黒子テツヤ

登録日:2010/10/21(木) 00:10:25
更新日:2024/01/28 Sun 01:49:08
所要時間:約 16 分で読めます




ボクは…影だ



黒子(くろこ)テツヤは、黒子のバスケの主人公である。


基本データ


身長:168cm
体重:57kg
所属:私立誠凛高校1年
ポジション:不明
背番号:11(帝光時代は15)
誕生日:1月31日
星座:水瓶座
血液型:A型
座右の銘:一期一会
家族構成:父・母・祖母
好きな食べ物:バニラシェイク
苦手な食べ物:炭酸飲料
趣味:読書、人間観察
特技:簡単な手品
苦手な事:場を盛り上げる事
得意科目:現代文・古文
得意なプレイ:パス
好きな女性のタイプ:優しい人
オフの過ごした方:図書館に行くことが多い
バスケをはじめたきっかけ:テレビで試合を見て
注目している選手:荻原シゲヒロ




一人称は「僕」。
ジャンプ史上最も影が薄い主人公(単行本帯より)で、目の前に居ても気付かれない程存在感が薄い。
それを表す為か、黒子という名前に似ず色素が薄く、髪や目は水色。

CV:小野賢章(アニメ版)/小清水亜美(VOMIC版)

1話ではジャスタウェイだが最近は美形の範疇に入るぐらい整った顔になった。
おそらく作者の画力向上の影響を最も受けたキャラである。

弱そうな見た目であるが、なんと強豪帝光中学校バスケ部の元レギュラーで、「キセキの世代」と共に「幻のシックスマン」として全中(全国中学校バスケ大会)3連覇を文字通り影で支えた実力の持ち主。

だが3連覇達成後に突然バスケ部から姿を消しており、現在は打倒「キセキの世代」と高校バスケ日本一を目指している。


性格

とても穏やか、物静かで誰に対しても敬語で話しかけている。
基本無口であまり感情を表に出さず、一番何を考えているか分からないキャラクターと、作者からも評されている。
しかし内面は結構熱く、言うべき事ははっきり言い、やるべき事はきっちりとやる。
また、負けず嫌いな面があり、ムキになったりすることもしばしばある。
そのため、緑間と紫原は黒子のことを苦手としているが、黄瀬や桃井からは好かれているため、人によって好みが分かれるキャラクターである*1

しかし、たまーに嬉しいことがあると表情が見たことないくらいに幸せに満ち溢れるらしい(チームメイト談)。

意外にも攻撃的な面があり、「膝カックン」「腹に手刀」「回転させたボールを鼻に掠らせる」「顔を押さえつける」「背中にアイスを入れる」「足を持って引きずる」「足をすくって顔面を床に叩きつける」…枚挙に暇がない(大体やられるのは火神)。

非常に紳士的であり、女の子に対する接し方も心得ている。
どっかのバカガミとは大違いである。


そういった面やミステリアスさ、試合中と普段のギャップから桃井に惚れられており、猛アタックされている。
しかし当の本人は完全にスルーしている(嫌っているわけでは決してない)。


選手として

非常に薄い存在感とミスディレクション(後述)という技術を併用する事で、平均以下の身体能力ながら、クイックパスやスティールなど徹底的にアシストに特化したかなり尖ったスタイルを武器に強豪選手と渡り合っている*2

その分(という言い方もおかしいが)シュートやドリブルは素人に毛が生えた程度。
特にシュートは作中初期では成功した描写が一回も無く、そもそも試合では試みもしなかった*3

だが元相棒の青峰擁する桐皇に敗北、現在形のバスケの限界を感じた事を契機にプレースタイルを見つめ直し、パスやドライブ、果てには苦手であったシュートといった新たな武器を習得していく。
が、これによって後に黒子は選手として最大のピンチを迎えてしまう

一見味方にとっても変則的なプレーであると見られがちだが、実は練習を重ねた緻密な「チームプレイ」である。

「チームプレイ」をやめるとアシスト特化という点は同じだがパスする相手が仲間でもわからない。
だが、これを利用して相手を出し抜くこともあり、お互いが信頼しているからこそ成立するプレイとも言える。

帝光中時代は勝利や自分の役割についてかなり割り切った捉え方をしていたが、3年での全中決勝で何かがあったらしく、今は勝利のみにこだわる姿勢には否定的になっている。


必殺技

ミスディレクション

黒子の代名詞であり、彼のプレー全てを支える技術。
本来はマジックに使われるもので、視線誘導とも言う。*4

黒子はこれをバスケに応用。
手の仕草や目の動きなどで相手の視線をボールや他の選手に誘導することにより、カット(ディフェンスのマークを外す動き)の成功率を上げている。

黒子本来の影の薄さもあいまって相手からすると、あたかも黒子が目の前から突然消えるように見える。

これによりコートから姿を消した黒子は突然現れ、パスを中継し軌道を変える「魔法のパス」で相手を翻弄することが可能になる。

どういう訳か客席からも認識できないようで、「パスが曲がる」などと言われていた。

ただし
  • ボールを持った状態ではミスディレクションは使えない(コート上で最も存在感を持つのはボールであるため)。
  • 40分フルには効果がもたない(相手がミスディレクションに慣れてしまうため)。
  • 同じ相手には2戦目以降効果が落ちる(上と同じ理由で)。
などの弱点も多く持つ。

加速するパス(イグナイトパス)

IH予選、対秀徳戦にて初披露された通常は異なるパス。

本来黒子はタップ(手でボールを弾くこと)でパスの軌道を変えるだけだったが、このパスは掌底(連載時はパンチだったが、バイオレーションを取られてしまうため単行本で変更)でボールを打ち出すことによりパスのスピードを速くしている。

このパスならコースを読まれていても並の反射神経では追いつかない速さのため、カットされにくいという利点がある。
しかしカットできない程の速さということはパスを受ける側にもかなりの反射神経とフィジカルを要するため、「キセキの世代」、火神、木吉など、捕れる選手は限られていた。
しかしWCへ向けたフィジカルUPにより、誠凛メンバーは全員取れるようになった。

ちなみに威力が強いため、捕る側はかなり痛いらしい。


消えるドライブ(バニシングドライブ)

キセキの世代を倒すために新たに編み出した特殊なドライブ。

その名の通り、DFの目の前から消えたかのように相手を抜き去る。

その正体は相手の斜め下に沈むダックイン(低姿勢のドライブ)。
人は縦横の動きは追えても斜めの動きには弱く、また黒子は人の視線を読むことに長けているため、より追いづらい角度で沈んでいる。

これだけでも並の選手なら止められないが、せいぜい「消えたように見えるドライブ」止まりになってしまう。

上記の通り、本来黒子はボールを持ったままミスディレクションは使えないが、「キセキの世代」と同格に覚醒し、存在感が増した火神になら一瞬だけ視線を誘導することが可能になった。

この一瞬の視線誘導の隙に使うことで「消えるドライブ」は完成する。

条件さえ満たせば分かっていても止められず、事実高尾や緑間でさえ抜くことに成功している。

しかし唯一青峰には通用せず、完封されてしまった*5

加速するパス・廻(イグナイトパス・カイ)

通常のイグナイトパスが通じない青峰に対抗するために編み出した新たなパス。

腕や体を捻るようにパスを打ち出すことでボールに螺旋状の回転を加え、威力と貫通力を高めた改良型イグナイトパス。

これもやはり捕れる選手が限られており、火神と木吉にのみ使える。

非常に強力でスピードが増している他、青峰のカットを腕ごと弾いた。
しかし青峰に2度は通用せず、試合中に止められてしまった。

ちなみに、アニメ版では期待通りの自重しないエフェクトにより、完全に別ジャンルのアニメの技と化していた。
青峰辺りが真似したらとんでもない事になっていたかもしれない。
いい加減にしろよアニメスタッフいいぞもっとやれ。

ミスディレクション・オーバーフロー

ミスディレクションが切れた時に初めて使える、黒子の正真正銘最後の切り札。

その効果は、味方全員に「消えるドライブ」と同じ効果を与えるというとんでもないチート技。

その原理は相手に今までいなかった10人目の選手が突然現れたように感じさせることで、一定時間相手の視線を自分に誘導するという、通常とは逆の誘導を行うというもの。

これを応用、味方のプレーに合わせることで自分以外の4人をサポートする。

また、「シュート中の相手の視線を自分に誘導することでシュート精度を下げる」という効果も持つ。

スラッシャーに対して非常に有効で、青峰のシュートを外させることに成功している。

しかしこの技には致命的な弱点が存在する。
それは…
この技を使った相手にはもう二度とミスディレクションが効かない
というもの。

この技の使用中は、ミスディレクションのネタバラしをし続けているようなものなので、こういったリスクが生じてしまう。
また技の性質上、効果時間も非常に短く、10分ももたない程。
更に、インサイド主体の陽泉、広い視野を持つPGのいる秀徳や洛山にも効果がない*6

幻影のシュート(ファントムシュート)

紫原に勝つために青峰の指導の元で編み出した黒子初のシュート技。

胸の位置で構え、掌で打ち上げるような変則フォームで放たれるシュートで、このシュートの大きな特徴は、ボールがDFの目の前から消えるということ。

普通シュートは額の上あたりの位置で構えるため、DFの視線は上を向くはずだが、このシュートはあえて胸の位置で構えることにより、DFの視線を下に向けるようにしている。

そして打ち上げるように打つことで相手の視界から一瞬でボールを外す。

加えて消えるドライブ同様にシュートの瞬間にDFの視線を火神に誘導することで、あたかもボールが消えたかのように見失い、ブロックが不可能となる。

黒子はボールをタップしてパスの軌道を変える、というスタイルを体に染み込ませたせいで、シュートの際に無意識に掌を使ってしまうという悪癖が付いてしまっていた。
このことが黒子のシュートの精度を大きく下げていたのだった(加えて、青峰曰く元々センスは無い)。

青峰は一般的なフォームやめさせ、黒子が打ちやすいフォームにするよう指示した結果、このような変則フォームが生まれた。(青峰曰く入ればフォームなんかどうでもいい)

実際これが功を奏し、必殺技にまで昇華させることに成功した。

紫原が1度も止めることが出来なかったり*7、海常戦のブザービーターとなったり、かなり目立つ恵まれた技である。

ちなみに打ちやすくなっただけで、必中のシュートという訳ではないため普通に外れる事もある。
更にWC海常戦で笠松に仕組みを攻略されてしまい、1対1の状況下では使えなくなってしまった。

擬似天帝の眼(ぎじエンペラーアイ)

洛山戦にて、ゾーンに入った赤司に対抗すべく使用。

黒子は視線誘導を使用するため非常に観察眼が良く、日常生活からそれを使用して情報を収集しているため、特に絆の通った仲間であれば、ほんのわずかな挙動から相手の状態まで分かるほどの洞察力を持っている。
そのため黒子は敵ではなく味方の動きを先読みする事が可能になった*8

敵味方問わず対応できる「天帝の眼」に比べれば劣化互換だが、この「擬似天帝の眼」で味方の動きを読む事で的確なタイミングでサポートを行う事が可能になり、ゾーンに入った火神の動きについていけるようにもなる。

この眼を使ったコンビネーションによって、やりたい放題やっていた赤司を火神と共に圧倒した。






余談

連載前の読み切りでも主人公として登場。
外見と「影の薄さとミスディレクションを利用したパスワーク・スティールを得意とする」というプレイスタイルは本編と同じ。
一方で「他のキセキの世代に分かり易い嫉妬を覚えている」「同級生に対してはタメ口」等、性格は結構違っている。
また、中学時代は「幻の六人目」ではなく正レギュラー(=彼自身が「キセキの世代」)扱いされていたという違いもある。

また絵の巧拙の都合で見た目(特に顔)が現在は元より連載1話目時点と比べても大分違い、初見ではビックリする事請け合い。

この読み切り版は晴れてファンブックに掲載されている。
が、藤巻先生曰く恥ずかしくて死にたいらしい…

しかし黒子のバスケの原型なだけあって内容自体はファンにとっては非常に楽しめるものである。

銀魂ではパロディキャラの黒子野太助が登場しており、アニメではオリキャスである小野賢章が演じている。



追記、修正は影が薄い人にお任せします。

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最終更新:2024年01月28日 01:49

*1 気が合う人とはとことん合うし、合わない人とはとことん合わないといった感じ

*2 緑間は「異質な強さ」と評している

*3 黄瀬や紫原も「黒子はシュートは打てない」と決めつけていたため、中学でスタメンに入ってからも試合でシュートは1本も打ってないと思われる

*4 派手な動作で観客の目を引きその隙に手品のタネを仕込む……という手品師にとっての基本スキル

*5 目を閉じて黒子一人に意識を集中させたため

*6 後者は視線誘導自体効かないため

*7 氷室のアドバイスから黒子とゴールの間に手を伸ばし続けて対策したが、黒子は直後にアリウープへと切り替えて躱している

*8 俺司の能力と似ているがプレイスキルの差からかパスにまで組み込むことはできない模様

*9 これには赤司や緑間も呆れていた