鈴仙・優曇華院・イナバ

登録日:2009/09/22 Tue 22:17:21
更新日:2024/03/18 Mon 17:27:59
所要時間:約 23 分で読めます


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東方Projectの登場キャラクター。




能力:狂気を操る程度の能力

二つ名:狂気の月の兎、視界を揺さぶる妖怪兎、狂気の赤眼、狂気の赤い瞳、晴嵐の赤眼、地上のムーンラビット、地上の月兎

テーマ曲:狂気の瞳~Invisible Full Moon





◆概要

種族は玉兎。玉兎とは月に住んでいる兎の事。てゐ等の元から地上に住む兎とは種族が違う。
紺珠伝では、彼女を知るが登場している。地上の兎として生きる決意をしたため、遠慮も躊躇も無く撃退したが。

元々は前述の通り、月に住んでいたが、地球の人間達が月に攻めてくるのを察知し、月から地球へ逃げてきた。
これがただのいち住民ならまだしも、当時の彼女は月の兵士である。言い訳の余地もなく敵前逃亡そのもの。

月にいた頃は、綿月姉妹に可愛がられ、依姫に稽古をつけてもらったりと割と優遇されていたらしいが、
根が臆病で自分勝手な性格な為、戦わずして味方を見捨てて逃げてしまった、との事。


地球に逃げてからは、永遠亭に匿われ、輝夜のペット兼、永琳の助手として働いている。
ちなみに、永琳が彼女を匿ったのは月の都の動向を探るためであり、自分達の邪魔になるようなら殺すつもりだった。

今は精神だけでなく身体自体も穢れに染まって地上の兎となり、もう月には帰れないらしい。


彼女が月出身である事を知っている作中人物層はやや限られ、人里等には便宜上「妖怪兎」「妖獣」の括りで認識されているが、
先述の通り生態構造等の本質が地上の妖怪とは全く異なるため、妖怪としてはかなり意味不明な挙動を示し、逆に不気味がられる事もある。






外見は腰以上もある長さの薄紫色ストレートロングヘアと、鮮やかな紅の瞳
頭頂から伸びるどこか作り物然としたクシャクシャのうさ耳が特徴。耳の状態は気分で変わる(主に心労でしわしわにふやける)。
人間耳の有無は髪に隠れて分からない。兎の尻尾も生えているが、これも後ろ髪に隠れて分かりにくい場合が多い。
また、髪の色も人や見方によって微妙に認識が異なり、桃色だと言う人もいれば紫色だと思う人も銀色だと見る人もいる。あと虹色っぽく描く人とかも。

兎耳の付け根にはボタンがついている事が多く、これによって頭に取り付ける外付けウサミミだという見方もあるが、実際に公式で耳が外れた場面は一切確認されていない。
それどころか作品によってボタンがあったりなかったり、ついている細かな位置も不定だったりする事から、現在ではボタン型の装飾具だとする説が主流。

幻想郷でも月在住時と同じ女子高生風の制服を着こなしているが、この服装は(設定上)月の軍服である。
決して伊達や酔狂でこのような姿をしている訳ではない。
メタ的には、神主は「特徴のなさそうな普通のデザイン」として選んだらしい。しかしそのせいで逆に……

花映塚以降、多くの作品でブレザーを脱いでブラウス姿になっている。(儚月抄・うどんげっしょーではブレザー姿が主)
もはや軍の兵士ではないので軍服は要らないという事だろうか。
東方Projectの作中時期設定は(リアルでの頒布に合わせてか)夏である事が多く、ブラウス姿はクールビズという説があるが、
そもそも東方永夜抄の作中が夏真っ只中だった事などから信憑性は低め。


東方鈴奈庵では紫色を基調とした行者の様な服を着て、頭に被り笠、背中に大きなつづらを背負った姿で人里に薬を売りに来ていた。
長い耳や髪も全部笠の中に隠しているため、初見では男か女かすら分からない怪しい恰好をしている。

このような出で立ちをしているのは、後述の彼女の性格に加え、里の人間達は製薬・販売している者達が人間ではない事を知らない約束になっているため。





彼女の元々の名前は片仮名で「レイセン」だけであり、「鈴仙」は当て字、「優曇華院」は永琳が、「イナバ」は輝夜がつけた愛称である。
(優曇華とは、3000年に一度花を咲かすと言われる伝説の花。竹取物語にも記述がある)

イナバの由来は古事記の"因幡の白兎"から……と言うより、そのものである因幡てゐ(及びその部下達)が以前から永遠亭に居住しており、
輝夜は「兎=いなば」という個々を区別しない蔑ろな認識で呼んでいた(と思われる)ため。


鈴仙自身はこういった呼称が気に入らないらしく、その当てつけに自分のスペルカードに妙なルビを振っている。
例:月眼「月兎遠隔催眠術(テレメスメリズム)
(尚、「Tele」は「遠距離」、「Mesmerism」は「催眠術」と比較的そのまま訳せるため、このスペルの読み方はかなりマシな方。
作品が進むほどキザな少年漫画・ライトノベル臭が悪化する傾向にある)
弾幕の色などから、一部で似たようなネーミングセンスが炸裂する某狂人科学者集団を連想する人も。

当初は命名者2名は自身の命名に基づき、永琳は「ウドンゲ」と、輝夜は「イナバ」と呼んでいたものの、
当人からの不評を察してか、昨今はどちらも「鈴仙」と呼ぶ事が多い。
が、かと言って例のスペカネーミングが落ち着く訳でもなく。って言うか鈴仙自身この厨命名を気に入ってるらしい。
ちなみにスペル以外(スキル等)は普通の和製英語系カタカナ書き下し。



彼女の月在住時の名前に肖って「レイセン」の名を戴く別個体の玉兎キャラクターが登場した事から、口で「れいせん」と言うと区別にひと手間必要になるため、
そうでなかった頃からも特徴的でバカげた響きが悪い意味でウケた事で、界隈では「うどんげ」の呼称が愛用される。




◆性格

上述の通り根が臆病で自分勝手。依姫に認められる程度の才能を持つ実力者にもかかわらず、人間を怖がる程の人見知り。
一方で調子に乗りやすい面もあり、乗るとよく舌が回る。基本的に身内以外の人間は見下しているがこの通りなので微妙にへっぽこ感がある。

要するに一種のコミュニケーション障害。東方キャラの中でもかなり心が弱い方。
それ故に、周囲のキャラクターにいじられやすい傾向がある。


ただし、昨今の彼女は東方Projectにおいて「不変の月から、穢れた地上への適応」を背景とした「変化・成長」をテーマに描かれるキャラクターとなっており、
一概にこういった人格面の弱みを引きずり続けるとは限らなくなっている。「キャラがぶれてる」とはあまり言われない
何せ、嘗ては実態の確認さえしてない戦争の噂に恐怖し逃亡した臆病者だった彼女が、
今や月の都を滅ぼしかねない超難敵に覚悟を決めて立ち向かい、結果的に月の都を救ってしまう程である。
今後いかに問題を克服し変わっていくのか、期待が集まる、かもしれない。嘲笑われキャラであって欲しい人にとっては不都合かも知れんけど


永琳には弟子として医療等を学びつつ、時に叱られ時に可愛がられながら従事している。目立つ場面ではだいたい叱られてるが。
彼女の命で(嫌々?)里に薬売りに行く事も鈴仙の仕事の1つ。


輝夜は上司の上司に当たる。あるいは飼い主とペットの関係。
そう親密ではないが、姫様が基本懐が深く優しいお方なので良き家族(たぶん)。彼女の気まぐれに振り回されるのはまあしょうがない、永琳達も同じだし。


てゐとは同じ師を持つ姉妹弟子のようなもの。名目上は鈴仙の部下にあたるが、実質は従う義理のない相方・同胞くらい。
地上の兎としてやや見下してはいるが、鈴仙なのでやっぱり格好はつかない。
好意的ではないものの結果的には仲は良く、(悪い意味で)息もぴったりな漫才系コンビ。


地上の兎を用いての兎鍋に露骨な嫌悪感を抱く程度の仲間意識はあるらしく、宴会で兎鍋が愛用される件で霊夢に抗議した事がある。
それに関連してか、公式の対戦ゲームでは霊夢が鈴仙を倒した時の勝利台詞には「今夜は兎鍋ね」といった内容が含まれる事が多い。
それから特に関係改善の機会があったような描写はないものの、何故か唐突に三月精で語られた「霊夢と仲の良い人外」の一員に鈴仙が含まれていた。
単に霊夢が一方的に兎鍋好きなだけじゃねえの


協調性の欠如から仲間を裏切って逃亡した自己中にもかかわらず、嘗ての所属たる月の使者隊からは数十年続く程の強い思い入れ・未練を持たれていた模様。
戦力的には鈴仙を容易く圧倒して全部一人で済ませられそうな依姫にさえ、そんな様子がちらつくのだから相当である。彼女にどんな人望(?)があったというのか。


自身の精神にも後述の能力を適用できるらしく、
「戦闘中とそれ以外で性格が異なる」「全て自分の都合で性格を変える」等、特殊能力で多重人格や精神性を管理できるかのような設定がある。
が、設定があるだけでそれを活かした描写は今のところ特にない。


紺珠伝の異変解決後、仙界(幻想郷に近いが別位相の空間)に落ち着く事になった月の宿敵・純狐からは、主人公4人の中でも特別興味を抱かれ、彼女の「お気に入り」となった。
今でこそ落ち着いているが、超絶粘着質でやたら強いストーカーに目を付けられた鈴仙の今後や如何に。
……言い回しや話の流れが違うだけで、他3人も気に入られた事にはさほど変わりない筈なのだが。大体二次の都合





◆狂気を操る能力

鈴仙の狂気を操る能力とは、彼女の紅い瞳を覗き込んだものを狂気に落としてしまう魔性の瞳を示す。

……というのは能力の応用の1つであり、実際はあらゆる波を操り、支配する能力である。

物理的な音波や電磁波などから、精神的な人間の精神の波など、鈴仙はあらゆる存在が持つ波を操れる。
これを知性を持った存在に感情操作目的で使うと、意識を狂気に振り切らせる事も逆に落ち着かせる事も
強弱を弄って怒りっぽくさせる事も悲しませる事も自由自在。
相手の知覚を操作し、本来見える筈の物を見えなくしたり、聞こえる筈のものを聞こえなくしたり、触れる筈の物を触れなくしたり、
逆に本来見えない筈の姿や感じない筈の痛みを認識させる「幻覚」を見せる事も可能。
その他、レーダーや嘘発見器の如く相手の位置・感情を感知する事もできるなど、恐ろしく応用の効く便利能力である。

眼を合わせればより強力に支配できるが必須条件ではなく、操っているのは「波長」そのものなので距離も全く関係ない。
永夜抄では眼どころか姿すら見せていないうちから自機を催眠廊下の罠に陥れている。


もちろん遠距離通信も波である。交信相手がいれば、地上から月までだろうとその身一つで通信が可能。
東方の玉兎はすべて同様に玉兎同士でのテレパシー能力を持つため、こと月の都の情報を得る事に関しては、交信対象に困る事はない。
肝心の玉兎共が揃ってミーハーで噂好きでウソツキ野郎のポンコツ揃いな事はさておき
全玉兎がこのように通信波を扱える事から、波を操る事自体は玉兎の共通性質で、鈴仙はその中でも単純に高い性能と応用性を備えた強力な個体とも考えられるか。


相手の波長を読み取り、性格・性質を診断する事もできる。
基本的に短ければ荒っぽく、長ければのんびり。評価パラメータが多く、それなりには複雑に読み当てる事が可能で、
超長波と超短波が交互に現れ、反発も同調もされない安定性があって他者に合わせやすい位相から異なるため他者と交わらない、と言った事まで読み取れる。
特徴的な波なら、近距離でレーダーに引っ掛かった時点で特定可能。……いっぺん失敗例がある(失敗例しかない)ので自称に過ぎないかも知れない。
性質上、「人は見た目に寄らない」を平気で見抜ける他、長々と己の本性を偽る大悪党からは隠し事をすっぱ抜くようなヒントを抽出できる事もある。
この性能に関しては、相手が格上だろうが一切お構いなし。


彼女の周辺は特に意識しない場合能力が漏れているのか波長が乱れており、同じように波長を操る能力系とは相性が良い(相手にしてみれば最悪)。
サニーミルクが光の屈折を操り姿を消しても、何の変哲もないかのように本来の視界を見抜き、
スターサファイアがレーダー能力を使い探知しようとしても、彼女の「眼」に鈴仙の存在は全く映らない。
ミスティアの「歌で人を狂わせる程度の能力」も一方的に無効化、操作可能。
無意識下でも一定の機能が働く性質からか、こいしの存在を認識する事もできる模様。


光も音も「波長」なので、鈴仙がその気になれば、視覚や聴覚に頼って外界を捉える存在は彼女の能力支配から逃れる事はできない(筈)。
もっと言えば、脳波や脈拍(心拍)、神経の電気信号なども重要な波であり、もしこれらを止められれば、感覚云々以前のレベルで機能停止および即死も有り得る。
まあ作中でそんな物騒な真似やった事ないけど。
潜在的には空間そのもの、及びそれが内包するあらゆる物質まで波として操作できるらしい。恐らく量子力学上の波動関数とかその辺の概念。


このように、「理屈の上では」汎用性も支配力も結構なチートの筈なのだが、
界隈には「強い相手には通用しない」影響力的性質に縛られている印象で知られており、鈴仙本人のメンタルも相まって便利能力レベルに見えがち。
と言うか、能力使えばよさそうな場面で何故か使わないケースがやたら多いので、便利レベルですらないかもしれない。


何かとエスパー染みた能力のように見えるが、菫子を見た鈴仙は「分身の術くらいなら出来る」などと、超能力とは無縁そうな認識を呟いている。



戦闘・弾幕には、弾の波長・位相を操作して「見えなくする」「当たり判定を消す」「軌道を歪める」「ブレさせて複製する」等の形で利用する。
STGにおいては波長操作中の鈴仙の弾には一切当たらなくなるため、短時間ながら完全に安全な状況を繰り返しプレゼントしてしまう上、
一部の弾幕は回避手段に波長操作への対応が含まれる、つまりそのままならまず避けられない弾幕を能力のせいで回避されてしまう等、
公式で「能力使わない方が強いんじゃないか?」と言われてしまう程の無駄遣いが多い。

(もっとも、ほぼ全く使わなかった結果がだいたい全敗のうどんげっしょーなのだが)

ただし苦手な人はとことん苦手な弾幕ではある。


弾幕アクションではエスパー的斥力を持った波動の発生(バリアガードやサイコウェーブ)、光の操作によるレーザー攻撃、
幻視で自身への視認を撹乱する、自身の位置自体をずらす、位相を変えて敵の射撃が一切当たらなくする等、活用の幅が広がる。
相手の手札を焼却しつつ、一時的な混乱・忘却状態に陥れてスキルやカードを使えなくする精神破壊攻撃も行う。



◆ウルトラソニック眠り猫

東方鈴奈庵で鼠害に悩む人里に、鼠除けとして鈴仙が薬と一緒に売り込んだ新商品。
一見すると、両手に乗る程度のサイズの体を丸めて眠る猫の置物であるが、その正体は月の科学を用いて創られた「機械式鼠駆除器」である。
機能としては、月光で発電し、周囲に鼠が忌避する波長の超音波を発する事で鼠を近寄らせなくするというもの。
要は、外の世界のホームセンターなんかでも売られている超音波鼠駆除機器である。

鈴仙曰く「永琳様の手を借りずに私が開発した」。
波長を操る能力を活かし、可聴域を含め音を科学的に理解し、鼠との意思疎通すら可能とする彼女らしい発明と言える。
素材の工面、加工・構築・量産手段、幼女の落書きレベルのカニを嬉々として描いてた彼女がいかにしてリアルな猫の形を整えるに至ったのか等、生産工程は悉く謎。


普段の鈴仙の狂気染みたネーミングとは少し趣が異なる、どちらかと言うと紅い月繋がりのお嬢様の影響が見える構成の名前が印象的。
尚、Ultrasonicはそのまま「超音波の」と訳せる。案の定と言えば案の定。


ちなみに鈴仙がこの機械を開発したのは、「人間社会に貢献する事で、人間社会にも妖怪社会にも属さない永遠亭が孤立しないようにする」という理由である。

結果的に、ウルトラソニック眠り猫はその効果が認められると同時に人里にじわじわと浸透し、
鼠害が収まってきた後も、開運グッズとして多くの家に置かれるようになったとか。

つまり、鈴仙の試みは大成功に終わったのである。めでたしめでたし。
しかし、この一連の試みは鈴仙の独断で行われていたようで、後に知った永琳から「勝手な事をするな」と軽く怒られてしまったらしい。哀れ。




◆ルナティックガン

紺珠伝において鈴仙が拡散ショット用ウェポンとして突如持ち出した正体不明の銃器。

元々多くの東方キャラは魔法・妖術的な能力で各々の特徴に合った弾幕をある程度創造して発射する事ができ、鈴仙もその例に漏れない。
彼女は(元)軍人である事からミリタリー系のイメージを持ち、霊丸の如く手で拳銃の形を模し、人差し指から銃弾を放つ弾幕攻撃を得意とする。
本人がそんな歩く銃火器である以上、普通の銃は彼女には明らかに不要であり、公式では長い間、彼女が銃で武装する事はなかった。
ちなみに現存する玉兎兵士(月の使者隊)達は銃剣一丁の武装がデフォルト。

そんな中、紺珠伝で颯爽と予想外の参戦を成し遂げた彼女は、立ち絵に「何このパルス出そうな銃」系の宇宙人センスな銃を携え、第二の驚きを提供した。
もっと言うと、ウサミミになぞらえたリボンを飾ったボールドマーカー。そんなデザイン。


神主曰く「真っ直ぐ弾が飛ばない、銃なのかもわからない代物」。


紺珠伝では真正面に飛ぶ実弾の他、パワーアップによって鈴仙の周囲に発生する魔眼的オブジェクトから幻影の銃弾をバラバラ撒き散らす。
緋想天でオワタしてた頃と違って幻影弾にもそのまま攻撃力が付随するので安心
集中ショット「マインドウエーブ」の方でも実弾は放たれるので、厳密なルナティックガンの担当部分は幻影弾だけかもしれない。

この武器は深秘録にも続投され、
  • メガホン並かそれ以上の巨大サイズに変更
  • って言うかドット絵と立ち絵でサイズが違う
  • ディテールが描き込まれた事でボールドマーカーっぽさ上昇
  • 小銃型など別の形態に一瞬で変形
  • って言うかメガホンだった(でもあった)
  • それとは別にやっぱり素手でも銃弾を撃つ
  • 二丁持ってた(片方は隠し持ってる?)
等、更に大量のツッコミ所を披露している。

にとりをして「未知の技術で出来ている」「何一つ分からん」と言わしめるオーパーツでもある。


尚、同名の攻撃を清蘭が自身の最終スペルカード(銃符「ルナティックガン」)として使用する。(ただし立ち絵に同様の装備は見られない)
この事から、ルナティックガンは鈴仙の個人的な作品ではなく月から玉兎に与えられる装備品の1つであろう事や、
清蘭が最後の切り札として控えていた兵器を鈴仙は通常ショットレベルで軽々扱える(それ以上に強力な攻撃も持っている)という能力差が推測できる。



◆その他

小町曰く、味方を見捨てて逃げた罪により、死後は地獄に墜ちる事が既に確定済み、との事。
彼女自身は、地上で真面目に働く事でそれを贖罪しようと考えているが、「それでは贖罪にならない」と四季映姫に説教されている。

まあ、あの四季様は対戦したキャラクターのほとんどに説教と地獄行き予告をプレゼントするようなお方なので、実際どの程度の罪なのかは不明。
逃げたのは本当だけどタイミングが開戦前だったし、月側は敵対戦力を難なく撃退、指揮を執る綿月姉妹からも逃亡は時効扱いになってるし。


……尚、鈴仙の逃亡周りの経緯はPC-98とWinの境界を経ていない中では随一、もとい恐らく唯一の設定改変である。
上記の説教は改変前の設定に基づいたもののため、今となっては半ば冤罪。
「実際に被害が出たかどうかではなく、そう認識した上で逃亡を決行した判断・態度こそが罪」等、閻魔様にも擁護が要る有様。

ただでさえ不憫の極致のような印象の彼女に、メタ的なキャラ価値・扱いをも悪くしたような仕打ちから、「神主が見捨てた」と悲観された事も……
後に深秘録・紺珠伝で「オカルトボールには過去を変える力がある」等と言及され、一応の取り繕いはされつつある。





対戦アクションで彼女固有のストーリーが存在する場合、対戦数自体が比較的少ない反面、何故か対戦相手がやたら大物に偏る傾向がある。
何せ現状こんな有様。
作品 stage1 stage2 stage3 stage4
緋想天 レミリア(紅6ボス) 幽々子(妖6ボス) (妖Phボス) 天子(本作ラスボス)
深秘録 霊夢(シリーズ主人公) 白蓮(星6ボス) 神子(神6ボス) 妹紅(永Exボス)

これはひどい
案の定、通称は「ボスラッシュ」。どっかの人形遣いとは正反対、とも。
当然敵スペルも激しいものが多いが、フィールドウルトラレッドというパターン弾幕絶対殺す専用スキルで天子最終スペルを含む複数の難関をゴミと化すなど、
ゲームとしてはあっさりCPU殺しが刺さって見た目より楽に突破できる事もある。

緋想天では鈴仙自身が足を運んでの調査なので、「情報は親玉狙えば充分、達には聞くだけ無駄」とステルス能力でガンスルーした可能性もある。
一方、深秘録では逆に悉く相手に襲われて応対する形になっている。
話の流れとしては自他ともに悪質で好戦的な戦闘が少なめで、「力で上回ったのではなく、相手に認めてもらった」等の形で進む事が多め。

紺珠伝でも敵戦力がとんでもなく強大なので、マクロに見れば「強い奴ばかり相手にする」のは同様と言えるかもしれない。
更に言えば、鈴仙視点で考えると、東方本編史上トップクラスの豪勢な自機が揃う上にタッグ組んでる永夜抄も。

ちなみに花映塚では幽香をちゃっかり避けてたりする。





緋想天では壮絶な弱キャラ。黄昏フロンティアが「分かってる、心配するな」と言及しつつバージョンアップ毎に強化中心の修整が施されたにもかかわらず、
初期から最終バージョンまで不動の最弱ポジション
という「コンセプトからして完全に間違っていた」としか言いようがない醜態を見せた。
要は「到底強くなり得ないギミックに無駄に注力し、見当違いで役に立たない強化しかしなかった」という事である。
酷い時は「がC禅寺(初期必殺技の1つ)を繰り返すだけで事実上何もできない(10:0)」というゲーム破綻レベルの弱さのバージョンも。

幻術表現に捻くれたプログラム処理を要するせいか、死体蹴りの如くバグも頻発
ほぼ全バージョンに何かしら鈴仙絡みのバグがあり、しかも「鈴仙だけ特定共通行動の霊力コストが重くなる」等、ほぼ全てが鈴仙に不利なもの。

「初期バージョンでJ8Aが実装されていなかった」点をくっそ適当で下らない由来として、彼女を含む4名が「オワタ四天王」などと称された事もあったが、
実の所、の評価は当初ちゃんと研究が進んでいなかった影響もあって、後々名誉挽回を果たしており、惨敗したのは鈴仙だけである。
言うなれば単独ぶっちぎりオワタチャンピオンと言った方が適切。

黄昏は鈴仙にだけ恨みがあるかやる気がないかを疑われてもしょうがなかった、とかそういうレベル。

永夜抄等での弱さも併せて、彼女の不憫な二次イメージを後押しした一因であろう事は想像に難くない。
って言うか緋想天が「兎鍋」の認識を大いに広めた元凶。文花帖で触れた「鍋にぶち込まれる事への抵抗」の力が極めて弱い事を示した形である。


あまりに酷い有様だったためか、非想天則では幾つかの幻術ギミックを完全に一新、もはや逆ギレ同然のアッパー調整の嵐が吹き荒れた。
「当たらない幻の弾丸が当たるようになる」等の鈴仙らしさの表現は大幅に失われたものの、
一気に上位に駆け上がりつつも、最上位に陣取ってヘイトを買う程は強くなく、多くのスキル・スペルが個性的かつ十分実用に足り、多彩な戦法を採れる良キャラに変貌。
あまりの変わり様に「緋想天のうどんげとかいう失敗作は続投却下されて、非想天則で鈴仙さんという新キャラが追加された」との皮肉まで言われる。
でもやっぱりバグる。しかも以前正常に機能してた筈の所とかで
そもそも逆ギレ同然にメチャクチャにアッパー調整しまくっても最上位なれないって時点で緋想天がどれだけヒドかったかはお察しである



紺珠伝ではストーリーの重要な側面に触れる「裏の主人公」の立ち位置から、「敢えて強い性能を載せた」と公言される強機体となっている。
攻略/体験困難な弱自機でのストーリーほど重要性を高くしたがる傾向がある意地悪神主にしては珍しい親切設計

「集中ショットが貫通(と言うかアンブロッカブル?)属性を持つため、障害物を多用する一部のスペルに対して相性が良い」等の要素もあるが、
何より、原子構造模式図のような見た目の時間無制限バリア(ボム1回につき被弾防御3回分)を纏う防御特化ボムが最大の特徴。
ゲーム全体を通じて 理論上200発以上の被弾を許容する 前代未聞級のバカげた高耐久力を実現し、
完全無欠モードでのアイワナ式試行錯誤を推奨する歴代屈指の極悪弾幕を「ボム補充が多い旧来式の方が楽」とゴリ押しで駆け抜ける狂気沙汰。
EXTRAでは完全無欠を使えない事もあり、とりあえずクリアするだけなら恐らく彼女が一番楽。純狐がうどんちゃんうどんちゃん言い出した一因

なお初期体験版では火力調整ミスって最弱自機だったのは秘密



深秘録ではくねくねという一種の触手染みた姿のオカルトを扱う。何かどっかで見た事あるような。
扱いはMochi。杵でついたら臼からぼよよんと飛び出す。ちなみに対戦の上では最大1体しか展開できないが複数体いる。
「直視すると狂気に陥る」という点からの選出か。作中では「白くてうねうねした狂わせるモノ」という特徴が彼女のクシャクシャ耳に投影されたと考察されている。
「禁視!狂気のくねくね兎という二つ名がとんでもなくあざといやらしいと評判。薄い本がうぼぼ



◆二次設定

主要カップリングは、永琳、輝夜、てゐ、妖夢など。あと期待の新鋭な純狐。
会わせる機会の用意が難しいが綿月姉妹も。

一次の時点でてゐにナメられている描写等があるのに加え、幾度か先述したように不幸・弱小さを感じさせる状況が多く、
東方界1~2を争うイジラレキャラと化している。耳しわ。
モノによっては、メタ的にはいじりを超えて「いじめられている」と称していいレベルかも知れない。


ブレザーにプリーツスカートという女子高生みたいな出で立ち、極め付けにウサミミと、界隈で言う萌え要素を多分に含んだ外見が災いしてか、
一時期、彼女を見て東方を始めたり、東方をギャルゲーと勘違いする者が続出。「新参ホイホイ」という有り難くない異名を頂く羽目になった。
しかし今は彼女以上の新参ホイホイ性能の高さで知られるキャラもいるので、あまり目立たなくはなった。ブレザーあんま着なくなったし。
そもそも12年目のキャラで新参云々って……
こいし、こころ、小傘などが跡を継いだような形である。

人気投票ではランキング一桁から30位台まで幅広く経験しており、人気の上下が非常に激しい。
最近は書籍やゲーム自機などで出番を重ねたため、概ね10位台に落ち着いている。


月絡みでデタラメな強キャラとの縁が多く、その大半にやたら好かれる(?)ため、最近は上記通称をもじって「大物ホイホイ」とも言われつつある。
あんだけインフレした人達から見て鈴仙の何が魅力的なのかは原作含め謎が多いが。まあそんな事見なくてもプレッシャーかけて耳しわらせればウケが取れるし


前述の女子高生風の出で立ちや、狂気を操る能力、薬というアレなモノを絡めやすい等の理由から、ネチョ方面で高い人気がある。
兎は性欲が強いモンだしね!
(余談:兎の性欲が強い理由は「兎は弱小で捕食されやすいので、種の保存のために大量に産んで生存個体・可能性を増やす必要があるため」説が有力で、
捕食などとおよそ無縁であろう月生まれの兎がこのような生存本能を形成・保有している可能性は低い)

また、公式絵師の多くが彼女の胸を平たく描く反面、二次では平均以上の巨乳枠で扱われる場合が多い。
「兎娘っつったらエロ代表例バニーガールのイメージ、他方がどう見てもちびろり特化なので対比的に」とか、
「永夜抄新出勢におっぱい担当が少ないので埋め合わせに」とか「とあるおっぱい星人な同人作家が長い間鈴仙好きで描いてたから」とか、
「赤+桃~紫+黒の組み合わせの色彩効果がエロ路線推奨」とか「って言うかネチョりたいんだからデカい方が都合いいじゃん」とか、原因には諸説ある。
「能力が能力なのでどうとでも見せられる」という、半ば考察を放棄したヤケクソ臭い説も。
(余談:医学上、少なくとも人間のストレスには乳を小さくする効果が含まれるため、苦労人は基本的に貧乳である)


彼女の弾幕が座薬のように見える事から、一時期『座薬』というあだ名で呼ばれた事がある。
もちろんキャラスレでは嫌われるので多用しない事。と言うかいい加減ネタが古い。
(実際は先述の通り銃弾のイメージ。緋想天などでは赤黒く輝く金属的質感にリデザインされた他、鈴仙以外ではにとり等が類似した弾を使う事がある)



改変前の戦禍設定を元に、過去のトラウマからPTSDを発症する事もあったりなかったり。
卑屈もしくは陰鬱な話になりがちだが、その気になればガチシリアスも割と行けるキャラクター。
時には逃亡が実戦経験前という設定を無視して戦争の惨事を体験してたり、そうでなくとも実戦外の何らかの理由で敵や月の都に拷問や魔改造をかけられたり。
精神的な重苦を負ったキャラは東方にも数いれど、肉体から先に壊される扱いが容易なキャラクターは意外とあまり多くない。

まあ、初見の外見だけなら正統派厨二シリアス系キャラって風にも見えるしね……
それに釣られてカッコイイ活躍を期待した新参ホイホイの餌食が、いかにボコられピエロ扱いに心折れた事か定かじゃないが。







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最終更新:2024年03月18日 17:27