登録日:2012/03/17 Sat 21:56:03
更新日:2024/03/06 Wed 20:46:42
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白菜とは、アブラナ科アブラナ属の二年生植物。
ここでは、食材としてのそれを主として説明する。
キャベツ等の高原野菜と同じく結球性の葉野菜であり、幾重にも葉が重なり珠状となる構成となっている。
因みに、成長するとこの球の中心からニョキニョキと茎が伸び、アブラナ科らしい黄色い花を咲かせる。
原産地は地中海であり、シルクロードを通りながら幾度かの品種改良を重ねられ、大陸経由で
日本にやってきた。
(因みに原種は結球しない割りと普通の草だったようだ)
現在でこそ
日本料理で多用されるが、実は本格的に使用されだしたのは20世紀になってから。
これは、江戸時代以前からも度々渡来し栽培が試みられたものの、白菜は交雑性がとても強く、品種の維持が難しかったからである。
つまり、近縁の植物が相手ならばすぐに受粉し交雑種が産まれてしまうのだ。こらそこ、ヤリマンとか言うな。
■現代人と白菜
そして今日、白菜は、日本はもちろんの事、アジア諸国にとって欠かせない野菜として、生活に根付いている。
その特長は、なんと言ってもその汎用性の高さであろう。
生で、漬けて、茹でて、煮て……。
その全てで美味しい野菜であれば、人々から愛されるのは自明の理と言うもの。
旬は冬であり、気温が低いと冬籠りの為に糖分を蓄えるのでとても甘味が強くなる。
特に、霜が下りる程の低温の中で育った白菜は最高に甘くて美味しい(霜降白菜という)。
それでいて、値段も安めなのが魅力的である。
しかし、季節外れの夏なんかに食べようとしたら味も劣る上に高くつくので、やはり、購入は冬の寒い時期を勧める。
(他の食べ物もそうだが。「旬」はやはり大事なのだ)
■主な白菜料理
◆サラダ
生のまま刻み、ドレッシングを掛けて食べる白菜サラダは前菜やサイドメニューにぴったり。シャキシャキの瑞々しさと自然な甘さを堪能しよう。
◆
漬け物
塩等の調味料で漬け込んだお漬け物は最高のご飯の友。テメーは駄目だなんて言えるわけない。
程よく発酵すると独特の酸味が出て食欲を増す。海苔のようにご飯を巻いて食べてみよう。
また、たまに誤解されるが「糠漬け」はほぼ存在しない。白菜は水分が多すぎるので、糠床がすぐに駄目になるのだ。
韓国の
キムチにも使われる(ペチュキムチ)。
◆
鍋料理
白菜には前述の瑞々しさに加えもう1つ、「他の食材の味を吸いやすい」と言う長所があるので、鍋料理にうってつけ。
水炊きにすれば鶏肉の旨味をたっぷり吸いながらもあっさりと、
すき焼きにすれば甘辛いタレと牛肉の旨味を吸ってコッテリ濃厚に、
鍋の美味しさを総合的に味わえる。
この特性を最大に利用したのが「白菜豚ミルフィーユ鍋」である。
豚バラ肉(ベーコンでも可能)と白菜だけを煮て(白菜と肉を交互重ねた「重ね煮」も良い)、塩胡椒だけで味付け。
白菜は肉の旨味を、肉は白菜の瑞々しさを吸い、絶品である。
是非、上等なベーコンと霜降白菜でお試しあれ。ポン酢がオススメだが、もちろん他にも合うのがあるはずなので探してみてね。
◆煮物
上記の特性はもちろん煮物でも発揮出来るが、白菜から大量の水分が出て味を損なう可能性もあるので腕に自信を持ってから挑戦しよう。
白菜単品でやるおひたしや煮浸し、胡麻和えなんかからやると良いかも。
◆蒸し煮
水を加えずに煮ることで、煮物の際の難点を武器に変える調理法。
火をつける前に、下味の調味料は全体にまぶしておこう。
焦げ防止のため、厚手の鍋+フタを使いごくごく弱火で。
しばらく加熱すると、白菜からじわじわ水分が出てくる。自然の甘味がぎゅっと濃縮され美味。
スープを作る際にもオススメ。
◆炒める
中華料理の
野菜炒め、八宝菜などには炒めて使われる。
予め調味料に漬けて下味を付けておくのがコツ。ただし、白菜炒めの技術は割りと高度。
追記・修正は、白菜を食べたらお願いします。
- 阿久津押したらここに飛ばされるのはいいがせめて阿久津の解説もしろw -- 名無しさん (2020-06-29 15:17:11)
- 豚バラの相棒枠を大根、小松菜、ジャガイモと日夜争っている -- 名無しさん (2020-11-27 11:00:36)
- しゃぶしゃぶや豚ちりは正直肉より白菜を食う鍋物だと思う -- 名無しさん (2021-04-05 17:56:31)
- 秋田で販売してる冬限定の「ふくたち」は白菜を一回り小さくしたような野菜だけど、甘味があって「おひたし」にするだけでも絶品 -- 名無しさん (2024-03-06 20:13:31)
最終更新:2024年03月06日 20:46