シャーリィ・フェンネス

登録日:2011/11/05(土) 13:50:31
更新日:2022/02/02 Wed 23:29:26
所要時間:約 5 分で読めます





テイルズ オブ レジェンディアのヒロインの一人。
公式でメインヒロインとなっているが、ファンの間ではトリプルヒロインの一角、またはダブル主人公の片割れとされることが多い。
これはシリーズの定番要素から判断されたものであり、
前者は、それぞれ別機会に、ヒロイン恒例の決戦前のヒーローとの決意表明を行ったキャラが3人いること(クロエ→前編のラスダン突入前、シャーリィ→前編の最終戦前、ステラ→後編のラスダン突入前)
後者は、自身の個別シナリオで、主人公恒例の牢獄行きを経験してること(同時に自身の個別シナリオにおけるヒロインともそこで出会っており、同じく金髪に赤バンドなシリーズ初代主人公を彷彿とさせる)
が主な理由に挙げられる。


CVは広橋涼

年齢:15歳
身長:154cm
体重:41kg
3サイズ:77-56-82

テイルズオブシリーズのヒロインでは初となる、攻撃術中心に魔法のみを習得する純粋な魔術師タイプ。
ファンからの愛称は酢飯(シャーリィ→シャリ→酢飯)。作中で酢飯と直接の縁があるわけではないが、祷り(いのり)や寿(ことぶき)を司る祈祷師という立ち位置から寿司を連想出来たり、一見魚を象ったような服を纏ってる様子などから、言葉遊びとしての意外な親和性を感じさせる呼び名である。

海水を浴びると弱り、真水を浴びると髪が蒼く光り、体調が回復する特殊な体質の持ち主で、主人公のセネルと共に遺跡船に流れ着く。
物語が進むまでセネル共々その人物背景は謎に包まれており、古代史に伝わる煌髪人を率いた伝説の存在メルネスと目され、その身を追われることとなる。

セネルとは兄妹と紹介されているが、名字が違うことからもわかるとおり、実は血が繋がっているわけではない。
何気に主人公を一度も名前呼びしない唯一のヒロインでもあり、一貫して「お兄ちゃん」呼びを貫いている。
別に自分が妹のつもりで呼んでるわけではなく、年上の幼馴染みに対する敬称として呼び親しんでるからなのだが、外野からはよく誤解される模様。
ノーマからは寝言で、クロエからも呼び名が変わらないことを呆れられる始末で「呼べない少女」なるありがたくない称号までもらってしまった。

セネルとの関係が非常に複雑であり、最初は端から見れば兄妹や幼馴染というより主人と従者のような印象を受け、無茶するセネルにシャーリィが協力を申し出てはセネルの拒否で孤立する、そんな状態が続いていた。
その初期の流れを最後まで引きずるプレイヤーも少なくないため、特に始めから対等でありたいシャーリィの立場が伝わらなくなることも。

そんな関係が形成されたのには、ある一人の女性、シャーリィの姉ステラの存在によるところが大きい。
シャーリィはセネルを異性としても意識し好意を抱いてきたが、その女性ステラも同様であり、かつてセネルと姉妹の3人で暮らしていた頃、やはり微妙な三角関係が生まれている。
生来ヤキモチ焼きな気質だったシャーリィはそこで置いていかれる立場になるのだが、そういった痛みと向き合った経験が、同じ気持ちを気遣える彼女の思いやりを培っていく。

そのため最初は姉と張り合うこともあった彼女だが、姉妹で離れ離れになりセネルに連れ出される頃には、取り残される姉を置いていくまいと自分の気持ちを隠すようになり、セネルの望む奉仕人「妹」として過ごしていくことになる。
ステラとある約束を交わしたセネル側にもシャーリィを妹としておく事情があり、閉ざされた空間で互いを知ることを拒む奇妙な関係が続いていった。

結局セネルとは幼馴染ではあるのだが、互いに気を遣う立場であることが逆に足枷となって打ち解けるまでに大変な遠回りをする。幼馴染や妹といった本来最初から信頼関係として売りにするはずの初期属性が、お互いに信頼の届くのを阻害し関係改善を余儀なくされるという珍しいケースである。

前編のメインシナリオは、そんなすれ違い続けた二人がその関係を解消し対等な人間同士として再スタートするまでの話であり、また常に何かに仕えることしかなかった彼女が自らの願いを叶えるため、その意志で呪われた人類を祝福し、共に歩める道を拓いていく決意までの話でもある。

ちなみに彼女の安否がセネルの狂犬モードと仙人モードの切り替えスイッチになっており、終始シャーリィが大変な目に遭っていたメインシナリオでは主君のセネルは常に狂犬モードだった。
それと同様にシャーリィ自身も従事する相手が誰かに応じて、妹モードやメルネスモードといった役柄を切り替えて演じ分けてきた。
後編のキャラクエではそういった主従関係もなくなり、セネルとも対等に歩む姿と多くの苦難を呑み込み成長した彼女の活躍が描かれている。

彼女にとってのメインシナリオは、総じて他のキャラでいう過去編と同じ位置付けとして自己形成に費やされており、他のキャラのように完成された人物として動けるようになるのは、キャラクエからである。
それまではシリアス一辺倒だった彼女にもようやく遊びを入れる余裕も生まれ、コミカルなパーティの雰囲気にも馴染んでいく姿は見てて微笑ましい。

そんな成長したシャーリィはというと、困ってる人を放っておけない優しい性格でとても責任感が強く、誰の立場を託されても決して妥協することなく、培った知恵を駆使して汲み届ける仕事人。
前編序盤の頃から、同行者を救うべく単身で強大な軍隊を相手にも交渉に乗り出すなど元々強い胆力があり、特に人渡しの場の最前線で揉まれそのノウハウを吸収し独力で磨いていったことから、学習能力も極めて高い。
かつては生まれ持った責務から一人でなんでも抱え込んでしまいがちな面があったがそれも克服しており、仲間と荷を分かつ責任感と協調性を兼ね備えた人格者となっている。

基本的にチームの輪の一歩後ろに立って取りこぼしをカバーするスイーパー的なポジションだが、同行者の危機にいち早く対応し安全を図るなど救難における前衛向けの瞬発力も備わっている。
普段は控え目だが引っ込み思案ではなくれっきとしたムードメーカータイプ。場を盛り上げて人気者になれるタイプではないが、届きあぐねる声を汲み上げ、それを届けるための場作りを得意としチームの結束をアシストしていく。

ドラマCDにおいてはラジオ番組のスタッフとしてリスナーの声を読み上げるアシスタントを担った。あまり目立たないポジションだが、本人としてはそういった声を届ける仕事自体にやりがいを感じている模様。

ただ自身のタフさが災いしてか、元々気を遣う方ではあるのだが一般的にキツい言葉の使い分けが苦手なようで、番組中に汲み上げなくてもいいものを読み上げて仲間を傷つけてしまう一幕も。
ゲーム本編においても一度似たようなミスをやらかして注意を受けている。

セネル「(サルだ)」 クロエ「(サルだな)」 シャーリィ「おサルさんのようです」

ノーマ「誰がサルだ~!」

セネル「シャーリィ…そういうのは心の中で思っておくだけにしておけ」

シャーリィ「そうですね。すいません。聞かなかったことにしてください」

ノーマ「できるか~!!」

過ちを教えればすぐ直す素直な性分なので遠慮せず叱ってあげよう。頭をポカンと叩くとその場で喜んでもらえるぞ。

そしてそういった何気ない反応のルーツを探るのもまた、シャーリィ・フェンネスという人物の物語を読み解く醍醐味だろう。



  • 戦闘スタイル
彼女が戦闘に加わるのはキャラクタークエストが始まってから。

扱う武具は羽ペン。パーティの魔法使いキャラはそれぞれ一風変わったものを魔法の杖代りに使っており、彼女のものが特に小回りが利くだろう(ウィル=背丈くらいのハンマー、ノーマ=シャボン液入りストロー、グリューネ=水瓶)。
というよりシリーズ全体を通した武具の中でも最軽量の部類。765kgものハンマーを軽々と振り回すウィルと並ぶと、本当に両者が同じ純正魔法使いなのかと疑いたくなる絵面だが、両者とも純正である。

羽ペンの使い方はというと、死のノートに名前を書く、のではない。術式を宙になぞり術を発動させたり、ペン先からテルクェスという蝶の形をした光体を飛ばしたりする、要はよくある杖使いの小型版。

修得する術はウィル、ノーマより攻撃寄りのラインナップで、属性分布は呪属性とデバフ属性を覚えず、氷属性を3種、ほか火地雷海無、回復、攻撃バフ、防御バフを1種ずつ覚える。加入時期の関係からか合計11個と、グリューネ同様やはり数自体は少ないものの無駄がない。
氷属性が多いのはデスティニーのルーティが担当するような火属性の対=ヒロイン属性の名残だろうか。
攻撃属性で唯一覚えない呪属性だが、彼女が加入するキャラクエ以降では弱点とする敵がおらず耐性に邪魔される機会も多いため、実質全攻撃属性を使えるキャラと考えて差し支えないだろう。

また、彼女の術は術名こそ他のキャラが扱うものと同じだが、古代式を用いた高威力高燃費の特別仕様となっている。特に初級術の性能は段違いであり数値上は上級術と遜色ないほど。
基本的にはダウン効果のない火氷属性で戦い、初級術連発か、同名の1.5倍近い火力がある全体攻撃術ブリザードで打点を稼いでいくことが多い。
最終的には彼女だけが覚える海属性術で範囲が広く安定して打点とダウンを稼げるタイダルウェーブも加わり、セネルの投げ技とのコンビネーションから、特に乱戦になりやすい雑魚敵戦で真価を発揮する。
彼女の詠唱はその流れるような独特な表現とモーションが格好良いので是非見ておきたい。

  • 外部作品のシャーリィ


セネルとは兄妹にされているが、名字が違うため血は繋がっていない。マイソロの世界でも陸の民・水の民の設定は健在であり水中生活も可能。
海水が苦手なのに海水で満ちているダンジョンに連れていかれるなど不憫。
秘奥義は「海の癒し(ウレルネルフェス)」
静の滄我の力を伝え、テルクェスの波動で全てを癒す奥義。キールのレムやシェリアのイノセントガーデンのような秘奥義。

状態異常・状態変化・戦闘不能・HP完全回復効果があるが威力はキールやシェリア、ルーティと並んでワースト1。…ある意味当たり前
カットインタイミングが何故か技の最後のため、ドヤ顔しているようにみえる

強力な術であるシューティングスターを覚え、秘奥義が回復効果があることから術者としてキールに並ぶ強キャラである。
(同じレジェンディア仲間のウィルは秘奥義が単体かつ、高い倍率な為比較しにくい)

キールは他にも多数の属性の術を扱い、回復術も揃っている為ほとんどのダンジョンで活躍出来るが、
シャーリィには序盤から使え、非常に威力が高く使いやすい“アイスウォール”があるため、
水属性が弱点の敵に限れば歴代魔術キャラでもトップクラスの攻撃役になる(クリア後はアイテムが99コ持てる為、回復術が軽視されるのも一因)
…ところで海水で弱るこの娘の秘奥義が「海の癒し」って…



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最終更新:2022年02月02日 23:29