味噌汁

登録日:2009/10/11(日) 19:28:32
更新日:2024/03/01 Fri 21:48:54
所要時間:約 4 分で読めます




たとえ、一椀の熱い味噌汁を口にしたとき「うまい!」と感じるだけで、生き甲斐を覚えることもある。
池波正太郎  


味噌汁……日本人なら生涯に一度は必ず口にする料理。少なくとも戦国時代から食べられていた。

白米ご飯と並ぶ日本の食卓に欠かせない日本人のソウルフードともいうべきもの。

様々な具材に魚介類のだし汁に味噌で味付けとシンプルながらも深い味わいが楽しめる食卓の一品にして逸品。

各家庭により味噌、出汁、具材が異なりオリジナリティが楽しめるが、極めるならなかなか難しい。

たかが味噌汁だがされど味噌汁ともいう。

赤出汁、豚汁も基本的には味噌汁なのだが、これこそが味噌汁といえる物は存在しない。

何故なら同じ味がなかなか存在しないからである。

最近はインスタントも存在しているためお手軽だが、味噌汁くらいは自分や嫁さんにつくって欲しいものである。
飲まないくせによく言うよ。

健康にいい味噌と様々な具材を毎日摂れることから「味噌汁は朝の毒消し」「味噌汁一杯三里の力」「毎日の味噌汁は医者泣かせ」といった言葉もある。



○味噌
  • 米味噌
  • 麦味噌
  • 豆味噌
  • 合わせ味噌

○出汁
2種類以上のだしを組み合わせることも。
  • 鰹節
  • 昆布
  • 煮干し
  • 干しシイタケ
  • あごだし
  • だしの素
    • 顆粒だし
    • 液体だし
    • だしパック

○具材
具材の組み合わせ、具材の切り方にも作り手の個性が出る。特にワカメ・油揚げ・ネギは定番。

冬には大きな鍋で作ることもある

  • 豚汁
  • 寒鱈汁

また地方によっては、微妙と思える具を入れることもある。



また、隠し味として仕上げにお酢を少量加えると風味がまろやかになり、お酢の減塩効果によって味噌の量を減らすことができ、非常にお手頃で経済的である。
お酢さん凄いぜ!

ただしお酢さんを入れ過ぎると味噌汁が酸っぱくなってしまうので注意が必要。

是非、味噌汁を毎朝自分で作っている人は試して欲しい。

また、最近では具にトマトを入れることもある。かつおだしと化学反応をして旨味が増す。

具材というほどではないが、風味づけとして山椒を入れることがある。江戸時代には薬味として、粒胡椒を入れて食べることもあった。


ところで一人暮らしのアニヲタ諸兄の中には「味噌汁は欲しいが一人分作るのめんどくさい」方もおられるだろう。
だが一人前なら鍋いらずで簡単すぐに作れるのだ。
小さじ1~大さじ1の味噌に花ガツオをひとつかみ、乾燥ワカメやフリーズドライの油揚げや野菜といった具材をお椀に入れてお湯を注いで混ぜればできあがり。
もっと手軽に顆粒だしを使ってもいいし、料理をする人ならネギや豆腐などあまりを通さななくていい具材を切って入れればバリエーションも楽しめる。
耐熱容器に水と具材を入れて電子レンジでチンしたものに味噌を加えてもよい。電子レンジだとキノコやほうれん草といった具材も使える。
一人前ならキムチやソーセージのような家族がイチャモンつけそうな具も試してみることができるぞ。





余談というか俗説だが、
基本的に味噌汁が上手な人間は料理そのものが上手である傾向がある。
何故なら味噌汁とは出汁と味噌(と具材)の『塩梅』が特に大事な料理だからだ。
もちろん他の料理にもこの塩梅の要素は大事なものなのだが、
とりわけ味噌汁は日本食の基本として1年365日常に食卓に出される事を想定されている。
そのため、上手に味噌汁を作るためには究極的には時期・天候・飲み手の体調etc...をも考慮して日々塩梅を考えなければならず、
極論を言ってしまえば「二度同じ味噌汁が作られる事はあってはならない」という程の気配りまでもが必要になって来てしまうのだ。
なんと奥の深い料理だろうか、味噌汁。

や愛する人の料理が美味しい理由もこれに通ずる話である。
料理は愛情というが、味噌汁は特にダイレクトにその事実を体現しうる料理なのである。

なので、そんな味噌汁を作ってくれる人達がいるのなら、たま~にはお礼を言うようにしましょう。

逆に創作物などで料理が苦手ということを表現するために「出汁を取らずに味噌汁を作ってしまう」というのも頻繁に見かける描写である。
これも味噌汁が日本料理の基本中の基本だからこそ成り立つ描写といえよう。

また味噌汁と言うのは昔からの家庭料理として有名…つまり常識。
なので味噌汁ご飯を作る際にその量加減を間違える事は「毎日見ている物すら理解できていない」という事である。
北条氏政が味噌汁を二度掛けした際に「これでは民も理解できない」と北条氏康に嘆息された逸話が有名…と言いたいが正直これは眉唾物である。この手のsageは家を亡ぼしてしまった人間の通過儀礼だし。
とはいえそういった逸話が生まれ、なんとなく納得が行ってしまうほど味噌汁というのは家庭に根付いたと言えるだろう。



おばあちゃんが言っていた…

美味しい味噌汁を飲むと皆が幸せな気持ちになれる、と。

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最終更新:2024年03月01日 21:48