フラッシュシステム

登録日:2010/03/03(水) 22:04:26
更新日:2023/09/04 Mon 13:44:25
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フラッシュシステムは『機動新世紀ガンダムX』に登場する架空の兵器システム。
ビット及びビットモビルスーツはそれを応用した兵器である。


【フラッシュシステム】

作中に登場する一部の機体に搭載されたシステム。ガンダムタイプはほぼ全機が搭載している。
ニュータイプ能力を増幅させるシステムであり、それらを利用し電子的な手段に頼らない遠隔操作や通信、機体制御を行う。これを用いて母機となる有人MS一機でビットやビットモビルスーツをコントロールできる。
宇宙世紀のガンダムに登場するサイコミュと似たような物。当然ニュータイプでなければ使用出来ない。
このシステムを用いる事によりニュータイプ達は多大な戦果を挙げた。

ビットやビットモビルスーツの操作以外にも、サテライトシステム搭載機の月面施設への認証、ベルフェゴールにおいては機体の制御に使われている。

連邦軍は主にガンダムに搭載し親機互換のビットモビルスーツをコントロールしていたが、
革命軍側のベルティゴ等の機体がコントロールするのは単なる小型飛行射撃端末のビットや有線ビーム砲である。
ちなみに重力下でも使用可能である*1

周囲の電子機器を広範囲に渡って停止させるLシステムはフラッシュシステムの応用であり、精神波を増幅する装置が元となっている。
人権やその他デメリットを完全に無視すれば、フラッシュシステムは無線通信システムの域を超えた技術であることが分かる。



《搭載機一覧》

ガンダムX
ガンダムエアマスター
ガンダムレオパルド
ガンダムヴァサーゴ
ガンダムアシュタロン
ガンダムベルフェゴール
ガンダムDX
ラスヴェート
ベルティゴ
フェブラル(漫画版でのみビットを使用している)
パトゥーリア
ディクセン・モードエックス(厳密にはフラッシュシステムでは無く、搭乗者にNT能力を付与するNシステムという亜種)




【ビットモビルスーツ】

フラッシュシステムで動作する12機の無人モビルスーツ。ガンダム用の物を特にGビットと呼ぶ場合もある。
各機、基本性能は親機と同等であり、対応するガンダムである親機と大体同じ武装を装備している。
劇中でビットMSを起動させたアベルが「全ての機体に自分が乗っている様だ」と評したように、
強力なニュータイプが一人居ればそれを瞬時に増殖させる事が可能な上、あくまでビットMS自体は無人端末機な為
有人機には不可能な機動や動きが可能と、有人機と無人機の良いとこ取りの理想とも言える武装となっている。

ヴァサーゴやアシュタロンも一応フラッシュシステムを搭載しているが、
対応するビットモビルスーツは存在せず、パイロットもニュータイプではない……訳ではないがどのみち同じなので使えない。



◆GXビット

ガンダムXのビットモビルスーツ。当然GXと同じくサテライトキャノンを装備している。
戦後でもほとんど無傷の物が“ローレライの海”に沈んでおり新連邦軍の指示でフロスト兄弟が狙っていたが、
ルチル・リリアントの協力によりジャミル操るガンダムXディバイダーの操作下に入る。
戦闘終了後は「こんなものは今の時代に必要ない」とジャミルが破壊した。
ぱっと見ガンダムXの頭部と胴体を変えただけのデザインに見えるが、実際は細部がかなり異なる。

ガンプラではBクラブにてHGAWガンダムXの交換パーツとして発売。
だがBクラブなので一体分9,240円と高値。GX本体が1,800円×12で21,600円。それプラス9,240円×12で110,880円。合計でGXビット12機揃えるのに132,480円かかる。
12機揃えてこそ意味があるGビットなのに、この値段は嫌がらせとしか思えない。
ちなみに、GXから使うパーツは各関節やサテライトキャノンなど極一部。
しかも厳密に言えばリフレクター部スラスターのデザインも異なるため、正確に再現しようとすると高い金だしてもまだ改造が必要。

ちなみに完成済みフィギュア『GUNDAM FIX FIGURATION』ではガンダムXとコンパチ仕様で登場しているが、こちらで12機揃えると50,148円かかる。
さらにガンダムXも含めると54,327円ほど。

アフター外伝『UNDER THE MOONLIGHT』ではローレライの海から現れた黒いガンダムXのパイロット、カイが、
「なぜGビットが来ない?」と不思議がっているため、ジャミルがぶっ壊したのはコイツの物だったのかも知れない。


◆GWビット

ガンダムエアマスターのビットモビルスーツ。トランスシステムを搭載し、親機同様の高機動性を発揮する。
親機との違いはGXビットの様なスラスター周りの簡略化以外に親機ではコクピットのある胸部に機銃が一門だけ存在している事。
冒頭にて登場しただけ。


◆GTビット

ガンダムレオパルドのビットモビルスーツ。
こちらは他のGビット系共通の違いの他にインナーアームガトリング砲身が五門に減ってたり肩ミサイルや腕グレネードが無かったりと親機との違いが顕著。
エアマスターのものと同じく冒頭に登場したのみ。


◆ラスヴェートビット

アベル・バウアー大尉が搭乗した試作MS・ラスヴェートに用意されていたビットMS。
こちらはガンダムのビットMSとは違い、全てが本体と同じデザインであり、敵の攪乱を狙う事が可能。
ただし機体数そのものは5機と少なくなっている、機械的な管制機能の限界なのかアベルの能力の限界なのかは不明。
ガンダムは決戦に向けての兵器だったがこちらはあくまでニュータイプの発見と覚醒実験が主な上に、MSも試作なので単にそこまで用意出来なかった(しなかった)だけの可能性もある。

ガロードとの戦いの最中にアベルのニュータイプ能力が覚醒し起動。
「全ての機体に自分が乗っているかの様」と評する程の遠隔操縦管制と、同じデザインによる攪乱でガロードを追い詰めたが、
ティファに本体親機を見抜かれ、送信コアの有る頭部を破壊されてコントロールを失い落下し機能停止した。


◆ビット・ディクセン

外伝漫画に登場するディクセン・モードエックスが使うビットMS。
外見は通常のディクセンと同じで、親機であるモードエックスと同じくレムレス塗料によるレーダーの無効化及び透明化も可能。
通常ディクセン同様フィールドジェネレーターも装備した鬼畜仕様。


◆D.O.M.E.専用ビットモビルスーツ

月にあるマイクロウェーブ送信施設を守るビットモビルスーツ。この機体のみ親機となる有人機が存在しない。
ガンダムXのサテライトキャノンを思わせる大型ビームキャノンと胸のビームマシンキャノンが主武装であり、
背部にはやはりガンダムXのリフレクターを思わせる上下に展開される二枚のリフレクターを持つ。

リフレクターが二枚なのはこの機体がGXやDXの様な一般的に運用されるMSではなく、
あくまで発電基地であるMW送信施設の防衛システムでありその圏外に出ない事やエネルギーを大量保持する必要が無い為である。
計り知れない運動性と重装甲のクラウダを一撃で破壊する大型ビームキャノン(サテライトキャノンの亜種・簡易版のような物)を装備し、D.O.M.E.に制御された正確無比な行動により相当な強さを誇っている。
更に、ときた洸一先生によるコミックボンボンのコミカライズ版では、サテライトキャノンを披露。送信施設から身動きせずに侵入者を一掃している。

これに守られたマイクロウェーブ送信施設はストーリー終盤まで宇宙革命軍、新地球連邦軍問わず誰の侵入も許さなかった。
施設に接近するものをほぼ無差別に攻撃することと、その圧倒的な強さから「見えない悪魔」と呼ばれている。

「サテライトキャノンが怖いなら送信施設をどうにかすればいいんじゃね?」

と思った視聴者もいただろうが、そう出来なかった理由がこのビットモビルスーツである。

なぜか『ガンダムVS.ガンダム』ではヴァサーゴのアシストとして登場するが、作中でD.O.M.E.ビットがヴァサーゴに従った事はない(それどころか破壊された)。
設定的にみてもおかしいので次回作の『NEXT』では性能はそのままにドートレスに変更されている。


◆余談

機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト』では「ミダス・タッチ・フラッシュシステム」という名称の似た兵装が存在する。
こちらは特殊な光線によってコンピュータウィルスを放射し、敵MSのOSに干渉することで動きを停止させるという兵器であり、フラッシュシステムとの関連性は無い。


追記・修正はニュータイプの方にお願いします。

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最終更新:2023年09月04日 13:44

*1 先の例で挙げたUCガンダムのファンネルは重力下で使えないという説もあるが実は公式ではなく、ZZでも普通に飛ばしていたりする。ただし、作品(コズミック・イラ)や兵器などによって設定は異なるので注意。