湊斗景明

登録日:2010/06/17(木) 10:26:41
更新日:2024/03/12 Tue 19:28:29
所要時間:約 6 分で読めます





「昔の岡っ引き下っ引きのようなものです」




CV:石川ゆうすけ/寺島拓篤(ドラマCD)

非公式の警官を名乗り銀星号事件を追う暗々とした青年。
第一章の途中にて、プレイヤーの視点を代行する新田雄飛らの前に現れ、失踪した雄飛の友人捜索に協力してくれる人物。
性格は真面目でおおらか。雄飛達に勘違いで襲撃されてもすこしも怒らず許すほどだが、真面目過ぎて謀らずとも相手を脱力させてしまうことも。

頭のキレがよく、見た感じでは適切な捜査を進めていることで雄飛らに頼りにされていたが、事件の途中で六波羅お雇いの野木山組のチンピラが登場した際、その信頼をあっけなく裏切ってくれる。
絡まれた小夏の前にたってチンピラを退治する……と思いきや、土下座で許しを請うヘタレっぷりをためらいなく晒したのだ。
雄飛たちはその姿に失望し、以降、別行動をとって友人捜索を続けていくことになる。


以下、ネタバレ








「鬼に逢うては鬼を斬る、仏に逢うては仏を斬る。ツルギの理、ここにあり」


その正体は装甲悪鬼村正の主人公であり、銀星号を追う赤い武者こと村正の仕手。
装甲悪鬼村正の主人公です、大切なことなので二回言いました。

「どうみても主人公はこっちだろ」といわんばかりの雄飛を、彼が一章の最後で首チョンパしたことに驚いたプレイヤーは多かったことだろう。
彼の劍冑である村正には善悪相殺の呪いがかけられており、悪人を斬ったなら善人をも斬らなければ収まらない妖甲なのだ。
この呪いにより、景明は自分の母親を守ろうとして山賊を殺した際、母親をその手で殺してしまっている。
故に後戻り出来なくなった彼は、母の死の大元である銀星号を追うなかでと同じ数の愛すべき人間も殺していく。それは彼にとって拭いがたい精神的重圧となりそれが原因で卒倒することもあった。
故に自身に対する断罪を強く望み、後見人の菊池署長や舞殿宮には事件が解決した暁には自分を処刑するよう嘆願していた。


本来の性格は、(顔は怖いが)優しくおおらかなもの。しかし銀星号を追ううちに精神的に磨耗していき、現在のように陰鬱な性格となった。
過去編にあたる四章で彼の二年前の姿を見ると現在と比べるとかなり普通に見える。
若干天然気味であり冷静な顔でどうでもいいことを考えていたり、真面目にボケるなどギャグ担当の大鳥侍従すら凌駕することもある。
しかし、本人はいたって真剣なのであった。
意外と欲望には忠実で香奈枝に「裸をみたい?」聞かれると「はい」と即答し堂々と裸を見ようとしたり、喫茶店の店員の尻をまじまじと見つめたり村正にメイド服着せたり…意外とダメな病気もちである。

笑い方にかなり特徴が…というより邪悪な笑い方をする。三章で声をかけたレーサーには悪魔と勘違いされた。


ベッドの上では不器用、というより強引で乱暴。
そしてアナルに興味津々
その鬼畜っぷりを遺憾なく発揮し和姦なのに強姦にしか見えない。


剣腕には卓越したものがあり、大和第一位の剣豪である柳生常闇斉にもそれなりの評価を受けるほど。
魔王編においては、戦車の正面装甲以上に堅い劍冑の装甲を(潜在的な力を引き出されたとはいえ)生身で両断し、雷蝶夫人から「化け物」よばわりされている。
まあ、実際に雷蝶夫人とやりあえばほとんどの確率で負けるが。

エロゲーの男キャラにもかかわらず公式人気投票で1位を獲得。(しかも2回)


各章での顛末。

【英雄編】
戦ううちに善悪相殺は真実に過ぎないことを悟り、正義を振りかざして戦う一条を銀星号に継ぐ戦乱の原因とみなすようになる。
銀星号を討った後、互いの信念を理解しながらも互いに一歩も引けず、対立の果てに一条との決闘に及ぶ。
最終的に、一条の劍冑である正宗を破壊するも景明自身は死亡する。


【復讐編】
自分への復讐動機を持つ大鳥香奈枝に対し、「自分を殺して復讐を遂げてくれる正義」として忠誠を誓う。
しかし、景明と親しい菊池署長をある理由から香奈枝が殺害したことにより、お互いがお互いにとっての復讐対象となってしまう(ただし、香奈枝が劍冑をまとっていたので景明は「菊池の仇=香奈枝」だとは最後まで気づいていない)。
景明を愛してしまったこと、相手が復讐対象であること、自分が相手にとっての復讐対象であること。
それらが入り混じり自分の楽しみと復讐の意義がわからなくなった香奈枝と対決し、結果、二人とも息を引き取る。


【魔王編】
村正と和解し武者としての帯刀の儀を交わし正式な武者となる。
しかし、茶々丸に銀星号の卵を植えられたことで洗脳され、村正のもとを離れて茶々丸と行動するようになる。

茶々丸END:村正では無く光を選び、雷蝶閣下を撃破。
村正END:今まで自分が強いてきた幾多の死を無駄にしないために洗脳を振り切り、村正の仕手として復帰する。
以下は村正を選んだルート↓

神の力を手に入れた銀星号=光との対決では、最も憎い者…湊斗景明自身を殺すことにより最も愛する者…湊斗光を殺すという『善悪相殺の呪い』を逆手に取った魔剣・装甲悪鬼により光を撃破。
ちなみにこの殺害方法は光が何よりも欲していた「景明が光を愛していた事実」の証明であり、死する光を最後に救済している。

数年後、武帝と呼ばれる傭兵集団が殺した敵の分だけ味方を殺す善悪相殺の戒律の下、世界中の戦場で暗躍していた。


以下、更にネタバレ。
















これは英雄の物語ではない。
装甲悪鬼村正の物語である。


【悪鬼編】
魔王編の後の物語。
光との戦いで自身も致命傷を負いながら、光の力により景明は命を取り留め、無事生きながらえていた。
しかし、これまでに積み重ねた罪や愛する者を殺した自責、「銀星号を止める」という目的を失ったことなどから、抜け殻のようになってしまう。

そんなある日、酔っ払って徘徊しているうちに難民街の一角に辿り着く。そこで元からの住民と難民の諍いに遭遇するも、酔いに任せて話をややこしくしたまま爆睡。
翌日、偶然にも光と名前が同じ孤児と出会った景明は、「自分にもまだ出来ることがあるのでは?」と一念発起。難民と住民の諍いを治めべく活動していく。
しかしそれが上手く行きかけた頃、何者かが景明の「人殺しの罪」を吹聴したことで再び孤立。そのまま難民街から逃げ出し、血に濡れた自分の手ではなにもできないと再び途方に暮れる。
……が、そこに村正の叱咤激励を受け、なかば開き直ることでなんとか立ち直るのに成功。

その後は、過去の罪などを忘れて村正と共にただの男と女となり、どこか遠くに旅に出ようと提案する。
しかし、二人並んで穏やかな気持ちでいたところ、突然現れた仇敵・雪車町一蔵に村正を誘拐されてしまう。
なんとか雪車町に追いつくも、「もう殺した」という絶望的な一言を告げられて激昂。壮絶な殴り合いの果てに雪車町の殺害にまで踏み切りかける。
だが、それまでに殺してきた多くの人間を思い出してギリギリで行為を断念。これまでを振り返り「自分は憎しみでは人を殺せない(殺してはいけない)」と、雪車町を開放した。
それと共に、最小限の殺戮で戦争を撲滅するという悪鬼の諸行そのものの道をこれから歩むと雪車町に告げている。
これを聞いた雪車町は満足し、殺さず生かしておいた村正を解放して去っていった。

村正と再会した景明は、いつか互いの命を捧げあうその日まで戦い続けることを誓いあうところで本作は幕を閉じる。
まさに悪となった自分たちを裁くべく立ちはだかる一条に、悪鬼としての笑みを浮かべながら。



ちなみに、そんな景明に対する痛烈な皮肉として、同時刻に孤児の「光」が微笑みながら
「わをもってとぉとしとす!」
と語る姿も最後の最後に描かれている。











装     

甲     

悪     
     始
鬼     

村     

正     



ついき・しゅうせいをもってとぉとしとす!

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最終更新:2024年03月12日 19:28