天地魔闘の構え(ダイの大冒険)

登録日:2012/07/03(火) 12:03:30
更新日:2024/03/23 Sat 15:11:52
所要時間:約 4 分で読めます





よ叫べ!!


よ!唸れ!!



今ここにの時代来たる!!!



さあっ!!刮目せよ!!








魔    天













闘    地






「天地魔闘の構え」とは漫画『ドラゴンクエスト ダイの大冒険ラスボス真・大魔王バーンの必殺奥義である。


【概要】


………すなわち天とは攻撃!! 地とは防御!!

そして魔とは無論魔力の使用の事を指す!!

ミストに預けていた肉体と合体し、本当の姿となったバーンが、真の強敵と認めた相手にのみ使う不動の構え。
一見ただ両腕を天地上下に構えただけのように見えるが、ある程度の戦士ならばその構えから来るプレッシャーでその恐ろしさを感知できるという。
その実態は必殺技をノータイムに3発連続で放つ恐るべき超絶カウンター攻撃。
具体的な流れとしては
1:「フェニックスウィング」で敵の攻撃を受け止めるor魔法反射
2:即座に敵やその武器に「カラミティエンド」を放つ
3:続けざまに「カイザーフェニックス」による追撃を撃ち込む。
という流れと、
1:「掌圧*1で敵の攻撃を弾き返す
2:「カイザーフェニックス」で攻撃しようとしていた敵を撃墜
3:「カラミティエンド」で敵の攻撃ごと砕く
という2パターンが作中では使われた。
またバーンの言によれば前者のパターンの際はフェニックスウィングで弾き飛ばした相手の魔法にカイザーフェニックスを重ね合わせてカイザーフェニックスの威力を更に高める事もできるという。

「この奥義をもってすれば、相手がいかなる必殺技を持っていようとそれが必殺技ではなくなる」とは使い手であるバーン自身の評価。

基本は受けの技であるため使用中の間バーンは身動きできないものの、解除は簡単にできるため「カウンター技ならこっちから手を出さなければいい」という安易な考えは、構えを解いたバーンの超絶身体能力による打撃と魔法攻撃の猛攻によって一方的に蹂躙されてしまう。
作中で実際に使用された事は無いが、やろうと思えば全体攻撃のカラミティウォールを組み合わせることも可能。
ポップ曰く「10人でかかっても破れない。」


【劇中での活躍】

天地魔闘の構えを取った大魔王に先手を譲るわけにはいかぬと、最強技ギガストラッシュで斬りかかったダイだったが……。

「フェニックスウィング!!!!」
「カラミティエンド!!!!」
「カイザーフェニックス!!!!」

ギガストラッシュをかつてメドローアすら弾き飛ばしたの掌底・フェニックスウィングで潰され、次の瞬間にはオリハルコンすら砕くの手刀・カラミティエンドとメラゾーマの究極系・のカイザーフェニックスを立て続けに受けてしまったダイは倒れる。 
さらに勇者アバンアバンストラッシュハドラー親衛騎団ヒムの闘気拳(オーラナックル)、竜戦騎ラーハルトのハーケンディストールによる必殺技の3連攻撃すらも全て撃墜し、アバンを戦闘不能にしてしまう。

「み…見た!ハーケンディストールを掌圧で弾き返し!アバンストラッシュをカイザーフェニックスで撃墜!さらに闘気拳を手刀で砕いた!」

まさに無敵の超必殺技を前に窮地のダイパーティであったが……。


【2つの弱点】

無敵と思われた天地魔闘の構え。
だが、それには弱点があることをポップは倒れたヒム達を何故か追撃しないバーンの姿から見抜く。

必殺技を3つ同時に繰り出すことは大魔王を以ってしても容易ではなく『溜め』が必要。
そのため天地魔闘の構えから自分で攻め入ることが出来ず、敵の攻撃を誘う必要がある。
即ち天地魔闘の構えとは受け身の奥義なのである。

だがバーンも当然この事は承知しており、攻めて来ない敵は構えを解いてカラミティウォールを始めとする闘気技や呪文でまとめて仕留めようとしてくる。
バーンの暗黒闘気による打撃攻撃と魔力は圧倒的であり、ダイ達にはバーンの「攻め手」を掻い潜りながらバーンを攻撃することは不可能。
つまり、ダイ達にしてみれば、絶望的ではあるが「バーンが攻めてこない」という天地魔闘の構えの状況を利用して打ち破るしか手が無かった。

この極限状況において、ポップのダイへの信頼と覚悟を知ったヒムとラーハルトは、捨石となり再び天地魔闘に挑む。
ヒムとラーハルトをたやすく撃破するバーン。だが、ポップが意図的に遅らせて放ったメドローアを迎撃した際に異変が生じる。
ミストバーンが使った時は、敵の呪文攻撃を術者に向けて完全反射するという効果を見せたフェニックスウィング。
それが本来の使い手であるバーンがやっているにもかかわらず、敵術者に向けて返す余裕が無くギリギリのタイミングで反らすのが精一杯、という醜態をさらしたのだ───!

これこそがバーン自身すら知らなかった、天地魔闘のもう1つの弱点。
3連必殺技の後、一瞬だけ体が硬直し無防備になるということだった。*2

だが弱点が明らかになったものの、パーティの生き残りはダイ、そしてポップのみ。
天地魔闘の弱点を突くには、極大呪文級の攻撃を3つまとめて放たねばならない。
単独で天地魔闘を破り、ダイに大魔王への一撃を放たせるべく、村の武器屋の息子にして大魔道士ただの臆病で弱っちい人間ポップの、一世一代の大勝負が始まった───。




【その他】

意外と珍しい『大魔王の必殺技が格闘技』ということと、そして何より作中でのチート加減から、ダイ大の技の中でも知名度が高い。
小賢しい脳みそと勇気だけで攻略したポップマジパネェ。

ちなみにやってることは「めっちゃ速く掌底で敵の攻撃を弾きつつ手刀をぶち込んでとどめに魔法を放つ」だけのことであり、小細工の類は一切ない。
特殊な技というか、「ステータスが高すぎて基本の技だけで必殺の破壊力になっている」と言った方が実態としては近いかもしれない。

というか、コマンドRPG全体で見ても「ラスボスが攻撃を止めるが、こちらが物理魔法問わず、攻撃したら3段必殺技でカウンターされる」という状況はそうそうない。突破口を見つけるにも一苦労である

なお、相手の攻撃をいなして隙を作り、そこに必殺の一撃を加えるというカウンター技は、作中ではアバンの無刀陣など他にもある。
もっともあちらは原理自体異なる。

本家ドラクエシリーズにも『てんちのかまえ』という形で逆輸入されている。
(敵の攻撃を受け止めると攻撃するのみで、追撃のは無い)

元ネタは空手の天地上下の構え、もしくは北斗の拳の天破の構えと思われるが、後に

某白い魔王もとい魔法少女某伝説の戦士某ドヤ顔尸解仙とかが似たようなポーズを取ったのを天地魔闘の構えと呼称するファンも多い。
(または、同じく天地上下の構えが元ネタの覇王翔吼拳) 


【余談】

ちなみにこの技は「ドラクエボスのお家芸1ターンに3回行動を漫画で再現するとどうなるか?」をテーマに脚本の三条氏が考えたらしい。
だからってこんなえげつなくしなくても……。

元ネタと思われる「天地上下の構え」ははかの大山倍達も使ったことのある実在の空手の構えであり、愚地独歩もよく使う。一見すると隙が大きく顔面がガラ空きに見えるが、誘いに乗って迂闊に手を出すと手痛いカウンターが待っているという観察と反撃に特化し、そしてそれを理解している相手にはプレッシャーを与える「後の先」の構えである。


追記と修正は両手に別の呪文を集中させつつ体にシャハルの鏡を装備してからお願いします。

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最終更新:2024年03月23日 15:11

*1 劇中でバーンは明言したわけではなくあくまでバーンの技名を知らないポップの分析だが、少なくともフェニックスウイングの特徴である炎は発生していない

*2 この弱点自体はダイも感づいてはいたものの、その時は仲間がいなかったため一人で天地魔闘を耐えつつ反撃に転じるには無理があったため断念していた。歴代竜の騎士の誰かに、近い形で1ターン3回行動をやる奴がいたのかもしれない。