塚田英明(プロデューサー)

登録日:2011/05/07(土) 13:31:15
更新日:2024/04/06 Sat 20:02:55
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塚田(つかだ) 英明(ひであき)は東映所属のプロデューサー。

1971年11月20日生まれ。

高寺重徳は早稲田大学の先輩で在学時は共に特撮ファンサークル「怪獣同盟」に所属していた。
妻は東映プロデューサーの塚田有希。


○プロフィール
  • 1994年
    東映入社。
  • 1995年
    『名奉行遠山の金さん』第7シリーズで初のプロデューサー補を経験。
  • 1999年
    木曜ミステリー『京都迷宮案内』(第1シリーズ)でプロデューサーに昇格。
  • 2001年
    『仮面ライダーアギト』で特撮作品に初参加。
  • 2002年
    『忍風戦隊ハリケンジャー』にてサブプロデューサーとしてスーパー戦隊シリーズに初参加。
  • 2004年
    『特捜戦隊デカレンジャー』で、初のチーフプロデューサーを務める。

以降は数々の特撮ドラマのプロデュースを担当。


平成ライダーシリーズについて

主な担当はスーパー戦隊シリーズであったが、2009年に平成ライダーシリーズを初担当。以降は平成ライダーシリーズが活動の中心になる。
この配置換えについては、それまでの平成ライダーシリーズの大半を白倉伸一郎が担当する事が多く、1人のプロデューサーに負担が集中する時期が長く続いてしまったため、制作の円滑化も兼ねて「2人のプロデューサーで交互に制作する」体制を取るためだと言われている。

「フォーゼ」終了後、TVでは一般ドラマを担当しているので次作のライダーや戦隊には来ないのではという見方が主流となっている。
このため、次回作予想系のスレにおいても「出戻ってくる可能性を念頭に置きつつローテ予想からは外す」という扱いがされいたが、2020年の「キラメイジャー」で9年ぶりのニチアサ復帰を果たした。

交流

監督・演出家では坂本浩一を目に見えて丸わかりと言えるほど重用している。
脚本家では荒川稔久や横手美智子を多用。
その他に三条陸中島かずきとプライベートで交流があり、仕事で起用する事が多い。

過去に東映京都撮影所へ長期間、出向していた経験があり、非常にコネクションが強い。
彼が担当した作品では京都での撮影が多く、スーパー戦隊シリーズの京都撮影の慣習化を促した。

また戦隊シリーズでは、白鳥スワン役の石野真子、小津深雪役の渡辺梓、真咲美希役の伊藤かずえなど、
若い頃から活動している熟女女優を重要な配役に起用する傾向も注目されている。


作風

大学時代の先輩である高寺に影響されてか、細かい設定に拘る傾向にある。
ただし高寺が番組の「物語の完成度」を重要するのに対し、塚田は「世界観の緻密さ」を重要視する。

往年のドラマや映画を彷彿とさせる要素をヒーロー作品の設定として落とし込み、細部まで練り込まれた世界観を作り上げる。
この点は非常に評価され、初めてメインプロデューサーを担当したデカレンジャーでは星雲賞(メディア部門)を受賞している。

ゲキレンジャーでも同様で企画初期から獣拳の歴史や体系を詳細に設定した年表を作成して脚本家をサポートした。
同作のサブライターであった小林雄次曰く、脚本への赤ペンチェックはかなり細かかったそうである。

主人公は世界観に基づいた役職に着いており、悪役は社会的な地位による者が多い。

基本的にストーリー展開は世界観の説明に力を入れるため、登場人物には人柄の理解が容易になるように個性的な特徴を持たせられている。

またもう一つの特徴として、特撮では友情・努力・勝利のジャンプテンプレのような少年漫画展開を非常に好んでおり、
「アニメ的な演出のギャグとシリアス面を交互に入れる」「主人公らが強化されるとすぐ彼らを片手で捻りつぶせる強さを持つ敵が現れる」といったように、
少年漫画を意識した展開が非常に多い。特にライダーではその作風を得意とする三条、中島を脚本にしてる為、その傾向はより強い。
その拘りっぷりは俳優の演技面でも意識しており、特撮雑誌の俳優のインタビューによると、
主演俳優には性格の似ている特定の漫画キャラクターをイメージして演じる様指導された事が語られている。(左翔太郎は桜木花道、朔田流星は夜神月など)

先輩の高寺P同様、そういう部分は良くも悪くもそういうこだわりが強い人物である。
ただし、高寺のような「素人目にもわかるレベルのスケジュールや予算の食い潰し」といった悪癖はない。

バカレッド

デカレンジャー以前のスーパー戦隊ではある程度の違いはあれどレッドはチームのまとめ役である事が常であり、何らかの考えで活動する事が大半であった。

しかし塚田の担当する作品ではレッドは、
「後先考えず思うままに行動し先陣を切って突っ走る猪突猛進タイプで、他のメンバーよりも立場が低く精神的にも幼い新人(ルーキー)的存在」と設定され、
必然的に第一話で一番最後にチームに加入する事が恒例となっている。

今までいそうで居なかったタイプなだけにレッドの役割としての幅を広げ、視聴者の幼児層がレッドに感情移入しやすくなるという効果もあり、
かなり支持を得ていた。
バカレッドは蔑称ではなく愛称のような物である。

塚田作品以外では炎神戦隊ゴーオンジャーの江角走輔をバカレッドとする声もあるが明確に区別されていない。


○担当作品
●チーフプロデューサー
  • 特撮、ドラマ

Vシネマ
超忍者隊イナズマ!(2006年)
超忍者隊イナズマ!SPARK(2007年)
忍風戦隊ハリケンジャー 10YEARS AFTER(2013年)
宇宙刑事シャリバン・シャイダー NEXT GENERATION(2014年)
特捜戦隊デカレンジャー 10YEARS AFTER(2015年)
スペース・スクワッド ギャバンVSデカレンジャー(2017年)
ガールズ・イン・トラブル スペース・スクワッド EPISODE ZERO(2017年)
宇宙戦隊キュウレンジャーVSスペース・スクワッド(2018年)※脚本協力プロデューサー

評価

軽妙で明るい作風や個性的なキャラ達が受け、ライトな特撮ファンやアニメファン等からは特に強く支持されている。
一方で従来の特撮ファンの中には、「パロディ要素ばかりでオリジナリティに欠ける」「世界観やストーリー、キャラクターの設定等がアニメチックすぎる」「キャラ同士の馴れ合いに傾倒しすぎて話の縦軸が弱い」「特撮作品らしいカタルシスが無い」「ヒーローが強くなるたびにさらに強い怪人が現れてヒーローが苦戦する描写が目立つ」
など、好き嫌いが分かれやすい。


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最終更新:2024年04月06日 20:02