっかり荒れ果てて狼狽したところでウギンとともに登場し会心の笑みで
「お前はかつて我が故郷を破壊し私の精神を蝕んだ。その礼をしにきたぞ、ボーラス」
と言い放った。
わりと知識人っぽかったらしく、そういった人たちのグループにも入っている。
後述する後輩連中と違い赤緑だったこともある男性PWなのに割としぶとく生き残っている御仁である。

エルフの逞しい大胸筋の巨乳なお姉さん。第一色は緑だが青や黒が混じった事がある。ゲートウォッチの一員。
緑を代表するPWの一人であり、土地に関わる能力を専門とする。
新ファイレクシアとの戦争ではハゲる完成化する憂き目にあうが、後に髪の毛とともに復活した
詳細は個別項目で。

屈強でガチムチのオッサン。白。ゲートウォッチの創始者。
本名はキテオン・イオラ/Kytheon Iora。キテオンを助けた人の難聴がきっかけだが、訂正しなかったのはそれまでの経緯に思うところがあったのだろう。

神聖術による自己バフと、スーラと呼ばれる刃の鞭のような武器を使い、戦いの最前線にてタンク役となる戦士。
エルドラージのタイタン・ウラモグですら単独で足止めできるのはちょっと人間やめてないか?
「『無敵』など言葉遊びに過ぎん。」 と言う本人の肉体が一番無敵という概念に近い。

詳細は個別項目で。

時のらせんで登場した工匠の青年。青白。
アーティファクト作りの青年と言っても公女が友達だったり、ひろしが仲間だったりしない。
ミラディンにてコス・エルズペスと共に新ファイレクシアの侵略を防ぐ為戦うが、
カーンをファイレクシアの汚染から解放する為に心臓をテレポートさせて死亡。
テフェリーとは知人であり、能力にも共通点が多かった。その後もカーンやジョイラ、ジョダーなどに折に触れて思い出されている。
しかし新ファイレクシアに残された遺体は機械に組み込まれて完成していた。All will be One.
Ready?アンドReady.のReady.の方

ミラディンの傷跡で登場した一族の若きリーダー。赤。
初収録時の『槌の』は、槌を作り続けていた一族のことである。
火山の力を引き出して戦う、ミラディンの傷跡の主人公的存在。
傷跡ブロックのストーリーでは死亡したように見えたが、その後ちょいちょいビデオレター生存報告が送られてくる。
上記のヴェンセールと2人がかりでアンコモンの6/3に不意打ちしたのに一撃で返り討ちにされたのは各所に衝撃を与えた。Ready?アンドReady.のReady?の方

「完全なる統一」以降で再登場し、エルズペスと再会を喜び合った。戦いの中ですっかり非情で合理的な思考回路になってしまっており、レンからは心配されていた。
その後ファイレクシアの撃退に成功した際はザルファーへと移住するが、故郷と大きく異なる文化の地での暮らすことになった仲間たちやメリーラの末期の願い等について非常に苦悩している姿が見受けられる。
昔は自分の気に入らないものに対してブチギレてヴェンセールを脅しつけた男って感じだったんだが……似たようなストーリーで完成化してしまった《ギックスの信奉者、ローナ》の行く末を見ると、あの激昂も正しかったのかもしれない。

  • ダク・フェイデン/Dack Fayden
2010年代前半に刊行されていたアメコミの主人公。青赤。
フィオーラ出身の次元を股にかける盗賊で、ラヴニカに拠点を構えて様々な次元でお宝を永久に借り出してはプレインズウォークで逃走していた。一方でかつて故郷を何者かに皆殺しにされた過去から、罪もない人々が傷つけられるのを黙って見過ごせないという一面もある。
そんな彼も灯争大戦に巻き込まれた際には果敢に戦ったものの、不滅の太陽の再起動によって逃げそこなって命を落とす。そして本人も死ぬ場面もカード化するのを忘れられるというさらなる悲劇が死後に待ち受けていたのだった。

神河出身の人妻(子持ち)プレインズウォーカー。第一色は青で、次いで緑と白。
月の研究をしてる研究者肌な人。当初はストーリーにはあまり絡まず呑気に月を見てるポジションなのだが、
これはあんまり深入りすると命がヤバいし「その次元にはその次元の流儀がある以上介入するのもよくない」という考え。
物語が書かれた巻物を武器とし、その物語に沿った魔法が行使される。
詳細は個別項目で。

半人半魔にして他者への苦痛を「芸術」として愉しむ男。第一色は赤、次いで黒。相手の精神に干渉し無力化する魔法を身に着けている。だが、この魔法は後述するとある人物とは徹底的に相性が悪い。
その実態はマジック界屈指のネタキャラ。SM王にしてプレインズウォーカーきってのカスレア。当時の技術で2マナのプレインズウォーカーを作ろうとした結果、悲惨なスペックになってしまった。
詳細は個別項目で。

イゼット団所属で、ラヴニカ出身ということもあって実質的にラヴニカを代表するPWとなっている。通称乳首兄貴。イゼットなので青赤。
嵐の魔法を操ってラヴニカに雨と雷を降らせている。当初は「腹に一物持った、善人とは言い切れない存在」だったのだが、最近ではすっかり善人サイド。
ラヴニカ在住という事もあって、ちょくちょくジェイスと絡んでいる。
が、アモンケットブロックにてまさかのボーラスとつながりがあることが判明した(これはボーラスがプレインズウォーカーになるまでを世話したというもの)。
その後灯争大戦、そしてその前日譚の小説で同性愛者であったり激辛好きなどのパーソナリティが明かされた。
自尊心が強いが、これは「頼れる奴は結局自分しかいない」という自分の人生経験に基づいている。割ととっつきやすいらしく友人は多く、最近はオルゾフの恋人(男性)と仲良くやっている様子。

暗殺者なゴルゴン。元ゴルガリ所属で基本は緑黒。一度だけ黒単色になった。
ギルドパクトになったジェイスを利用しようと思ったら逆に一杯食わされた。
その後5,6年ほど音沙汰無しだったのだが、なんとボーラスの依頼で恐竜がたくさんいる次元で海賊をやっている(イクサラン)という意味不明なキービジュアルが公開される。あまりにも訳が分からなさ過ぎて当時は大きな話題になった。
かと思えば、いろいろあって記憶喪失となったジェイスとの間にフラグを立てて、ボーラスがラヴニカを破壊しかねない巨悪と知りジェイスとともに反抗することを決意。リリアナ涙目。
依頼達成の報酬により、後にゴルガリのギルドマスターになる。昆虫人種のクロールがお友達だが、ゴルガリの中でも虐げられてきた弱者の味方を自負している。イクサランの海賊時代も面倒見のよさとゴルゴンのいない次元ゆえのバカげた強さから部下に人気だったようだ。
なんだかんだあって灯争大戦後にジェイスと恋人になった。デュエルデッキで対立していた頃から誰がこんな結末を想像しただろう……。

しかし「完全なる統一」のストーリーでは、ファイレクシアのプレインズウォークにおいて妨害を受けて一人だけはぐれてしまい心細さの中で完成化してしまう。
そして最愛のジェイスの完成化の原因となってしまうという彼女にとってあまりにもあんまりな展開になってしまった。
その後はファイレクシアの手先としてラヴニカに侵攻、ラルによって捕らえられたが現状は行方不明となっている。

  • ドムリ・ラーデ/Domri Rade
グルール一族所属。モヒカン。赤緑。
ヒャッハーしてそうな外見でグルールだが、そこまで馬鹿ではなく純粋な心を持った少年。プレインズウォーカーに目覚めたばかりの頃は、ラヴニカでは決して見ることのできなかった初めて訪れた本物の自然(ナヤの大地)に大興奮して叫んでしまい、
ナヤの巨獣ガルガンチュアンを怒らせてしまって現地のエルフに「馬鹿(idiot)!」と続けざまに3回なじられるという散々なスタートを切った。この時期はまだ本当に純朴でやんちゃな少年、言ってしまえばクラスのはみ出し気味な不良学生といった趣だった。
しかしその単純さや浅慮さをボーラスに利用されてしまい、破滅(と不人気化)への道を突っ走ることになってしまう。
自然への回帰と単なる破壊活動をごっちゃにしてしまった彼は、プレインズウォーカー=「ラヴニカという世界に閉じこもっている奴らが絶対に知らない真実を知る選ばれた人間」という慢心、グルールのトップ腹音鳴らしを倒してしまったことなどが重なって増長し、ボーラスを自分の望む世界を作ってくれる救世主だと思い込む。しかしボーラスの方は手下と犠牲者を区別するだけの優しさを持ち合わせていなかったのである。
『(前略)ドムリは自分がどんな主人の下に参じてしまったか、やっと気が付いた。』
こうして完全にカツアゲされているようにしか見えない《魂の占者》のイラストを経て、ボーラスの最初の犠牲者となってしまったのである。
ストーリーでの役回りが想像以上に馬鹿だったため、読者どころか作中の登場人物にすら「馬鹿ドムリ」と言われるハメに。*16結局彼は最後まで馬鹿という評価から抜け出せなかったのだった。
一方モダンマスターズ2017ではパッケージを飾る名誉を手にしたり、カード化されたものが大体「地味ではあるが底力がある」というかなり通好みな強さだったりと、割と恵まれてはいる。特に初出の《ドムリ・ラーデ》の評価は、《タルモゴイフ》や《石鍛冶の神秘家》ほどではないが「下馬評こそ低かったが最終的には環境を定義し高額レアになった」という点でも語り草。

ゼンディカー出身のマーフォーク。緑青。
初出は乳首兄貴と同時だったのに、プレインズウォーカーとしての収録がラヴニカの地形上問題があって1ブロック後ろにずれた可愛そうな子。
ゼンディカーをエルドラージの手から救う為にクラーケン・リバイアサンなどの巨大な海産物を集めて使役している。ポケモンマスター。
テーロスで青の神・タッサから二叉槍を奪いゼンディカーに帰還。その槍をもってエルドラージ封印作戦に参加するも一度は失敗してしまう。
そしてゲートウォッチ達の成功を信じきることができずに「どうせ殺害に失敗するからゼンディカーから追い出した方がいい」と計画の邪魔をしてしまい、
エルドラージの殺害に成功した際は合わせる顔がなくプレインズウォーク。
なんだかんだ灯争大戦に出てきた辺り、まあ良かったと思う。そこそこカードパワーあるし ただ恵まれたイラストやトーナメント実績に対し、出番がめっきり少なくなってしまっている。

具現化する悪夢を操る謎めいた魔導士。青黒。『性別:アショク』なお方だが、この設定になったのは開発の後期だったらしく、アショクが登場したばかりの頃は「He」と呼ばれている資料も散見される。
コンセプトは「悪落ちジェイス」だが現状はジェイスとは全く関係ない。小説でダク・フェイデンと絡みがあった。
性別:アショクといい過去が全くと言っていいくらい明かされてなかったり、灯争大戦で カード化されたにもかかわらずストーリーのどこにも登場していなかったり と謎の多いキャラクター。
その後のテーロス還魂記で暗躍していたが、エルズペスの悪夢から新ファイレクシアの存在を知り、もっといい悪夢を作るために勉強すべくテーロスを離れることになった。
一方で、彼女が悪夢から太陽神の槍を現実に持ち出し、テーロスに思わぬ事態を招いたことを当のアショクは知らない。
新ファイレクシアでは現在の事実上の支配者エリシュ・ノーンをおちょくって遊んでおり、ノーンは怒りのあまりすっかり「殺してやるぞエルズペス」となってしまった。エルズペスはいい迷惑である。
しかしこの時抱いたエルズペスへの執着がノーン、ひいては新ファイレクシアの敗因の一つとなってしまったため、ヴォーソスからはアショクこそが対新ファイレクシアでのMVPと評されることも。
ファイレクシア戦争のその後を描いた「エルドレインの森」にも登場。戦争の余波で眠りの魔法が蔓延するエルドレインは、悪夢を操るアショクにはうってつけの場所だった。戦争後も灯を持ち続けている数少ないPWの一人でもある。
灯争大戦のアショクは通常版と日本語限定版*17でイラストの雰囲気が微妙に異なっており、「悪夢や恐怖を与える」という言葉に対するイラストレーターの感性の差やお国柄がよく出ている。なお、この灯争大戦版は『Secret Lair Li’l Walkers』にて夏目ウタ氏によって可愛らしいちびキャラにされている。

  • ゼナゴス/Xenagos
テーロスブロックのボスポジション。サテュロスの元プレインズウォーカー。赤緑。
「俺は神になるぞ!ーッ!!エルズペスーッ!!」っと神になってペスに酷いことしたりしたが、無事ペスとアジャニのコンビに《神討ち/Deicide》され死亡。この時のフレーバー・テキスト「これで終わりです。(It is done.)」はそのシンプルさからちょっと人気を博した。
完全に消滅したのか、エルズペスのように死の国に行ったのかは長らく不明だったが、その後「ニクスで死亡したため、死の国に行くこともなく完全に消滅した」と何度も公式で言われた。南無。
クリーチャーがプレインズウォーカーになる、というパターンは今では珍しくないが、その逆で「ストーリーラインに沿う形でプレインズウォーカーのカードがクリーチャーになる」という非常に珍しい奴。
ストーリーにおいてはテーロス・ブロックのみで退場してしまった一発屋だが、カード化された2枚はどちらもとても強力で、特に神ゼナゴスは統率者戦をはじめ現在でも様々な環境で活躍している。
それにしてもドムリといい後に赤緑になってしまったルーカといいこいつといい、赤緑の男性PWは短命に終わる傾向でもあるのだろうか。

  • ナーセット/Narset
タルキールブロックのヒロイン。ジェスカイのカンを務める女性。ジェスカイ時代は白青赤だが、運命再編後は白青。灯争大戦では枠の関係上、青単色。
運命再編前の歴史では、過去へ向かおうとするサルカンをかばって死亡する。この時はまだプレインズウォーカーではなかった。
運命再編後はオジュタイの一員となっており、隠されたタルキールの真実に触れたことでプレインズウォーカーに覚醒した。
しばらくはタルキールを知ることに専念し(その際師匠の龍王オジュタイと再会し師匠の真意への感謝を告げ成長を褒められた)、神河でタミヨウの下に滞在。戦後にはイコリアにも足を運んだ。様々な次元で山積みの本を読んだり瞑想したりと気ままなプレインズウォーカーライフを送っているようだ。
灯争大戦で登場した《覆いを割く者、ナーセット》は、相手にだけドロー制限を課すというテフェリー並みに凄まじい能力を持つおかげでシングル価格がお高く、
その上ヴィンテージにおいて制限指定を受けている。アンコモンなのに…
しかもその日本限定版では、目が覚めるほどの美少女として描かれている上に本国版のイラストとの差が大きいため日本限定イラスト版Foilは数万円する。何度も言うがアンコモンなのに…
おまけにサルカンとフラグが立っているのでサルカンに大量の怨嗟の声が浴びせられたという

  • アーリン・コード/Arlinn Kord
全裸狼男おばさん。第一色は緑で、次に赤。イニストラード出身。
プレインズウォーカーの灯によって変身を制御出来るようになった。
なかなかに期待されたのだがストーリーでは途中から出てこなくなってしまい、カードとしてもあまり使われなかった。
灯争大戦でも再登場したが、サブキャラだしカード自体も微妙に重いしとほとんど目立たなかった。
そんな不遇な彼女だったが、「イニストラード:真夜中の狩り」ではストーリーの主役に抜擢。人間であり人狼でもある彼女の苦悩、人間と分かりあうべきという彼女の哲学が描かれる。

  • サヒーリ・ライ/Saheeli Rai
カラデシュの発明家。青赤。
開発の調整ミスによりスタンダードでお手軽無限コンボ「コピーキャット」が完成するキーパーツになり、一時はあのジェイスより嫌われてしまった可哀想な人。その後コンボの相方《守護フェリダー》は本来の禁止改定日から2日後に緊急禁止になり、当時大変に物議をかもした。
カラデシュに関わりが深いプレインズウォーカーにキービジュアルにふさわしいキャラがいない、という理由でカラデシュらしいPWとしてデザインされた経緯がある。そのとおり「インドっぽさ」が濃い。
同じ次元出身の先輩PWであるチャンドラがゲートウォッチとして精力的な活動をしているためか、彼女がカラデシュに訪れたプレインズウォーカーの応対役ムーヴをすることが多い。
大変な自信家であり、自分の才能(ギフテッド)を理解したうえで誇るというなんともイヤミな女なのだが、それを感じさせない社交能力の高さを持つ。しかもその才能は本物どころか、テフェリーやジョダーなどの「ウルザを知る世代」からも一目置かれるレベル。
そのウルザの設計機械も設計図から「人道面を軽視しすぎ」と見抜いたり、《ウルザの酒杯》のコピー品《金線の酒杯》を短時間で作ってしまったりなど、2022年度のストーリーでは影の主役といえるほどの大活躍を見せた。
最近はファートリに夢中。「イクサランの相克」のストーリー終盤でプレインズウォーカーとして初めて旅立ったファートリをレクチャーするという役割を持った他、灯争大戦でも2人で一緒にプレインズウォークしてきてしまう。
この時点ではまだ「非常に関わり合いの強い2人」だったのだが、その後どこかのタイミングで恋人同士になったらしい。サヒーリ視点での地の文以外にも、2人が抱き合うイラストの《春の鼓動》が出たりとか、そのお披露目の短編がめちゃくちゃイチャついてたりとか、ファートリの故郷の恐竜にインスピレーションを受けて機械式の翼竜を作ったりとか、折に触れて主にサヒーリの方からファートリに向けてイチャついている。

  • ドビン・バーン/Dovin Baan
カラデシュ領事府に所属するヴィダルケン。白青。
カラデシュで物を流通させるには彼のお眼鏡に適わないといけないという。
ストーリー上では悪役の領事府側だが、彼自身はあくまで法を厳守しているだけなのでゲートウォッチへの個人的な恨みなどはない。法を破ってまで報復をしようとしたバラルを諫めたりなど、あくまで法の遵奉者だった。
後にラヴニカへと再訪し、ヴラスカによって石化されたギルドマスターの代わりにアゾリウスを治めることになった。
が、一連の流れはボーラスの手引きによるもので、ドビン自身もまたボーラスの配下に加わっていた。
その直後の灯争大戦にてチャンドラに変身したラザーヴが投擲したスリケンにより両目を潰され、止むを得ず逃亡。
戦後は追手のヴラスカと取引して片手を犠牲に自分の死を偽装したが、殺害報告後に彼の隠れ家へ尋ねたヴラスカが見たものは両手が無いドビンの遺体であった…
日本では若槻繭子氏によるストーリー紹介が好意的だった影響もあり、「弱点を見抜いて力まずに勝つ」「カラデシュ時点ではあくまでも秩序の味方であり悪の味方ではなかった」というところから好意的に見られることが多かった。
カードの方は決して弱くはないのだが、環境にまったく噛み合っていない悲運のカード。特に初出時の「奥義を起動したのに負けた」*18という衝撃的な事件以降プレインズウォーカーの最安値を記録した。

  • サムト/Samut
ボーラスが支配するアモンケットの反逆者。赤緑。
アモンケットの改竄された歴史に違和感を覚え、アモンケットを支配する神たちに造反して追われる身となる。
その後、崩壊していくアモンケットの中で蠍の神を撃退し、信仰していた神に感謝されたことで感動してプレインズウォーカーに覚醒した珍しい人。
この為、アモンケットでは伝説のクリーチャーとしてカード化され、破滅の刻以降はプレインズウォーカーとして収録されている。
とにかく素早い。どれくらい素早いかというと瞬速と二段攻撃と警戒と速攻を全部持っているくらい素早い。PWへの覚醒後も速攻を与える性質は相変わらず。
これまで信じていたものがひっくり返るという経験に加え、かつての同胞がゾンビ兵器にされてしまった際に彼らの名前を呼びながら再びの死を与えたり、
自分たちの街を侵略してきた永遠衆を粗雑に扱うラヴニカ人に泣きながら丁重に扱ってくれと頼んだりと人生ハードモードっぷりがすさまじい。どうか幸せになってほしい。
まだ年齢はかなり若いはずであり、一説には13~14歳という話もある(ソース不明)。しかしその顔立ちはジェイスよりも雄々しく、萌え化の著しい日本イラストでも海外版より男らしさが増す始末。
ここから冗談めかして「サムト兄貴」などと呼ばれ、設定を知らない人が「へぇ、このサムトってやつは男なのか」と勘違いするなど様々な弊害を引き起こした。

  • ファートリ/Huatli
イクサランの太陽帝国所属。戦いを誌として綴る事が仕事の恐竜ライダー。第一色は白。他に赤と緑が加わる。
下記のアングラスとの戦闘がきっかけでプレインズウォーカーに覚醒するが、『不滅の太陽』により他次元に行けなかった。
しばらくはプレインズウォーカーのことを教えてくれたアングラスとともに共闘することになるが、海賊ということを抜きにしても粗暴なアングラスと、高潔な騎士であるファートリとは致命的なレベルでそりが合わずに途中で決別。
『不滅の太陽』を巡る争奪戦の末、最終的にはいろいろあってイクサランを離れて、カラデシュでサヒーリと意気投合する。
一般的な騎士像とはかけ離れた姿だが一応女騎士であり、とても高潔な性格。ある時期を境にサヒーリとの百合描写が妙に濃厚になってきて、ここ最近は恋人同士。
かなり背が低い。

  • アングラス/Angrath
週末旅行でイクサランにやってきたら帰れなくなってしまったミノタウルスのプレインズウォーカー。二児の父親。赤黒。
閉じ込められて以来、海賊になって10数年程イクサランから脱出する術を探していた。
最終的に故郷への帰還を果たし、娘たちとも再会できたが、どういう訳か再び、今度はラヴニカに閉じ込められてしまった。
その時の軍団トークン(永遠衆)を出すという忠誠度能力により、なんとボーラス側の人物…と思われたが、実際は鎖で捕えた永遠衆を操っているだけであり終始ラヴニカの心強い味方という逆の立場であった。
勘のいい人は前のアングラスが持っていた「コントロール奪取能力」から予想していたらしい。
ミノタウルスらしく非常に粗暴な性格だが、その根幹部にあるのは家族愛。「てめぇらより家族の方が大事だ」と公言するという、利己の黒と感情の赤を別の方面で表出させているキャラである。但し「あんな奴らがうちに来られたらたまったもんじゃねぇ、だから手は貸してやる」と彼なりに筋は通すため周囲の受けは悪くない。
また面倒見がよく、テヨやアーリンといった若いプレインズウォーカーの緊張をほぐすために談笑したり、鎖をひっかけて釣るという荒っぽいやり方でダブリエルを助けたりなんだかんだ言ってボーラス討伐までラヴニカに踏みとどまって戦い生き残る等、灯争大戦では粗野なりに社交性のある頼れる親父キャラとして意外に出番があった。
ラヴニカで和解したファートリとはボケとツッコミのような間柄であり、怒り狂うアングラスに冷静な皮肉を飛ばす。

  • ケイヤ/Kaya☆
特殊セット・コンスピラシー初出の幽霊専門暗殺者。白黒。ゲートウォッチの一員。詳細不明の次元、トルヴァダの割といい家ののお嬢さん。
家族を救うためボーラスに従事し、テイサの協力を得て幽霊議員を皆殺しにしてオルゾフのギルドマスターとなる。
が、ボーラスの率いる永遠衆は到底彼女の思想とは相容れないものだったため、ボーラスに離反してラヴニカのギルドの橋渡し役として活躍し、ゲートウォッチに加入する。以降は迷走し始めたジェイスに替わりメインキャラクターに昇格する。
その後は幽霊議員を殺した際に身に降り掛かった負債と契約のためにギルドマスターを続けていたが、暗躍する新ファイレクシアとティボルトを追ってカルドハイムに向かった。
その後もイニストラードの事件に介入したりと、つかみどころはなく容赦もないが面倒見はいいし悪意があるわけでもないという何とも言えない人物。
新ファイレクシアとの戦いも終始善玉側として戦い抜き、完成化したヘリオッドを倒すという戦果を上げた。
カルロフ邸殺人事件にて灯を保ち続けていることが判明。

コンセプトはMTG界に長らくいなかった黒人女性のメインキャラかもしれない。また、暗殺者ということもあって喉首を狙ってナイフを一突きするイラストが多い。

  • 姜旸谷/ジアン・ヤングー/Jiang Yanggu
中国向けセット・グローバルシリーズ初出の少年プレインズウォーカー。緑。沈夢/Shenmeng出身。
自身の失われた記憶を探るべく、女性プレインズウォーカーのムー・ヤンリンとともに旅をしていたが、ラヴニカにプレインズウォークしゲートウォッチ達とともに戦った。
默武/モーウーというペットを引き連れている。普段は非常に可愛らしい子犬の姿をしているが、戦闘時になると巨大化して敵の骨を噛み砕くという物騒なクリーチャーである。

自分以外の生物を生きたままプレインズウォークさせることができるという、新世代PWの中でもレアな能力を持つ初の事例であったため、当時は世界観ファンの間で大いに話題となった。とはいえその「自分以外の生物」はモーウー限定であり、その後も後述のレンなど同様の能力持ちがちょくちょく登場しているので、今となっては珍しくはあるが特筆するほどでもないといった位置づけになっている。

  • 沐燕灵/ムー・ヤンリン/Mu Yanling
グローバルシリーズ初出の女性プレインズウォーカー。青。沈夢/Shenmeng出身。
西洋ファンタジーの要素が強いMtGでは珍しい、白髪に青い天女の羽衣を纏った中華風の美女。
いたずら好きな性格だが悪意はない。ジアン・ヤングーとともに旅をしていたが、ラヴニカにヤングーともどもプレインズウォークさせられる。
灯争大戦のストーリーに出てきているが、カード化は大人の事情で次の基本セット2020へずれ込んだ。

  • ビビアン・リード/Vivien Reid
ボーラスに故郷のスカラを滅ぼされ、復讐の機会をうかがいながら次元を旅している。緑。
故郷の遺品であるアーク弓には様々な獣の魂を封印しており、戦闘時にはそれから獣の霊を生み出して操る。
不滅の太陽が失われた後のイクサランで薄暮の軍団が動物虐待をしていたのにキレて、彼らの街を滅茶苦茶に破壊した。
ラヴニカでの決戦後、イコリアにて様々な怪物たちと触れ合ったり、眷者となったルーカに様々なアドバイスを送った。
とまあなんだかんだあって、現在は緑を代表するプレインズウォーカーの筆頭となっている。ニューカペナ以降もよく登場するのだが、ストーリーでの活躍は今のところ主人公のアドバイザー止まりの地味なものが続いている。

  • アミナトゥ/Aminatou
統率者2018に登場した幼女のプレインズウォーカー。白青黒。
運命と未来を操るという高度な魔法を使える。「ジャンプスタート2022」では《定業》の新規イラストで萌えイラスト化している。どこかララァ・スンっぽくてかわいい。

  • エストリッド/Estrid
統率者2018に登場した仮面使いのプレインズウォーカー。緑白青。
クリーチャーの力を仮面に取り込み、その仮面を被ることでその力を得ることができる。
イラストもフレーバー・テキストも含めて初出時から音沙汰無し。最近はすっかり空気化している。

  • ダブリエル・ケイン/Davriel Cane
小説「Children of the Nameless」初出の悪魔学者のプレインズウォーカー。黒。
灯争大戦で《はぐれ影魔道士、ダブリエル》としてカード化された。
ダースベイダーのような仮面を被っているがれっきとした人間で、他人の精神から盗んだ魔法を行使することができる。
悪魔と契約しているという点ではリリアナに似通っているが、悪魔学者らしくより賢しい契約を交わしている。多重契約を利用して「ある悪魔から他の悪魔に自分を守らせることで共闘状態を作る」なんてことまでする始末。この事もあり、但し書きを読めなかった結果ボーラスの配下になってしまったリリアナのことは馬鹿にしている。
ワインや紅茶を好む瀟洒なおじさま。MTGA専用カードではランダムにメリットとデメリットを提示する「提案」というメカニズムを最初に実装し、悪魔学者らしさをアピールした。

  • テヨ・ベラダ/Teyo Verada
灯争大戦初出の盾魔道士。白。
二つの太陽が登り金剛嵐が吹き荒れる砂漠の次元、ゴバカーン出身で19歳の若きプレインズウォーカー。
故郷では落ちこぼれであったが、ラヴニカから発された次元間の標に自身のプレインズウォーカーの灯が反応。それに気を取られ金剛嵐に生き埋めにされかけたことで灯が点灯し、そのままラヴニカへとプレインズウォークした。
その後、ラヴニカの住人のラットに色々なことをレクチャーしてもらった直後にボーラスが襲来。灯争大戦に巻き込まれていく…
灯争大戦の主人公の1人。「ダイヤモンドってそんな貴重なもんだったの!?」と驚くシーンがあるなど、新人らしさを存分に発揮する。
後に「灯争大戦」のストーリーでは、元グルールの門無し少女ラットと行動を共にして後日談の主役級の座をもらったり、「機械兵団の進軍」においてもエルズペスに信頼されている描写があるなど、落ちこぼれの新米ながら扱いは割といい。

灯争大戦初出の謎のプレインズウォーカー。白。
プレインズウォーカー・タイプを持たない初のプレインズウォーカー。
通常のPWと違い連続でプレインズウォークが可能という特異性を持つが、でたらめにプレインズウォークするリスクも持ち合わせている。また、自身へ向けられた物理的エネルギーをマナに変換する魔法を持つ。
その正体はテゼレットに誘拐されて行方不明になっていた神河の皇。「現実チップ」なる装置を埋め込まれたことで灯が不安定な状態で覚醒していたことが特異な性質の原因。
正体が明らかになってもカード名は《放浪皇/The Wandering Emperor》でプレインズウォーカー・タイプは無し。皇は名前を明かしてはならないという習わしがあるためである*19。オニキス教授や花の大導師とは違うのだよ。
プレイヤー間では正体に関してエルズペス説、プレイヤー自身説、エムラクール説*20など様々な説が挙げられていた。

  • カズミナ/Kasmina
灯争大戦初出の謎のプレインズウォーカー。こいつもか。青。
ただ放浪者とは違い背景小説『War of the Spark: Ravnica』にも登場しないためさらに謎が多い。カード名にも謎めいた指導者、とあるぐらいである。
マロー曰く今後のストーリーで登場予定があり、カードとしての能力がその人物像とストーリーを示唆してるんだとか。
その後ストリクスヘイヴンで青緑のPWの《謎の賢者、カズミナ》として再登場。結局謎なのかよ。ケンリスの双子にストリクスヘイヴンへの入学を薦めた張本人である。

ドライアドのレンと相棒のツリーフォークのコンビのプレインズウォーカー。色は六番時代は赤緑、七番時代は緑単色。
本体はレンだが、レン単独ではプレインズウォークできず、普通の樹木をツリーフォークに変えて共生することでプレインズウォーク能力を得る。
現在は七代目にあたる者と一体化しているので七番/Sevenと呼んでいる。
ツリーフォークと別れる際に次々代にはその木の子供を候補にするのを約束するなど、次元を渡る旅の仲間として相当の愛着を持っている。
六番時代はティボルトとは正反対の強すぎる2マナプレインズウォーカーでモダンホライゾンの戦犯の1人に数えられた。そして七番も七番でスタンダードで大暴れしている。
2022年の「兄弟戦争」のあたりからストーリーでの出番が急激に増えた。テフェリーに恩義を感じていることや、ドライアドは人間ではないので思考回路がかなり異なっている点などが軸になっており、
ストーリーで重要な役目を果たすエルズペスやチャンドラ、テフェリーなどとは影響を与え合う。そして「機械兵団の進軍」のストーリーではレンと八番こと《レンと世界壊し》としてカード化され、MVPともいえる大活躍を見せて死亡した。
赤緑のプレインズウォーカーは短命に終わらなきゃいけないという法則でもあるのだろうか。*21

エルドレイン出身の双子のプレインズウォーカー。ローアンが赤でウィルが青。
父ケンリス王が隠していた秘密を知り、激怒したローアンをウィルが止めようとした直後、二人同時にプレインズウォーカーに覚醒した。
魔法スポーツが盛んなケイレムの武勇の場で活躍し、双子らしく抜群のコンビネーションによる共闘を武器としている。その後カズミナの勧めでストリクスヘイヴンに入学し、それぞれ魔法の技量を磨いていく。
2人が同時にプレインズウォークしなければならないという制約を持っているため、喧嘩なんてした日には大変なことになる。さらにストリクスヘイヴンのラストではストーリー上の黒幕を奇策で仕留める大活躍をした。ウィルは右足を失う重傷を負ったが、彼は氷の義足を作りながらマナを練れるのでいい修行だとポジティブにとらえている。
カードの方は「2人で1組」をあの手この手で示しており、統率者として指定できる上に片方を唱えるともう片方をサーチできる「共闘」や、モードを持つ両面カードとして1枚に2人分が印刷されていたり、
さらにエルドレインの王権では、史上初の1枚に複数のプレインズウォーカータイプを持つ《王家の跡継ぎ》として収録された。弱いカードではないのだがどっかの鹿野郎がやりすぎちゃったせいで不当に過小評価されてしまった。

シェイプシフターのプレインズウォーカー。青緑。
悪質な悪戯を仕掛けて楽しむ意地の悪い人物。
エルドレインに来訪し、彼を追うガラクを犬にしたり、ケンリス王を鹿にしてそれを他の勢力に殺させることで国を戦乱に招こうとした。
その絶妙に噛み合った忠誠度能力によって、あらゆるフォーマットにて活躍しては禁止カードに指定されている。その壊れっぷりはMTGの外にすら広まっており、MTGと全く関係のないポプテピピックですらネタにされた
「エルドレインの森」では直接登場こそしなかったものの、何とエルドレインに彼女がおり、しかも子持ちであることが発覚。前回起こした騒動についても彼女に酷い仕打ちをした次元への復讐という動機が語られ、身内に対しては優しい意外な一面が明らかになった。

  • カリックスケイリクス/Calix
テーロス出身のプレインズウォーカー。緑白。
運命の神クローティスによって、エルズペスの行方を追うために創造された運命の工作員。
エルズペスがプレインズウォークしたのを見て、自身にもプレインズウォーカーの灯が点った。今もエルズペスを追いかけており、ニューカペナの街角ではエルズペスが「安住の地がない」とアジャニに愚痴るシーンがある。
カードの方がさほど強くなく、さらに背景ストーリーがダイジェストで語られたこともあり、スタンダードに登場したにも関わらずすさまじい空気のままスタンダードから消えた。
さらにスピンオフ作品「マジック:マナストライク」では名前を正しく訳してもらえなかったかわいそうな人。

さらに再登場する前に新ファイレクシアとの戦争が終わってしまい、PWとしてのカードが増えないまま灯を失ってしまった。
しかしエンチャント・クリーチャーとなったことでかえって使い勝手が向上し、緑白のエンチャントデッキで活躍の場を得た。よかったね!

  • ルーカ/Lukka
イコリアの都市ドラニス出身のプレインズウォーカー。色は赤。
元はドラニス防衛軍「銅纏い」の一部隊の隊長で将来を期待されていた人物だったが、偶然怪物と心を通わせ、眷者となったことで都市から追放されてしまう。
その後いろいろあって怪物の群れを率いてドラニスを襲撃、その攻防戦の最中プレインズウォーカーの灯が灯った。
生物を使役するPWだが、「エルーダ」と呼ばれる魔法的な繋がりを用いて現地の生物を従えるのが特徴。
実際のゲーム中では怪物より人間をコスト踏み倒して呼び出すことが多かった。
カードと小説の描写がものすごく食い違っており、カードの方だと故郷を追放されてからも相棒と眷者ライフを楽しんでいたが相棒をドラニスの将軍に処刑されたことで復讐の道に…というある種王道な流れとなっている。
しかし小説の方だと、望まずではあるが眷者となってしまったことで将軍に処刑されそうになりドラニスから脱走するも、これまで敵として接してきた怪物である相棒や彼らと暮らすほかの眷者たちと打ち解けることができず、何とか故郷に戻ろうと試みるうちに身に余る力を手に入れてしまい暴走…と大きく異なる。
小説版が正史のようであり、以降のストーリーにも引き継がれている。
完成するまでは根は悪党というわけではなかったのだが、故郷から追放されたことで性格が歪んでしまったのか短慮さや自身の力量への過信が目立ち、人間関係もろくに構築できていない。

アルケヴィオスでは上記の経緯から社会への不信感をこじらせた状態で登場、オリークという魔術学園の掟から外れる行為をするテロリスト集団に加勢したためカズミナには割と見放され、オリークによる学園襲撃が失敗した後はお尋ね者として住処や食料にすら事欠くほど落ちぶれてしまった。

その後「兄弟戦争」ではかつての軍属経験を買われてビビアンとジェイスの仲介で対ファイレクシアのプレインズウォーカーの一人として登場。「完全なる統一」ではジェイス達とはぐれてニッサと行動を共にする。エルーダの力でニッサを襲おうとしていたファイレクシアのケンタウルスを操り彼女を窮地から救ったが、その際ニッサの忠告も聞かずそのケンタウロスを使役し続ける。その後の襲撃に際してルーカが出した「俺を守れ」という命令を、ファイレクシアのケンタウルスは忠実に守ってくれた……ルーカはこうして、自滅のような形で完成化してしまい、更には同道していたニッサを捕獲してファイレクシアの手先にし、彼女に次元壊しという全次元にファイレクシアの軍団を送り込めるアーティファクトの制御させるおぜん立てまでして全次元を危機に陥らせるという最悪レベルの戦犯ムーブをやらかしてしまう。ついでに緑が加わりドムリの再来と揶揄されることに。

「機械兵団の進軍」にも登場。初っ端からノーンの不興を買ってしまう失態をかますも、イコリアへの侵攻を任され念願の帰郷を果たす。しかし頂点の怪物ヴァドロック相手には分が悪く、さらに彼が完成してしまったことに負い目を感じていたビビアンがヴァドロックに加勢したことでなすすべもなくも倒されてしまった。
基本的には故郷に帰りたいだけの悲しい男ではあるのだが、初登場時から退場時までどこにも馴染めずトラブルを起こしてばかりで不人気のまま使い捨て同然の鉄砲玉として退場…とどうにも不憫さが漂う。どうやら彼も赤緑男性PWは慢心コミュ障から破滅するというジンクスから逃れられなかったようだ…


  • バスリ・ケト/Basri Ket
アモンケット出身のプレインズウォーカー。白。
オケチラの試練を突破した際にプレインズウォーカーの灯が灯り、帰ってきたときにはボーラスの手でアモンケットは壊滅していた。
すべてがボーラスによる欺瞞であったアモンケットであったが、それでもオケチラの教えは真実であったという信念から故郷の復興活動に専念している。

  • ニコ・アリス/Niko Aris
テ―ロス出身のプレインズウォーカー。白青。
生まれながら英雄になる運命を定められていたが、やがてそれに疑問を抱き、定められたことには従うべきだとする運命の神クロ―ティスと対立する中で灯が灯る。
ノンバイナリーのプレインズウォーカーとして登場した。いろいろと時代の波を感じるキャラである。

  • タイヴァー・ケル/Tyvar Kel
カルドハイム出身のプレインズウォーカー。緑。
エルフの王の兄弟であり、英雄であることを自負する傲慢な一面もあるが、どちらかというと「いいことをしたならみんな誇ればいいじゃん」という考えであり、他人の栄誉を自分のことのように喜び、自分の栄誉を語るついでに高々と語る。エルフの王で人格者でもある兄には屈折した思いを抱いている。
プレインズウォーカーとしての経験は浅く、目覚めたきっかけすら覚えていない。何もわからずにゼンディカーに行ってお土産を持って帰ってくる始末。
カルドハイムを訪れたケイヤから手ほどきを受けているが、その際に「気に入らぬ方向に世界が転じたならすぐに消える。面倒事になればすぐに消える。貴女とあのティボルトも、結局は大差ないということだ。それがプレインズウォーカーというものであれば、私はその一員にはなりたくない」ときっぱり言い放つなど、かなり高潔な性格。
その性格上ティボルトの精神攻撃魔法に完全耐性を持つティボルトキラーでもある。
後にカルドハイムを救ってくれたケイヤとはちゃんと和解。悪い人間ではないのだがどうも非常に目立ちたがり屋のようで、周囲には若干呆れられている。
ストーリー内でたびたびネタにされた結果プレイヤーからの印象が「シャツ着てない人」で定着しつつある。
新ファイレクシアとの戦争にも参戦。因縁のあったティボルトを打ち倒し、完成したコーマとの戦いに勝利するなど大活躍した。

  • オニキス教授/Professor Onyx
魔法学園ストリクスヘイヴンで教鞭を執っているリリアn......謎のプレインズウォーカー。黒。
ウィザーブルームの卒業生であり、死者を蘇らせる魔術を研究しているミステリアスな女教授。
ストリクスヘイヴンを訪れたケンリスの双子の指導をしている。
……決してマクゴナガル先生のコスプレをしたリリアナではありません。いいね?
+ 謎の多い彼女もカード化されている
ストリクスヘイヴンで収録されたオキニス教授がこちら。

Professor Onyx / オニキス教授 (4)(黒)(黒)
伝説のプレインズウォーカー — リリアナ(Liliana)
やっぱりリリアナじゃねぇか!
カードのテキストで正体をバラされるというのはある意味TCGらしいかもしれない。
ストリクスヘイヴンのストーリーでも1話から登場するも、冒頭から地の文でリリアナであることが明かされるというオチがついた。
というか地の文はずっとリリアナ呼びである。というかオーリクの件が片付いて以降はずっと本名に戻している。
ストーリーではギデオンに感化され他人にも気配りできるようになるなどすっかり第二の人生を謳歌しており、他の次元の彼女とは別キャラなんじゃないかというほど善玉ムーブをしている。

  • グリスト/Grist
モダンホライゾン2に登場した、昆虫の集合体という異形のプレインズウォーカー。黒緑。
意思や目的の有無自体が謎という究極の謎キャラ。
戦場に出ていなければ、クリーチャーとしても扱われるという奇異な能力を持つ。《スレイベンの守護者、サリア》などで影響を受けない。

  • 漆月魁渡/Kaito Shizuki
神河のニンジャのプレインズウォーカー。青黒。
幼いころに誘拐され姿を消した親友の皇を探し、その誘拐犯である"金属の腕の男"ことテゼレットを追っている。
相棒のタヌキ型ドローン・ポンポンちゃん(原文でもPompon-chanなので正式名称)には灯の神「灯元/Himoto」が宿っており、プレインズウォークの際にはメンポに変形する。
テレキネシスの使い手であるほか、スリケンに変形する特殊なカタナを武器にする。
「完全なる統一」では目立ちたがり屋のタイヴァーのツッコミ役としてストーリーに華を添えた。

  • クイントリウス・カンド/Quintorius Kand☆

ストリクスヘイヴンの在学中のロクソドン*22のプレインズウォーカー。赤白。
ロアホールド大学所属で考古学を専攻している。愛称はクイント。
上述のウィルの親友であり太古の自分の種族についての痕跡探しに熱中している。
まじめで温和で読書家だが、その一方で大の冒険好き。

そんな学生生活を満喫していた彼だったが、ストリクスヘイヴンも新ファイレクシアの襲撃を受ける。
次々と教授たちが完成してしまう中、生き残った女教授の一人から彼女が寮を防衛している間に次元を防衛する呪文”創始ドラゴンの召致”を完成させるよう指示を出され、学友のキリアン&ルーサ&ダイナ&ジモーンとともにストリクスヘイヴン中を見渡せる高所で呪文を紡ぐ。
そしてクライマックスでルーサが負傷し失敗したかと思われたとき、高揚した彼がルーサの部分も受け持ったため命を消耗させながらもなんとか完成、その時のショックで灯が覚醒し、呆然とする4名の前でまばゆい光に包まれ彼の体が消えてしまった。
障壁が完成した後現場に急行した女教授は比較的傷が浅かったダイナから「クイントが消えてしまいました!」という報告を受ける。それを耳にした自身もプレインズウォーカーである女教授は「ひょっとしたらクイントリウスは死んだのではなく、知り合いのカズミナが示唆した通りプレインズウォーカーとして覚醒し難を逃れたのかもしれない」という可能性にたどり着くのであった。

ストーリーではぼやかされてたが、のちにマローが「クイントリウスは覚醒してプレインズウォークしました」と生存をネタバレしている。

そして『イクサランの洞窟』にて主人公格として登場。大学公認のプレインズウォーカーとなり次元各地でロクソドンの痕跡や『コインの帝国』と仮説を立てている存在について研究しているクイントに領界路を四苦八苦しながら経由してたどり着いたサヒーリ・ライから「懇意にしているファートリの故郷であるイクサランにて興味深い遺跡があるので調査を手伝ってほしい」という依頼が舞い込む。古代文明の探求欲旺盛なクイントは二つ返事で了承し、プレインズウォーク後にすぐに現地の太陽帝国のメンバーと打ち解けながらイクサランの地下を探索する冒険に挑む。

  • コメット/Comet
SFとアミューズメントパークが舞台の特殊セット「Unfinity」からやってきたプレインズウォーカー。赤白。見た目はただの犬であり、日本の公式4コマでは本当に単なる犬として描かれているが、本当にあれと大差ないらしい。
能力の方は「サイコロの出目に応じて効果が決まる」というティボルトもびっくりのランダム性を持つものとなっている。
普通のセットで登場することはまず無さそうなデザインだが、「ルールやゲームバランスの問題は無いので、レガシーやヴィンテージでは使用可能」ということになっている。
レガシーの環境においてかなり存在感が濃いらしく、MOで実装されていないことで最近ちょっと問題になっているらしい。ただの犬なのに!

  • ヴロノース/Vronos
金属の仮面で顔を隠したイニストラード出身のプレインズウォーカー。
初出はゲーム『デュエル・オブ・プレインズウォーカーズ2015』…のオープニングでガラクに襲われる役
後に背景ストーリーで詳しい設定が描写され、統率者マスターズの統率者デッキでカード化された。
(まだアヴァシンが正気だったころの)アヴァシン教会に所属する審問官/Inquisitor。
狼男との戦いで覚醒しエスパーへとプレインズウォーク。プレインズウォーカーの力を研究するヴィダルケンたちと出会い、協力の見返りとして顔に負った傷をエーテリウムで修復してもらった。仮面をつけているのはこのため。
その後はイニストラードへ戻り再びアヴァシンに仕えるのだが、アヴァシンからガラクの捕獲を命じられゲームの通りの末路を迎えた。

コラボレーションのプレインズウォーカー

ダンジョン&ドラゴンズとのコラボエキスパンション『フォーゴトン・レルム探訪』『バルダーズ・ゲートの戦い』収録のプレインズウォーカーは設定上プレインズウォーカーの灯を有していないがプレインズウォーカーのカードとして扱われている。
(設定上はいずれも複数のD&D世界に影響力を持つ、もしくは渡り歩いてきた人物や神々である。)

  • バハムート/Bahamut
善のドラゴンであるメタリック・ドラゴン*23の神。オニキス教授と同じパターンで「花の大導師/Grand Master of Flowers」と名乗っている。白。
「7羽のカナリアを伴った老人」の姿で現れることが多いが、今回は若作りしてモンクの青年の姿を取っている。

  • モルデンカイネン/Mordenkainen
D&Dの生みの親、ゲイリー・ガイギャックスのプレイヤーキャラであり、現在ではD&D最高の魔術師とされる人物。青。
フォーゴトン・レルムとは別のグレイホークという世界の出身であり、ある意味ではプレインズウォークしてきたとも言える。

  • ロルス/Lolth
蜘蛛の下半身を持つ女神。エルフの神々の一柱として、フォーゴトン・レルムでは地下世界アンダーダークに住むドラウ(いわゆるダークエルフ)を信徒としている。黒。
信奉者に対して生贄、供物、闘争などを要求し、不興を買ったものは下半身蜘蛛の怪物ドライダーに変えられてしまうという、大変わかりやすい邪神である。

  • ザリエル/Zariel
地獄の第一層アヴェルナス(訳によっては「アヴェルヌス」とも)を支配する大公。赤。
元は天使だったが度を越した戦闘狂だったために堕天したという経歴を持つ。

  • エリーウィック・タンブルストロム/Ellywick Tumblestrum
コラボで新登場したノームのバード(吟遊詩人)。緑。
『フォーゴトン・レルム探訪』の一部のカードのイラストで他のパーティメンバーと共に旅をしている様子が見られる。
3.5版のサンプルキャラクターとしての登場が初出という説もあるが、そちらはクレリックなのでおそらく無関係。
1人だけキャラクターとして格落ちしているのはたぶん気のせい。

  • エルミンスター/Elminster
フォーゴトン・レルムのシャドウデイルに住む賢者。青白。
フォーゴトン・レルムの世界設定の原作者エド・グリーンウッドとは旧知の仲という設定で、我々の世界にフォーゴトン・レルムの出来事を紹介してくれる語り手でもある。
RPGという文化の源流の初期キャラということもあり、今時なかなか見られないコッテコテの「三角帽子に長い白髭の老人」という魔法使い。

  • ミンスク/Minsc
ゲーム『バルダーズ・ゲート』シリーズから登場した凄腕のレンジャー。赤緑。フォーゴトン・レルム探訪では伝説のクリーチャーとしてカード化されていたが、バルダーズ・ゲートの戦いでプレインズウォーカーに抜擢された。
ミニチュア・ジャイアント・スペース・ハムスターのブー/Booをペットとしていつも連れ歩いている。最近レガシー環境をめちゃくちゃに荒らしまわっているらしい。

  • ターシャ/Tasha
グレイホークにおいて様々な呪文を生み出してきた大魔女。青黒。
対象を強制的に爆笑させて行動不能にする恐ろしい呪文《ターシャズ・ヒディアス・ラフター/Tasha's Hideous Laughter》が特に有名で、フォーゴトン・レルム探訪でもカード化されている。
さらに元をたどれば、ガイギャックスの元に「相手を笑顔にし平和的に無力化する呪文」をクレヨンで描いてファンレターとして送ってきた女の子の名前である。


余談

因みにローウィン以降の各プレインズウォーカーをモチーフにした構築済みデッキが存在している。
それぞれのプレインズウォーカーの得意とする色の呪文やクリーチャーを使い、そのプレインズウォーカーに成り切るというコンセプトであり、新規の絵やフレーバーになっている。
以前は入門用の「プレインズウォーカーデッキ」として新規PWカード、そのカードのサポートなどが新録されたデッキが販売されていた。
しかし、内容を強くすると普通のプレイヤーへの需要が生じて新規プレイヤーに行き渡らないため、弱くせざるをえず結果的に商品としての魅力を出しにくいといった事情から2023年時点では廃止されており、初心者向けデッキとしてのポジションは統率者デッキが務めている。



神の如き力を得たプレインズウォーカー達だが、自らの欲望を満たすために力を行使する者や世界を破滅させようとした者等、正気を失った者も多い。

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最終更新:2024年04月05日 14:43

*1 かつては『ポータル』と呼ばれる門があれば非プレインズウォーカーでも次元を渡り歩けたが、大修復以前の技術で作られたポータルは全て動作しなくなった。

*2 こういったことはかつてのアメリカのゲームではままあることであり、たとえば「MARVEL VS. CAPCOM」でも他の存在とは別格の力を持つ悪役「ギャラクタス」は長らくNPC専用キャラだった。こういったものは「プレイヤーに使わせないことで超大な存在をアピールする」という目論見があった。

*3 プレイヤーに火力を撃って、その解決時にダメージをプレインズウォーカーに移し替えるというルールだったため。

*4 カード化されていないものだと、モブを除くとナイン・タイタンズとレシュラックあたり。

*5 非プレインズウォーカー

*6 THE MAGIC STORY PODCAST: THE CHURCH OF SERRA 参照

*7 旧世代プレインズウォーカーに寿命など無意味なものであったが、大修復以降においては強力なアドバンテージとなっている。

*8 あらゆる脅威から多元宇宙を守るためにギデオンが立ち上げたチーム。その規模故にプレインズウォーカーしかなれない。

*9 モチーフにされている上に自身も「石鍛冶」を名乗っているので無関係ではない。要はサトシのピカチュウと他のピカチュウが似て非なるものみたいな感じ。

*10 悪役であるファイレクシアの手に堕ちること。要は悪堕ち、闇堕ちといった感じ。

*11 ソリンも最初にナヒリと再会したときは頭に血が上っているナヒリに落ち着くよう説得していた

*12 ネコ科動物の特徴を有する人型種族。アジャニとその群れはぱっと見直立二足歩行するライオン。

*13 ロードオブヴァーミリオンに客演した時に判明したステータスだが、あまりにもミスマッチなのでしばしばネタにされる。

*14 カルドハイムの世界樹を参考に作られた、いろんな次元を自由に行き来できるポータル

*15 との戦いに破れ、歴史から抹消された五つの氏族の指導者を「カン(Khan)」と呼び、「サルカン(Sarkhan)」は「偉大なるカン」を意味する

*16 英語版ではDumb Domriと韻を踏んで馬鹿にされていた

*17 『灯争大戦』日本語版ブースターには50%の確率で日本人イラストレーター描き下ろしのPWカードが封入されていた。

*18 それが、よりにもよってプロツアーカラデシュの決勝戦という大舞台だったため余計目立った

*19 これ自体は東アジアの歴史的な慣習がモデルと見られ、現在でも自分の上司や教師のことを「○○さん」と呼ばずに肩書で呼ぶという風習として残っている。

*20 これらに関してはエルズペス(当時死の国で過ごしていた)は比較的ガチ寄り、エムラクールは割とネタ寄りなど信憑性や盛り上がり方には温度差がある点には留意すること。

*21 とはいえ彼女の遺したドングリがテフェリーの手で植えられ芽吹くのが待たれるという男性赤緑連中と比べると救いのある描写がされている

*22 頭がゾウの獣人

*23 金属の名前を冠するドラゴン。悪のドラゴンは色の名前を冠しクロマティック・ドラゴンと総称される。