グレートマジンガー(アニメ)

登録日:2009/10/17 Sat 11:57:49
更新日:2024/04/01 Mon 22:09:32
所要時間:約 7 分で読めます







俺は涙を流さない

ロボットだから マシンだから

だけどわかるぜ 燃える友情

君といっしょに 悪を討つ!




『グレートマジンガー』は1974年9月8日から1975年9月28日までフジテレビ系で全56話が放送されたロボットアニメ作品。
かの『マジンガーZ』の続編で「マジンガーシリーズ」の第2作。


【ストーリー】
兜剣造博士は、マジンガーZ開発中の事故で瀕死の重傷を負ったが、父・兜十蔵博士の手により、サイボーグとして蘇った。
偶然にも恐るべきミケーネ帝国が復活しようとしている事を知った彼はマジンガーZをベースによりパワーアップさせたグレートマジンガーを製作…孤児の剣鉄也と炎ジュンを引き取り、パイロットとして育成しながら戦いの日に備えていた。
ドクター・ヘルの敗北後、遂に地底に潜んでいたミケーネ帝国が地上侵略へと乗り出す。
ミケーネ帝国の戦闘獣の前に激闘により疲労したZはたちまちに追いつめられてしまう…。
地球の絶体絶命の危機に遂に出撃したグレートマジンガーは圧倒的な力で戦闘獣を一蹴するのだった。
…こうして、マジンガーZに代わる新たなる勇者グレートマジンガーが地上を防衛する任に就き、ミケーネ帝国との戦いが始まるのだった。


【科学要塞研究所】 
孤児であったが、兜剣造に引き取られ、グレートマジンガーのパイロットとして育てられた戦闘のプロ
甲児と比べて大人っぽく一見屈強な戦士だが、生まれ育ちのためか己にも周りに対しても厳しく、配慮のない発言で周囲の人間に反感を買う事がある。
しかし一方では気さくな兄貴分であったり、子どもっぽい部分が見られる。
なお、月々のお小遣は1000円である。
※当初の年齢設定は21歳で、それが老け顔の理由である(後に18歳に変更…えっ!?)。

  • 炎ジュン
兜剣造に引き取られ、ビューナスAのパイロットになるべく育てられた女性。
性格はお転婆で好戦的。
共に育った鉄也とは兄と妹のような関係だが、多少のライバル意識も持ち合わせている
黒人の父と日本人の母の間に生まれ、混血児である事はコンプレックスだった

  • 兜シロー
兜甲児の弟で、兜剣造の次男。
甲児がアメリカに留学した後、科学要塞研究所に引き取られる。
後にロボットジュニアのパイロットとなる。

  • ボス
ボスボロットのパイロット
今回は科学要塞研究所近くの小屋を拠点にしている

  • 兜剣造
科学要塞研究所所長。
父、兜十蔵からミケーネ帝国の侵攻を聞き、グレートマジンガーの設計を始める。
実験中の事故により妻と共に死亡したと思われていたが、十蔵によってサイボーグ化され復活していた。
…しばらくはショックを与えるといけないという理由で、シローに自分が父親である事を隠していた。



【光子力研究所】
終盤にて復活した我らの前作主人公。
実父・剣造と涙の再会を果たすも、それが鉄也の独断専行と剣造の死を招いてしまったのは皮肉…。
だが、亡き父の意思を継ぎ、鉄也と共に見事にミケーネ帝国への復讐を成し遂げてみせた。
原作(漫画)版では、よりシリーズを通しての主人公としての側面が強い。
尚、本来は次作『ゴッドマジンガー』で再び主人公に復帰する予定であり、ミケーネ帝国、そしてDr.ヘルとの決着はそこで付けられる予定だった。


  • 闇の帝王
ミケーネ帝国の支配者。
巨大な火炎の身体に、人の顔を思わせる紋様が浮かんでいる。
三千年前、機械獣をはじめとする超科学兵器を用い、一大ミケーネ帝国を築き上げた。
本作の時点では、その出自、正体については不明だったが、後に外伝的位置付けながら「スーパーロボット大戦(小説)」により、その過去が描かれる事となった。

  • 暗黒大将軍
ミケーネ帝国の総司令官で七大将軍の纏め役。
ミケーネ本土に居城を構えている。その姿は甲冑姿の武人を模しており
元は闇の帝王に敗れたアレス国の将軍だったが、その武勇を惜しんだ闇の帝王によりサイボーグ化された。
最期は失敗の責任を取り、グレートに一騎討ちを挑み散って行った生粋の武人。

  • 地獄大元帥
暗黒大将軍の死後、その後任に就いた新幹部。
その正体はミケーネ帝国の科学力で戦闘獣として蘇ったDr.ヘルで冷酷非道な作戦を躊躇わずに実行する。
その正体を鉄也達が知る描写はなかった
ストレスからマジンガーZの人形を切り刻んだ事も…。
※尚、当初は闇の帝王と共に次作まで生き残る予定だった。

  • アルゴス長官
ミケーネ帝国の諜報軍長官。
鳴門海峡に専用の城を構えている。
山羊頭人身の姿で左腕に改造前の顔が残っている。
体内に高性能な電子頭脳を内蔵しており、作戦立案の一助としている

※正面からの戦いを好む暗黒大将軍とは水と油で、対立ばかりしていた。
かと思えば、同じく策略を好む地獄大元帥とも似た者同士で反りが合わず…と、実戦部隊との関係は悪い。
ただし、暗黒大将軍とは仲は悪くてもお互いの実力は認め合っており、時には協力して作戦に臨むこともあったが、お互い特に足を引っ張ったりはしていない。
また、彼が戦死した際にはその死を悼んでいる。

  • ゴーゴン大公
諜報軍所属で『マジンガーZ』より引き続き登場。
人間サイズの為に七大将軍からバカにされており、最期は一時的に彼の指揮下に入った将軍たちがそれを良しとせず独断専行に走ったツケを払うことになり、戦闘獣をかばい重傷を負って死亡した。
闇の帝王からはその気概を高く評価されており、彼の死の原因を作ったユリシーザーとアンゴラスに対しては激怒して彼らを地獄の責め苦に落とした。

  • ヤヌス侯爵
諜報軍所属でゴーゴン大公の後任。
特殊部隊・キャットルー軍団を率いる。
普段は長い爪を生やした巨体で過ごしているが、左肩に黒猫を乗せた等身大の妙齢の美女の姿でも行動できる。
変装能力も持っている

  • 七大将軍
妖爬虫将軍ドレイドウ、超人将軍ユリシーザー、猛獣将軍ライガーン、怪鳥将軍バーダラー、魔魚将軍アンゴラス、悪霊将軍ハーディアス、大昆虫将軍スカラベスの総称。
各々独自の戦闘獣軍団を持っている
特にユリシーザーは暗黒大将軍、地獄大元帥から共に副官的立場として重用された。
一応各軍団最強の戦闘獣でもあるはずだが、終盤ではどいつもこいつもマジンガーZに、それどころかビューナスAにすら全く歯が立たず在庫処分のように倒されていった。


【メカニック】 
  • 科学要塞研究所
兜剣造博士がミケーネ帝国からの侵攻を阻止する為に秘かに建造していた。
その名の通り戦闘を主な目的とし正に「要塞」と呼ぶに相応しく、あらゆる武装が成されている。
伊豆半島近郊が所在地。
「研究所じゃ無いじゃん」…とか絶対に言うな!!

兜剣造が父兜十蔵が15年をかけて建造したマジンガーZをベースにZを超えるロボットとして生み出した「偉大なる勇者」
ボディを固める超合金ニューZは超合金Zをさらに精製することで出来る金属で、強度は超合金Zのおよそ4倍を誇り、軽量にもなっている。
正義側のメカとして初の剣を取った例であり、後のアニメの先駆けとなった。
また、単体での飛行が可能で雷を放つ等、Zに比べて全体的に攻撃に特化した強化がなされている。
主な武装
  • アトミックパンチ
  • ドリルプレッシャーパンチ
  • マジンガーブレード
  • グレートタイフーン
  • ブレストバーン
  • サンダーブレーク
  • グレートブースター

  • ビューナスA
兜剣造が製作したグレートマジンガーのサポートロボット
アフロダイやダイアナンと違って当初から対ミケーネ戦闘用として開発された
後にビューナススクランダーが追加され飛行可能となった。
コクピットがクインスターという小型機に分離できる。
当然、「おっぱいミサイル」搭載機

御存じ、ボスの愛機。
なにげに全高が伸びている。前作に続いての名脇役。

  • ロボットジュニア
正体を明かした剣造がシローの為に作ったコメディロボ第2号。
野球好きのシローの為に野球少年をモチーフに…て何でだ!?
ボスボロットと異なり人気はイマイチだったようで、派生作品やゲームへの登場機会は少ない。

終盤にて復活した我らが「鉄の城」
超合金ニューZ製になり、出力は6倍に強化とパワーアップを果たす。
七大将軍を薙ぎ倒す等、グレートが霞む位の活躍を見せる。



  • 戦闘獣
ミケーネ帝国の戦士達が巨大サイボーグとして蘇った存在で、機械獣、妖機械獣の言うなれば完成型。
戦闘能力は絶大で、自立行動が可能。
暗黒大将軍、地獄大元帥ら幹部連中も戦闘獣である。


【余談】
本作は「マジンガーシリーズ」では最も短い放送期間となってしまったが、これは視聴率はともかく、玩具の売り上げが『マジンガーZ』に及ばなかった為…。
この事がダイナミックプロ主導のアイディアによるアニメ製作に歯止めを掛ける原因となっており、続く『UFOロボ グレンダイザー』『鋼鉄ジーグ』はアニメ製作会社の主導により作られる事になった。

また、『マジンガーZ』のヒットにより、ダイナミックプロ以外のロボットアニメが登場していた事もあり、その暴力的、破壊的内容を危惧した世論もあってか物語の勢いを前作より抑える必要があった。

尚、無敵のロボットとして登場したグレートマジンガーが本編ではピンチを迎えているのは、当時では結局『マジンガーZ』の発明した文法(努力と友情、ロボットの強化による勝利)以外の物語を創り得なかった為であり、寧ろ本編では劣化型の『マジンガーZ』と云う印象を与えてしまっている。
※ただし、当時から作品や主役はともかく機体は人気で劇場版6作中、5作品に登場している(唯一登場していない作品も本機のデビュー以前の作品である『マジンガーZ対デビルマン』であるから実質劇場版皆勤である)。
また、本作の不振を他山の石とした創映社(現:サンライズ)は、ロボットアニメには「マジンガーZとの差別化」が必須であると考え、同社初のロボットアニメ「勇者ライディーン」に教訓が活かされている。

漫画版は「テレビマガジン」連載の永井豪によるものと、「冒険王」連載の桜多吾作によるものが有名。
共に一応はTVシリーズのシナリオを沿ってはいるが、概ね低学年向けの前者と、中学生以上が対象の後者という読者層のズレが大きく作風に影響を及ぼしており、
永井豪版が年少の読者にも分かり易めな真っ当なヒーロー漫画に仕上がっている反面、桜多吾作版はその原作をも遥かに凌駕したハードな作劇や風刺描写の数々から当時の読者に多大なインパクトを与え、桜多氏の手がけたコミカライズの中でも屈指の傑作として名を知られている。
詳細はグレートマジンガー(桜多吾作版)の項を参照。




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最終更新:2024年04月01日 22:09