ポセイドン

登録日:2009/05/27 Wed 12:55:48
更新日:2023/05/27 Sat 23:18:32
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ギリシャ神話においてと大地の支配者とされる。ローマ神話においてはネプチューンと呼ばれる。

ψ 概要 ψ

海そのものであるポントス(ガイアの二番目の夫でメデューサの爺ちゃん)、海流神オケアノス(ティターン十二神)などと並ぶ海神。
かつてティタノマキアの際にキュクロプス三兄弟から贈られた三叉の鉾<トライデント>を武器とし、波を操る。
よく勘違いされるが海だけでなく大地の支配者でもあり、事象で扱えないのはが支配する天空(天候)関係のみ。
その気になれば大津波も大地震も思いのまま操れ、山脈や大陸を引き裂き、世界を全て水没させる事も出来る
また大の好きであり、競馬の守護神ともされる。妻との馴れ初めを作ってくれたイルカの事も可愛がっており、イルカ座はそれを記念して作られた。
聖樹は松。

ヘスティアデメテルヘラハデスの弟。ゼウスの兄(弟)。
二男なので父親のクロノスの腹から出てきても順番は変わらなかった。

ゼウスに次ぐ実力を持ち、ティタン神族との戦いではゼウス、ハデスと協力してキュクロプス、ヘカトンケイル封印を解き放ち、味方に着ける。
ゼウス、ハデスと同じくティターン神族との戦いにおいて重要な働きを見せた英雄であるが、ギリシア神話のお約束だろう、彼にも欠点が存在する。

彼は気まぐれで人に恵みを与える反面、一度気が変わると嵐や竜巻を引き起こし、地震まで起こしてしまう*1
特に彼の領地は常に激しく荒れ狂っている海域とされている。

最も鬼畜な性格が発揮されたのは、かの有名な「ミノタウロス」であろう。怒ったからといって、牛と性交する呪いをかけるとは…。しかも、年頃の娘さんに…。
ただしこれに関しては王女の夫であるミノス王が愚かであったのは事実であり、やってる事はアレだがポセイドンが怒るのは必然である。
あと呪いがかけられた嫁も、旦那に他の娘と性交すると旦那から毒虫が出てきて抱いた娘を殺す呪いをかけてるので、実のところかなり人格に難があったりする。
一番の被害者は普通にとして産まれることが出来ず人食いの化け物として迷宮に封じられるだけの生を送った挙句に殺される運命を背負わされたミノタウロスかもしれない。

加えて彼も弟のゼウスと同じく女好き
正妻のアムピトリテとの間に半魚人のトリトンをもうけた他、ミノス王の娘エウリュアレーとの間にオリオンを儲けている。
またゴルゴン三姉妹の末妹メデュサ(メデューサ)とも交わっている。
後にペルセウスが彼女の首を切り落としたときに流れた血から誕生したのがクリュサオル、そしてかの翼を持つ馬型の幻獣ペガサス
つまりポセイドンはペガサスたちの父でもある。ホント馬好きだよねアンタ……。

ちなみに美しい髪を持っていたメデュサは、ポセイドンと交わった事が純潔を是とする女神アテナ逆鱗に触れ、怪物にされてしまった。まぁ交わった場所が神殿だったからというのもあるのだが。
ただしこれにはアテナがメデューサの髪の美しさに嫉妬したという説もある。
しかも他にアテナが関与したトロイア戦争の発端が男を巡る嫉妬心から来ており、メデューサの髪に嫉妬したというのも割と信憑性があったする。
この話、どちらにせよアテナの感情任せの行動でありメドゥーサに非は無い。
前者はアテナが勝手に純潔縛りをメドゥーサに押しつけてるだけで後者は言うに及ばずである。
またその事に抗議した姉のエウリュアレー(オリオンのとは別人)も長姉ステンノーと共に怪物にされてしまった。

また、馬になって(また馬かよ)逃げる姉デメテルをこちらも馬に変身して追いかけ強引に関係を結ぶ。兄弟そろって近親相姦。しかも完全に強姦
これでは親父のクロノスとやってることが変わらんではないか!(ちなみにクロノスがヤった結果生まれたのがケイロンである)
どんだけ美しかったのか不明だがデメテルさんマジ悲惨…。

勝負事になかなか勝てない神でもあり、アテナと一つの都市を巡って争ったりヘラと共謀してゼウスからの座を奪おうとしたりするも、失敗。
アテナとの争いの後は腹いせに彼女のものとなった都市、アテナイに洪水を起こし第二の守護神に納まる。市民は逃げ惑う。本当に神なのか…



弟と同じく録でもない神のように見えてしまうが、家族に対する愛情は強い、というか異常な程。
一例を挙げるなら、息子サイクロプスの目を潰したオデュッセウスの航海を妨害し続け、漂流生活という苦難を負わせ、10年間帰国をさせなかった*2
息子を失明させられた事を考えれば妥当な怒りではあるが、この息子が偶々住処に流れ着いたオデュッセウスやその部下を食おうとしてたのでまぁ逆恨みである。
また有名なアンドロメダの話ではアンドロメダの母であるカシオペアが「娘の美しさは海神ネレウス(ポセイドンの伯父に当たる)の娘たちにも勝る」と言われ、
娘たちに復讐を乞われティアマトを送って王国を荒廃させている。
これまたやりすぎでありエチオピア王国民にとっては迷惑千万ではあるが、明らかにいらん事を言ったカシオペアの自業自得でもある。

親類縁者の面倒見の良いエピソードも存在している。
従姉妹のレトがゼウスの子を身籠って、例の如くヘラを激怒させ、「一度でもが当たった場所では出産が出来ない」呪いをかけられた際には、大嵐を起して日の光を遮ると同時に海底からデロス島を持ち上げ出産場所を提供。
最後は怒り狂ったヘラを唯一抑えられる母神レアを引っ張り出して事態を収拾した。
また、甥のヘパイストスが妻であるアフロディーテと弟アレスの不倫に激怒して2人を魔法の網で晒し者にした際には、ヘパイストスを宥め、アレスに賠償を支払わせる裁定を下している。
本来ならば、ヘパイストスとアレスの両親であり神々の王であるゼウスと婚姻を司るヘラの仕事なのであるが、元々この結婚は親に虐待されたヘパイストス(ゼウス説では夫婦喧嘩を止めようとしたヘパイストスを天から落として片足を砕く、ヘラ説では出産直後の醜さに驚いて捨てた)の仕返しから許して貰うために両親がセッティングしたものである為に、晒し者にされた2人以上の赤っ恥をかいていてそれどころでなかったのでポセイドンが裁定を代行したのである。


そんな彼だが人間にとっては海からの豊かな恵みを与え、馬を創造しその飼育方法を授けてくれたかなり有益な神である。
他にも海洋・大地の数多くの生物を作り出した。
というか前述の気まぐれで激烈な面も海の持つ一つの側面。


ψ 創作物での扱い ψ

神話のポセイドンそのものと同一視されているケース

聖闘士星矢

ハデス同様神として登場。
アテナに封印されて眠りについていたが、たまたま双子座のカノンに封印を解かれて目覚める。
もっとも封印はとっくに効力が薄れていてポセイドンが起きようと思えば何時でも起きれたようで、
カノンに対して「あと二、三百年は眠るつもりでいたのだぞ!!」と怒りを露わにした。
またその後もジュリアン・ソロの体内で眠りにつき、ジュリアンが16歳になるまで絶対に起こすなと注意し、
けっきょく星矢にダメージをくらうまでは覚醒しきらなかった。
どんだけ寝るの好きなんだアンタ。
ぶっちゃけ大してやる気がなく起こされた腹いせに遊び気分で喧嘩を売ったような感じである。
周りの面々の言葉から察するに本来の実力はもっと途方もない模様。

ピグマリオ

巨体を持つ海神で、双子の弟であるネプチューンとは仲が悪い。ポセイドンは暖流、ネプチューンは寒流を司る。
主人公とのド突き合いを経て和解し、以降は暖流と寒流をぶつけ合うことで海の幸を作るようになった。

LORD of VERMILION


海種として登場。

スペック(Ⅱでのものです)
コスト:20
属性:撃
攻撃:15
防御:85
特殊技:水鏡の矛
※相手の攻撃力をコピー。回数に応じて効果時間上昇。
20コストの中で最高クラスの防御を持つ。代わりに攻撃力はそこらへんの10コスに劣るくらい低い。
相手の主力に特殊技を使えば一気に強キャラになるがいかんせん海種は撃属性が多いため効果を使えなければただの壁にしかならないため採用度は低い。


が、このポセイドンにはある特徴がある。



女体化しているのだ。

女体化しているのだ。

大事なことなので(ry

弟のゼウスは白いローブに杖を持ったヒゲもじゃのジジイといったよく目にする外見だがポセイドンはというと


眼帯を付けてマンタに乗った少女
といった出で立ちになっている。
なぜこうなったかは謎。

ちなみに技を発動する際に「君に決めた!!」や「君の力、ゲットだよ!!」といったどっかのポケモントレーナーのような台詞を言う。

でもLoVではよくある話です。

Zマジンガー

マジンガーZ』のリメイク作品。
オリュンポスの機械神として登場。原典の神話同様にアフロディアの父親的存在。

Fate/Grand Order

Fateシリーズには上述のメドゥーサが登場していたが、設定のアレンジに伴いポセイドンに関する言及は無かった。その後も間接的な関係者はいたものの、直接現れたのは『FGO』が初。
第1部では、フランシス・ドレイクがカルデアのレイシフト前にポセイドンを名乗る存在を倒して聖杯を分捕ったことが語られている。
第2部第5章前半「神代巨神海洋 アトランティス」では正真正銘のポセイドンが登場。TYPE-MOON世界におけるポセイドンは異なる星系からやってきた惑星改造用プラント艦。全長200mは下らない巨体とその全体を覆うバリアを誇り*3、オリュンポスへの海路の門番を務めていた。
何の因果か異聞帯に召喚されたドレイクとノウム・カルデアが来る前に戦っており、何をどうされたのかコアの一部を破壊され奪われている。この影響でバリアの欠損と外敵をドレイクと見做すバグが生じており、この隙を突いたノウム・カルデアに撃破された。
後にオリュンポスにて、元々は人類の意思を尊重する共生派だったが、ゼウスに敗北して門番に改造されていたことが語られた。

なお、機械の彼と人間の女性の間にオリオン等の子供が生まれた件についての詳細は不明。人型端末に生殖機能を持たせたのだろうか?

名前だけ元にしたケース

海のトリトン(漫画)

何故か本作では、神話において息子であるトリトンと敵対する一族として登場。
ポセイドン族の王であるポセイドン150世はと牛を合わせたような姿をしており、様々な種族の雌と精気を通わせることでセックスせずに子を作る習性を持つ。
トリトン族を目の敵にして徹底的に弾圧しており、33人いた子供は全てトリトンに斃され、本人も永久冬眠していた149人の先代と共にトリトンの道連れにされ宇宙に散る。

なおアニメでは全然違う設定かつ全然違う外見でした。トミノェ…

バビル2世

バビルに仕える三つのしもべの一人。外見は人型巨大ロボット
名前の通り海を行き、指にレーザー、腹部にミサイルを装備。パワーも防御力も三つのしもべの中で最も高い。勿論陸上でも強い味方だ。

ドラえもん のび太の海底鬼岩城

自動報復システムを司るコンピューター、海に沈んだアトランティスの事実上の神と化して登場する。
活発化した海底火山活動をムー連邦から自国への攻撃と誤認し、ムー連邦の海底人へ報復攻撃を開始する。
コンピューターの性能としては決して高くないらしく、事実アトランティスがすでに滅亡していることを認識できていない。
ムー連邦首相らに乞われたドラえもん達が破壊すべく鬼岩城に乗りこんできたのを迎えうち、終始圧倒的な戦力で優位に立ちまわる。
しかし、静香が泣いていることを察したバギーちゃんの特攻により大爆発を起こし、
それに誘発された海底火山の噴火と共に今度こそ完全にアトランティスともども滅亡することとなった。
…はずなのだが、ゲーム作品ではことあるごとに再登場し、その度にドラえもん達と対峙することになる。何度目だ、ポセイドン
ドラえもん達も独力でポセイドンを撃破するようになり、しまいには理由もなく復活している事も驚かなくなった
なお、『ドラえもん3 のび太と時の宝玉』ではなんと最重要アイテムの時の宝玉が埋め込まれていた。
ちなみに復活している事に驚かれなかったのもこの作品だが、実のところ時空の狭間に放り込まれたドラえもん達がアトランティスに辿り着いてそこにいたポセイドンと対峙するという展開なので、
そもそも『海底鬼岩城』以前の時間軸のポセイドンと対峙していた可能性もあり得る。
この場合、ポセイドンを倒したことでタイムパラドックスが起きることになるが、EDで事件がなかったことになったのでその問題は解決している。
…ってことは本当にポセイドンが復活していただけなら、どこぞに復活したポセイドンが健在ってことになるんじゃ

仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズMOVIE大戦 MEGAMAX

2051年の世界から現れた未来の仮面ライダー。サメ・クジラ・オオカミウオの未来のコアメダル変身する。
本来は湊ミハルが変身する正義のライダーになるはずだったが、2011年(TV版オーズ最終回)からタイムワープして流れ込んできた大量のオーメダルを吸収し、
ミハルの意思を無視して暴走、2011年の過去に次元の穴を超えて出現した。
火野映司仮面ライダーオーズによりミハルの意識が取り戻されると、自力で肉体を構築し、グリードと同等の存在となって分離。もはや変身者すら持たない力の塊となる。

ちなみに『HERO SAGA』によれば、並行世界では2051年の地球全土をこいつ一人でボロカスに叩き潰して『北斗の拳』並みに荒廃させたらしい。
もしかしてオーマジオウの支配する世界があんなに荒廃していたのってこいつのせいなんじゃ…



追記・修正は海を愛する人にお願いします。

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最終更新:2023年05月27日 23:18

*1 ギリシャにおいては地下水の変動が地震の原因だと思われていたため。

*2 帰国許可はポセイドン不在時に出されたという説もあり、この場合一生帰らせないつもりだったということになる

*3 用途やアルテミスの例からして汎人類史でも似た姿だった可能性は高いが、詳細不明