ガンダムAGE-2ダークハウンド

登録日:2012/06/19(火) 19:42:33
更新日:2023/07/28 Fri 01:24:47
所要時間:約 4 分で読めます





やっと会えたな、キオ
力を見せてみろ。この父に…


画像出展:機動戦士ガンダムAGE(2011年10月9日~2012年9月23日) 第35話
@創通 サンライズ TBS

ガンダムAGE-2 ダークハウンドとは『機動戦士ガンダムAGE』の第三部より登場するMS。

型式番号:AGE-2DH
所属:宇宙海賊ビシディアン
搭乗者:キャプテン・アッシュ(アセム・アスノ)

武装
  • ドッズランサー
  • ドッズガン×2
  • アンカーショット×2
  • ビームサーベル×2
  • ビームバルカン×2
  • フラッシュアイ


◆概要

アセム・アスノの乗るガンダムAGE-2の新たなる姿。
A.G.151年キオ・アスノが誕生した日の「最後の任務」において漂流船調査の任務に赴いたアセムが謎の巨大機動兵器「シド」に遭遇し、
宇宙海賊ビシディアンとともにこれを撃退するも機体は廃棄寸前な程に大破。

アセムはAGEシステムとAGEデバイスを機体から分離させ、機体共々行方不明に(このあたりは『追憶のシド』で語られている)。


そして廃棄寸前だったガンダムAGE-2の胴体等の部品をマッドーナ工房において改修した姿である。

当時のビシディアン首領キャプテン・アングラッソの説得に応じ、海賊に参加したアセム・アスノの新たな乗機となった。

Gストライダー形態への変形も完全に再現され、その変形も比較的スムーズになっている。Gストライダー時はドッズランサーが機首となる。
その状態で某スイカバーの如くGストライダーによる突撃も可能。
機動力もモビルスーツ、ストライダー形態共に改修前より強化されている。


海賊らしく漆黒とグレーのツートンカラーで額と胸部に施された髑髏のレリーフと、右カメラアイの眼帯型照準用バイザーが特徴である。
頭部には海賊の帽子を思わせる追加装甲が施されている。



また、ビシディアン所属MSの共通装備である眩惑用発光器「フラッシュアイ」を胸部の骸骨のレリーフ内に装備している。

肩部バインダーは左右一枚ずつになった。
このバインダーはワイヤー付フック「アンカーショット」を内蔵し、それに合わせて中央に円形の切れ目が入ってマントのようにも見える。
頭部追加装甲と合わせて『海賊の頭』を思わせるデザインとなっている。

もはやちょっとした魔改造である。フリットですらAGE-2に似ているとしか思わなかったほど。


アセムの技量と、変形やアンカーを巧みに駆使するトリッキーな戦法で息子のキオが駆るガンダムAGE-3ヴェイガンのMSを終始圧倒していた。
しかしAGE-2にあったハイパードッズライフルなど、決め手となる強力な武装がないため、装甲が厚い相手には苦戦を強いられてしまう欠点を持つ。

またガンダムAGE-1フラット同様AGEシステムが無い「ガンダム」であるため、目が黄色い。

なお、ホビージャパンのAGEサイドストーリー『UNKNOWN SOLDIERS』で語られたところによると、
ダークハウンド=猟犬は『腐敗を喰らう』という意味が込められており、ビシディアンでは最高の称号とされている。


◆武装

  • ドッズランサー
ハイパードッズライフルの接続部を改造した騎兵槍であり、Gストライダー形態では機首を兼ねており、投擲武器としても使用できるほど頑丈。
小説版ではランサーもドッズ理論を使っており、槍部分は分子破壊器であるらしく、実体装備でありながらヴェイガンのMSを貫ける。
またドッズガンを内蔵しており、ある程度なら中距離戦にも対応できる。

  • アンカーショット
両肩に新たに装備されたフック状の装備。
文字通りアンカーとして射出し相手を絡め取ったり、捕獲した相手に高圧電流を流したり出来る。
また、ショットの基部を手に持ってフックショットのようにすることもできる。
高速で振り回すことでとしても使用可能で、ワイヤーも含めてアンチビームコーティングされているためビームやレギルスビットをも防いでいる。
大型MSも難なく振り回せる程に頑丈な性能とパワーを誇る。

  • ビームサーベル
改修前から残されている装備で、リアアーマーに2本収納している。
アセムといえば二刀流だが、ダークハウンドでは披露していない。
PSPゲームでは二刀流なのに。
柄の後ろからもビームを出してブーメランのように投擲する場面も。

  • ビームバルカン
こちらも改修前から引き継いでいる武装。
基本的に改修前と同じと思われる。

  • フラッシュアイ
正確には武装ではないが、眩惑用の発光器であり使い方次第では相手に隙を作ることも出来る、ドムの拡散ビーム砲を彷彿とさせる装備。
ビットに全方位を囲まれた状態から脱出したり、『MEMORY OF EDEN』でもゼハート操るレギルスに使用して逆転のチャンスを掴んだりと近接戦ではかなり有用な機能。


これ等以外にも「ハイパーブースト」という機能が魔改造時に追加され、
起動するとガンダム二機を牽引しても砲撃射線上から瞬時に離脱可能な程の推力を発揮出来る。
アセムの台詞から、更にジェノアス等を追加してもどうにかなる様子。

ガンダム+宇宙海賊ということでクロスボーン・ガンダムを連想させるが、
クロスボーンとはまた違ったテイストで海賊らしい秀逸なデザインとなっている。



ガンプラ

AGとHGとMGで発売中。

HGは相変わらず、造形・可動共に良好。変形時に差し替えが必要なのも相変わらず。

肩のマントの可動範囲はかなり広くなっており、腕の可動に支障をきたさない。
アンカーショットはリード線による射出状態や手持ち状態を再現可能。ドッズランサーの造形も中々。
総じて満足度の高いキットとなっている。不満な点を挙げるとすれば、右目のバイザーがクリアパーツではなく、ホイルシールであることくらいか。

ウェアチェンジも可能で、ガンダムAGE-2ダークハウンドアルティメス・ツインドッズライフル装備などというロマン武装も可能。
ただウルフさんの嫌いな赤と黒のボディなので、白や青の部分を黒く塗装したほうが良いだろう。

MGも発売されている。他のAGE-2と同じく完全変形。
大型化したドッズランサー、クリアパーツで収納も可能なバイザー、悪魔の羽の如く小型の羽根がつくようアレンジされたマントなど好アレンジこそあれど、
大きな得物を持つのにボールジョイント1個に頼っている肩関節、変形のためとはいえ保持力がないポリキャップレスの変形機構を仕込んだ脚など、
MGガンダムAGE-2ノーマルの欠点をそのまま引き継いでしまっている。

接着剤で太らせる、ビニールを咬ませるなどして関節を強化しないと手足がプラプラしてしまって見栄えが非常に悪い。
「1/100こそ男のスケール」とかいうこだわりでもなければHGで満足した方が無難。

ゲームでは

■EXVSシリーズ
MBON』の稼働中期に参戦。コストは2500。
メイン射撃が元のAGE2からマシンガンタイプのドッズガンに変わり、ブーメランの追加など全体的に近距離戦での能力を強化したような形になっている……のだが、最大の特徴は自衛力の高さ
その極みがブメアメキャンと呼ばれる技で、特殊射撃のヒット判定の大きなブーメランを投擲後、サブ射撃のアシストにキャンセルしてそこからメイン射撃で落下するというお手軽自衛択だった*1。上下誘導が尋常じゃないほど強い射撃CS、拘束コンボとして有力な特殊格闘など、無視しようにも迫る能力に長け、攻撃しようものなら迎撃されやすいものが勢揃いしていた。
待ちゲー環境である本作ではこうした武装を持つダークハウンドは圧倒的に強く、戦法も『相手が攻めてくるのを待って迎撃する』だけで良い。
そのため自ら攻める必要が殆どなく、ステージの隅で回遊魚のようにウロウロしているスーパーパイロットは現在でも家庭用で散見される。俺は俺のやり方で闘うってそういう……。

ただ、全国大会である『PDF2017』では惜しくも優勝を逃している。(優勝はリボ3号機)
『家庭用MBON』を使った公式大会の『GGGP2021』では前評判通り予選から猛威を振るい、決勝トーナメントに出場した8チームのうち3チームがリボDH*2で勝ち上がった。

EXVS2』ではシリーズ恒例のお仕置きにより大きく弱体化。
特にチャージ射撃のドッズランサーがまったく曲がらなくなったため「肩を壊した」と揶揄されることに。
一方で新規モーションの格闘特射派生がカッコイイ上に強いともっぱらの評判。
ただそれでも、攻めがインフレしたエクバ2環境では心もとない性能と言わざるを得ない。
後にアップデートで強化を受けたが、残念ながらHi-νやゼロのような環境入りするほどの強化では無かった。

EXVS2XB』では、再び大幅な上方修正を受けて参戦。
新規武装は変形中サブ射撃のみだが、Ζガンダムのような側転しつつ変形解除&ビームガン発射という使い勝手の良いコマンドなのでかなり嬉しい調整だった。
格闘の後派生や射撃派生のダメージが上昇し、更に覚醒中補正が新規グループの格闘寄り性能に変更されている。
全体的な環境変移もあってトップに君臨する事は許されなかったが、かなり使いやすい仕上がりになっただろう。

EXVS2OB』ではコストが3000に上昇。
それに伴って基礎性能の上昇が行われたが、同時に覚醒技を含むコマンドの変更が多く行われたため、初期は使いづらいという評判がかなり多かった。
だが中間アップデートで強化が入り、ブメアメキャンによる着地保護やドッズガンを撃ってドッズガンを撃ってドッズガンを撃つという奇妙なコマンドルートが安定択として採用されやすくなった。


■スパロボシリーズ
スーパーロボット大戦BX』にて初登場。
武装のバリエージョンこそ少ないものの、アセム自身のステータスと武器の火力がトップクラスのため、切り込み役として十分に生かせるステータスになっている。
「ハイパーブースト」は特殊コマンドに採用されており、使用後移動すると行動できなくなるが、移動力が倍になり、高速回避が発動するというメリットが存在する。
アセム自身の「加速」を抜きにしても移動力が高いので、トロフィー「1度に20マス以上移動」の取得を取ることが出来る為損はないだろう。

ゼハート自身が生存するとガンダムレギルスとの合体技「MEMORY OF EDEN」が使用可能になる。
ただゼハートとは対応レンジがあまり噛み合ってない問題があったり。


【余談】

ダークハウンドとTV版白レギルスの配色がゼダスRとAGE-1のカラーリングに対応しており、
かつてはアセムよりゼハートのほうが強かったのが完全に逆転したという意見がある。

キャプテン・アッシュの中の人はカプコンのゲームにて「ストライダー」飛竜役を演じたことがある。アセム時代から一部でネタにされていたが、ついに声優ネタになった。

当機には「額と胸部のドクロの意匠」「眼帯状センサー」「マント状の装甲」「ランス状の武装」「ワイヤー付きフック」など
クロスボーン・ガンダムとのデザイン上の共通点が多く見られる。
(更に「ランスを持つ黒い海賊MS」のネタ元を辿るならば「F91」に登場する「黒の部隊(ブラックバンガード)」が挙げられる)

本作のメカデザイナー海老川兼武はかつて「機動戦士クロスボーン・ガンダム」のメカデザインコンテストで最優秀賞を獲得した事があり、
続編「機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト」のデザインコンテストでは審査員を務めるなど同作とは縁が深いことで知られている。
ダークハウンドにクロスボーンガンダムと共通の意匠が多く含まれているのは同じ「海賊のガンダム」である同作へのオマージュなのかもしれない。

・・・まぁ、そもそも海賊って時点でバリエーションがかなり限られるし、その中で違いを出した海老川氏がすごいというべきか。


追記・修正は宇宙海賊になってからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ガンダムAGE-2
  • ダークハウンド
  • ガンダム
  • ガンダムAGE
  • MS
  • キャプテン・アッシュ
  • アセム・アスノ
  • 宇宙海賊 ビシディアン
  • 決め手に欠けるガンダム
  • 黒き猟犬
  • 可変機
  • 黒いガンダム
  • クロスボーン
  • トロンベ
  • バイザー
  • 魔改造
  • マ改造
  • マッドーナ驚異のメカニズム
  • ギミック満載
  • 祝MG化
  • 腐敗を喰らう猟犬
  • なぐりあい宇宙
  • マキシブーストON参戦
  • ガンダムAGE-2ダークハウンド
  • 機動戦士ガンダムAGE
  • 宇宙海賊

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年07月28日 01:24
添付ファイル

*1 あまりにお手軽で堅実だったからか、皮肉を込めたコラ画像までできる始末だった。

*2 マキオン最強機体と名高いリボーンズガンダムとダークハウンドの組み合わせ