ドレッドノートガンダム

登録日:2012/01/19(木) 02:32:48
更新日:2024/03/05 Tue 10:15:16
所要時間:約 8 分で読めます






終わりにするよ…


ドレッドノート!


機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』シリーズに登場するモビルスーツ(MS)。


目次




ドレッドノート
DREADNOUGHT


ドレッドノートガンダム


基礎データ

型式番号:YMF-X000A
全高:18.21m
重量:67.50t(本体のみ)
開発:クラーク・アジモフ・ハインライン共同
所属:ザフトジャンク屋組合

動力:核エンジン、内蔵バッテリー(非常用)
装甲材質:フェイズシフト(PS)装甲
武装:
MMI-GAU2 ピクウス76mm近接防御機関砲×4
MA-M22Y ビームライフル
MA-M04 複合兵装防盾システム
XM1 プリスティス ビームリーマー×2
有線式ドラグーン・システム×4



パイロット:
プレア・レヴェリー
コートニー・ヒエロニムス


機体解説

C.E.71の大戦後期にザフトが開発した試作MS。
ヘリオポリスで地球連合軍から強奪したGを解析し獲得した技術を用いて開発された機体。
そのため、特に頭部には「ツインアイ」や「V字型ブレードアンテナ」といった、所謂『ガンダムタイプ』の面影が強く出ており、
ザフトが初めて開発した『ガンダムタイプ』のMSであることから「プロト・ザフト・ガンダム」と呼ばれる事も。
一方で、開発期間の短縮に伴い、ボディパーツには同時期に次期主力機として開発が進められていたゲイツの設計を流用しており、機体各部に面影がある。


本機は初のニュートロンジャマーキャンセラー(NJC)併設型核エンジン搭載MSであり、Nジャマーの登場以来使用不能となっていた核エネルギーによる稼働を実現。
これにより機体の活動可能時間及び出力は従来のバッテリー駆動MSを大きく上回る物となった*1
エンジンの搭載位置の関係でコクピットもゲイツのような腹部ではなく胸部に設置された。
NJCは頭部に内蔵されているが、本機に搭載されたものはまだ試作段階である為、
効果範囲の調整が不十分で「自機を中心に宙域レベルでNジャマーを無効化する」というかなり大雑把な仕様となっている*2
流石にこれは自軍にとってもリスクが高過ぎるため、以降の核動力機では効果範囲を機体サイズギリギリまで絞り、
その上で機体の動力部に近い胴体に併設するようになっている。
なお、補助動力として通常の内蔵バッテリーも搭載しており、非常時にはこちらに切り替えての活動も可能である。

武装に関しては、携行型のビーム兵器や大型のアンチビームシールド、PS装甲などGAT-Xシリーズに準じた装備を持つ一方、
量子通信を用いたドラグーン・システム等の独自装備もあり、この機体が新技術の実証の為の機体である事がよく分かる。
コクピット内もこれまでにない全天周囲タイプのモニターを採用するなど、次世代用試作機らしい意欲的な造りとなっている。
実際、この機体に使用された技術や運用データはジャスティスフリーダムプロヴィデンス等の後発の核搭載機開発に活かされている。

また、独自の機構として背面にスラスターを内蔵した筒型のバックパックが装備されており、
これに後述のドラグーンユニットを接続することも可能であるなど、ある程度の拡張性も持たされている。


『ドレッドノート』とは「勇敢な者」の意。
「プラントを守る勇敢な機体であるように」という事らしいが、実は「こんな危険な機体に乗る奴は勇敢だ」という皮肉も込められている。

もう一つの名称、というか愛称として『Xアストレイ』とも呼ばれるが、所謂『アストレイ』系のMSとの直接の繋がりはない。
有線式ドラグーンを追加装備したドレッドノートのシルエット(巨大なXを背負っているように見える)と、
人を殺めるために造られた兵器(ドレッドノート)を、パイロットのプレアはカナードを助けるため…つまりは人を助けるために用いようとしていることから、
『(兵器として)王道ではないMS』として、ロウによって『Xアストレイ』と名付けられた。

また、後述のドレッドノートイータ(Η)と区別する意味でドレッドノートカイ(Χ)とも呼ばれる。



武装

  • MMI-GAU2 ピクウス 76mm近接防御機関砲
頭部に左右二門ずつ搭載された機関砲。フリーダム等の物と同型。
作中ではプレアが警告の為に生身のカナードに向けてぶっ放している。
やり過ぎじゃね…?

  • MA-M22Y ビームライフル
ゲイツのライフルをベースにした専用装備。
バレルは短くなっているが上部のセンサーなどが大型で全体的に見るとやや大型。フォアグリップが設置され両手持ちも出来るが片手でも十分扱える。
プロヴィデンスの『ユーディキウム ビームライフル』の原型。

  • ビームサブマシンガン ザスタバ・スティグマト
ハイペリオンの装備。カナードの戦いを止めようとした際拝借したが発砲はしなかった。

  • MA-MV04 複合兵装防盾システム
曲線的なフォルムを持つ大型シールド。
表面にはザフトのエンブレムが描かれ、下部先端には大型ビームサーベル発振機を内蔵している。
ゲイツの装備からの発展型であり、プロヴィデンスの盾の原型。

  • XM1 プリスティス ビームリーマー
腰部サイドアーマーに装備されたドラグーン端末。
ビームデバイスを二本のクローで挟み込んだような構造で、ビーム砲とビームスパイクの機能を併せ持つ。
装備位置や構造自体はゲイツのエクステンショナル・アレスターを踏襲しているが、基本原理は連合のガンバレルと同じ。
ただし量子通信を使用している為、前述した二つ以上に柔軟かつ精密な遠隔操作が可能。
端末後部のケーブルで機体背面に繋がれているが、これはエネルギー供給及び試験中のロスト防止に付けられているものであり、
内蔵のバッテリーが尽きない限りは断線しても操作に支障は無く、断線したケーブルを自動分離し先端部だけでの遠隔操作を継続出来る。
しかし、効果的に用いるためにはパイロットの高い空間認識力が必要という点はガンバレルと変わっていないため、やはり人を選ぶ装備。
名前の意味はノコギリエイから。


Xアストレイ
ボクに勇気を!!

  • 有線式ドラグーン・システム
ドレッドノートの試験運用データを参考にザフトが設計していた追加装備。
製造前にドレッドノートの解体が決まったため、実際には製作されずにデータのみの状態でお蔵入りしていたが、
バルトフェルドがザフトを脱走する際にデータを持ち出しており、
それを受け取ったロウがロンド・ミナ・サハクに頼んでアメノミハシラの設備を借りて製作した。

浮き輪のようなパーツに四基の大型ドラグーン端末が接続されており、ドレッドノート本体の背部円筒形スラスターにはめ込む形で装備される。
本機が装備すると背中に巨大な『X』を背負っているような、独特なシルエットとなる。
端末はそれぞれが十門のビーム砲を持ち、フォーメーションを組むことでνガンダムのようなビームシールドを展開可能。
ちなみに、装備自体もPS装甲で出来ているため、本体と同時にフェイズシフト化する。
プリスティス同様に有線式ではあるが、こちらもコントロール用ではなくエネルギー供給用で、断線しても操作は可能である。



劇中の活躍

◇C.E.71(『X ASTRAY』)

機体完成後はデータ収集のためにのゲイツと模擬戦を行ったとされる。
この時のパイロットはコートニー・ヒエロニムス。
ラウ・ル・クルーゼも搭乗したという説もある。

試験運用終了後は解体され、そのまま核エンジンと一部の機密パーツを除いて廃棄される予定だった。
しかしNジャマーによる地球のエネルギー問題解消策の一環としてシーゲル・クラインがジャンク屋組合を通じてマルキオ導師に渡るよう手配。
途中シーゲルから状況の監視や判断を依頼されていたサーペントテールにNJCを奪われた。
そのため、頭部が返還されるまでは一時的にコレみたくゲイツの頭を装着して出撃したこともあったが、
後に返還され完成した機体にプレアが搭乗し、カナードのハイペリオンと交戦。
プリスティスで圧倒し、ハイペリオンを中破させた。

その後、ロウによって造られたドラグーン・ユニットを装備して『Xアストレイ』となった本機は、
予備パーツを用いて修復された上に、NJCと核エンジンを外付けして強化された『スーパーハイペリオン』と再戦。

無限の核動力でアルミューレ・リュミエールとフォルファントリーを制限なく用いるハイペリオンに苦戦を強いられるが、
フォーメーションを組んだドラグーンが展開したバリアでハイペリオンを包み込み、無力化に成功する。
戦闘中にずっと自分に声をかけ続けただけでなく、自機を包むビームバリアの性質からプレアの愛を感じ取ったカナードであったが、受け入れきれずに無謀な反撃を試み、
結果、自分が撃ったフォルファントリーがビームバリアの中で乱反射する、所謂電子レンジに入れられたダイナマイト状態になってハイペリオンは中破。

共に近くの無人の廃棄コロニー内に墜落するも、ハイペリオンの核エンジンは既に暴走状態に陥って爆発寸前となっており、
そのハイペリオンと運命を共にしようとするカナードを、プレアは寸前でXアストレイで守ることに成功するが、
既に肉体の限界を迎えていたプレアは、自身に駆け寄り、抱き起こしたカナードと最後の語らいをした後、眠るようにその腕の中で死亡。
残されたNJCは、プレアの遺品と共にカナードによって地上に届けられた。





俺のガンダム…

ドレッドノートH(イータ)をなめるなよ


ドレッドノートイータ


□基礎データ

型式番号:YMF-X000A/H
所属:傭兵部隊『X』
パイロット:カナード・パルス
武装:
PFV-99 ビームサブマシンガン ザスタバ・スティグマト
MA-M22Y ビームライフル
ビームナイフ ロムテクニカ RBWタイプ7001
アルミューレ・リュミエール・ハンディ×2
イータユニット


機体解説(イータ)

プレアが遺したドレッドノートにカナードの依頼でロウが改修を施した機体。
正確な改修時期は不明だが、『DESTINY ASTRAY』冒頭以降はこの姿で登場している。

傭兵として様々な状況に対応することが求められたこと、カナードにはドラグーンが扱えなかったことなどから、
ドラグーン系の機能を切り捨てた代わりに「Η(イータ)ユニット」という多目的装備を取り付け、回収されたハイペリオンの装備も流用し大幅に仕様を変更。
量子通信に割いていたエネルギーも火器に回せるようになったことで、他の核動力機にも劣らぬ火力を持つ汎用機に生まれ変わっている。



武装(イータ)

  • ビームサブマシンガン ザスタバ・スティグマト
ハイペリオンの装備を改良したもの。
スーパーハイペリオンと同じくパワーセルのマガジン廃し機体とエネルギーケーブル(プリスティスを接続していたもの)で繋がっている。そのため弾切れは無くなった。
ビームナイフ『ロムテクニカ』も装着されている。

  • アルミューレ・リュミエール・ハンディ
アルミューレ・リュミエール発生器をプリスティスに組み込んだ物。
こちらもエネルギーケーブルで機体に接続されており、状況に応じてケーブルを付け替え使用される。
ドラグーンとしての機能は廃された代わりに腕に装着したり手で保持してビームシールドやビームランスとして使用できる。
ビームシールド(ハイペリオン)大好きっ子のカナードにピッタリな装備。

  • イータユニット
ドラグーン・ユニットの代わりに取り付けられた装備。巨大なΗ(イータ)型の複合兵装であり、本機の名前の由来。
上下に分かれ、短い方にはグレネードランチャーやイーゲルシュテルンⅡといった実弾武器を内蔵、長い方には大型ビーム砲兼ビームソードを装備。
火力は勿論、遠・近両方に対応し大気圏内外を問わず全領域で使用できるかなり高性能なトンデモ装備。
ロウすげー。

◇ソードモード
迎撃・牽制武器であるイーゲルシュテルンⅡとグレネードランチャーを肩上に、巨大ビームサーベルを脇の下から前方へ回した格闘戦形態。

◇バスターモード
イータユニットを回転させ、大型ビーム砲を肩上に展開した砲撃戦形態。
外観・機能共にハイペリオンのフォルファントリー発射形態を彷彿とさせる。



映像作品


GUNDAM EVOLVE

GUNDAM EVOLVE/6において、プレアの見た悪夢の中に登場する。



立体化


ガンプラ

HG SEED MSVシリーズで立体化されている。プリスティスは差し換えで展開状態を再現しており、マーキングシールもドレッドノートとXアストレイ仕様の2種類が付属する。
ドラグーンユニットは脱着可能だが、ドラグーン射出時のケーブルが無いのでドラグーン展開状態で飾るなら改造が必要。
また、その形状故にプリスティス収納状態では腰が回せない。

複合防盾用のビームサーベルは付属しないがHGプロヴィデンスガンダムのサーベルがそのまま使える。



ゲーム


スーパーロボット大戦シリーズ

ドレッドノート(ゲイツ頭含む)、Xアストレイが使用可能。
敵味方識別可能な強力なMAP兵器を持っているが、プレアかムウしか乗れない。


Gジェネシリーズ

ザフト系の開発を進めると開発できるようになる。
原作通りこの機体から他のザフトガンダムに繋がることが多い。
ちなみに「WORLD」では何故かXアストレイからレッドフレームが開発できるが、プロヴィデンスは開発できないという謎仕様となっている。
SEED系ガンダムタイプとゲイツで設計可能。

「CROSSRAYS」では何故かゲイツRからゲイツヘッドが開発できるのに、素のゲイツからは開発できないとこれまた謎仕様になっている。
プリスティスが覚醒武装に変更された点にも注意。
更にはドレッドノートイータが初登場。超強気にならないと一斉射撃が使えず、最大射程3というのがネック。


◇GENERATION OF C.E.

主役機としてハイぺリオン共々参戦。
しかし何故かドレッドノートとXアストレイは換装などではなく別機体扱い。
なので同じフィールドでそれぞれを同時使用可能。
突出した部分は無く性能的にもプロヴィデンスの下位互換だが、PS装甲の防御と核エンジンによる継戦力から総合的には高性能なユニット。
また今作ではドラグーンに空間認識力の縛りは無いためパイロットは選ばない。


◇終わらない明日へ

ドレットノート(というかXアストレイ)が参戦。
固定シナリオは無く、本編にも一切出ないが、本編とMSVのオープニングでは動くドレットノートとハイペリオンが見れる。
性能としてはドラグーンの少なさからプロヴィデンスの下位互換といったところ。使うには少々愛が必要。

なお、オープニングには出るのにプレアとカナードについての説明は一切されないので、
『X ASTRAY』を知らないために「主役っぽい扱いだけどこいつら誰だよ」となる人が多かった模様。


◇VSシリーズ

  • エクストリームバーサス マキシブースト
第4弾解禁機体として登場。コスト2000。
ビームが拡散する有線式ドラグーンシステムや自機または僚機に追従するプリスティスなどを駆使して戦う。
一時期この機体でS-ドライブを使うと異様にリロードが速くなるバグが存在した(バグ取りのついでに弱体化補正も受けた)。
解禁当初は2000コスト帯の中で最強ともいえるほどの能力を持ち、環境を席巻した。
全国大会ではサンドロック改ブリッツとともに2000コスト3強、
通称「3ショタ*3の一員として活躍。
決勝ではストライクフリーダムとガンダムサンドロック改のコンビを退け、バンシィ・ノルンとのタッグで優勝をつかんだ。
大会終了後は再び弱体化を受け、第一線からは退いたものの依然として優秀な機体である。


EXVSMBON及びEXVS2ではさすがに身なりを潜めていたのだが、ここに来て遂に強化が入った。
新規に格闘CSが追加されたのだが、それが背面ドラグーンを一斉展開し敵機周囲に纏わりついてから一斉射撃するというものだった。
通常のドラグーンならちょっと鬱陶しいなくらいでいなされるのだが、Xアストレイのドラグーンは伊達ではない。
多量の拡散するビームを放射状に発射するため、引っかけ性能が半端ではなかったのだ。
そのうえリロード時間が僅か7秒という爆速で、後衛機はこれを主軸に回しながら立ち回れば問題ないと言われていたほどだった。
元々武装性能は迎撃に向いていたのもあって、手堅く後方からドラグーンをばら撒いてくる本機は尋常じゃなく厄介で、程なく運営の手により下方修正された。
寄しくもEXVSMBで猛威を奮ったガンダムサバーニャも同じタイミングで下方修正を受けている。

第1弾解禁機体としてドレッドノートイータが参戦。コスト2500。
ちなみにクロブ時代にカナードの駆るハイペリオンが2000コストになったがドレッドノートイータ参戦の布石だったのかは不明。
ハイペリオンから受け継いだビームマシンガンをメイン射撃として扱うが此方は射撃バリアを展開しない。
サブ射撃でドレッドノートのライフルを扱い、レバー入力の有無で高出力の単射とバリアを展開しながら撃つ3連射を使い分ける。
特殊格闘では射撃バリアを展開しながら前進し、前格闘派生でランサーを展開して突撃する。
特殊射撃では最大の特徴であるイータユニットで攻撃を行う。射撃はレバー入力方向で威力控えめのスタン属性のゲロビ、
拡散するバルカン連射、炎上スタン属性のグレネードランチャーを撃ち分け、追加入力でソードモードで攻撃をする。こちらもレバー入力方向で攻撃内容が変化する。
覚醒するとビームマシンガンの弾数が無限になり(グラフィック面でも覚醒するとビームマシンガンにケーブルが接続されている状態になる)、特殊射撃の弾数が2に増える。



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最終更新:2024年03月05日 10:15

*1 エネルギー消費の問題は大きく軽減されているが、弾薬や推進材などの補充は必要であるため実際の活動時間は有限である

*2 つまりこの機体がいる宙域では敵味方問わず核兵器が使用可能になってしまう。

*3 パイロットが全員ショタ属性を持つことからそう呼ばれる