星人ブニョ

登録日:2012/06/19 Tue 22:49:48
更新日:2023/12/14 Thu 13:36:16
所要時間:約 4 分で読めます




星人ブニョとは、『ウルトラマンレオ』第50話「レオの命よ! キングの奇跡!」に登場した宇宙人。

人間形態演:蟹江敬三
身長:190cm
体重:84kg

巨大化
身長:61m
体重:23000t


概要

悪魔の惑星・ブラックスターに巣くう怪物「円盤生物」の一体。モチーフはクラゲ。

人間時は、緑色の服を着用してフラフラとした挙動の男性に擬態。
巨大化の時は緑色のブヨブヨしたゼリーみたいな身体をしている。
巨大形態は重力に不慣れなのかフニャフニャとした歩き方をし、体液を漏らしていた。
また初登場時では円盤形態で飛来してきた(そこ、ゴミ袋とか言わない)。
その他レオの身体を凍らせた後に見せた等身大の怪人のような形態も持つ。

ヘラヘラとおどけた態度とは裏腹、性格は残忍で狡猾。
また捕われた咲子によれば、身体はゴムのようにブニョブニョしているらしい。
通称「ブニョブニョ人間」。


さてこの星人ブニョの回は多くの視聴者にトラウマを与えた回でもある。



この宇宙人、ウルトラマンレオバラバラに解体するという猟奇的な方法で倒したのである。





バラバラに




バラバラにして倒したというのは『帰ってきたウルトラマン』の怪獣スノーゴンが先駆けだが、こちらの方も非常にホラーでトラウマになりかねない。


能力

タコみたいな口から火花状の熱線と緑色の液体「スリップオイル」を吐き出し攻撃する。
*1を伸ばすこともでき相手を捕らえる。
人間体の時には耳から宇宙人の反応を示す触角を出し、探知することが可能。

自分で自虐したように円盤生物としての戦闘能力は間違いなく最弱。
しかし上述の通り円盤生物の中では唯一、分身を用いず人間の姿に擬態できる特性を持っており、持ち前の狡猾な頭脳も合わさり暗殺者としての力量はすこぶる高い。というか劇中の戦闘を見ても、円盤生物の中では割と強い方。
劇中では「卑劣な知恵だけでレオに完全勝利を収める」というレオに登場した怪獣・宇宙人の中では唯一の快挙(暴挙)を成し遂げた実力者である。


本編の活躍

ブラック指令の元に新たに来た円盤生物。
指令に名を問われた彼はこう答える。

「宇宙人なんだ、ブニョっていうのさ~」

「ブニョ?お前のような力のない者が来て何になるのだ!?帰れ帰れ!」


星人ブニョは、ブラック指令が一切関与していない上に存在すら認識していなかったイレギュラーな円盤生物であった。
それ故にいつになく辛辣に罵倒する指令だが…


「力はないが、知恵はある。レオを騙すんです!レオを地球の外に連れてって、料理しましょう」

とブニョはそう言うとレオを倒しに向かう。

トレーニング中のレオことおおとりゲンを見つけると「お腹が痛いんだよ〜、助けてくれよ~」と演じるもゲンには「宇宙人だな!」と即座に見抜かれてしまう。

格闘戦を試みるも日頃鍛錬とダンからの修行で心身強くなっていたゲンから一方的にボコられる。
だが隙をみて逃走し、焼却炉の中に隠れる。


その後、咲子が勤めている病院から美山家に電話し、呼び寄せた咲子を拉致し、美山家のテレビからゲンをおびき寄せる。
駆けつけたゲンに「咲子を返して欲しければおとなしくついてこい」と宇宙ロープでゲンの腕を縛り指令の元に連れて行く。

指令の前で触角を使いゲン=レオと証明(実は宇宙人レーダーになっていてウルトラマンレオを判別可能)。

ゲンはレオに変身するも、宇宙ロープで巨大化できない。
そんなレオを零下100℃の死体処理室に連行。
処理室で満足に動けないレオに対して一方的に殴る蹴るの暴行をし、完全に凍ったところで哀れレオはブラック指令によって意識のあるままノコギリで切り刻まれた……



この暴行からノコギリで切断する場面までが執拗に描写されるのである。


夢に出てきたレオの言葉通りに東の丘に行ったトオルが見たものは……



無残にバラバラにされたレオの遺体


「地球の諸君。レオは死んだ。地球はもうブラックスターのものだ。ブニョ、戦え」
ブニョは指令の命令通りに巨大化し、町を破壊しはじめる。
指令もいつもとは違いテンションが高い。



守護者を失い、破壊されていく街……。

ブニョや指令も今度こそ本当の勝利を確信しただろう…。

街の人々は勿論、テレビの前の視聴者も絶望したその時…。


しかしある人物の登場によって、彼らのスーパー歓喜タイムはあっさり終わる。


公式からチート扱いされている超人・ウルトラマンキングである。


レオの死体を見下ろすキングは、キングビームでレオを元の姿に蘇生し完全復活させた。


復活したレオからお返しと言わんばかりに殴られ蹴られぶっ飛ばされるブニョ。
口からスリップオイルを出しレオを転倒させるなどトリッキーな戦法で苦戦させるが、隙を見せたところでシューティングビームを触角に撃たれてしまい弱体化。

最期はレオキック緑色の爆発エフェクトと共に頭部を刎ねられ、ドロドロに溶けて死亡した。この時の描写が脳漿をぶちまけろ!!っぽかったのは内緒だ
ちなみに、この時のレオキックが本編では最後の登場だったりする。





見た目とは裏腹に卑劣な作戦でレオを完全に絶命させ、復活後も善戦していたことからかなり強い部類の宇宙人。


余談

ブラック指令役の大林丈史は日頃ほとんどぼっちで演技をしていたため、レオをバラバラにするシーンなどでは蟹江敬三と一緒にノリノリで演じていたと語っている(巨大化した円盤生物を見上げながら命令するようなシーンばかりで、他の役者と共演する場面が殆ど無かった)。
人間体を演じた蟹江敬三は登場時に顔や体の動きで弱くてフニャフニャとした雰囲気を上手に再現しており、宇宙人の姿をしたときとのイメージにマッチしている。
ちなみに当時は30歳なのであまり晩年のいかつい雰囲気はなく、若さと見事な怪演の相乗効果でかなり不気味で気持ち悪い。
なお、氏は過去作である「A」でも超獣(カウラ)にさせられたヒッピーを演じている。

ブラック指令が存在を知らなかった、円盤生物シリーズは物語の終わりに次回の円盤生物が出るがブニョは出なかった、一体だけ"星人"だったりすることから元々は円盤生物ではない、とする説があり、ケイブンシャ発行「怪獣怪人ベスト600」1987年版では怪獣編の宇宙怪獣の項に掲載されている他、『全怪獣怪人 上巻』では「円盤生物番外編的宇宙人。逆銀河系出身」と記載している。

ウルトラ怪獣擬人化計画には一応参戦していないが、『ウルトラ怪獣擬人化計画 ギャラクシー☆デイズ』の最終回にシルバーブルーメの円盤生物仲間としてブニョの頭部を模した被り物をしたオリジナルの怪獣娘がチラッと描かれている。

名前が似ていることから崖の上のポニョならぬ「崖の上のブニョ」という替え歌がはやったことがある。




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最終更新:2023年12月14日 13:36

*1 一説には宇宙ロープとも