カービィのエアライド

登録日:2010/12/30 Thu 17:32:15
更新日:2023/08/29 Tue 01:02:21
所要時間:約 8 分で読めます





画像出典:カービィのエアライド 公式ホームページ


2003年に任天堂から発売されたGC用ソフト。
開発はハル研究所
カービィシリーズの番外編である。
ディレクターは桜井政博であり、ハル研在籍時且つカービィ作品では最後に手掛けた作品でもある。


ワープスターを始めとするエアライドマシンに乗って、幾多のコースを走り回り、シティやスタジアムで奮闘するゲーム。

操作はカービィらしく非常に簡単で、スティック操作とAボタンのみ。
アクセルは自動で、プッシュやドリフト、チャージダッシュなどを駆使して走行する。
1ボタンでここまでのアクションができるのはこのゲームぐらいではないだろうか。

レースゲームとしての敷居も低いため、まだレースゲームに慣れていない人はまずこのゲームをオススメしたい。


★関連項目



★共通操作

共通してザコ敵を倒すと少し加速する。
少しとはいえ、コンマ1秒を争うレースゲームでは重要な要素となる。

ちなみに、タイムアタックだとこの加速力が大幅向上している。


  • プッシュ
エアライドマシンは、一部を除き空中に少しだけ浮いている。
Aボタンを押すと地面に機体を押し付ける。これをプッシュと呼ぶ。
地面に機体を押し付ける(=接地する)ため、地面に設置されているスイッチやダッシュボードなどの仕掛けを起動させることができる。
また、空中を飛んでいるときにプッシュを行うとそこで上昇が止まり、地面に向かって下降していく。
不意に飛んでしまって降りたいときにも活用することが可能なテクニックである。

このゲーム全てを統括する基本操作なのでしっかり覚えよう。


  • チャージ/チャージダッシュ
むやみにプッシュするだけでは全く意味は無く、摩擦によって減速するだけである(例外もある)。

ここで注目したいのが画面右下のゲージ。
プッシュしてマシンが地面を擦っている間、このゲージにエネルギーが貯まる。これがチャージだ。

チャージを貯めると、プッシュを解除した瞬間にスピードが上がって一瞬だけダッシュする。これをチャージダッシュと呼ぶ。

ただし、だいたいの場合最大まで貯めないと減速のリターンに見合わない微々たる加速しかしないため、チャージするなら最大まで貯めるのが普通。


  • ドリフト
レースゲーム以外にも聞いたことはあるだろうこの技術、エアライドの世界にもきちんと存在する。

先程プッシュ中は減速すると述べたが、プッシュ中に横を向くと、減速しにくくなりそのまま横に滑る。エアライドではこれがドリフトになる。
ドリフト中も勿論チャージは貯まる(例外あり)。

チャージダッシュと併用すればカーブをスムーズに曲がることができる。その様、マリオカートのミニターボのごとし。


カービィのお馴染みアクション、吸い込み。勿論エアライドでもやってくれる。

敵の近くでAボタン。以上。

一瞬の内に敵を吸い込んで頬張る。
次の瞬間、スカキャラを飲み込んだ場合、吐き出して星型弾を放つ。
この星型弾は追尾能力があるので何気に優秀。複数同時に吐き出した場合、勿論強化された貫通星型弾となる。

コピー能力を持った敵の場合、即座に飲み込んでコピー能力が発動する。
ほとんどAボタンまたは自動で発動する。
ニードルソードプラズマはエアライドの三強能力。

空中でももちろん使える(滑空中に空の敵を吸い込んだりできる)が、Aボタンはプッシュを兼ねているので吸い込んだらその後一度地面に降りるまで機体は上昇できなくなり、地面に向かって下降していく。


  • クイックスピン
スティックを左右に素早く倒すと、マシンが高速回転する。
これをクイックスピンと呼び、マシン全体に攻撃判定が発生する。

ザコに当てれば薙ぎ倒し、ライバルに当てれば多段ヒットする。
耐久力ありのレースでは勝利への手段の一つ。

スピン中は少し減速するが、何気に出始めの一瞬は無敵になるので、咄嗟に攻撃をかわす手段としても有用。
そしてタイミングよくライバルに当てれば凄まじい威力となり、この時は一瞬で相手エアライドマシンをスクラップに出来る一撃必殺の技にもなる。


  • 滑空
空中に飛び出すと、ほとんどのマシンは滑空を行う。

ニュートラルで水平飛行、スティック下で上昇、スティック上で下降。Aボタン押しっぱなしで真下に急降下する。
プッシュや吸い込みの項目でも書いたが、一瞬でもAを押すとその時点でいくらスティックを下に倒しても一度地面に降りるまで上昇することができなくなる。
空中にいる間は少しずつチャージが貯まるが、レースに影響するほど貯まることはあまりない。

だいたいのマシンは水平飛行中、地上の最高速度より早くなるため段差を見つけたら積極的に滑空したい。

ただし、空中での操作性のいいマシンと悪いマシンの差はかなり激しいので、乗っているマシンによっては地上を走った方がいい場合もある。



★ゲームモード

カービィのエアライドには、3つのゲームモードが存在する。

☆エアライド

9つのコースをひたすら爆走する基本的なモード。
複数人数で対戦するもよし、CPUを蹴散らしてストレス発散するもよし、フリーランで鍛練するもよし、タイムアタックで己に挑戦するもよし。自由度は高い。

それぞれのコースで稀に流れる裏音楽は神曲ぞろい。

タイム制や周回数の変更、体力制、ブースト*1の強弱などのオプションルールにも対応している。

☆ウエライド

箱庭のような小さなステージを、上からの視点で走り回るモード。
エアライドとは違い、対戦でも画面は分割されず、全員が1画面に収まる。
一周につき数~十数秒という超短いコースばかりだが、その分アイテムやギミックの妨害が非常に激しく、周回遅れなんてザラにあるハチャメチャなレースである。

仕様上、このモードのみエアライドマシンは専用の二種類しかない。
スティックを倒した方向に曲がるプレイヤー視点のフリースター、ラジコンのように左右に曲がる方向を指示するカービィ視点のハンドルスター。
性能は同じなので、扱いやすい方を選ぼう。


☆シティトライアル

このゲームの中で最も自由度が高く、プレイヤーの腕が問われるモード。

3~7分間(設定可能)の間、巨大なマップ「街(シティ)」の中を縦横無尽に走り回り、パワーアップアイテムを集め、スタジアムで決着をつける。
パワーアップアイテムを取るのに専念する者や、ライバルを攻撃してアイテムを横取りする者、
はたまたちゃっかり伝説のエアライドマシンを完成させて無双する者もいる。

奪い合い、戦い合い、時にはいきなり発生するイベントで協力したり……何が起きるかわからない、ロマン溢れる素敵モード、それがシティトライアルなのである。

後に発売されたスマブラfor3DS版では本モードをベースにしたフィールドスマッシュが登場した。


★クリアチェッカー

エアライド、ウエライド、シティトライアルのそれぞれに120ずつ課題が用意されている。
課題の内容は共通だが、どこにどの課題があるかはエンディング(100マス踏破)を除いてデータごとに完全にランダム。

課題をクリアすると、場合によっては新たなマシンや音楽を手に入れることもある。
ゲームを始めたばかりの人はまずこれらのクリアを目標にしよう。
難しくてクリアできない課題を強制解放してくれるシステムもある。
この場合、後に自力でクリアできると改めて色が変化する。

それぞれの課題を100個クリアするとエンディングが見られる。
特にエアライドモードのエンディングは名曲なので是非聞くべし。

後に桜井氏が手掛けた作品でもこのシステムが何度か登場している。



★余談

元々はNINTENDO64用ソフトとして開発されていたソフトである。
最初はカービィボウルの続編として製作されていたが、のちにカービィのエアライドにタイトルを変え、コンセプトも変化した。

このゲームとは違い、まるでスノボーのようなワープスターに乗ってゲートをくぐるといったゲームだった。

これはエアライドのコース、コルダにこの名残らしき箇所が存在する。

しかし開発は中止。
スマブラDXに同名のイベント戦を用意するという自虐ネタを披露した後、アニメ版が制作されるに当たって新作を作る必要性が出来たことからGC版として1から作り直した。

ぶっちゃけ作り直して大正解だった。

しかしGCに移ってからも開発は難航していたらしく、特にカービィシリーズの統括ディレクターに任命された桜井政博氏は、エアライドの開発がスマブラDXの開発やアニメ版の監修とも重なったために相当の過密スケジュールだったようだ。スマデラ開発中に過労でぶっ倒れたばっかりなのに。しかもその頃のことを「まぁ大変でした」で済ませる桜井もまぁまぁやばい
それでいて1年以上開発してもワープスターすら動かなかったらしく、シリーズ統括ディレクターから『エアライド』本ディレクターとして開発に本格的に参加し、3ヶ月半で現在のエアライドを完成させたとのこと。
もちろん、この短期間で出来たのはある程度素材が出来ていたからであり、作り直したのは主に仕様面のようだ。

ちなみにアニカビのBGMも何曲か収録されている。

現在は当然だが生産されていないため新品の入手はかなり困難、中古でさえ流通量は多くはない。
加えてGCソフト(Wiiと互換性がある)なのでバーチャコンソールでの配信も期待できないことからかなりのプレミアがついている。

安さがウリの某密林サイトでは中古でも定価以上新品ならなんと10倍以上の値段がついている。
これらのこともあってリメイク、あるいは移植やDL版などが切望されているものの、2023年現在音沙汰はない。

ひっそりLAN対応で8人対戦できるが、手順が非常に面倒なので普及はされなかった。



追記・修正はクリアチェッカーを制覇してからお願いします。

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最終更新:2023年08月29日 01:02

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